無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで202万冊以上配信中!
大学院で社会学研究科を目指して研究を続けている大学四年生の勝山裕。卒研グループの飲み会に誘われた彼は、その際に出た都市伝説に興味をひかれる。上州の村では、二重丸が書かれた紙がいたるところに貼られているというのだ。この蛇の目紋は何を意味するのか? ちょうどその村と出身地が近かった裕は、夏休みの帰郷のついでに調査を始めた。偶然、図書館で司書のバイトをしていた昔なじみの飯山香織と出会い、ともにフィールドワークを始めるが、調査の過程で出会った少年から不穏な噂を聞く。その村では少女が監禁されているというのだ! 謎が謎を呼ぶ。その解明の鍵は古文書に……?下巻へ続く。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
細かいところが気になる作品
全体として、シナリオはよく練られている。
が、細かいところで引っかかる点が多すぎる。
まず、あまりにもアカデミックな視点からしか物語を見ていないとでも言えばいいのか…ちょっと民俗学的知識のある人間なら序盤で思い至るような真相に、おそろしく迂遠な手続きの果てに到達する。
物語ではなく学究的プロセスを描きたいかのよう。
ドキュメンタリーなら面白く読める部分だが、物語として必要とは言い難い点も多く、主人公はこうした知識を披露するためだけに特定の発想に誘導されていると感じる。
頭がいいとされているのだから、せめて一読者である私が思い至る程度のことには思い至ってほしかった。
2点目。
文章の癖というのはどんな作家にもあり、同じ表現が何度も繰り返されるのは常だ。問題はそれがことごとく、平易な語彙でない点。
別に教養を要するような語彙があってもいいのだが、頻出すると悪目立ちして、読むリズムを阻害する。
具体的には「あえかに」「連絡のある」「猖獗を極める」などだ。「連絡」はメールや電話の意ではない。
それから、学術的なことを話しているときの精緻な台詞回しが、恋愛めいたものを書こうとしているシーンになると急速に瓦解する。
現代の大学生として些か以上に不自然な言葉遣いや、少年漫画のラブコメヒロインでももう少しマシというくらいベタなリアクションは、正直ちゃちい。
概して、タイトルと「蛇の目」というファクターだけでもう予想がついたオチから、何ら外れることはなかったが、それでも骨太で読ませる作品ではあった。
もうちょっと作品のダイエットみたいな部分を心がけてもらえたら、他作品も読んでみようと思えたのだが。
Posted by ブクログ
この筆者……本当にすごいな、この語彙力……国語辞典が頭の中に収まってるんじゃないだろうか……? そして優秀とは言え、大学生にここまでの語彙と知識でもって高尚な会話を繰り広げられてしまうと、己が不甲斐なく思えてくる……(汗)
そんな嘆きはともかく、民俗学の視点から地方の謎に挑んでいくホラー+ミステリーのこのお話。文庫自体の薄さに騙されそうになりましたが、とんでもない密度の超大作ですね……。言葉も内容も難しいので読むのに凄まじい集中力と時間を要し、それでも理解が全く追いついていかないのですが、にも関わらず面白く読み進められるのがこの方の作品の凄いところ。裕と香織のコンビが良い感じの微笑ましさ具合で、小難しい蘊蓄の合間の箸休めというか、キュウリやおにぎりみたいな存在です(笑)
二重丸の紙の不穏な存在感にぞくりとしつつ、下巻にも期待です。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸