アスクレピオスの断罪 Ｃｏｎｄｅｍｎａｔｉｏｎ ｏｆ Ａｓｃｌｅｐｉｕｓ

北里紗月

医師が殺された。被害者は三年前に起きた強姦事件の加害者の一人。殺された医師が拷問とも思える傷を受けていたことが分かり、捜査一課の陽山承と真壁剛は、解剖医である楠衣春の協力を得ながら事件の真相を追う……。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内ミステリー
• 出版社: 講談社
• ページ数: 320ページ
• 電子版発売日: 2021年10月20日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★★☆]

作者の新シリーズということで、どんな感じか恐る恐る読みましたが、探偵役の法医学助手が、前シリーズの探偵役よりはマトモだったので読みやすかったですね。
ただ、相手役の若手刑事はなんだかなぁ。今後の成長に期待するしかないかな。

ネタばれになるので詳しくは書きませんが、手術を受ける時はきちんと説明を受けて記録に残そうと思いました。
日本人の曖昧に誤魔化される悪癖、ホントに良くないです。まぁ、緊急時とかどこまで冷静になれるのかなとは思いますが。

[ブクログ · ★★★★☆]

初めての作家さん。
読んでいて、私が痛いと感じるような描写がちらほら。
医療の直面している問題点を鋭くついているのではないかと思います。

終盤はちょっと急ぎ過ぎている感はありますが、楽しめました。
間違いを認めない社会も怖いなと思いました。

[ブクログ · ★★★☆☆]

北里さんの新しいシリーズになる感じですかね。少しこねくり回しすぎの感はありますが、まあまあ楽しみました。

[ブクログ · ★★★★☆]

医神アスクレピオスについて調べていたらこの作品にたどり着いた。
面白かった。序盤はあまり勢いがなかったが、中盤から状況が二転三転、先が気になって一気に読み進めた。真犯人の正体が判明しても事件の全貌は見えず、最後の最後まで楽しむことができた。主人公たちに都合が良すぎる展開もあったけど、総評は良作だと思う。
最も気になったのは、坂東病院の医師たちに事情聴取している時の依春の態度。やたらと高圧的で、なぜこんな失礼な態度をとるのか分からず苛立った。最後まで読むと高圧的な対応をとられても仕方のない人たちだと分かるが、当該シーンの時点では依春も読者もその事実を知らない。作者の感情が先走ってこうなったのかな。