作品一覧

  • 三ギニー
    3.5
    1巻1,232円 (税込)
    教育や職業の場での女性に対する直接的・制度的差別が、戦争と通底する暴力行為であることを明らかにし、戦争なき未来のための姿勢を三ギニーの寄付行為になぞらえ提示する。
  • 幕間
    3.0
    1巻1,232円 (税込)
    スターリンがムッソリーニが、ヒトラーが台頭しつつあった頃、イギリス内陸の古い屋敷で上演される野外劇に集った人々──迫り来る戦争の気配と時代の気分を捉えた遺作の新訳。
  • 自分ひとりの部屋
    4.6
    1巻1,056円 (税込)
    「女性が小説を書こうと思うなら、お金と自分ひとりの部屋を持たねばならない」。大英博物館の本棚にはない、ものを書きたかった/書こうとした女性たちの歴史を熱く静かに紡ぐ名随想、新訳登場。

ユーザーレビュー

  • 自分ひとりの部屋

    Posted by ブクログ

    ヴァージニア・ウルフは、わたしの母校で英文科を選択すると、避けて通れない。彼女のエッセンスは、すべての学びのベースになる。
    文学とフェミニズムの変わり目に位置し、当時の試みや思想の体現者ではないかと。
    フェミニズムの台頭と言っても 決して 男女同権のために男性を叩いたということではなく どうやって社会に向き合って自分がどの位置にいるのか 自分は何なのか、どのように生きていくのかということを常に考えて動いて発信した人そのものだと思います
    文学表現においては非常に感覚的で センシティブで難しくてよく分からない部分もありますが このエッセイに関しては非常に冷静でシンプルに書かれていてとても表現が分

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    2025年08月23日
  • 自分ひとりの部屋

    Posted by ブクログ

    この内容がほぼ100年前に書かれていた事に驚いていると、ヴァージニアウルフの語る主人公が自室に入る前に立ち止まり、100年後の世界を想像する場面が出てきて、こちらを覗く著者を想像する事ができた。

    また、女性の作家が作品を書く上で、差別に対する怒りを表現する事を、作品を捻じ曲げてしまうとして良しとしない内容の記載については、最近の映画や小説において社会問題を扱うものが多くあるが、それらの表現は捻じ曲げられてしまっているのだろうか?一概にそうは思えないが、今後は作品の内容や表現と根差している問題意識のバランスのようなものを考えながら読んでみたいと思った。

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    2025年05月24日
  • 自分ひとりの部屋

    Posted by ブクログ

    名著であり、100年前に書かれた驚き。あげられた理想は現代でも同じく課題になっているため、今読むにじゅうぶん値する。
    「自分の人生を生きよう」とウルフは女性に呼びかけ、あらゆることに阻まれることなく自由な経験を女性たちができるようになれば、世の中にどれだけ素晴らしい小説が女性の手によって生み出されるだろうか、と述べている。
    そのために必要なのはお金(ある種の余裕)と、1人になれる自分の部屋を持つこと。
    小説家を目指さなくても、そんな、女性が真に自由に生きられる世の中が来れば、社会も変わっていくだろうという、未来への期待が込められた批評。メアリー・ビートンという架空の人物に語らせた、物語風なのが

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    2025年03月02日
  • 自分ひとりの部屋

    Posted by ブクログ

    さすがの名著。女性と文学の歴史を主軸に、女性が教育や社会経験、そして経済的独立から遠ざけられてきたことが何を意味するのか。そして世に多くの書物はあれおよそ男性の目を通した「女性」しかほとんど描かれないことがどんなに歪んでいるか…などなど、フェミニズムについて明快に語っている。すごいと思うのは、その的確な着眼点と分析もさることながら、そうした諸問題への怒りや恨みを諌め、皮肉まじりだろうが同時代の男性識者の女性蔑視発言まで貴重なご意見として朗々と紹介するその余裕とちゃめっ気だ。まあ、言い換えれば、そのような「中立さ」を示しておかないと男性社会に受け入れられるのも難しかったのだろう。

    読んでいて思

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    2025年01月05日
  • 自分ひとりの部屋

    Posted by ブクログ

    ここに書かれている内容がどうこうというのではなく、架空の物語を通して自分の考えを伝える文章の手法と、注記と本文を行ったり来たりしながら当時の温度感、歴史を感じるという読書体験がただただ楽しかった。読書好きの読書好きを更に加速させるような本。

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    2024年08月29日

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