相場英雄の作品一覧
「相場英雄」の「楽園の瑕」「心眼」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「相場英雄」の「楽園の瑕」「心眼」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
2005年、『デフォルト 債務不履行』でデビュー。『震える牛』、『血の轍』、『みちのく麺食い記者・宮沢賢一郎』シリーズなどの作品を手がける。
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相場英雄『覇王の轍』小学館文庫。
骨太の社会派警察小説。
先に読んだ高村薫の合田雄一郎シリーズ『我らが少女A』よりは遥かに面白い警察小説であった。『我らが少女A』は主人公の合田雄一郎が積極的ではないし、未解決殺人事件も有耶無耶にされて消化不良も良いところだった。
では本作の方はと言えば、現代社会に巣食う巨大組織による犯罪や重大事故の隠蔽や官僚天下り、贈収賄、政治のパワーゲームといった日本社会の闇に真っ向から斬り込み、二転三転するストーリーが非常にスリリングで面白かった。
清廉潔白、潔癖、実直の警察キャリア官僚の樫山順子が着任したばかりの北海道警捜査二課で、国交省のキャリア技官の稲垣達
Posted by ブクログ
「日本は日が昇る国だと、ベトナムにいる頃思ったね。でも、とっくに日が沈んだ国、貧乏人ばかりの国だよ。」
「これから、日本人が景気の良いアジアに出て、仕送りする日が来るね。」
「国民総中流社会」も今は昔、コロナ禍以降、分厚い中間層がごっそり下流へ滑り落ち、上流と下流にニ極化する新しい階級社会へ加速度的に移行しつつある現状を次々と突きつけられ暗澹たる気持ちに。劣悪な労働環境下で働く技術実習生たちの日々は、明日は我が身、に迫り来る。
労働環境問題改善のために、大企業によるCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)の取り組みが持つ重大性と意義を知る。前
Posted by ブクログ
「日付は止まったまま。日付が変わらずとも、沿岸の人間はなんとか生きていかなければならんのです。」
物語の主人公と同じように、被災地を自分の足で歩き回り、自分の目で見、被災者に寄り添って、被災者の言葉に自分も同じように傷つきながら筆者が集めたエピソードの数々は、とてもリアルで胸にずしりと来るものがある。東日本大震災という一個の事実に対し、被災した人の数だけの真実があることをひしひしと感じた。
絶望し、打ちのめされて、途方に暮れてもなお、懸命に前を向いて行こうとする被災地でさえ、容赦なく貧困ビジネスや詐欺、役人の不正や私欲に走るNPO団体が横行するのは、本当に許しがたい。
ミステリーとしてはいま