ひとりの双子

ひとりの双子

小説・文芸
2,310円 (税込)

11pt

アメリカ南部。小さな村を飛び出し、都会をめざす16歳の双子。より多くを望んだ姉は挫折とともに実家に出戻り、妹は出自の秘密に怯えながら裕福に暮らす。もう交わらないはずの2人の運命だったが――。アメリカで125万部突破、オバマ前大統領が薦める一冊

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    早川書房
  • タイトル
    :
    ひとりの双子
  • タイトルID
    :
    1102303
  • ページ数
    :
    480ページ
  • 電子版発売日
    :
    2022年03月26日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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ひとりの双子 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    The Vanishing Half -消えゆく片割れ-と題された本作。
    マラードという地図にも載らない小さな町に生まれたデジレーとステラの双子の物語。
    マラードは肌の色の薄さで評価される町である。その背景には、黒人の血が一滴でも入っていれば黒人であると判断された歴史にあり、その意識が人々に刷り込まれてしまっている。
    それでいうとデジレーとステラは見た目は白人の黒人であり、それによって様々な耐え難い出来事を経験する。それに耐えかねていよいよ家出し、結果2人はその性格から全く別の人生を歩むことになる。デジレーは自分のありのままを曝け出し思うままに、ステラは自分を隠して生きていく。
    そしてそれぞれ娘が生まれるが、その娘たちには別の兄弟の性格が受け継がれたように見える。

    アメリカのこうした歴史は上部だけ知っていたが、この物語を通して如何に人々にそれが根付いてしまっているのかが理解できる。
    肌の色ではなくて目を見ればその人のことが分かるし、それはみんな分かっているはずなのに。
    ステラの物語には本当にイライラさせられたが、それも自分を守るために仕方のないことなのかもしれない。

    また、本当に真っ黒な肌のデジレーの娘ジュードもその肌の色からマラードで最低な経験をする。そのせいで自己肯定感が低く、自分への蔑みや劣等感が人が発する言葉を曲解してしまう。きれいだと言われてもそのままに受け止められない。分かりあうには言葉を尽くすしかないのだ。とはいえ肌の色を隠すことができないジュードはステラとは違って、本当に素直に自分の思うままに生きる。ジュードの物語は好感がもてる。

    この物語を読むと、世界中の人々が熱心に祈りを捧げる神様は一体何を人々に教えているのだろうと悲しくなる。

    0
    2026年07月09日

    Posted by ブクログ

    「ザリガニの鳴くところ」を読み終えたあと、たまたま手に取ったこの小説の翻訳も-友廣純さん-でびっくり!
    良い翻訳家さんだと思います、とっても読みやすかったです。
    小説としても完成度が高くて、人種問題をじわじわと感じることができました。
    …わたし自身は、イエローだけど、他者と変わらないただひとりの人間。今日自分の顔を鏡でみて確認したくなりました。

    0
    2025年06月03日

    Posted by ブクログ

    「色の薄い黒人たちが暮らす町」で生まれ育った双子の少女。
    自由を求め家出同然に都会に出る。
    「白人」として生きる2人の道はやがて分かれ、全く別の生き方を始めるー。
    黒人差別があまりにも染み付いてしまっているアメリカ。差別があらゆる場面で顔を出す。
    『ビラヴド』と比肩する傑作。

    0
    2022年04月07日

    Posted by ブクログ

    少し昔の話なので今とは違うかもしれないし、同じかもしれないけど、
    人種差別が単純に白と黒で塗り分けされているわけでもなく、黒の中にも濃淡があって、同じ色だからと言ってみんなが仲間のわけでもなく……
    人種差別や男尊女卑やマイノリティの人を取り巻く環境が複雑で溝が深くて、時が経っても根深く残っているということが、双子とその子供たちの目線から感じられた。
    差別意識は環境で作られるのだなと思った。
    ジュードとリースのカップルがとても良かった。

    0
    2026年04月30日

    Posted by ブクログ

    オバマ元大統領の読書リストにあったので読んでみる。
    アメリカにおける黒人コミュニティの文化に明るくないので、文脈理解に難儀したが別離した双子の人生を描いた物語として十分に楽しめた。

    0
    2026年02月01日

    Posted by ブクログ

    ルイジアナの小さな町マラードで黒人夫婦の家で生まれたクリーム色の肌と、はしばみ色の目と、緩やかに波打つ髪を持った双子のステラとデジレーとその娘の物語。父親がリンチで殺されるのを目撃したステラとデジレーは16 歳で母親のアデルを一人残してマラードを去り、ニューオリンズで新しい生活を始める。10年後、デジレーは不幸な結婚生活から逃れる為、黒い肌の娘ジュードを連れて実家に戻り、ステラは母親とデジレーとの家族の絆を断ち、白人と結婚して白い肌の娘ケネディと白人として暮らす。外見が白人でも黒人の血が一滴でも混ざっている者は全て差別の対象とする血の一滴の掟(one-drop rule)。デジレーはありのままの自分をアイデンティティとして受け入れ、ステラは出自を伏せ白人になりすますPassingとして生きることを選択する。ステラはその選択の代償に母親やデジレーとの絆を失い、ペルソナとアイデンティティの葛藤に苦しみ、秘密が暴かれることに脅かされる日々をおくる。タールベイビー “tar baby”とイジメを受けながらも未来に向かい着実に進むジュードと、母親の秘密を知らされアイデンティティの一部が剥離するケネディの二人の従姉妹の物語も切ない。
    有色人種の日本人でありながら「美白」とか「色の白いは七難隠す」とか白人の美の基準によるカラリズム(Colorism)に汚染された社会に気付かされたり、あらゆる属性の共存を目指す「ダイバーシティ」を宣伝用に虚しく叫ぶ企業や政治家を思い浮かべたり、その実、自分自身はそれらを非難する資格もない傍観者であることを自嘲するなど色々と啓発させられる一冊でした。

    「私に言い訳する必要はないわ」彼女が言う。「あなたの人生なんだから」「でも、私の人生じゃない」ステラは言う。「私のものなんてひとつもないの」「あなたが選んだんじゃない」ロレッタが告げる。「だったら、あなたのものなのよ」 “You don’t have to explain anything to me,” she would say. “It’s your life.” “But it’s not,” Stella would say. “None of it belongs to me.” “Well, you chose it,” Loretta would tell her. “So that makes it yours.”

    初めのうちは、なりすましはとても単純な行為に思え、なぜ両親がその道を選ばなかったのか理解できなかった。だが、当時のステラはまだ若かった。自分ではない人間になるのはどれほど時間のかかることか、自分の居場所ではない世界で生きるのがどれほど孤独なものか、まだ気づいていなかったのだ。At first, passing seemed so simple, she couldn’t understand why her parents hadn’t done it. But she was young then. She hadn’t realized how long it takes to become somebody else, or how lonely it can be living in a world not meant for you.

    0
    2025年03月27日

    Posted by ブクログ

    読んでよかった。
    大学で学んでなんとなく知ったつもりになっていたけれど、当事者の暮らしは想像できていなかった。
    解説もわかりやすく改めて勉強しようと思いました。

    0
    2025年02月11日

    Posted by ブクログ

    同じ人種・民族の中にもある「カラリズム」、人種差別、DV、性的マイノリティ、母娘関係など、複雑なテーマが盛りだくさんの作品だった。結局、差別やいじめをなくすのは不可能なことだと思うけど、なくす努力は必要だと思う。

    0
    2024年11月29日

    Posted by ブクログ

    『ザリガニの鳴くところに』の友廣純さんの翻訳が気に入り、本作も読んでみた。やっぱり日本語が綺麗で読みやすい。
    話が面白かったかと言われると微妙なところだが、平成生まれの日本に住んでいる私には想像できない人種差別について知ることができて読んでよかったと思う。
    双子妹のパッシングがバレたり、最後は親子4人が揃うなど、勝手に安易な想像をしていたが、そういう大衆小説のような作品ではない。

    0
    2024年10月05日

    Posted by ブクログ

    色の薄い黒人。
    ほとんど白人にしか見えない双子。
    しかし、当時のアメリカはまだまだ白人と黒人の差別がある時代。
    デジレーが子供を連れて帰ってきた。
    本当は大学へ行きたかったステラ。大学に行くために高校は卒業したかったのに、働かなければならず、中退。悔しい。
    2人で逃げ出す。
    生まれ育った故郷から逃げだした双子は、始めは一緒に生活をしていたが、
    ステラは突然いなくなる。
    大人になり子供(ジュード)をれて、デレジーは、マラードへ戻ってくる。
    ジュードとリースの恋
    トランスセクシャル→性転換症→ 身体的性と性自認が一致しておらず、性別適合手術やホルモン療法などの施術を望む状態、もしくは、そういった手術を受けた状態のこと。
    大人になったステラ。
    肌の色が白いから黒人には見えない。
    でも、いつもいつもビクビクしていた。
    はっきりとラインがありこちらからは白人エリア、こちらが有色人種のエリアと決まっていたから。
    夫も娘もステラが黒人であることを知らない。
    ずっと隠して生きていたいと思ってるステラ。
    あまりにも長く嘘をついてきたせいで、今更、本当の事など語れない。
    嘘をつくのが当たり前になっていた。
    白人として生きていくために。
    再会した時にグッときた。
    指輪の話のところも。やっと!と思った。
    アメリカのこと何も知らなかった。
    知らなければいけないと思った。
    良書。

    0
    2022年10月04日

ひとりの双子 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    早川書房
  • タイトル
    :
    ひとりの双子
  • タイトルID
    :
    1102303
  • ページ数
    :
    480ページ
  • 電子版発売日
    :
    2022年03月26日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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