作品一覧 2022/11/24更新 悪魔のデリバティブ~徹底検証:怪物化する金融商品に取り憑かれた男たち~ 試し読み フォロー アフガニスタン・ペーパーズ 隠蔽された真実,欺かれた勝利 試し読み フォロー 趙紫陽 極秘回想録 試し読み フォロー ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版 試し読み フォロー 冬のライオン 試し読み フォロー ぼくはいかにしてキリスト教徒になったか 試し読み フォロー 1~6件目 / 6件<<<1・・・・・・・・・>>> 河野純治の作品をすべて見る
ユーザーレビュー アフガニスタン・ペーパーズ 隠蔽された真実,欺かれた勝利 クレイグ・ウィットロック / 河野純治 政権側がどのようにアフガニスタンで戦争をしてきたのかを明らかにするルポ。戦争というものは古今東西、国がいかに国民や世界を騙せるのかにつきるのかもしれない。もちろん情報統制も戦術のひとつなので致し方ないのだが。正直なところ、米国がアフガニスタンで20年も戦争を継続していたという認識はなかった。これも情...続きを読む報操作のひとつだろう。米国は敗戦したと考えるのが妥当だろう。本書を読むと、米軍のアフガン撤退直後にタリバンが復権したのか理由が分かる。そして、タリバンの復権が米国のこれまでのアフガン戦争の20年を水泡に帰した重要性を理解できる。本書を読んで、現在のウクライナ戦争に頭が向く。この戦争はどこまで真実がつたえられているのだろうか。 Posted by ブクログ 趙紫陽 極秘回想録 (下)~天安門事件「大弾圧」の舞台裏~ 趙紫陽 / バオ・プー / ルネー・チアン / アディ・イグナシアス / 河野純治 総書記まで務めた著者は「国家の近代化を望むなら、市場経済を導入するだけでなく、政治体制として議会制民主主義を採用すべきだ」と言い切る。 この言葉を含めた最終章は良識あるテクノクラートの面目躍如というべき文章だと感じた。 ジュンク堂書店近鉄あべのハルカス店にて購入。 Posted by ブクログ 趙紫陽 極秘回想録 (上)~天安門事件「大弾圧」の舞台裏~ 趙紫陽 / バオ・プー / ルネー・チアン / アディ・イグナシアス / 河野純治 趙紫陽や胡耀邦らがより周到に自派を拡大し、とう小平の死去を待って党改革を進めていたら今の中国はどうなっているだろう? 結局現実と大して変わっていないかも知れないし、経済面は同じようでも政治面では穏やかに変わっていたかも知れない。ソ連の様に解体していたらアジア全体が不安定化しているだろうし、ベトナム...続きを読むの様な一党独裁になっているかも知れない。 色々と想像を掻き立てられる回想録。 ジュンク堂書店近鉄あべのハルカス店にて購入。 Posted by ブクログ ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版 ハル・ビュエル / 河野純治 / デービッド・ハルバースタム 「この写真を撮った人は自殺した」 小学校のとき、ハゲワシと少女の写真を見せてくれた先生が言った言葉は、永遠に心から離れません。 なぜこの写真を撮る前に少女を救わなかったんだと世界中から非難された、ケビン・カーター。 当時は私も非難した側と同じことを思っていました。撮っている場合じゃないだろうと。 ...続きを読む当の本人も写真を優先させたことを後悔していたと読んで分かりました。 でも、この写真がなければ饑餓の現実は世界に伝わらなかった。重い意味を背負ったこの写真は千語に値したのだと思います。 撮っても苦しかった 撮らなくても苦しかった まだ子供だった多感な時期にこの写真を見れたのは、ケビン・カーターさんの苦渋の決断があってこそでした。 亡くなって30年近く経ちますが、忘れません。 Posted by ブクログ ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版 ハル・ビュエル / 河野純治 / デービッド・ハルバースタム ピュリツァー賞(ピューリッツァー賞)は、新聞出版業で財を成したハンガリー生まれのアメリカ人、ジョーゼフ・ピューリツァーの遺志に基づいて、ジャーナリストの質の向上を目的に1917年に設立された。受賞対象は報道のほか、文学、音楽など、21部門に亘るが、1942年に創設された報道写真部門は、その中で最も権...続きを読む威ある部門のひとつである。 本書は、1942年から最新までの70年間の受賞写真を、撮影時の状況、写真への反響、写真家自身の証言、撮影機材や条件を記した撮影データ、及び同時代の出来事とともに収録したものである。(私の手元にあるのは、2011年出版の第1版なので、2011年の受賞作まで収録) 本書をめくってみると、1頁1頁の重み(もちろん、本の重さではなく、内容の重さである)に手が震えるが、私としては特に2つの大きな意味を感じる。 1つ目は、私は、世界の戦地・紛争地の様子を我々に伝えてくれるフォト・ジャーナリストの活動に強い関心を持っており、これまでも、(ピュリツァー賞を受賞した3人の日本人の一人である)沢田教一を描いた『ライカでグッドバイ』(青木富美子著)をはじめ、カンボジア・アンコールワットに消えた一ノ瀬泰造や、今世紀に入っては、故・山本美香、安田純平、長倉洋海、佐藤和孝、橋本昇、川畑嘉文らの書いた本を読み、多くにおいて非常に共感を持っているのだが、彼らと同じ志を持つ世界中のフォト・ジャーナリストが撮った、数限りない写真の中の代表的なものが集められており、フォト・ジャーナリズムの集大成であるという点。 2つ目は、対象となっている写真は、ベトナム戦争、東西冷戦、アフリカの紛争、イラク、アフガニスタン等の戦争・紛争、噴火、地震、津波等の自然災害のほか、オリンピックなど、幅広いが、そこには第二次世界大戦以降の世界が凝縮されており、言わば「世界の戦後史」を表しているという点である。 頁をめくり終えて最も強く感じるのは、人間の愚かさである。多くのフォト・ジャーナリストは、戦地・紛争地で起こっている現実を知らない、或いは知ろうとさえしない、恵まれた国の人びと(我々日本人はその代表である)に対して、その様子を伝えることにより、その戦争・紛争を停止させ、延いてはそのような戦争・紛争が起こらない世界を作っていくために、自らの命を危険にさらしながら、本書にあるような写真を撮り、世界に発信しているのである(自然災害等は避けられないものであるが)。しかし、ピュリツァー賞報道写真部門ができてから70年を過ぎた今、世界の戦争・紛争は減っているだろうか。。。 本書を見て我々が本来心に刻むべきことは、今後こうした写真が撮られることがないような世界を作ることなのだ。 Posted by ブクログ 河野純治のレビューをもっと見る