• まほり 上
    購入済み

    細かいところが気になる作品

    全体として、シナリオはよく練られている。
    が、細かいところで引っかかる点が多すぎる。

    まず、あまりにもアカデミックな視点からしか物語を見ていないとでも言えばいいのか…ちょっと民俗学的知識のある人間なら序盤で思い至るような真相に、おそろしく迂遠な手続きの果てに到達する。
    物語ではなく学究的プロセスを描きたいかのよう。
    ドキュメンタリーなら面白く読める部分だが、物語として必要とは言い難い点も多く、主人公はこうした知識を披露するためだけに特定の発想に誘導されていると感じる。
    頭がいいとされているのだから、せめて一読者である私が思い至る程度のことには思い至ってほしかった。

    2点目。
    文章の癖という

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    2022年04月17日