血の轍

血の轍

小説・文芸
867円 (税込)

4pt

元刑事が絞殺された。警視庁捜査一課の兎沢は、国家を揺るがす大事件の真相に元刑事が辿りついていたという糸口を掴むも邪魔が入る。立ちはだかったのは公安部の志水。兎沢に捜査のイロハを叩き込んだ所轄時代の先輩だった。事件の解決を急ぐ刑事部と隠蔽を目論む公安部の争いが激化。組織の非情な論理が二人の絆を引き裂く……。胸打つ警察小説!

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血の轍 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    プロローグからいきなりガシッと心を鷲掴みにされます。
    行確の相手は妻。公安が隠しカメラを駆使して映し出したのは、なんと妻の不倫現場。その相手は…
    そこでは分からないまま、時代は現代に。

    そして、元警官が殺された事件をきっかけに、その殺人犯そっちのけで、刑事部と公安部のネタの奪い合いが始まる。
    何でそんなに仲が悪いのか?何で同じ警察官なのに足の引っ張り合いをしているのか?

    少しずつだけど事件の進展をみせる中、2人目犠牲者が出てしまう。それも同じ元警官が。
    2つの部署の関係はさらに悪化してしまう。

    一体全体何が起こっているのか。

    時折、話は過去になり、これまで何があったのか、登場人物たちのエピソードが挿入され、少しずつ全体像が鮮明になってくる。
    この確執の元凶は何なのか?

    ただただ犯人を追い詰めるミステリーではなく、刑事部と公安部、2人ずつ計4人の複雑に絡まる生き方、その人物たちの生のリアルな物語に重点を置いた作品。

    その濃厚で濃密な、それでいて謎めいた話の作りにどんどんどんどんハマっていってしまう。
    その謎を知りたくて止まらなくなってしまう。

    前に読んだ『震える牛』も衝撃的だったけど、これも鳥肌ものです。




    0
    2026年10月06日

    Posted by ブクログ

    他人になりすまし(背乗り)裏取引を仕切り凶悪犯となる。表の顔は上場企業の役員として公安部の中枢に潜り込み極秘情報を盗み出す。その公安官僚との縁のきっかけはPCにある個人情報が抜き取られ、弱みを握られたことで縁が経ちきれなくなったことが原因と、ある。現代でも金で操られる公職は改竄は愚か、データーの漏洩にも手を犯す。気を付けたいのは「個人情報」をどの端末・アプリにどれだけの情報をインプットしているかだ。責任は全て個人に返ってくることだ。

    0
    2021年12月24日

    Posted by ブクログ

    文句なく面白い。

    警察OBの殺人事件を受けて、刑事部の兎沢と公安の志水2人の主人公が互いの正義を掛けて一生懸命にはたらく物語。

    以前読んだ「KID」に出てくる公安の人間も志水って名前だったので、おそらく同じ人物だろう。その志水が公安に入るきっかけが描かれている。

    かつては同じ所轄で先輩、後輩だった2人が違った道を進み、一つの事件で互いに対立する。決して交わることがなかったはずの二つの轍がふたたび交差するのか。
    事件の真相を互いの角度から明らかにしていく過程がスリリングでとても読み応えがある。

    刑事部の殺人犯は許さないという正義、公安の国家の安全を守るという正義。お互いの正義がぶつかり合い、時には足を引っ張り合う。正義に対する熱い思いは同じなのに目指す結果が異なってしまう。そんな対立行動をかつて同じ職場で心を許した主人公2人に投影し描いていく。ダイナミックでスリリングな物語で飽きずに読める。

    公安のスパイ組織さながらの捜査手法に感心しながらも、刑事の経験と足で進める捜査にも頑張れと声援を送りたくなる。

    警察ものの小説だけど、とても面白く続編があれば読んでみたい。

    0
    2020年09月26日

    Posted by ブクログ

    公安部と刑事部、良くある対比ですが、最初の方はわかりにくいし、長いし投げ出しかけました。
     後半から双方の面子を掛けた諍いになり、スピード感が出て来て俄然面白くなります。
     それにしてもこのお話はフィクションであり、またそうあってほしいと思いました。

    0
    2020年07月11日

    Posted by ブクログ

    刑事部と公安部の公開殴り合いに発展する展開が凄まじい。特にプロローグでのやり取りが終盤で効果的に明かされる場面は鳥肌ものです。
    元警官二人の殺人が不正な株取引や上席のスキャンダルを孕む展開でどんどん深みを増していくストーリー。兎沢の食券の件はちょっと脇甘過ぎで違和感があるかな。組織安泰の為に殺人犯を逃がす公安部は酷いが、公安のスキャンダルをネットに暴露する刑事部もやり過ぎですね。刑事部サイドは内田副総監の犯人との癒着スキャンダルの暴露で一石二鳥だったかもね。
    警察の主要人物達が不幸に見舞われる中でのラストの志水と兎沢の掛け合いがとても印象的。ストーリー中の主人公2人が殴り合い要素がありそうなラストです。
    もう一度読みたくなる複雑な展開です。

    0
    2019年04月14日

    Posted by ブクログ

    面白かった。刑事部と警備部の対立を中心に、それぞれがいろいろなものを抱えてエスカレートしていく。緊迫感充分。

    0
    2018年02月17日

    Posted by ブクログ

    公安と刑事、別の組織かといわれるくらいに水と油の両セクション。
    こんなことが日々繰り返されているのかと思うと、怖さを感じる⋯

    0
    2025年06月21日

    Posted by ブクログ

    2024.10.23
    作者には男くさい小説が似合う。本作では「ワルい男」「イヤな男」しか出てこない。だから面白い。

    0
    2024年10月23日

    Posted by ブクログ

    タイトルほど、血まみれな感じはなかった。相場さんの、公安が出てくるタイプの警察小説。刑事と公安の派閥争いが、ヒートアップしていく。文量多め、中身濃いめ、読み応えあり。

    0
    2024年09月01日

    Posted by ブクログ

    刑事たちを突き動かすのは、正義か、威信か、それとも憎悪か-。

    『震える牛』以来の相場英雄san。

    ひさしぶりの警察小説でした。命を賭した、刑事部と公安部の壮絶な派遣争い。

    妻の不倫現場を凝視させられながら公安捜査員として鍛えられる男のプロローグから、事件の解明と引き換えに悲しみを背負ってしまった刑事部の男のエピローグまで。

    刑事部刑事の兎沢、公安部刑事の志水、捜査一課長の海藤たち。冴えない地域課の老巡査・安部が「こっちに来ないか?」とそっと公安の名刺を出し、志水に目利きの話しをしたシーンは素敵でした。

    兎沢の娘・咲和子の病気を唯一治すことができる佐久間医師が、手術直前で逮捕・・・これは悲し過ぎました。<おとしゃん>

    志水が兎沢に告げた”公安と刑事の轍が交わることはない”という言葉。これがこの物語の核心だと思います。

    -BLOOD ON THE TRACKS-

    0
    2024年05月31日

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