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Posted by ブクログ
初めての作家さん。最近ろくに本読んでなかったので、ゆっくりペースだったけど、内容的には1日で一気読みするほど面白かった。短編集。「クママリ」という謎のキャラクターが必ず各話に登場するけど、特に話に繋がりはない。
『瑠璃色の交換日記』
強盗に殺された8歳の女の子の取材で家を訪れた主人公が母親に彼女の日記を見せてもらう。これは先が読めてしまった。クママリのシールが謎を解くポイント。
『空間認識』
ぶらりと訪れた田舎町の線路を撮った写真に人が写り込んでいて……ホラーとしてはよくある話かも。
『街灯のない路地』
自宅への帰り道で必ず通らなければならない不気味な家。見なければいいのについ見てしまうってあるよね。2階の動かないカーテン越しの人影の意味が判明した後がさらに怖い。
『こどもだけが』
幼い男の子のひらがなだけの一人称。お祖父ちゃん家へ行った帰りの新幹線で後ろを何度も振り返ってくる怖い女の人。
『遠くのY字路』
東京の下町に越してきた小学生男子が帰り道に冒険心を出して、どんどん路地の奥へ入っていく。「Y字路おじさん」という都市伝説めいた噂をルールも含めて小出しにしていくのが効いている。
『オンライン中』
エゴサしてみたら、覚えのない自分の動画を見つけた主人公。どう見ても自分なのに、そんな行動した覚えがなく……と言うよりそもそも動画を撮ってるのが何者なのか、どんな目的なのかわからないのが怖い。
『後にそれは』
疲れて帰宅した主人公の頭に時折浮かぶ警鐘のような考え。それを何度も無視した彼女に待っているのは……。
『労働後の子供』
駅の立ち食い蕎麦屋で働く60代の女性が、帰り道で見かける謎の少女。これはいい話。何気なく言った言葉が人の命を救ったりする。それを知って、女性自身も救われている。
『口は動いてない』
一人暮らしの女の子を観察する視線。視点が固定されているから隠し撮りなんだろうなと思っていたら……意外なオチ。
『不恰好な雪だるま』
雪が降ってはしゃいでいる小学生女子の描写の合間に挟まる同年代の女の子の行方不明事件。どう繋がっていくのかなと思ったら、それか〜。
『敵性記憶』
友人と会うために久しぶりに地元にやってきた女性が子供の頃屋根の上でみたナース服の女の記憶を急に思い出し……とにかくナース服の女の描写が怖い。だんだん近づいてくる系の怪異はよくある話だけど、この設定は斬新だと思った。
『インターネット・プロトコル』
Googleのストリートビューで検索してはいけない怖い座標について書いてる。もちろん私みたいに実際に入力してみる輩のために何も出てこない座標になってます。
『終わりの日記』
ラストで一番ボリュームある話。事件に巻き込まれた形で失踪した刑事の父親が最後に調べていた「久賀和里村人体大量発見事件」の真相を探るため、廃村となった久賀和里村を訪ねた兄弟が遭遇する恐怖体験。父親の同僚刑事の言動がだんだん変になっていったのと同じく、言葉の中に「くがわり」が混じっていく弟の様子とかジワジワと迫る恐怖がいい。帰結のしかたがやや甘いような気もするけど、いつのまにか引き返せないところまで踏み込んでしまったみたいな怖さが好きな人にはおすすめ。
あとがきで作者が書いているように、怖がりな人(なのに怖いコンテンツを見てしまう人)の方がもしかしたらホラーは上手く書けるのかもしれないなと思った。「クママリ」についての描写があまりないのは敢えてなんだろうけど、読む人によってはモヤモヤするかもしれない。
Posted by ブクログ
恐怖というより気味が悪いと思う作品が多かった。
内容より文章が脳内で映像として想像しやすいから余計に不気味だった。
表現が上手いと思う。小難しい言葉が並ぶよりも意味深な言葉が並ぶよりも直球で絵本のように脳内で再生しやすい文章。
個人的に好きなのは『なぜかそれはいけない』『視えないのにそこにいる』
次いで『痛い』『二股の道にいる』
救いのある話がふたつもあってよかった。
短編集だから読みやすいので一気読みでした。
最初は意味怖系なのかな?洒落怖のまとめみたいな感じかな?と思いましたがしっかりホラーだったw
洒落怖系好きな人もすきだとおもう。
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