小説作品一覧

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  • 怪談実話傑作選 弔
    3.6
    実話怪談単著デビューから六年、1000話以上の怪談を送り出してきた黒木あるじの初のベスト傑作選がいよいよ登場! 厳選された最恐の59編と書き下ろし6編を収録。どこまでも冥く底が見えない怪異を描く怒涛の黒木ワールドを、これでもかと堪能できる珠玉の一冊。解説は平山夢明。
  • 生成不純文学
    3.6
    読書芸人も賞賛! 文学界の異才が放つ、待望の最新短編集。OL物のAVが気になって仕事が手につかないロシア人宇宙飛行士。宇宙からその視線を首筋に感じる平凡なOLは、ある昼下がり、公園のベンチ裏からノートを見つける。そこには野糞を採取する男の記録が……。(「虹色ノート」)。ほか、「人間性の宝石 茂林健二郎」「泡沫の遺伝子」「生成不純文学」の四篇を収録。
  • 大正箱娘 見習い記者と謎解き姫
    3.6
    新米新聞記者の英田紺のもとに届いた一通の手紙。それは旧家の蔵で見つかった呪いの箱を始末してほしい、という依頼だった。呪いの解明のため紺が訪れた、神楽坂にある箱屋敷と呼ばれる館で、うららという名の美しくも不思議な少女は、そっと囁いた――。「うちに開けぬ箱もありませんし、閉じれぬ箱も、ありませぬ」謎と秘密と、語れぬ大切な思いが詰まった箱は、今、開かれる。
  • 紳士と猟犬
    3.6
    イギリスの支配下にある19世紀のインド。上官に呼び出された軍人エイブリーは、奥地で姿を消した詩人の行方を捜すよう命じられる。この任務に同行するのは“ブラッドハウンド”と呼ばれる謎の男ブレイク。反りが合わないながらも旅に出たふたりを大いなる陰謀と冒険が待ち受ける! 密林のなかにひそむのは、虎か! 象か! 盗賊か! アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞&英国推理作家協会賞新人賞W受賞の歴史ミステリ。
  • どんどん橋、落ちた〈新装改訂版〉
    3.6
    ミステリ作家・綾辻行人に持ち込まれる"問題"はひと筋縄ではいかないものばかり。崩落して誰も渡れなくなった〈どんどん橋〉の向こう側で、燃える〈ぼうぼう森〉の中で、明るく平和だったはずのあの一家で……勃発する難事件の"犯人"は誰か? 超絶技巧がちりばめられた五つの超難問に挑め! ミステリシーンを騒然とさせた好評の作品集が読みやすい改訂新装版に!
  • 僕の殺人
    3.6
    五歳のとき別荘で事件があった。胡蝶グループ役員の父親が階段から転落し意識不明。作家の母親は自室で縊死(いし)していた。夫婦喧嘩の末、母が父を階下に突き落とし自死した、それが警察の見解だった。現場に居合わせた僕は事件の記憶を失い、事業を継いだ叔父に引き取られた。十年後、怪しいライターが僕につきまとい、事件には別の真相があると仄(ほの)めかす。著者長篇デビュー作、待望の復刊!
  • バチカン奇跡調査官 ゾンビ殺人事件
    値引きあり
    3.6
    FBI捜査官ビル・サスキンスが遭遇した奇妙な誘拐事件にマギー・ウオーカー博士の危険な休日。若き日のローレンが活躍する《独房の探偵》再び!そして平賀とロベルトの休日の一幕などファン必読の短編集第3弾!
  • ぼくらのデスマッチ 殺人狂がやって来た
    値引きあり
    3.6
    1巻123円 (税込)
    去年の夏、1週間にわたって工場に立てこもり大人たちと戦った17人も中学2年生になった。なぜだかみんな同じクラス。その理由は……、新しい校長と新しい担任の真田は、教育方針は二宮金次郎と宣言、早くも生徒との間に緊張が走る。そんな中、真田に殺人予告状が届く。さらに純子の弟・光太が誘拐された。いったい誰が、何のために? そして今度は、本当に殺人が……。見えない敵と戦う17人、果たして犯人の目的は? 大人気・ぼくらシリーズの第4弾!
  • 犬坊里美の冒険
    3.6
    1巻880円 (税込)
    衆人環視の総社神道宮の境内に、忽然と現れて消えた一体の腐乱死体。容疑者として逮捕・起訴されたホームレスの冤罪を晴らすために、司法修習生・犬坊里美が活躍する! 里美の恋と涙を描く青春小説として、津山、倉敷、総社を舞台にした旅情ミステリーとして、そして、仰天の大トリックが炸裂する島田「本格」の真髄として、おもしろさ満載の傑作司法ミステリー!
  • 毒を売る女
    3.6
    1巻550円 (税込)
    夫に性病をうつされ、それが不治の病と知ったとき、若妻は狂った! 大道時靖子は、秘密を打ち明けていた友人とその家族に対して、次々と鬼気迫る接触をはじめ……。(「毒を売る女」)“糸ノコとジグザグ”という風変わりな名のカフェ・バー。だが、店名の由来には、戦慄すべき秘密が……!?(「糸ノコとジグザグ」) 本格推理の旗手が精選した、サスペンス&トリックの自信作。
  • こちら弁天通りラッキーロード商店街
    3.6
    1巻660円 (税込)
    借金に追われ、見知らぬ町に逃げ込んだ笠井武。無人の寺に泊まり迎えた翌朝、やって来た老人たちはなぜか彼を新しい住職と勘違い。寂れた商店街で夢も希望もなく生きる町の住民は、誰しもがポックリ逝かせてくれと請い願う。戸惑う笠井だったが、彼らと生活を共にするなかで、何気なく口にした思いつきが波紋を呼び……。一気読み必至の痛快エンタテインメント!
  • 無花果の森
    3.6
    小雨の降りしきる午後、夫の暴力に耐え切れなくなった新谷泉は、家を飛び出した。隠れ場所を捜し、ごくありふれた地方都市に降り立った彼女は、狷介な高齢の女性画家に家政婦として雇われることになる。降り続く雨のなか、時間だけが静かに流れゆく日々を過ごす泉は、思いがけない人物と出会う……。追いつめられ、全てを失った男女の愛と再生の物語。芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
  • 望みは何と訊かれたら
    3.6
    パリの美術館で、槙村沙織は三十数年ぶりに秋津吾郎に再会する。彼こそは、学生運動の果ての凄絶な粛清リンチから身ひとつで逃走した二十歳の沙織を、半年間匿ってくれた男性だった。運命の再会は二人に何をもたらすのか──。殺意と愛情がせめぎあう極限状況で人生を共有しあった男と女ゆえの、根源的な結びつきと、身体も魂も貫く究極の悦楽を描き尽くした著者最高の恋愛小説。
  • 蜜月
    3.6
    天才洋画家、辻堂環が死んだ。天衣無縫の彼の生涯は、無邪気に、奔放に、女たちの心と身体を求めることに費やされた。恭子、弥生、杳子、志保子、千里、美和子……かつては環との蜜月に溺れた、さまざまな境遇の女たち。訃報を聞いた彼女たちは、それぞれの記憶の襞に刻まれた、狂おしいまでの恋心を甦らせるのだった――。無垢な欲望に身をゆだねた、六人の女の六つの恋のかたち。
  • あの女
    3.6
    タワーマンションの最上階に暮らす売れっ子作家・珠美は人生の絶頂。一方、売れない作家桜子は安マンションで珠美を妬む日々。あの女さえいなければ――。ところが、珠美がマンションから転落。女たちの運命が逆転した……が、それは悲劇の始まりに過ぎなかった。次々現れる怪しい女、女、また女。女がいるところに平和なし。真梨ミステリの真骨頂!
  • 四度目の氷河期
    3.6
    1巻869円 (税込)
    小学五年生の夏休みは、秘密の夏だった。あの日、ぼくは母さんの書斎で(彼女は遺伝子研究者だ)、「死んだ」父親に関する重大なデータを発見した。彼は身長173cm、推定体重65kg、脳容量は約1400cc。そして何より、約1万年前の第四氷河期の過酷な時代を生き抜いていた――じゃあ、なぜぼくが今生きているのかって? これは、その謎が解けるまでの、17年と11ヶ月の、ぼくの物語だ。
  • 押入れのちよ
    3.6
    1巻693円 (税込)
    失業中サラリーマンの恵太が引っ越した先は、家賃3万3千円の超お得な格安アパート。しかし一日目の夜玄関脇の押入れから「出て」きたのは、自称明治39年生れの14歳、推定身長130cm後半の、かわいらしい女の子だった(表題作「押入れのちよ」)。ままならない世の中で、必死に生きざるをえない人間(と幽霊)の可笑しみや哀しみを見事に描いた、全9夜からなる傑作短編集。
  • 本当はひどかった昔の日本―古典文学で知るしたたかな日本人―
    3.6
    昔の日本では、子供は健やかに育てられ、家族は愛に満ちていた……なんて大嘘。『古事記』や『枕草子』『源氏物語』『宇治拾遺物語』などをひもとけば、育児放棄や児童人身売買、マタハラに介護地獄、ストーカー殺人から動物虐待まで、現代に負けない残虐悲惨な話だらけ! しかし、それでも逞しくて人間味あふれる日本人の姿を、日本文学の古典から読み解く「文芸ワイドショー」。
  • 金物屋夜見坂少年の怪しい副業
    3.6
    夜見坂少年の生業は、鍋や薬缶を売る金物屋だ。去年他界した先代から引き継いだ店である。そして、もう一つ引き継いだのが「まじない屋」。不本意ながら、こちらの方が繁盛している。ある日、賀川男爵家の家令を名乗る男に屋敷へ連れて行かれた夜見坂は、男爵から息子・千尋にかかった呪いを解くよう命じられる。大学を休み、離れで寝込む千尋に会った夜見坂は…?
  • 黒猫邸の晩餐会
    3.6
    地味リケジョの律を夕食に迎えたのは、和服イケメンの竜弥とほんわか老女の文絵。謎めいた話を聞き出す竜弥と五十年前から時が止まっている文絵が交わす会話はまるで夫婦!? 見つめるだけで料理をおいしくする不思議な黒猫・フミエも怪しい。おいしさと切なさに溢れるほっこり系ミステリ。
  • 家電の神様
    3.6
    街の電器屋さんvs.大手家電量販店の戦い!大手家電メーカーで働く轟雷太は長引くデフレの影響で入社三年目にして突如リストラされてしまう。転職活動を諦めた彼は実家の母が経営する店を継ぐ決意をする。そこは昔ながらの地域密着型の「街の電器屋さん」。だがそこも近所の大手家電量販店に客を奪われ、経営は風前の灯火だった!<文庫書き下ろし>
  • 浜中刑事の妄想と檄運
    3.6
    1巻1,650円 (税込)
    あまりにも優しく、親切でバカ正直。でも運だけの刑事じゃない! 村の駐在所勤務を夢見る浜中康平は強運で事件を次々を解決する群馬県警捜査一課の切り札。彼は寒村の駐在所での平和な日々を妄想し、手柄をたてることを望まない。そんな浜中は容疑者の境遇に同情をし、その言葉を信じるとき、事件の小さな綻びに遭遇し、苦悩しながら事件を解決していく。

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  • さみしくなったら名前を呼んで
    3.6
    さみしいとか悲しいとか切ないとか、そんなのを感じる心のひだが、全部なくなればいいのに――。ブスと呼ばれ続けた女、年上男に翻弄される女子高生、未来を夢見て踊り続ける14歳、田舎に帰省して親友と再会した女。「何者でもない」ことに懊悩しながらも「何者にもなれる」と思って、ひたむきにあがき続ける女性を描いた、胸が締め付けられる短編集。
  • 浄天眼謎とき異聞録 上 ~明治つれづれ推理(ミステリー)~
    3.6
    「第2回お仕事小説コン」グランプリ受賞! …それは、人の心の奥を映し出す、摩訶不思議な力―。 時は明治。浅草の人気芝居小屋「大北座」の跡取り息子・由之助はある日、馴染みの警官から頼み事をされる。 それは、魚目亭燕石と名乗る“訳有り戯作者”の世話役になってほしいというもの。燕石は「浄天眼」の持ち主で、物に触れるとそれが持つ“記憶”を、人に触ると読心術が出来てしまうが、それが嫌で家に引きこもり、戯作を書きながら女中の千代とともに静かに暮らしているという。だが、由之助や警官によって呪いや殺人事件に巻き込まれていき…? 「第2回お仕事小説コン」グランプリ受賞! 謎解きレトロ浪漫ミステリー、シリーズ第1巻!
  • 警視庁文書捜査官
    3.6
    警視庁捜査第一課文書解読班──文章心理学を学び、文書の内容から記述者の生まれや性格などを推理する技術が認められて抜擢された鳴海理沙警部補が、右手首が切断された不可解な殺人事件に挑む。 ※本作品は 2017年1月24日まで販売しておりました単行本電子版『警視庁文書捜査官』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。
  • 京都骨董ふしぎ夜話
    値引きあり
    3.6
    京都祇園の路地裏にたたずむ「桃枝骨董店」。三代目店主未之助と弟子兼使用人の天草がいるこの店には、骨董品はもちろん、時には不用品や盗品といったものまで――、毎日不思議な“ご縁”が品物とともに舞い込んでくる。 京都に春が訪れたある日。大学進学のため、全寮制の高校を卒業した孫娘・光が7年ぶりに帰ってくる。と同時に、馴染みの刑事からある品物の問い合わせが入る。聞けば、事件がらみのいわく品で……。 百鬼夜行の気配ただよう町並に、人と物と人情が紡ぎだす、ちょっぴり不思議であったかいライトミステリ。
  • クラーク巴里探偵録
    値引きあり
    3.6
    1~2巻476~504円 (税込)
    ヨーロッパを巡業中の曲芸一座で、敏腕の番頭として名高い孝介と料理上手の新入り・晴彦。裕福な贔屓客から頼まれ、ストーカー退治や盗難事件の解決など厄介事の始末に奔走する日々を送っていた。華やかなパリで生きる人々の心の謎を解き明かすうちに、二人は危険な計画に巻きこまれていく。人の温もりと儚さがラストを彩る連作短編ミステリ。
  • 猫丸先輩の推測
    3.6
    『家 火災、至急連絡されたし。』夜な夜な届く不審な電報、花見の場所取りをする新入社員を次々襲う誘惑と試練、行方知れずの迷い猫……。平和だった毎日を突然かき乱す小さな「大事件」を、神出鬼没&ほのぼの系の名探偵・猫丸先輩が鋭い推理でずばり解決! これぞ本格ミステリの精粋といえる6編を収録。
  • ブラウン神父の童心
    3.6
    奇想天外なトリック、痛烈な諷刺とユーモア、独特の逆説と警句で、ミステリ史上に燦然と輝くシリーズの第一集。小柄で不器用、団子のように丸く間の抜けた顔。とても頭が切れるとは思われない風貌のブラウン神父が事件の真相を口にするとき、世界の風景は一変する。レストランの塩と砂糖を入れ替えるなど、奇妙な痕跡を残していく二人連れの神父を追う名刑事ヴァランタン。その背景には何が? ブラウン神父初登場の「青い十字架」のほか、大胆なトリックが炸裂する「見えない男」、あまりに有名な警句で知られる「折れた剣」など12編を収める。【収録作】「青い十字架」「秘密の庭」「奇妙な足音」「飛ぶ星」「見えない男」「イズレイル・ガウの誉れ」「狂った形」「サラディン公の罪」「神の鉄槌」「アポロの眼」「折れた剣」「三つの兇器」/解説=戸川安宣
  • Sの継承(上)
    3.6
    捜査一課特殊班を翻弄する毒ガス事件が発生。現場で発見された白骨死体は、五十年の時を超え、過去のクーデター計画へと繋がっていた。――東京五輪前夜の一九六三年、国を正す使命感に燃える理系の大学生・松島は、財界の重鎮である国重に誘われ、毒ガス開発に踏み出したが……。政治家を排除しての直接民主主義は、実現できるのか?
  • 未来の手紙
    3.6
    いじめを受ける5年生のぼくは、未来のぼくへ手紙を出す。中学1年から32歳まで20年間分。1年ごとの明るい目標を書いた手紙は、毎年ぼくの元へ届けられた。そして33歳になったある日、来るはずのない「未来の手紙」が届く。それは、悪夢の手紙だった……。(表題作) 確実に何かが変わってしまう10代前半の少年少女。その不安と期待を等身大で描く珠玉の短編集。
  • 怪しい店
    3.6
    推理作家・有栖川有栖は、盟友の犯罪学者・火村英生を、敬意を持ってこう呼ぶ。 「臨床犯罪学者」と。 骨董品店〈骨董 あわしま〉で、店主の左衛門が殺された。 生前の左衛門を惑わせた「変な物」とは……。(「古物の魔」)ほか、 美しい海を臨む理髪店で火村が見かけた、 列車に向かいハンカチを振る美女など、 美しくも恐ろしい「お店」を巡る謎を、 火村と有栖の名コンビが解き明かす。 火村英生シリーズ、珠玉の作品集が登場。
  • シネマガール
    3.6
    地方都市の四流大学を再建するためやってきた理事長の娘は、ハリウッド帰りの美人ストーリーアナリスト!彼女曰く、物事は映画に当てはめれば全てうまくいくというのだが。キュートでポップなお仕事コメディ
  • 異端審問ラボ 魔女の事件簿1
    3.6
    栄養科学研究所に配属された千鳥は、言語学研の鳶、考古学研の鶫とともに、研究室で起きた殺人未遂事件を偶然目撃してしまう。この一件を発端に次々と起こる――書庫の放火、連続通り魔事件に巻き込まれていく千鳥たちは「一冊の文献」と「植物の化石」を手に入れることに。三人は化石をめぐる実験をはじめるが……。「知」への好奇心が異端にふれ、禁断の扉が今ひらかれる!
  • 卯ノ花さんちのおいしい食卓
    3.6
    突然の失業、おまけに住んでいたアパートが火事になって全焼。身よりもなく、途方にくれていた若葉を仮住まいさせてくれたのは、近所で「薔薇屋敷」と呼ばれている卯ノ花さん一家。気まぐれにカフェを経営している美形兄弟ふたりのほかに、人形のような美少女がいるはずなのに、彼女が見えているのは若葉だけのようで!? 謎めいた住人のそれぞれの事情とは――? ほんのり、あたたかい。不思議な家族の物語。
  • 江戸川乱歩傑作選 鏡
    3.6
    湊かなえの選ぶ「ミステリ作家」乱歩の相貌 避暑先の旅館でレンズ越しに目撃した殺人をめぐり、 謎めいた結末を迎える中編「湖畔亭事件」を中心に、 人工美と遊戯性の極致「赤い部屋」、名作「心理試験」他を収録。 ミステリ作家・乱歩に焦点を当てる乱歩没後50年記念アンソロジー。 【目次】 「湖畔亭事件」 「何者」 「石榴」 「心理試験」 「赤い部屋」 「人間椅子」 「木馬は廻る」 随筆「迷路の魅力」 随筆「兇器としての氷」 随筆「プロバビリティーの犯罪」 監修・新保博久
  • ペギーの居酒屋
    3.6
    広告代理店の仕事に嫌気が差し、下町の居酒屋に飛び込んだペギー。持ち前の明るさを発揮し、寂れた店を徐々に盛り立てていく。そんな折、ペギーにTVの出演依頼が舞い込んできて……親子の絆を爽やかに描く
  • ツタよ、ツタ
    3.6
    1巻1,584円 (税込)
    千紗子という新たな名前を持つこと。心の裡を言葉にすること。自分を解放するために得た術が彼女の人生を大きく変えた――。明治の終わりの沖縄で、士族の家に生まれたツタ。父親の事業の失敗によって、暮らしは貧しくなるが、女学校の友人・キヨ子の家で音楽や文学に触れるうち、「書くこと」に目覚める。やがて自分の裡にあるものを言葉にすることで、窮屈な世界から自分を解き放てると知ったツタは、「作家として立つ」と誓う。結婚や出産、思いがけない恋愛と哀しい別れを経て、ツタは昭和七年に婦人雑誌に投稿した作品でデビューする機会を得た。ところが、待ち受けていたのは、思いもよらない抗議だった……。「幻の女流作家」となったツタの数奇な運命。一作ごとに新しい扉を開く、『ピエタ』の著者の会心作!
  • 猫と金髪としあわせの湯
    3.6
    自宅の給湯器が壊れたため、スーパー銭湯に行こうとしていたOLの塔子は、かわいい猫につられて、街の裏通りへと誘導されてしまう。着いた先には、まるでドラマにでも出てきそうな町屋造りの銭湯がひっそりと建っている。「五福の湯」と書かれた暖簾を塔子がくぐると、なんと番台には、金髪イケメンのチャラ男が座っていた――! ここは愛知県は岡崎市。ひょいと裏通りに入ったところにある銭湯「五福の湯」は、カラダもココロも温めて、悩みまでもキレイに洗い流してくれるという。貴方も、ひとっ風呂、いかがですか?
  • 幸せの青い贈りもの
    3.6
    ──この箱からは、人生を変える何かが出てきます。海沿いの街で将来の進路を悩む真由。海は広がっていてどこにでも繋がっているのに、自分は一生この街から出られないのか……。そんな想いを抱える中、見つけたのは不思議な文字が書かれていた箱。そこから出てきたのは、ガラス作家が作った、海が閉じ込められたペンダントだった。手作りの一点ものには作り手の想いが込められる。学生運動時代に手にした青い薔薇のハンカチーフ、太平洋戦争開戦直前、恋い焦がれた女性への最後の贈りもの……。これは、時代を越えて綴られる、繋がる想いを辿っていく物語。
  • 毒殺魔
    値引きあり
    3.6
    『砂の器』『飢餓海峡』に匹敵する平成の社会派ミステリの一大傑作、登場!  仕事中に大骨折した日読テレビのディレクター広川英樹は、リハビリの苦しさと恋人を失った寂しさから一人暮らしの自宅に風俗嬢リョウを呼んだ。単なるサービスを超えた彼女の優しさに広川は恋愛感情を持ってしまう。リョウが去った部屋には「建築家・加賀雄二郎」の名前と住所が記した紙片が落ちていた。ほどなくして報道される加賀の殺害事件。死因は正体不明の毒物による中毒死だった。広川はリョウの犯行を疑い、再び連絡を取ろうと試みるが、すでにリョウは風俗店を辞め沖縄に飛んでいた。そして、すぐさま起こる東京白金台の児童公園での四人の子供の毒殺事件。続いて今度は大阪の公園でも三人の子供と一人の親が殺害された。どれも同じ毒物による無差別大量殺人だった。犯人はリョウなのか? 彼女はどこにいるのか? そして動機は? リョウの怒濤の告白で疾駆する慟哭と驚愕のラストシーン!
  • シャドウ・ストーカー 上
    3.6
    彼女の歌が聴こえたとき誰かが殺される。 人気歌手につきまとうストーカー。連続殺人の犯人は彼なのか? “人間嘘発見器”キャサリン・ダンス 待望の第3作! キャサリン・ダンスの友人で人気歌手、ケイリーはストーカーに悩まされていた。メールアドレスを変えても頻々とメールを送りつける男エドウィン。彼が数日後のコンサートに現れるという。ダンスが事態の対応に乗り出した矢先、ケイリーの側近が殺害された……。いかなる嘘も見抜く《人間嘘発見器》キャサリン・ダンス第3作!
  • 死体は笑みを招く
    3.6
    ドイツ、2006年6月。オペル動物園で左腕と左足が切断された死体が発見される。首席警部オリヴァーと相棒のピア、そして捜査課のメンバーたちが乗り出し、死んでいたのは高校教師で環境保護活動家のパウリーだと判明する。彼はたくさんの生徒たちから慕われていたが、同時に動物園付近の道路建設による環境破壊や動物園の動物虐待を批判し、さまざまな人間に憎まれていた。捜査が進めば進むほど、パウリーを殺す動機を持つ者が浮上する。さらにピアに危険が迫り……。謎また謎の展開と緻密極まる見事な伏線。リーダビリティに溢れた傑作警察小説!
  • 小さな理由
    値引きあり
    3.6
    1巻275円 (税込)
    離婚した妻が引き取り、もう15年も会っていない娘から突然連絡があった。それは結婚の報告のためで、披露宴に呼べないことを涙ながらに告げるが……「いちばん新しい思い出」。大好評、森浩美の家族シリーズ第三弾、待望の文庫化!
  • 異次元の館の殺人
    3.6
    証拠品鑑定のため、粒子加速器をもつ研究施設を訪れた検事の菊園綾子。だが鑑定中に加速器が暴走し始める。一方、調査のため弁護士の森江春策と共に西洋館を訪れた菊園は、密室殺人事件に遭遇する。菊園が推理を披露しようとしたそのとき、加速器の影響で彼女は異次元へ飛ばされてしまう! 真相を見抜かないと元の世界に戻れない!? 奇想爆発の本格ミステリー。
  • 疑医
    3.6
    彼は天才医師なのか疑惑の医師なのか!? 「脳卒中は手術をするな!薬で治る」を提唱してマスコミの寵児となった脳外科医香山。医学界の常識を覆し、患者からカリスマ的支持を受ける彼は天才なのか疑惑の医師なのか?女性記者速水が現代医療の闇を追跡する!
  • ダーウィンの警告 上
    3.6
    我々は、ここに来るべきではなかった…… ──チャールズ・ダーウィン 南極大陸から〈第六の絶滅〉が、今、始まる…… 全世界で日本でベストセラー! シリーズ最新作! 第一の絶滅──4億4400万年前、全生物の85%が絶滅。 第二の絶滅──3億6700万年前、海洋生物の70%が絶滅。 第三の絶滅──2億4500万年前、陸海で全生物の90%が絶滅。 第四の絶滅──2億年前、全生物の80%が絶滅。 第五の絶滅──6500万年前、恐竜が絶滅。 哺乳類の時代が幕開けした。そして、現在── 人類に第六の絶滅が迫っている…… 〈あらすじ〉カリフォルニア州の軍事研究施設から、爆発とともに謎の物質が流出した。その研究所から発信された最後のメッセージは、〈殺して……私たちを全員、殺して〉。現地に赴いたシグマフォースのペインター・クロウ司令官は、山間部を死の世界に変えながら拡散する物質の封じ込め作戦の指揮を執るが、正体不明の物質への対処法が見つからない。一方、研究施設で行なわれていた実験内容を探っていたグレイ・ピアース隊長は、施設の爆発後に行方不明となったケンドール・ヘス所長の知り合いのアレックス・ハリントン教授から要請を受け、南極大陸に飛ぶ。しかし、現地ではグレイたちの調査を妨げる勢力が待ち構えていた。カリフォルニア州での災厄と氷の大陸での攻撃を、裏で画策しているのはいったい何者なのか? ◆歴史的事実に関して──複数存在する〈南極大陸〉の地図 本書の中には、氷で覆われていない南極大陸を描いたものと思われる古代の地図が何枚も登場する。これらは実在する地図で、何世紀も前に作成されたものであるが、こうした地図に関する議論は今なお続いている。一つはっきりとわかっているのは、古代の人々は我々が考えているよりもはるかに以前から、世界各地の大洋を航海していたということである。人類の航海年表は毎年のように歴史をさかのぼり続けている。古代の知識の宝庫であった有名なアレクサンドリア図書館の破壊とともに、どれほどの量の真実が灰燼に帰してしまったのかは知る由もない。
  • 夜葬
    3.6
    ある山間の寒村に伝わる風習。この村では、死者からくりぬいた顔を地蔵にはめ込んで弔う。くりぬかれた穴には白米を盛り、親族で食べわけるという。この事から、顔を抜かれた死者は【どんぶりさん】と呼ばれた──。 スマホにメッセージが届けば、もう逃れられない。【どんぶりさん】があなたの顔をくりぬきにやってくる。脳髄をかき回されるような恐怖を覚える、ノンストップホラー。第23回日本ホラー小説大賞【読者賞】受賞作!
  • 招き猫神社のテンテコ舞いな日々
    値引きあり
    3.6
    起業した会社が倒産したため、着の身着のまま、東京の片隅にある神社に管理人として身を寄せることになった青年。都落ちを痛感しながらも、再起に向けて意気揚々と暮らし始めようとする。 ところが、この神社には3匹の猫が棲み着いていた。大きくてブサイクな虎猫と、灰色の毛玉のような仔猫2匹。実は彼らは“化け猫”だった。 傍若無人ぶりを発揮する化け猫たち。そして、それにひたすら翻弄される青年――。 どこか憎めない化け猫たちとの人間味豊かな同棲生活を愉快に描くストーリー。化け猫も、けっこう可愛いものですよ……たぶん!
  • 修道女フィデルマの叡智 修道女フィデルマ短編集
    3.6
    法廷弁護士にして裁判官の資格を持つ美貌の修道女フィデルマが、もつれた事件の謎を痛快に解き明かす傑作短編集。巡礼として訪れたローマの教会で、聖餐杯のワインを飲んだ若者が急死。居あわせたフィデルマが急遽謎を解く「聖餐式の毒杯」、殺人の疑いをかけられ窮地に陥った幼なじみを救うべく奔走する「ホロフェルネスの幕舎」、偶然立ち寄った宿の幽霊騒動に巻きこまれる「旅籠の幽霊」、アイルランドの大王(ハイ・キング)の王位継承をめぐる事件に挑む「大王の剣」、アイルランド代々の大王の廟所で起きた不可解な殺人を解決する「大王廟の悲鳴」という、バラエティ豊かな5編を収録。/解説=村上貴史
  • 官能と少女
    3.6
    卑猥な宝石に恋する少女趣味(ロリータ)ファッション店員、美少年の生徒に慕われる幼児体型の養護教諭、アイドルの夫の帰りを待つ幼妻、可愛い恋人がありながら不倫するSM女子、優しく賢く美しい叔父様に引き取られた少女、「眠り姫」と綽名される女子大生……薄い胸、華奢な四肢、可憐な顔立ちで周囲の欲望を絡めとる少女たち。その刹那のきらめきを閉じ込めた異端にして背徳の恋愛短篇集。R-18文学賞受賞作家が描く愛の毒6篇。
  • ゼンカン 警視庁捜査一課・第一特殊班
    値引きあり
    3.6
    江東区でストーカー事件が発生。被害者の長井由里は、無言電話、誹謗中傷のビラに見舞われ、地下鉄内で突き落とされてしまう。 第一特殊班が警護にあたるが、怪しい人物は見当たらない。 しかし係長の辰巳だけは昔担当した奇妙なストーカー事件と同じ匂いを嗅ぎ取っていた。 殺しだけが事件じゃない! 凶悪犯罪に挑む特殊班の闘いを描く傑作警察小説。
  • 下戸は勘定に入れません
    3.6
    条件が揃うと、酒の相手を道連れに時間をさかのぼってしまう古徳先生。昔の恋人を奪っていった旧友・早稲本と偶然呑むことになり、酔った二人は二十八年前の思い出の晩へと戻ってゆく。果たして古徳は、失った恋の秘密を解き明かせるか? 精緻なロジックが驚きの読書体験へと誘う、極上のタイムスリップ本格ミステリ。
  • 偶然短歌
    値引きあり
    3.6
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ●著者からのコメント● 一見、何の変哲もない普通の文章の中に、偶然57577のリズムが含まれている場合があります。 そのような「偶然」の57577を「短歌」とみなしたものを「偶然短歌」と呼び、まとめたのがこの本です。 この本には、ウィキペディア日本語版の文章の中から見つけた「偶然短歌」が100首、収録されています。 と言っても、ウィキペディアには大量の文章があるため、この中から「偶然短歌」を一つひとつ見つけ出すのはかなり骨の折れる作業になります。 著者はプログラマーであったため、文章中から「偶然短歌」を機械的に見つけ出すプログラムを作ってみました。「偶然短歌発見装置」のようなものです。 「装置」の作成には苦労があり、単純に抽出しても短歌とは言いがたい57577がたくさん出てきてしまったため、 抽出しては抽出ルールを見直し、抽出しては抽出ルールを見直し……、ということを繰り返しました。 そうして、できあがった「装置」にウィキペディアのすべての文章を入れてやり、数時間ほど待つと、「装置」からは大量の「偶然短歌」が出てきました。 その数は、なんと約5,000首にものぼりました。それらはTwitterで「偶然短歌bot」のつぶやきとして、日々発表されています。 この本に収録の100首とは、その中から厳選されたものです。
  • 世界の8大文学賞 受賞作から読み解く現代小説の今
    値引きあり
    3.6
    芥川賞、直木賞からノーベル文学賞まで。8つの賞から、文学の最先端が見えてくる! 世界中の文学賞は、こうやってできていた! 史上初の世界の文学賞ガイドが登場。『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』の翻訳で知られる都甲幸治を中心に、芥川賞作家や翻訳家、書評家たちが集まって、世界の文学賞とその受賞作品について熱く語る1冊。芥川賞、直木賞、ノーベル文学賞といったメジャーなものから、各国の代表的なものまで。歴史あるものや最近設立されたもの、賞金が1億円を超えるものや1500円くらいのもの。世界に数多く存在する文学賞のなかから、とびきりの8つを選びました。受賞作品の解説にとどまらず、受賞作品の傾向分析や、あっと驚く選考の裏話までもが飛び出し、あなたの知的好奇心を大いに刺激します。これ1冊で、文学賞の発表シーズンが何倍も楽しくなる!カバーイラストは『刀剣乱舞』のキャラデザでおなじみの、しきみが担当。
  • 失踪.com 東京ロンダリング
    3.6
    「またロンダリングをやってくれないか」。事故物件をロンダリングする人達、それに関わる者が次々と相場不動産を去っていく背景に、妨害工作の動きを察知した調査役の仙道は、ある事実を突き止める。市井の不動産屋のために巨大勢力と戦おうと立ち上がった仙道だが――。前作『東京ロンダリング』で注目を浴びた作者が、5年の時を経て新たに大都市・東京の鬼門を突く! 「事故物件を単なる恐ろしいものとしてではなく、現実的な事情も含めて丁寧に描いている」(大島てる・事故物件公示サイト運営)【目次】うちの部屋で人が死んだら/君に栄光を捧げよう/幽霊なんているわけない/女が生活保護を受ける時/地方出身単身女子の人生/失踪、どっと混む/昔の仕事/大東京ロンダリング/あとがき
  • きみと、もう一度
    3.6
    20歳の大学生・千夏には、付き合って1年半になる恋人・幸登がいるが、最近はすれ違ってばかり。それは千夏がいまだ拭い去れないワダカマリ――中学時代の初恋相手・今坂への想いを告げられなかったせい。そんな折、当時の親友から同窓会の知らせが届く。報われなかった恋に時が止まったままの千夏は再会すべきか苦悶するが、ある日、信じがたい出来事が起こってしまい…。切ない想いが交錯する珠玉のラブストーリー。
  • 万国菓子舗 お気に召すまま ~薔薇のお酒と思い出の夏みかん~
    3.6
    読むとお菓子が食べたくなる!ほっこり&しんみり、味のある人生には当店のお菓子を。 九州・博多にある、和洋問わず客から注文があった菓子ならなんでも作ってしまう老舗菓子屋「お気に召すまま」。今日もサボり癖のある店主・荘介と、接客兼“試食係”のアルバイト・久美の二人でほのぼの営業中。 新年のガレット・デ・ロワや恋する薔薇酒、雛祭りのさげもん、博多山笠の水無月など客の思いに応える菓子をつくる日々だが、ある日久美は、荘介の友人で常連のフードライター・斑目が、店にあった夏みかんを避けていることに気づき…? 思いを届けるスイーツ、作ります。博多のほのぼのお菓子ライフ。
  • 駅伝ランナー
    値引きあり
    3.6
    1~3巻123~149円 (税込)
    周囲から期待もない中、地区駅伝大会への出場をきっかけに、駅伝選手を目指すようになる12歳の少年の青春駅伝小説。平凡であるが故の強さを発揮していく、だれにも共感できる思いを生き生きと描きます。
  • 知ってる古文の知らない魅力
    3.6
    「つれづれなるままに、日ぐらし、硯にむかひて……」徒然草の有名な書き出しは、実は兼好法師のオリジナルじゃなかった!? 「つれづれなりし折……」(和泉式部)、「つれづれに侍るままに……」(堤中納言物語)、「つれづれのままに……」(讃岐典侍日記)など、平安時代の定番フレーズがその源にあった。古典文学の大河の間にまに掬い上げられる名句から、新たに生まれる流れを辿ってゆく。
  • ミッドナイト・バス
    3.6
    男が運転する深夜バスに乗車してきたのは、16年前に別れた妻だった。 壊れた「家族」という時計は再び動き出すのか―― 家族の再出発を描く感動長篇。 第151回直木賞候補作! 故郷に戻り、深夜バスの運転手として働く利一。 子供たちも独立し、恋人との将来を考え始めた矢先、バスに乗車してきたのは、16年前に別れた妻だった。 会社を辞めた長男、結婚と仕事の間で揺れる長女。 人生の岐路で、忘れていた傷と向き合う家族たち。 バスの乗客の人間模様を絡めながら、家族の再出発を描いた感動長篇。 解説・吉田伸子
  • 忘れ物が届きます
    3.6
    不動産会社の営業で訪れた家の主人が、小学生の頃の自分を知っているという。驚いた自分にその元教師が語ったのは、なぜか20年前に起きた拉致事件の真相を巡る推理だった。当時の記憶が鮮やかに蘇る……(「沙羅の実」)。長い日々を経て分かる、あの出来事の意味。記憶を遡れば、過去の罪と後悔と、感動が訪れる。謎が仕組まれた極上の「記憶」を5つ届けます。
  • ミハスの落日
    3.6
    スペインはミハスに住まう大富豪に突如呼び寄せられた青年、ジュアン。面識もない老紳士が語るのはジュアンの亡き母との苦い記憶だった。三十年の月日を隔てて密室殺人の謎が明かされる表題作の他、青年と警察の視点で綴るストックホルムの悲劇的な殺人、疑惑の未亡人を探るサンフランシスコの保険調査員、ジャカルタで発生した連続娼婦殺人事件、カイロを訪れたアメリカ人美女の秘密など、ストーリーテリングの名手が異国を舞台にその土地で生きる人々の悲痛な叫びをすくい取る。あまねく襲う衝撃の結末が深い余韻を残す、至高のミステリ全5編。/解説=村上貴史
  • 花咲小路四丁目の聖人
    3.6
    舞台は地方都市の小さな商店街「花咲小路商店街」。 主人公の亜弥は、両親が始めた英語塾を継いで講師をしている。 隠居した父は日本に帰化したイギリス人だが、その実、若い頃は美術品を中心とする泥棒として名を馳せた人物。 商店街で起こる事件をその手腕で解決していくのだが、亜弥は気が気ではなくて――。 トラブルを描いてもどこかやさしい、著者ならではの持ち味が存分に味わえる。 じんわり心温まるエンターテインメント。
  • リトル・バイ・リトル
    3.6
    ふみは高校を卒業してから、アルバイトをして過ごす日々。家族は、母、小学校2年生の異父妹の女3人。習字の先生の柳さん、母に紹介されたボーイフレンドの周、二番目の父――。「家族」を軸にした人々とのふれあいのなかで、わずかずつ輪郭を帯びてゆく青春を描いた、第25回野間文芸新人賞受賞作。
  • 帝冠の恋
    3.6
    かつて「日没のない国」と謳(うた)われた神聖ローマ帝国だが、度重なる戦争で領土を失い、衰退しつつあった。オーストリアと名を変えた帝国を治めるハプスブルグ家の第三皇子に嫁いできた美しく聡明な王女ゾフィー。思い描く帝国の復興とは裏腹に、伝統と格式が重く彼女にのしかかる。しかし、ナポレオンの息子フランツとの出会いが……。変革の波が押し寄せる十九世紀の欧州を舞台に描く史劇。【特別インタビュー収録】香寿たつき
  • 星読島に星は流れた
    3.6
    天文学者サラ・ディライト・ローウェル博士は、自分の住む孤島で毎年、天体観測の集いを開いていた。ネット上の天文フォーラムで参加者を募り、招待される客は毎年、ほぼ異なる顔ぶれになるという。それほど天文に興味はないものの、家庭訪問医の加藤盤も参加の申し込みをしたところ、凄まじい倍率をくぐり抜け招待客のひとりとなる。この天体観測の集いへの応募が毎年驚くべき倍率になるのには、ある理由があった。孤島に上陸した招待客たちのあいだに静かな緊張が走るなか、滞在三日目、ひとりが死体となって海に浮かぶ――奇蹟の島で起きた殺人事件を描く、俊英会心の長編推理!
  • 思い出コロッケ
    3.6
    美人でもなく、賢そうでも若くもない女に惹かれ、家を出た夫。あの人となら温かい家庭を築けると思ったのに、なぜ──。知人の電話から、夫婦関係の冷たさを思い知る(「コロッケ」)。不倫に疲れ、帰省した先で出会った事件から、まっとうな家族の温かさと女の独り身の侘びしさに気づかされる(「黒豆」)。昭和を舞台に大人の恋、男女の情愛、そして家族の真実を描いた静謐な七篇。
  • 流氷への旅
    3.6
    【渡辺淳一文学賞創設記念電子化!】灰色の空と白い氷原に覆われた街・紋別。竹内美砂は流氷研究家・紙谷誠吾を知り、強く魅かれていく。彼はかつての恋人を奪い自殺したという友人のことで心を閉ざしていた。一途に燃える美砂の愛の炎は、そのわだかまりを解かすことができるのか。二人は結ばれることになるのか。移ろいゆく北国の四季の中で、大切なひとを見失わないよう、まっすぐな思いに自身を駆りたてる女性の、豊潤な恋愛小説。
  • 岬にて―乃南アサ短編傑作選―
    3.6
    かつての恋人の故郷でその不在を想うキャリア・ウーマン。寒い土地への転居を境に狂い出す「じゃぱゆきさん」。整形して若い男と結婚し、離別した娘を従妹として引き取ろうとする母。夫の子を産むと決めた女のもとを訪ねる妻。次々と夫が死ぬ魔性の女。彼女たちはさまざまに熟れていく。女性の心理描写が際立つ短編を精選し、単行本未収録作品を追加したベスト・オブ・ベスト第二弾。
  • 彼女の家計簿
    3.6
    シングルマザーの里里の元へ、疎遠にしている母親からぶ厚い封筒が届く。五十鈴加寿という女性が戦前からつけていたという家計簿だ。備考欄に書かれた日記のような独白に引き込まれ読み進めるうち、加寿とは、男と駆け落ち自殺したと聞く自分の祖母ではないかと考え始める。妻、母、娘。転機を迎えた3世代の女たちが家計簿に導かれて、新しい一歩を踏み出す。
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド
    値引きあり
    3.6
    10人の作家・翻訳家・書評家が、とっておきの本を紹介する読書ガイドが登場!『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』の翻訳で知られる都甲幸治を中心に、芥川賞作家や翻訳家、書評家たちが集まって、ヨーロッパやアメリカから日本まで、不朽の名作からベストセラーまで、縦横無尽に語り尽くします。共通点は、読んで面白かったこと、という一点のみ。トールキンなんかのファンタジーからホームズものなどのミステリー、それから、日本近代文学の王者、谷崎潤一郎や太宰治まで。伊坂幸太郎の青春や『不思議の国のアリス』の少女ワールド、そして江國香織から村上春樹まで。大島弓子や萩尾望都についても熱く語ります。
  • お坊さんとお茶を 孤月寺茶寮はじめての客
    3.6
    日々の憂さを忘れて、まずは一服。お人好しで要領の悪い三久は、勤め先をリストラされ路頭に迷ってしまう。行き倒れた先は、猫まみれの貧乏寺・孤月寺だった。クールな美形僧侶・空円と、謎の水商売風男・覚悟の二人が営むこの寺で、三久は僧侶見習いとして居候することに。慣れない清貧生活(?)に四苦八苦していた三久だが、突然、近所で起きた強盗傷害事件で犯人扱いされてしまって…!?
  • 祝福
    3.6
    1巻638円 (税込)
    女ごころを書いたら、女子以上!ダメ男を書いたら、日本一!!長嶋有が贈る、女主人公五人VS.男主人公五人の夢の紅白短篇競演。あの代表作のスピンオフやあの名作短篇など、十篇を収録した充実の一冊!
  • 龍宮の鍵
    値引きあり
    3.6
    高校を卒業したばかりの小麦は、ホテルのパート従業員だった父・細川幹夫が放火し、自殺を図ったホテルで素性を隠しながら働くことになった。父の自殺がきっかけで“ワケありホテル”となってしまった『クラウンホテル』だが、戦前はまるで龍宮城のような、想像を絶するほど華やかなホテルだった。しかし、創業者で、世界一のホテルマンであった小宮幹二朗は、ホテル乗っ取りを企む塚原威一朗の卑劣な策略により自殺に追い込まれてしまった。無念の死を遂げた幹二郎が残したのは一つの鍵。ホテルのどこかに隠されている宝物が眠るという金庫の鍵だった。しかし、この鍵がいくつもの人生を狂わせていく。金庫に眠る宝物を巡って繰り広げられる騙し合い。外資系企業と旧オーナーによるホテルの買収合戦。最高のホテルマンを夢見る小麦を次々と襲う悪夢。なぜ小麦の父・細川幹夫は自殺しなければならなかったのか。そして、金庫に隠された宝物とは何なのか。時を超え大きな謎が解き明かされていく極上のミステリー小説。
  • シルバー・オクトパシー
    3.6
    1巻1,496円 (税込)
    違法すれすれの特殊手段を使って裏世界の依頼を金で解決するビジネス集団「シルバー・オクトパシー」。脱北者の若い女性・セリを手引きした韓国の老実業家・徐が、不正入国で強制送還となった。徐から、セリを安全な先進国に出国させる依頼を受けていた「シルバー・オクトパシー」は、女性の確保へと動く。だが徐は送還直後、謎の死を遂げる。日本入国後、行方をくらませたセリを狙って、正体不明の連中が暗躍を始めた……。
  • 伊豆の旅
    3.6
    1巻1,100円 (税込)
    一高生時代の〈美しい旅の踊子との出会い〉以来、伊豆は著者にとって第二の故郷となった。青春の日々をすごした伊豆を舞台とする大正から昭和初期の短篇小説と随筆を集成。小説は代表作「伊豆の踊子」ほか「伊豆の帰り」など七篇、随筆は「伊豆序説」「湯ヶ島温泉」「温泉女景色」「伊豆の思い出」など二十五篇を収録する。〈解説〉川端香男里
  • 夏井いつきの超カンタン!俳句塾
    3.6
    1巻1,232円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 毒舌キャラで人気の俳人・夏井先生の手にかかれば、ありきたりな平凡な句があっと驚くイメージ豊かな一句へと早変わり!本書は、そのミラクルな言葉の化学変化の秘密を初公開。5・7・5にパズルのように言葉をはめ込めば、脳を鍛えて幸せホルモン・ドーパミンが泉のごとく湧いてくる。俳句を詠めば、脳が若返る!ストレスに強くなる!脳科学者・茂木健一郎氏の対談を収録。
  • 怖の日常
    3.6
    1人暮らしの部屋で、深夜パソコンに向かっていると背後から聞こえる奇妙な音……その正体に震撼する「カタカタ」。朝起きるたび、数が増え深くなっていく引っかき傷に、じわじわと追いつめられていく「傷」。実在の事故物件をめぐる、不穏なシンクロニシティ。併せて読むと怖さが倍増の「残穢の震源から」「三つの問題物件」他、62話を収録。日常に潜む忌まわしさと恐怖を端正な筆致で炙り出す、正統派の怪談実話集。
  • 我慢ならない女
    3.6
    あらゆることを犠牲にし、小説を書くことに全身全霊を傾ける作家・樺山ひろ江。秘書として支え続ける姪の明子だったが、気難しい性格のひろ江は、編集者たちに煙たがられる存在だ。6年前に出したデビュー作のドラマ化をきっかけに、状況は一変。作品は売れ、執筆依頼も殺到するのだが……。浮き沈みの中、絆を深めてゆく二人の女性の人生を濃密に描く傑作長編。
  • 不死症
    3.6
    究極のバイオハザードと――怒涛のどんでん返し!! メフィスト賞出身作家・周木律の新境地&渾身、一気読みホラーミステリー誕生。ある県の山中にある大規模製薬会社・平成製薬の研究所で爆発事故が発生。主人公・泉夏樹はガレキのなかで目を覚ましたが、彼女はすべての記憶を失っていた。崩れ落ちた施設、くすぶる炎、視界をさえぎる煙とチリ……何が起きたかわからないままその場を避難した夏樹は、同じく爆発から生き残っていた研究者の信と出会う。彼もまた夏樹と同じ製薬会社の社員であったが、この事故の発生理由を知っているわけではないようだ。ふたりの他にも、わずかながら生き残った人々はいた――治験のバイトに来ていた羽田と小室井、警備員の蝉塚らとともに脱出を試みる夏樹と信。しかし、彼女らの前にあらわれたのは人ならざる人――。食人鬼と化したかつての同僚たちだった!? 倒しても倒しても、立ち上り、肉をむさぼろうとする「ウェンディゴ」たち。この研究所は、一体何を隠していたのか――!?
  • トルーマン・レター
    3.6
    ある事件がきっかけで新聞社を退社した峰先は、外国人同士の暴行事件に巻き込まれ、その現場で一通の手紙を手にする。それは第33代米大統領、トルーマンの私信だった。そこには広島・長崎への原爆投下の決断が書かれていた。一方、沖縄で米兵に襲われた女性の、大国に立ち向う市民運動が続けられていた。この二つの物語が絡み合い、意外な方向へ事件は発展する。なぜ原爆投下はなされたのか―――!? 歴史の闇に迫るサスペンス。
  • あなたという国―ニューヨーク・サン・ソウル―
    3.6
    1巻1,320円 (税込)
    孤独の街(ニューヨーク)で、二人は出逢った。ミュージシャンとして成功を夢見る拓人と、脚本家となり夢の物語を紡ごうとするユナ。互いの心の隙間を埋め合った二人は、日本人と韓国人の障壁も乗り越え世界を共有していく。だが拓人の道が開けかけた時、運命の日が訪れた――9・11を体験した作家が描く、心がちぎれるほど切ないラブストーリー。
  • あなたの人生、逆転させます―新米療法士・美夢のメンタルクリニック日誌―
    3.6
    1巻1,232円 (税込)
    就活に失敗し、個人経営のメンタルクリニック院長助手になった美夢。しかし、変人だと思っていた院長は伝説の名ドクターで、ベッドタウンにあるクリニックは心の病のデパートだった! 毒親の連鎖、高度潔癖症、風俗店中毒、そして病の根源にあるものとは……『愛着障害』の岡田尊司が別名で描く、新人療法士の成長物語。
  • みずうみ
    3.6
    コポリ、コポリ……「みずうみ」の水は月に一度溢れ、そして語りだす、遠く離れた風景や出来事を。『麦ふみクーツェ』『プラネタリウムのふたご』『ポーの話』の三部作を超えて著者が辿り着いた傑作長篇。
  • 陽だまりの偽り
    値引きあり
    3.6
    痴呆症の兆しがある老人が、嫁から預かった金を紛失した。だがそれがきっかけで、ある想いに気づく表題作。ひとつの転落死亡事故が、組織の人事に意外な展開をもたらす「プレーヤー」。事件によって浮かび上がる心の温もりや、組織にいる人間の欲望を描きだしたミステリー短編集。味わいの違う5編を収録!
  • 傍聞き
    値引きあり
    3.6
    娘の不可解な行動に悩む女性刑事が、我が子の意図に心動かされる「傍聞き」。元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」。女性の自宅を鎮火中に、消防士のとった行為が意想外な「899」。巧妙な伏線と人間ドラマを見事に融合させた4編。表題作で08年日本推理作家協会賞短編部門受賞!
  • ポー詩集
    3.6
    詩人として、小説家として、19世紀アメリカ文学の中で特異な光を放つエドガー・アラン・ポー。彼の詩は悲哀と憂愁と幻想に彩られ、ボードレールのフランス語訳によってフランス象徴主義の詩人たちに深い影響を与えたことはよく知られている。本書には、ポー自身が『詩の原理』の中で創作過程を明かしたことで著名な「大鴉」のほか「ヘレンに」「アナベル・リイ」などの代表作を収める。
  • 背徳者
    3.6
    ジッドがアフリカに旅して病気になり、回復後に生命の喜びを見出した当時の魂のありさまを、告白的に小説として描いたもの。一考古学者がアフリカに新婚旅行に出かける途中大病にたおれて、一時は死に瀕するが、ようやく回復期に至ったとき、生きる喜びを知り、彼の心に一大革命が起る。既成のモラルや組織に安住できぬ魂の苦悩を綴った、ジッド最初の物語作品。一九〇二年作。
  • 恋紅
    3.6
    遊女屋の愛娘ゆうは大勢の花魁や男衆の中で、華やかな郭の裏も表も見て育った。ある日、芝居見物に出かけたゆうは、升席にいる男を見て衝撃を受ける。五年前、雑踏で途方にくれていたゆうを救い、優しさで包み込んでくれた旅役者だった。一緒になれるなら滅びてもいい――。そう心に刻んだ幼い日の記憶を頼りに、無名の役者に縋りついていく女の情念の世界を描く、直木賞受賞作。
  • 眠りの庭
    3.6
    1巻704円 (税込)
    女子校の臨時教員・萩原は美術準備室で見つけた少女の絵に惹かれる。それは彼の恩師の娘・小波がモデルだった。やがて萩原は、小波と父親の秘密を知ってしまう……。(「アカイツタ」) 大手家電メーカーに勤める耀は、年上の澪と同棲していた。その言動に不安を抱いた耀が彼女を尾行すると、そこには意外な人物がいた……。(「イヌガン」) 過去を背負った女と、囚われる男たち。2つの物語が繋がるとき隠された真実が浮かび上がる。
  • にぎやかな未来
    3.6
    「超能力」「星は生きている」「最終兵器の漂流」「怪物たちの夜」「007入社す」「コドモのカミサマ」「無人警察」「にぎやかな未来」など、41篇の名ショートショートを収録。
  • 食魔 谷崎潤一郎
    3.6
    1巻836円 (税込)
    その食い意地こそが、最大の魅力。「料理は藝術。美食は思想」という哲学を生涯貫き、粋な江戸前料理からハイカラな洋食、京都の割烹、本場の中華まで、この世のうまいものを食べ尽くした谷崎潤一郎。「食魔」とも称された美食経験は数多の名作に昇華され、食を通して人間の業を描いた。「悪い女ほどよく食べる」「蒟蒻とサドマゾ」「東西味くらべ」など、斬新なアングルで新たな魅力を掘り起こす、かつてない谷崎潤一郎論!
  • 千両かんばん
    3.6
    秘伝の継承を目前にして親方は逝き、弟弟子には先を越され、鬱屈した日々を送る看板職人・武市のもとへ、大店(おおだな)から依頼が舞い込んだ。しくじりは許されない重圧の中、天啓のように閃いた看板思案に職人の血が滾(たぎ)る。実現を前に立ち塞がるいくつもの壁。それでも江戸っ子の度肝を抜くこの仕事、やるのは俺だ。知恵と情熱と腕一本で挑む、起死回生の大一番! 痛快無比の人情時代長編。
  • 爪と目
    3.6
    あるとき、母が死んだ。そして父は、あなたに再婚を申し出た。あなたはコンタクトレンズで目に傷をつくり訪れた眼科で父と出会ったのだ。わたしはあなたの目をこじあけて――三歳児の「わたし」が、父、喪った母、父の再婚相手をとりまく不穏な関係を語る。母はなぜ死に、継母はどういった運命を辿るのか……。独自の視点へのアプローチで、読み手を戦慄させるホラー。芥川賞受賞作。
  • いつも彼らはどこかに
    3.6
    たっぷりとたてがみをたたえ、じっとディープインパクトに寄り添う帯同馬のように。深い森の中、小さな歯で大木と格闘するビーバーのように。絶滅させられた今も、村のシンボルである兎のように。滑らかな背中を、いつまでも撫でさせてくれるブロンズ製の犬のように。――動物も、そして人も、自分の役割を全うし生きている。気がつけば傍に在る彼らの温もりに満ちた、8つの物語。
  • 名前も呼べない
    3.6
    1巻1,606円 (税込)
    恋人と過ごした不貞の日々。世間の外側で生きる、ただ一人の親友。毎週、同じ時間にかかってくる母親の電話。ちらつく父親の記憶。知らない誰かが奏でるピアノの音。──すべてが澱のように、少しずつ心に沈殿してゆく。「ねえ、私、どうしたらよかったんだろう?」第31回太宰治賞受賞作。「変わらざる喜び」改題。書き下ろし「お気に召すまま」収録。
  • 【無料読本】探偵事務所「ノッキンオン・ロックドドア」へようこそ
    無料あり
    3.6
    「不可能(HOW)」を推理する御殿場倒理と、「不可解(WHY)」を推理する片無氷雨。 相棒だけどライバル(!?)な探偵ふたりが、数々の奇妙な事件に挑む! ダブル探偵が活躍する探偵事務所「ノッキンオン・ロックドドア」の世界を試し読みできる無料読本が電子書籍で登場です。有坂あこさんによる紹介マンガ、単行本では全七編収録されている短篇のうち、第一話にあたる「ノッキンオン・ロックドドア」、そして青崎有吾さんが語るダブル探偵の誕生秘話など、盛りだくさんの内容です! 本書で「ノキオン」の世界をぜひお試しください。

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  • 中学生に読んでほしい30冊 2016
    無料あり
    3.6
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2900余点の新潮文庫の中から、若い世代が新たに読書に親しんでいく際の指針となる作品を編集部が選定! もちろん、すべての大人にもおすすめの30点を紹介する小冊子です。 ※当コンテンツにはまだ電子化されていない作品の情報も含まれています。ご了承ください。

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  • アマノン国往還記
    3.6
    モノカミ教団が支配する世界から、幻の国アマノンに布教のため派遣された宣教師団。バリヤの突破に成功した唯一の宣教師Pを待っていたのは、一切の思想や観念を受け容れない女性国だった。男を排除し生殖は人工受精によって行われるこの国に〈男〉と〈女〉を復活させるべく、Pは「オッス革命」の遂行に奮闘するが……。究極の女性化社会で繰広げられる、性と宗教と革命の大冒険。

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