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Posted by ブクログ
第一印象として、
「タイトルがもっと興味をそそられるようなものだったら、もっともっと人気というか話題になっているだろうに、もったいないな。すごく面白いのに」
という感じ。
とはいえ、このタイトルの「マンモスの抜け殻」は、当然のことながら、物語に深い関係があり、40年前に起こった出来事と一緒に最後まで核を成している。
それは、今も昔も変わらない社会問題であり、そこに絡むお金の話でもある。そして、近い将来、自分が直面するだろう問題でもある。
1つの殺人事件が起き、犯人を突き止めていく話は、それだけでも面白い。
そこに身近な社会問題が絡んでくると、一気に自分ごととして読んでしまうから、さらに熱心になって読んでしまう。
とても身近なことなのに、何も知らない自分は関心しっぱなし。
面白くて、さらに勉強にもなる。
だから、このジャンルは堅いけど、一度読み始めると止まらない。
だから、この小説に限らないけど、あとはタイトルだけもっと手に取りやすいそうなのでお願いします。
Posted by ブクログ
⭐︎4.99
なんというか、せつなく、哀しく、悩ましいものかたりだった。
みにつまされるというか、皆さんもそうだろうが、何かしら同じような経験をしている人も多いと思う。
私の場合は母が、そうだ。もう、私のことはわからない、人に対して壊れるという表現はいかがなものかと、ずっと思っていたが、実際自分の目で観てしまうと、正直「母は壊れてしまったのだ」とせつないが思う。
作中にあるような、画期的な介護システムが1日も早く実現することをせつに願う。
次は自身の番なのだろうから。
おそらくモデルは高島平団地で、経済成長華やかなりし頃、マンモス団地ともてはやされ、この失われた30年で、抜け殻都会の限界集落となった団地が舞台だ。タイトルもストレートだが、そのマンモスの抜け殻という響きがなんとも郷愁というか、哀愁というか感じさせるなぁ。
素晴らしいものかたりをありがとう。相場作品の中でも一推しである。
Posted by ブクログ
相場英雄『マンモスの抜け殻』文春文庫。
コロナ後の介護業界の闇を描く社会派ミステリー。
『都心の限界集落』、『マンモスの抜け殻』とは言い得て妙である。今の日本では、少子高齢化、空き家問題、介護問題が騒がれている。高齢化が進み、介護施設に入所させようにも、比較的安い特養老人ホームはどこも一杯で入所待ちが数百人というのもざらだ。
本作では一つの殺人事件を切っ掛けに、こうした社会問題の裏側に潜む闇を描いている。なかなか真相が見えぬままに進行するストーリー。結末は予想を大きく裏切り、遣る瀬無い思いが去来する。
高齢化と人口減少が進む都心の限界集落と呼ばれるかつてのマンモス団地、富丘団地で83歳になる飲食店コンサルタント、飲食店と介護施設経営の藤原光輝が団地の12階通路から突き落とされて殺害された。
事件を担当することになった警視庁の仲村勝也は捜査の過程で二人の幼馴染と再会する。その二人の幼馴染とは、事件の直前に被害者と揉めていた美人投資家の松島環、介護施設で不正請求に手を染めた石井尚人だった。
重要参考人となった友を救うため、仲村は若手の関と共に捜査に奔走する。
少しずつ見えて来る事件の裏側。予想もしない犯人の姿……
本体価格920円
★★★★
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