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Posted by ブクログ
宝島社文庫の真崎訳で読み始めたのだが、意味の取れない文がけっこうあって、この岩波訳で読むとちゃんと意味が通るので、語り口は好ましかった(一人称が"僕"なところとか)のだが断念。これを書いたときソローは30代なわけで、若干支離滅裂なのは仕方なかろうと思っていたのだが、この岩波の飯田訳を読むとそんなことはないことがよくわかった。いろんな訳で読んで、"私"で訳しているものはどうも冷たい感じがして結局読み続けられなかったのだが、意外とこの飯田訳はしっくり来る。読み進めていくと、地の文に埋め込まれているもっとフランクな語りかけとコントラストをつけるためにそうしていることがわかる。
注もとても充実していて理解の助けになる。注についても、既存の訳は人名とか動物や植物の紹介だけで、文中の一見よくわからない言い回しに意味があることを伝えてくれないので、けっこう画期的。地味だけど、この訳が決定版だと思う。
その後、小学館文庫の今泉訳を手に入れたので並行して読んでみたのだが、今泉訳は明らかにソローの言っていないことまで言っている。なんかナチュラリストのバイブルを地で行くかんじで、こういうのを期待して読む人はいそうだけど、かなり捏造に近い。注は意外と充実してていいんだけどな。
Posted by ブクログ
いまから170年ほど前の米国マサチューセッツ州における著者の生活記録になります。まず感動したのが当時の写真が多数掲載されていること。ウォールデン湖、その周辺の森だけでなく、近くの町(コンコード)の当時の写真が掲載されていて、なんとものどかな雰囲気を漂わせています。そして著者のソローですが、ハーバード大学を卒業している「詩人博物学者」ということで、淡々と生活を記述するのではなく、ギリシャ神話の登場人物を持ってくるなどファンタジー小説のような味付けをしています。人間にとって本当の豊かさとはなにか、本当に必要なものはなにか、について考えさせられる本です。湖畔の山小屋で夜を明かし、早朝に小鳥の鳴き声や風のざわめきのなかを散歩をしているだけでどんなに心が豊かになるか、ということです。本書で興味深かったのは、ソローがたびたび孔子の論語を引用していることです。そのほかにも古代インドの叙事詩も引用することがありましたが、個人的にはなにか東洋的な価値観をソローから感じてそこは親しみを持ちました。下巻も楽しみです。
Posted by ブクログ
<28歳となった年、私は森に入った・・・2年2ヶ月2日の間の、自給自足による森での生活。>
ヘンリー・デイビット・ソロー
大きな物事が起こると価値観ががらりと変わることは良くあります。
ひどく個人的な話なのだけれど、私にとって(私たちにとって?)3・11の東日本大震災はそういう“大きな物事”の一つに数えることができます。
あの日、私たちの豊かで便利な生活は、非常に大きなリスクのもとに成り立っていることがわかりました。
もともと頭では理解されていたものかもしれません。
しかしそれが実際に起こった、肌で感じるものとなった。
そして月日が経つにつれ、さまざまな考えが頭に浮かびます。
「私たちは間違っていたのだろうか?」
「利便を求めすぎていたのではないか?」
「違った道があるのではないか?」
その答えの一例をソローはこの本にあげています。
美しいウォールデン湖のほとり、森での自給自足の生活を通じ、
本当の豊かさ、人生をどういきるべきかを彼は述べています。
神々しいまでの含蓄にあふれた言葉の数々・・・
美しい森の中の風景、朝日、氷の張った湖・・・
今読んでよかったし、これからも読み続けるでしょう。
人生において必読の一冊。
Posted by ブクログ
何のために生きているのか?私たちは、とかく、大切ではない物にとらわれ過ぎている。
自然は、人間が生きていくために、本当に重要な物や事を、教えてくれる。自然の中にいる事、身近にある事が大事だと思った。
印象に残ったフレーズ
「子供というものはみな、ある程度まで人類の歴史をはじめからやり直している」
おままごとや、基地ごっこを思い出した。
私は、子育て中、まだ、いろんな遊びを知らない赤ちゃんに、テレビやスマホで、遊ばせるのは、暴力的だと感じて、避け、自然の中で遊ばせたいと思って子育てしてきた。この本で、私の考えてきたことが間違ってなかったことが、わかった。
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