作品一覧

  • 世界終末戦争(上)
    完結
    -
    全2巻1,507~1,573円 (税込)
    十九世紀末,ブラジル北東部の最貧地帯に現れたキリストの再来をおもわせるコンセリェイロ(「教えを説く人」)およびその使徒たちと,彼らを殲滅しようとする中央政府軍の死闘を描く,円熟の巨篇.ブラジルで実際に起きた「カヌードスの反乱」をモチーフにした,バルガス=リョサ畢生の超大作.(全二冊)

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  • 旅立つ理由
    4.0
    1巻2,750円 (税込)
    カポエイラのショーで生計をたてるブラジル人,ベリーズに流れ着いた上海娘…….アフリカや南米の,そのさらなる辺境に暮らす人びとの生き生きとした表情を写し取りながら,人はなぜ旅をするのか,なぜ旅立つことを強制されるのかを問う,21の短篇.主人公以外は日本人がほとんど登場しない,異色の日本文学.(カラー挿画=門内ユキエ)※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • ラ・カテドラルでの対話 (上)
    -
    1~2巻1,430~1,573円 (税込)
    独裁者批判,ブルジョアジー批判,父と子の確執,同性愛――.居酒屋ラ・カテドラルにおける二人の人物の会話をとおして,独裁政権下ペルーの腐敗しきった社会の現実を描く初期の代表作.「これまでに書いたすべての作品の中から一冊だけ,火事場から救い出せるのだとしたら,私はこの作品を救い出すだろう」(バルガス=リョサ).(全二冊)

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  • 父ガルシア=マルケスの思い出 さようなら、ガボとメルセデス
    3.5
    1巻2,200円 (税込)
    愛する人たちの死について書くというのは、書くということそのものと同じくらい古い行為のはずだが、いざそれをするほうに自分が傾くと、即座にことばに詰まってしまう。メモを取っておこうと自分が考えていることにぞっとなり、恥じ入りながらメモを取り、メモを修正している自分を見損なう。情動的にかき乱される原因は、父が有名な人だったことにある。書きとめておく必要をおぼえる背後には、この野卑な時代の中で自分自身の名声を高めたいという誘惑が潜んでいるかもしれない。もしかすると書きたいという呼び声に抗して、謙虚に黙っていたほうがいいのかもしれない。謙虚なふるまいというのは、実のところ、僕の一番好きな虚栄の形態なのだ。しかし、書くということに関してよくあるように、主題のほうが書き手を選んでくるという面もあり、抵抗しても無駄なのかもしれない。 ――本書より
  • 七つの殺人に関する簡潔な記録
    4.3
    1巻6,600円 (税込)
    〈マン・ブッカー賞受賞作〉一九七六年十二月のボブ・マーリー暗殺未遂事件。襲撃犯は何者なのか――今も真相が明かされず、米国の陰謀すら囁かれる事件をもとにした長篇小説。ギャング、政治家、記者、CIA、亡霊など七十人が織りなす、公には語られない歴史
  • 悪魔とプリン嬢
    3.7
    1巻572円 (税込)
    「条件さえ整えば、地球上のすべての人間はよろこんで悪をなす」悪霊に取り憑かれた旅人が、山間の田舎町を訪れた。この恐るべき考えを試すために――。
  • 11分間
    3.5
    1巻1,034円 (税込)
    セックスなんて11分間の問題だ。脱いだり着たり意味のない会話を除いた”正味”は11分間。世界はたった11分間しかかからない、そんな何かを中心にまわっている――。
  • ザーヒル
    -
    1巻1,045円 (税込)
    満ち足りた生活を捨てて突然姿を消した妻。彼女は誘拐されたのか、単に結婚生活に飽きたのか。答えを求め、欧州から中央アジアの砂漠へ、作家の魂の彷徨がはじまった。コエーリョの半自伝的小説。
  • 知への賛歌 修道女フアナの手紙
    4.0
    1巻523円 (税込)
    300年前のメキシコに社会の規範や道徳と闘った女性がいた! 詩こそが最高の文学だった17世紀末。ソル・フアナはそんな時代に世界で最も愛された詩人だ。美貌の修道女でありながら、恋愛、女性の権利、学問への欲求、抑圧的な社会への抗議などをテーマとした作品を残した。彼女の思想を明快に表現した詩と2通の手紙を、詳細な解説とともにまとめたわが国初の試み。

ユーザーレビュー

  • 世界終末戦争(下)

    Posted by ブクログ

    もともとボリュームはあるけども、割と仕事を忙しくしていたこともあり結局上下読み終わるのに2ヶ月かかった。
    私にとっての初バルガス=リョサ。ラテン文学好きで、ノーベル賞作家なのに、初でした。

    ブラジルが帝政から共和国制に切り替わった19世紀末、時代の流れに取り残されたブラジルの内陸部地方エリアで勃発した通称「コンセリェイロ」率いるキリスト狂信者集団(作中ジャグンソと呼ばれる)の反乱と、それを鎮圧すべく向かうブラジル共和国との戦い。史実をベースに、細部がセミフィクション化された物語。
    史実の通り最終的には鎮圧される。鎮圧されるまでの両サイドの思想なり人間模様なりが、群像劇のように視点を変え語られ

    0
    2025年11月08日
  • 世界終末戦争(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    内容についてのレビューではなくなってるので注意

    ■上げて上げて上げて落とす

    カヌードスの反乱を討つべく第三回遠征の指揮官となったモレイラ・セザル大佐。彼への期待はその華々しい登場で描写されている。多くの民衆が駅に駆け付け歓声を上げる、大佐は小柄だが他の有象無象とは違う雰囲気を醸し出し、ただ一人強者の風格を漂わせている。その隊は「常勝連隊」であり、大佐の愛馬である白馬がおろされる。極めつけは第一回遠征と第二回遠征の「敗者」カストロ大尉とフェヘイラ中尉との会話だ。大佐は補佐として連隊に加われという命令を受けた二人をどう扱ったか。ひと握りの盗賊にすら勝てなかった恥晒しなどに用はないと冷たく言い放

    0
    2025年09月18日
  • 知への賛歌 修道女フアナの手紙

    Posted by ブクログ

    ソルフアナっていう1600年代のメキシコに生まれたアメリカ大陸初のフェミニストの本超感動した。フェミニズム系の本で初めて感動した。私が不良少女から勉強に目覚めた時の思いがそのまま書かれてて鳥肌たった。

    ソル・フアナ・イネス・デ・ラ・クルス Sor Juana Inés De La Cruz
    生年:1651年
    没年:1695年
    メキシコの詩人、修道女。世界に版図を広げたスペイン・ハプスブルク帝国の末期、植民地に生まれた、同時代のスペイン文学最大の作家。結婚せず学問を修めたいがために修道女となり、恋愛の機微や女性の生き方、男性批判などの個人的主題を文学にもちこんで恐れなく明快に表現した。現在、そ

    0
    2024年11月18日
  • 悪魔とプリン嬢

    Posted by ブクログ

    人間の本質は善か悪か。難しいテーマのように思えるが、設定がたくみで序盤から面白い。心の中にいる天使の輝きと悪魔のささやきに揺れる登場人物たち。信仰と犯罪、町に伝わる聖者の逸話などの間で様々な論議がかわされる。最後はうやむやにならず、明確な解答にすっきりした読後感だった。

    昔のアニメとかでよくあったアレ、
    主人公がよこしまな考えを抱いたときに横から登場する、
    悪魔「やっちゃえよ」
    天使「ダメだよ!」
    みたいなシーンを思い出しながら読んだ(笑)。

    0
    2021年08月28日
  • 旅立つ理由

    Posted by ブクログ

    いゃ〜、面白い短編小説集だった。200ページ程度の本に、21編の短編小説が収められている。更に、門内ユキエさんの素敵な挿絵もふんだんに収載されており、平均すると、1編が8ページ程度の、本当に短い小説の集まり。
    どれも味のある小説ばかりだけれども、私の好みをあげれば、「キューバからの二通の手紙」「一番よく守られている秘密」などの少し洒落た小説と共に、「アフリカの流儀」「アミーナの買い出し」「父祖の地への旅」といった、主人公のパートナー(たぶん、作者の実際の妻がモデル)であるアミーナの祖国であるウガンダでの姿を描いたものだ。
    特に、主人公が初めて、アミーナのウガンダへの里帰りについて行く「アフリカ

    0
    2020年06月27日

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