柏熊達生の作品一覧

「柏熊達生」の「デカメロン」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • デカメロン(上)
    3.8
    1~3巻990~1,045円 (税込)
    中世の終焉と近代の人間解放を告げた最初の作品と讃えられる、イタリアが産んだ不朽の名作。時は14世紀、ペストが荒れ狂うフィレンツェである教会堂に落ち合った年若い3人の貴公子と7人の貴婦人。丘陵に囲まれた郊外の山荘へ難を逃れた彼らが、悲惨な現実を忘れるため、毎日1人1話ずつ10人で10日間にわたって話された100篇の物語。精力絶倫の修道士が自分の不行跡に修道院長を引きずり込んで罪を逃れる話や、恋多き女が修道院を舞台に巧みに思いを遂げる話など、本巻には30話までを収録。

ユーザーレビュー

  • デカメロン(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    基本的に艶話ですので
    18歳未満の人にはちょっと刺激が強いかなー
    ただ、そういう表現に関しては
    きちんとぼやかしているのよ。
    このぼやかしているのがポイントで
    うっ、とは人によっては思うはず。

    ペストから逃れてきた7人の女性(ちょっと若いとはいいがたい)と3人の男性が織りなす物語たち。
    基本エロスですよ。
    だけれども、それをいかにしてその頭で
    逃れていくかについてがまた面白いのよ。

    傑作は何万回も愛の睦言をした女性が
    いけしゃあしゃあと純潔を表明する奴。
    人っつうのは(笑)

    まあ、それもまた人なりよ。

    0
    2019年03月23日
  • デカメロン(上)

    Posted by ブクログ

    14世紀半ばに大流行したペストを逃れるため、フィレンツェ郊外に引きこもった男女10人が1人1日1話ずつ10日に亘って語り合った100の物語集。そんな時代背景を知らずに読んだのだが、何とも今のコロナ禍の状況にふさわしい書であった。猥談あり、恋愛話あり、冒涜あり、失敗談あり、内容はすべて笑い話。さしずめ「すべらない話」のルネサンスヴァージョンといったところ。やはり、このような陰惨で気の滅入る閉塞状況を和らげてくれるのは笑いの力である。

    0
    2020年09月05日
  • デカメロン(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最後の巻は艶話は比較的控えめです。
    ですが、一部本当に残酷な作品が
    紛れているのでそこのところは注意です。
    (試しの残酷行為、今だったら嫌われるわよ
    そんなオトコ!!)

    一番よかったのは
    傲慢な女性が報いを受けることかな。
    これは明らかに女性側が悪いです。
    それ以上の報いを受けても文句は
    一切言えないわよね。

    比較的穏やかな下巻でした。

    0
    2019年04月09日
  • デカメロン(中)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    結構残酷なお話が多いです。
    言えるのは嫉妬は良くないということ。
    男女間もそうだけれども
    自分が追い付けない人に嫉妬して
    よからぬ行動を起こしたところで
    何もいいことはないからね。

    残酷なのは嫉妬に狂った父親が
    愛した男を殺して心臓を
    娘に食べさせた物語。
    もうサイテー以外でもないし
    そのあとに待ち受けた展開は胸糞。
    嫉妬なんか意味がないぜ。

    読後感はかなり悪いので注意。
    まず通常の概念で読んじゃダメ。

    0
    2019年03月31日
  • デカメロン(下)

    Posted by ブクログ

    私の感じる同情や共感のポイントと、この10人の男女のポイントは、なんだかずれていることがあ。
    時代の違いのためか、文化の違いのためか、筆者が男性のためか。

    こういう好色な話を、若き紳士淑女もしてしまうのは、さすがイタリア・フィレンツェだからか、やはり筆者が男性だったからだろうか。
    男性の描く女性には違和感を覚えることが多い。
    小説の中だけの奔放さなのだろうな。
    そのことは、書き出しや結びの所からも推測される。
    それでも、その奔放な話の後ろから、「女はこうあるべきだ」という貞操観念が垣間見られる。
    社会的抑圧があるからこそ、そこから外れたものが、楽しく面白いのだろう。

    ダンテの「神曲」に対し

    0
    2021年01月08日

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