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斬新な日本語が心に沁みる感動的な最新詩集。
それぞれの詩のタイトルが、すでに「詩」になっているようだ。――「冬の薔薇」「指」「惑星」「生理詩」「猫戦争」「才能」「飛ぶ教室」「ぼくたちの屍」「無人駅」「春の薔薇」など全43篇収録。
以下、少しだけご紹介――
《恋が恋だという確証はどこにもないまま/死体になっても手を繋いでいたらその愛は本当って信じている人のため/死体の手を結びつける仕事をしている 本当の死神の仕事》――(「恋は無駄死に」から一部引用)
《「春の、川の上に、光を凍らせて、削ってできた粒を撒いていく仕事をしています、/あなたたちがきれいだと言うのは私が嘘をついているから。》――(「me & you」から一部引用)
最後に、「激流」という短い詩を全篇。
《死を逃れ逃れ、命を、泳ぎ切って残るは/無数の誰かの手の跡ではなく無数の桜のはなびらで//一度も好きでなかった花に囲まれて死ぬ/一度も好きでなかった花に囲まれて死ぬ//「故人は優しい人でした」/私の好きな色は白でも黒でもない/でも冬は好きでした/誰も話を聞いていない/私だけが知っている桜の木々よ さようなら》――(「激流」)
詩という言葉の連なりが、言葉にできない部分まで伝わる、いや、確かに私たちに届く。
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Posted by ブクログ
今回の最果タヒさんの作品は、へそ曲がりの作品ばっかりだと思ってしまいました。
絶望の詩と思われる詩もありました。
どこか、褒められるところを見つけようとして読んでいたのですが、何でこんなに冷たい詩ばかりなんだろう。
何でこんなに淋しい詩ばかりなんだろう。
今までも、甘く優しい詩はなかったけれど、今回のはひねくれすぎていると思いました。
私はレビューにあまり悪辣なことは書かないようにしていますが、少し怒っています。
こういうものを読みたい訳では全然ないんです。
例として、「春の薔薇」は詩としての完成度はとても高くて美しいと思いますが、とても淋しい詩だと思います。
「春の薔薇」はストーリー性があってカタルシスのようなものも感じられ救いがあり、これだけ読むと「素敵!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、全然、救われない絶望しかない詩も他にたくさんあります。あえて、この詩を取り上げたのは、私からの恩赦のようなものと思ってください。
「春の薔薇」
ぼくの体をあげるよ、と冬の中で呟いたら春になっていた、
ぼくの命の代わりに春が芽吹いて、
まるで今から死ななくちゃいけないみたいないい天気。
あなたが、あなたとして、
誰かと恋をしているのを、絵にして部屋に飾りたい。
それ以上何もいらないと本気で思っている、
悲しみや寂しさがある人間を綺麗だという人たちが滅んだ後で、
ぼくは唯一咲いた薔薇の花になる。
誰にも、捧げない。誰も、ぼくを捧げない。
ぼくはあなたが好きだった。
あとがきで、御自分のお気持ちを最果タヒさんは述べられていらっしゃいますが、あとがきではなく作品だけでわかるように書いて欲しいと思えました。
私はもっとあたたかみのある詩のほうが好きです。
このような作品では、人は救われないと思います。
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