検索結果

  • 封印されていた文書―昭和・平成裏面史の光芒Part1―
    3.6
    ホテルニュージャパン火災と戦った消防隊の秘められたオペレーション、あさま山荘事件で封印されていた死闘の真実、そして三菱銀行「梅川事件」の鬼気迫る犯行内容―日本人を驚愕させたあの事件は、重大な事実が伏せられていた! トップ・シークレットを追って、衝撃的な文書や証言を引き出し、10大事件の全貌と真相に迫った傑作ドラマ。
  • 風神の手(新潮文庫)
    3.8
    1巻1,045円 (税込)
    あの日、風が吹かなければ、私は生まれてこなかった――。藤下歩実は母の奈津実とともに遺影専門の写真館・鏡影館を訪れた。病を抱えた母の撮影のために。そこに飾られた一枚の写真を目にして、母はひどく動揺した様子を見せる。小学五年生の男子二人組、入院中の高齢女性。川沿いの町に暮らす人々が発した幾重もの嘘が、思いもよらぬ場所へと流れ込み……。奇跡の本当の意味を知るミステリ。(解説・香山二三郎)
  • 風神の門(上下) 合本版
    3.0
    関ヶ原の合戦によって豊臣家が大坂城にとじこめられてしまった時期、伊賀の忍者の頭領、霧隠才蔵は人ちがいで何者かに襲われたことから、豊臣・徳川の争いに次第にまき込まれてゆく。生来、いかなる集団にも属することを嫌った才蔵であったが、軍師真田幸村の将器に惹かれ、甲賀の忍者、猿飛佐助とともに、豊臣家のために奮迅の働きをし、ついには徳川家康の首をねらうにいたる。 ※当電子版は『風神の門』(上)(下)の全二巻をまとめた合本版です。
  • 夫婦の一日
    3.8
    不幸に襲われたとき、心のよりどころになるものは何か。老いて死を間近に感じたとき、不安から救ってくれるものは何か。生涯をかけて厳しく宗教を追求してきた著者は、実人生の中で、傍らにいる妻の苦悩と哀しみを受け入れるために、信仰とは相反する行動に出た……。生身の人間だけが持ちうる愛と赦しの感情を描いた表題作ほか、心の光と闇の間で逡巡する人間の姿を描いた短編集。

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  • フェルメールの憂鬱(新潮文庫)
    3.5
    未発見のフェルメール作品『ニンフと聖女』がスイスで見つかった。その直後ニューヨークのメトロポリタン美術館からフェルメールの代表作『少女』が強奪され、日本人に買い取られたという情報が流れる。2枚の絵をめぐり絡み合うさまざまな思惑と、周到に張り巡らされていく幾重もの罠。天才詐欺師、悪徳画商、宗教団体教祖――くせ者たちによる騙し合いに勝利して、最後に絵を手にするのは!?(解説・西上心太) ※新潮文庫に掲載の図版は電子版には収録しておりません。
  • 4TEEN
    3.9
    東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学2年の同級生4人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない――。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく14歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)
    3.8
    1巻693円 (税込)
    高校一年の斉藤くんは、年上の主婦と週に何度かセックスしている。やがて、彼女への気持ちが性欲だけではなくなってきたことに気づくのだが――。姑に不妊治療をせまられる女性。ぼけた祖母と二人で暮らす高校生。助産院を営みながら、女手一つで息子を育てる母親。それぞれが抱える生きることの痛みと喜びを鮮やかに写し取った連作長編。R-18文学賞大賞、山本周五郎賞W受賞作。
  • 複合汚染
    4.3
    工業廃液や合成洗剤で河川は汚濁し、化学肥料と除草剤で土壌は死に、有害物質は食物を通じて人体に蓄積され、生まれてくる子供たちまで蝕まれていく……。毒性物質の複合がもたらす汚染の実態は、現代科学をもってしても解明できない。おそるべき環境汚染を食い止めることは出来るのか? 小説家の直感と広汎な調査により、自然と生命の危機を訴え、世間を震撼させた衝撃の問題作!
  • 富豪刑事
    3.8
    深田恭子主演のドラマ原作。ドラマ版では主人公が大富豪・神戸喜久右衛門の孫娘に変わったが、原作の主人公は喜久右衛門の息子・神戸大助。キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくわえた“富豪刑事”こと神戸大助が、迷宮入り寸前の五億円強奪事件を、密室殺人事件を、誘拐事件を、次々と解決してゆく。金を湯水のように使って。

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  • ふしぎな夢
    3.4
    『ブランコのむこうで』で星新一の世界を知ったあなたにも、ずっと愛読してきたあなたにも、おすすめの11編。没後の作品集『気まぐれスターダスト』を再編集。『ブランコのむこうで』のような味わいのショートショート「ふしぎな夢」、初期の力作「憎悪の惑星」「黒い光」「謎の星座」「月の裏側基地第1号」などを収録。――まだまだ楽しめる、星新一の異次元ワールド満載の一冊!
  • 不信のとき(上)
    3.9
    1~2巻671~715円 (税込)
    大手商社の宣伝部に勤める浅井義雄は結婚して15年。だが、妻・道子との間に子供はなかった。過去二度も、浅井に浮気された経験を持つ道子は、夫の愛情をつなぎとめようと必死だった。そんな折、取引業者の小柳と銀座で飲み歩くうち、浅井はマチ子というホステスに誘われるまま一夜を共にした。それが自滅へ至る第一歩だとも知らずに――。男の浮気に対する女の非情な復讐を描いた問題作。
  • 二つの祖国(一)
    4.2
    1~4巻825~1,045円 (税込)
    アメリカに生まれ、アメリカ人として育てられた日系二世たち。しかし日米開戦は彼らに、残酷極まりない問いを突きつけた。アメリカ人として生きるべきか、それとも日本人として生きるべきなのか――。ロサンゼルスの邦字新聞「加州新報」の記者天羽賢治とその家族の運命を通して、戦争の嵐によって身を二つに裂かれながらも、真の祖国を探し求めた日系米人の悲劇を描く大河巨編!

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  • 二人のクラウゼヴィッツ(新潮文庫)
    4.0
    ナポレオン戦争も終結し、士官学校校長となったクラウゼヴィッツ。取り組んだのは『戦争論』の執筆だった。宮廷女官長を務めた聡明な妻マリーに、六つの戦場を語っていく――。見えてくる戦争の変貌と軍事の要諦。国民皆兵制か傭兵か、制限戦争か絶対戦争か……。戦争について問い続けた夫と、理解者だった妻。二人で成し遂げた〈名著誕生〉の舞台裏を描く画期的小説。『フラウの戦争論』改題。(解説・佐藤賢一 )
  • ふたりの本多―家康を支えた忠勝と正信―(新潮文庫)
    3.0
    生涯57回の合戦でかすり傷ひとつ負わず、「家康に過ぎたるもの」と敵将からも称えられた、徳川四天王のひとり本多忠勝。いったん家康に背きながらも、帰参後は家康が「友」と呼び、秀忠の老中も務めた本多正信。家康最大の危機の三河一向一揆から、三方ヶ原の合戦、関ヶ原合戦まで、戦国時代を彩る合戦を舞台に、武と智で家康の天下取りに貢献した「ふたりの本多」を描く、書下ろし長編歴史小説。
  • 船乗りクプクプの冒険
    4.1
    1巻440円 (税込)
    宿題をなまけて本を読み始めたタローは奇妙なメマイとともに、物語の世界に陥ち込んだ。執筆途中で姿をくらましたキタ・モリオ氏のために大海原を漂うはめになった主人公クプクプに変身したのだ。物語の結末を求めて無責任作者を追うクプクプとその仲間の前に、つぎつぎと現われるメチャメチャの世界。読む人を思わず青い海へ、空想のたのしみへとひきこむユニークなメルヘン。

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  • 不発弾(新潮文庫)
    3.7
    大手電機企業が発表した巨額の「不適切会計」。捜査二課の小堀秀明は、背後に一人の金融コンサルタントの存在を掴む。男の名は、古賀遼。貧しい炭鉱街の暮らしから妹を救うため、体力頼みの場立ち要員として証券会社に就職。狂乱のバブルを己の才覚のみでのし上がった古賀は、ある事件をきっかけに復讐を始めるのだった――。欲望に踊らされた男たちの終わらない闘いを描く経済サスペンス。(解説・磯山友幸)
  • 不毛地帯 第一巻
    4.5
    1~5巻1,045~1,155円 (税込)
    拷問、飢餓、強制労働――11年に及ぶ地獄のシベリア抑留から生還した壹岐正は、第2の人生を商社マンとして生きる事を決意する。「商戦」という新たな戦いに身を投じ、戦後日本の高度成長を陰に陽に担った男を活写する、記念碑的長編。

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  • 不愉快な本の続編
    3.4
    フランス留学時代に女でしくじり、帰国後も生来のヨソ者として暮らしてきた乾ケンジロウ。東京でのヒモ生活から遁走し、新潟で人生初の恋に落ち結婚するも破局。富山では偶然再会した大学の女友達に、美術館で盗んだジャコメッティの彫刻を餞別に渡し、逃げるようにして故郷の呉へ――。『異邦人』ムルソーを思わせる嘘つき男の、太陽と海をめぐる不条理な彷徨。著者の最高到達点。
  • 冬の運動会
    4.0
    厳格な祖父、口やかましい父が支配する、冷たく思いやりのない家庭を憎み、菊男は町の小さな靴屋に出入りするようになった。子供のいない靴屋夫婦と菊男の間に、いつしか奇妙な疑似親子関係が出来ていく。二つの家庭を行き来する菊男は、やがて父や祖父も同じような場所を持っている事に気付いた──。祖父、父、長男の三世代の男達と、彼らを支える女達の愛を描く異色長編シナリオ。

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  • 冬の旅
    4.1
    1巻1,023円 (税込)
    美しく優しい母を、義兄修一郎が凌辱しようとした現場を目撃した行助は、誤って修一郎の腿を刺して少年院に送られる……。母への愛惜の念と義兄への復讐を胸に、孤独に満ちた少年院での生活を送る行助を中心に、社会復帰を希う非行少年たちの暖かい友情と苛烈な自己格闘を描き、強い意志と真率な感情、青春の夢と激情を抱いた若い魂にとって非行とは何かを問う力作長編。

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  • 冬の派閥
    3.5
    御三家筆頭として幕末政治に絶大な影響力を持つ尾張藩の、勤王・佐幕の対立は、ついに藩士十四人を粛清する〈青松葉事件〉へと発展し、やがて明治新政府下、藩士の北海道移住という苦難の歴史へと続く。尾張藩の運命と不可分の、藩主徳川慶勝の「熟察」を旨とする生き方を、いとこ一橋慶喜の変り身の早い生き方と対比させつつ、転換期における指導者のありかたを問う雄大な歴史小説。

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  • ブルックリン・フォリーズ(新潮文庫)
    4.3
    六十歳を前に、離婚して静かに人生の結末を迎えようとブルックリンに帰ってきた主人公ネイサン。わが身を振り返り「人間愚行(フォリーズ)の書」を書く事を思いついたが、街の古本屋で甥のトムと再会してから思いもかけない冒険と幸福な出来事が起こり始める。そして一人の女性と出会って……物語の名手がニューヨークに生きる人間の悲喜劇を温かくウィットに富んだ文章で描いた家族再生の物語。
  • BRAIN VALLEY(上)
    3.8
    脳研究のために、各分野の気鋭の学者が巨大施設ブレインテックに集められた。そこで脳科学者・孝岡護弘が遭遇した奇怪な現象の意味とは、そしてこのプロジェクトの真の目的とは――。

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  • 文豪たちの友情(新潮文庫)
    3.6
    佐藤春夫と堀口大學は、仲良しすぎて恋人だと疑われた? 芥川龍之介は友達を思って己のパンツを貸した? 国木田独歩と田山花袋はケンカばかりなのに同居していた? 「ぼくのお父さんになって」と懇願される夏目漱石? 近現代史にその名をとどろかせる文豪たち。彼らの人間関係は一口に友情と呼ぶのもはばかられるほど濃厚な魅力に満ちていた。文庫化に際し、新章を加え大幅改稿した完全版。
  • 文人悪妻
    3.8
    夫に殉死した女優妻・松井須磨子、谷崎から譲渡された佐藤春夫の妻、精神錯乱の教師妻・杉田久女、夫に絶縁状を書いた華族出身妻・柳原白蓮、四回の人妻を経験した宇野千代。漱石、鴎外、鏡花、芥川の妻、そして与謝野晶子、林芙美子から幸田文、武田百合子まで、明治・大正・昭和の文壇を彩る53人。逞しく、したたかでパワフルな人妻たちの正体を描く、画期的な評伝集。『人妻魂』改題。
  • ブンナよ、木からおりてこい
    4.2
    1巻539円 (税込)
    トノサマがえるのブンナは、跳躍と木登りが得意で、大の冒険好き。高い椎の木のてっぺんに登ったばかりに、恐ろしい事件に会い、世の中の不思議を知った。生きてあるとは、かくも尊いものなのか――。作者水上勉が、すべての母親と子供たちに心をこめて贈る、感動の名作。本書は《青年座》で劇化され、芸術祭優秀賞をはじめ数々の賞を受賞した。巻末に「母たちへの一文」を付す。
  • プリンシパル(新潮文庫)
    4.0
    1巻1,155円 (税込)
    非情と外道がこの家の規律だった。1945年、東京。関東最大級の暴力組織、水嶽(みたけ)本家の一人娘・綾女(あやめ)は、父の訃報に呼び戻され「組長代行」となることを余儀なくされた。戦後混乱期を牛耳るヤクザたちの熾烈な抗争、利権を貪るGHQ、それらを利用しようとする大物議員。流血も硝煙も権力の策謀も懼れぬ究極の「悪女」と化した綾女が、最期に目にするものは。一気読み必至の超弩級ピカレスク・ロマン。(解説・末國善己)
  • プロジェクト・インソムニア(新潮文庫)
    3.5
    睡眠障害(ナルコレプシー)のせいで失業した蝶野は、極秘人体実験「プロジェクト・インソムニア」の被験者となる。極小チップを脳内に埋め込み、夢を90日間共有する――。願望を自在に具現化できる理想郷(ユメトピア)は、ある悪意の出現によって恐怖と猜疑に満ちた悪夢へと一変する。次々と消えてゆく被験者たち、はたして連続殺人鬼の正体は――。驚愕の真相に涙が落ちる。最注目の新鋭作家による、大満足の長編ミステリー。(解説・千街晶之)
  • 平凡(新潮文庫)
    3.8
    妻に離婚を切り出され取り乱す夫と、その心に甦る幼い日の記憶(「月が笑う」)。人気料理研究家になったかつての親友・春花が、訪れた火災現場跡で主婦の紀美子にした意外な頼みごと(「平凡」)。飼い猫探しに親身に付き添うおばさんが、庭子に語った息子とおにぎりの話(「どこかべつのところで」)。人生のわかれ道をゆき過ぎてなお、選ばなかった「もし」に心揺れる人々を見つめる六つの物語。(解説・佐久間文子)
  • 変見自在 サダム・フセインは偉かった
    3.5
    イラクを救った英雄サダム・フセインをわざわざ倒し、再びアラブを混沌とさせたバカなアメリカ、ありもしない事件をでっちあげ、堂々と反日を推進する朝日新聞、日本から多大な恩恵を受けておきながら、それを何倍もの仇にして返す下劣な中国──。世にはびこるまやかしの「正義」とそれを持ち上げる無能なジャーナリズムを一刀両断する、「週刊新潮」の大人気辛口コラム。
  • ペスト
    4.0
    アルジェリアのオラン市で、ある朝、医師のリウーは鼠の死体をいくつか発見する。ついで原因不明の熱病者が続出、ペストの発生である。外部と遮断された孤立状態のなかで、必死に「悪」と闘う市民たちの姿を年代記風に淡々と描くことで、人間性を蝕む「不条理」と直面した時に示される人間の諸相や、過ぎ去ったばかりの対ナチス闘争での体験を寓意的に描き込み圧倒的共感を呼んだ長編。
  • 方丈の孤月―鴨長明伝―(新潮文庫)
    値引きあり
    4.0
    齢五十余にして粗末な庵で想う。私の一生とは何だったのか。下鴨神社の神職の家に生まれながらも、不運と挫折の連続。孤独を抱え、災禍に遭った都を悶々と歩き回る。やがて歌の才が認められ「新古今和歌集」に入撰するのだが――。晩年、独り方丈に坐し、筆を執る。「ゆく河の流れは絶えずして…」。人はどこから来てどこへ行くのか。世の無常と、生きる意味を見つめ続けた長明の不器用で懸命な生涯。(解説・細谷正充)
  • 邦人奪還―自衛隊特殊部隊が動くとき―(新潮文庫)
    4.0
    20XX年平壌でクーデターが勃発、北朝鮮軍部はムスダンリからミサイル発射を企んでいた。米国は自国保護のためピンポイント爆撃へと動き出す。だがその標的近くで日本人拉致被害者6名が生存していることが発覚。日本政府は邦人奪還のため自衛隊特殊部隊の投入を決断するが……。海上自衛隊特別警備隊の創設者が、政府の動きや作戦行動を完全シミュレーション。驚愕のドキュメントノベル。(対談・かわぐちかいじ)
  • 星新一―一〇〇一話をつくった人―(上)(新潮文庫)
    完結
    4.2
    「ボッコちゃん」「マイ国家」など数多のショートショートを生み出し、今なお愛される星新一。森鴎外の血縁にあたり、大企業の御曹司として生まれた少年はいかなる人生を歩んだのか。星製薬社長となった空白の六年間と封印された負の遺産、昭和の借金王と呼ばれた父との関係、作家の片鱗をみせた青年時代、後の盟友たちとの出会い――知られざる小説家以前の姿を浮かび上がらせる。
  • 北海タイムス物語(新潮文庫)
    3.7
    1巻1,045円 (税込)
    全国紙記者の夢破れた野々村巡洋が入社した、北海タイムス。配属された整理部は、他紙の4倍の仕事量にして7分の1の年収だった。変人だらけの職場。連日の酒席。過酷な労働環境に厳しすぎる先輩。失望に加え、恋の終わりすら味わった野々村だが、あることを契機にプロフェッショナルとなる覚悟を決める――。著者が身を置いた北海道の名門新聞社を舞台に描かれた、熱血度120%の長篇小説。(解説・北上次郎)
  • 焔(新潮文庫)
    3.5
    焔を囲んだ人達が、それぞれの身に起こったことを語り出す――。近隣諸国と武力衝突の危険性が高まるなか、人々が“あること”を始める「ピンク」。突然泣き出してしまう“謎の病”が大流行する「眼魚」。南米やアフリカなど各地から集まった力士が頂点をめざす「世界大角力共和国杯」。祈りや驚嘆、希望など様々な思いを込めて語られた九つの物語は、最後に大きく燃え上がる。谷崎潤一郎賞受賞作。
  • 炎の岳―南アルプス山岳救助隊K-9―(新潮文庫)
    3.9
    “幻の名峰”として人気の新羅山。その日も登山客で賑わうなか突如、群発地震が襲う。不穏な空気が漂い火山学者は警告を発するが、行政に黙殺される。やがて噴火が始まり、逃げ遅れた人々を救うべく、救助隊員の静奈と夏実は相棒の犬と共に山頂へ向う。だが山中には凶悪な殺人者も潜んでいた。荒れ狂う山、襲いかかる魔手。決死の救出に挑む彼女たちにタイムリミットが……。『火竜の山』改題。
  • 暴雪圏
    3.8
    三月末、北海道東部を強烈な吹雪が襲った。不倫関係の清算を願う主婦。組長の妻をはずみで殺してしまった強盗犯たち。義父を憎み、家出した女子高生。事務所から大金を持ち逃げした会社員。人びとの運命はやがて、自然の猛威の中で結ばれてゆく。そして、雪に鎖された地域に残された唯一の警察官・川久保篤巡査部長は、大きな決断を迫られることに。名手が描く、警察小説×サスペンス。

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  • ぼくは痴漢じゃない!―冤罪事件643日の記録―
    3.3
    ある朝、通勤電車の乗り換え駅で、若い女性に腕を掴まれ、「触ったでしょ!」と糾弾された一人の会社員。駅員に諭され事務室に行くと、現れた警察官はすでに彼を痴漢扱い。そのまま留置場に放り込まれ、ベルトコンベア式に犯人に仕立てあげられて……。2年の歳月をかけ、仕事と金を失いながらも、逆転無罪判決を勝ち取った痴漢冤罪被害者の渾身の手記。

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  • 戊辰繚乱
    値引きあり
    4.1
    激動の幕末。江戸で暮らす会津藩士の山浦鉄四郎は、質実剛健な会津士魂に馴染めず、天下国家を論じることもなく、ただ平穏な人生を望んでいた。そんなある日、家中の美しき薙刀の達人・中野竹子と出会う。互いを思いながらも、新撰組隊士となった鉄四郎は内乱の渦に呑まれていく。友が死に、自身が傷を負っても刀を振るうのは、竹子の元に生きて帰るため――。魂を震わす歴史長編。
  • ボダ子(新潮文庫)
    3.4
    35歳で起業し、年商十億円を超える会社の社長となった大西浩平。だが、事業の成功の裏にあった家族を顧みない生活は、娘の境界性人格障害(ボーダー)の発症へとつながる。自傷行為を繰り返す娘につきっきりの生活により、事業は破綻。そして浩平は、東日本大震災の復興事業に起死回生をかけて、娘と元妻とともに被災地へと向かうが――。山本周五郎賞候補となった、実体験に基づく衝撃作。
  • ぼんち
    4.1
    放蕩を重ねても、帳尻の合った遊び方をするのが大阪の“ぼんち”。古い暖簾を誇る足袋問屋の一人息子喜久治は「ぼんぼんになったらあかん、ぼんちになりや。男に騙されても女に騙されてはあかん」という死際の父の言葉を金科玉条として生きようと決意する。喜久治の人生修業を中心に、彼を巡る五人の女達、船場商家の厳しい家族制度、特殊な風習を執拗なまでの情熱をこめて描く長編。
  • ボンボンと悪夢
    3.9
    1巻781円 (税込)
    ドイツの片田舎で買ったふしぎな魔力をもった椅子……。静かな雪の夜に、老夫婦のもとにあらわれた侵入者……。あくびの出るような平和な地球に、突如出現した、黄金色に輝く奇妙な物体……。宇宙に、未来に、平凡な日常生活の中に、ユニークな想像力と、シャープなインテリジェンスで描き出される、サスペンス、ミステリー、ユーモアあふれるショートショート36編を収録。
  • ボヴァリー夫人
    3.6
    田舎医者ボヴァリーの美しい妻エマが、凡庸な夫との単調な生活に死ぬほど退屈し、生れつきの恋を恋する空想癖から、情熱にかられて虚栄と不倫を重ね、ついに身を滅ぼすにいたる悲劇。厳正な客観描写をもって分析表現し、リアリズム文学の旗印となった名作である。本書が風俗壊乱のかどで起訴され、法廷に立った作者が「ボヴァリー夫人は私だ」と言ったのは、あまりにも有名である。

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  • ポエムに万歳!
    3.8
    書き手の「何か」が過剰に溢れた言葉。意図的に「何か」を隠すため、論理を捨てて抒情に流れた文章。そこに「ポエム」は現われる。感情過多で演出過剰な、鳥肌モノの自分語りは、もはや私生活ストリップだ。Jポップの歌詞や広告のコピーならまだ許せる。だが、いまやこの国では、ニュースや政治の言葉までもが「ポエム化」している! 名物コラムニストが不透明な時代を考察する。
  • ポスドク!(新潮文庫)
    3.5
    1巻737円 (税込)
    瓶子貴宣(へいしたかのぶ)は、月収10万円の私大非常勤講師。博士号を持ち実力も抜群なのに、指導教官の不祥事で出世の道を閉ざされた。しかも姉が育児放棄した甥、誉(ほまれ)を養ってもいる。貧乏でも正規雇用を諦めない貴宣の前に、千載一遇のチャンスが。だが誉を引き取りに姉が現れ、家庭問題まで勃発――。奮闘するポスドクの未来はどうなる!? 痛快かつ心温まる、極上のエンタテインメント。『マル合の下僕』改題。
  • ポポイ
    3.9
    時は21世紀、なお権勢を誇る元首相の邸宅に、一人の青年が三十過ぎの男と共に乱入、声明文を読み上げると切腹した。事件の真相は謎に包まれたが、介錯され、胴体から切り離された青年テロリストの首は、最新の医療技術によって保存され、意識を取り戻す。首の世話を任された元首相の孫娘・舞と、首との奇妙な交流が始まった……。流麗な筆で描き出す、優雅で不気味な倉橋ワールド。
  • ポロック生命体(新潮文庫)
    4.5
    画家の作品をそっくり再現するAIが現れた。科学倫理の研究者である水戸絵里は「盗作」ではないかと開発者に迫るが、晩年の画家の作品はAIが描いたものだったという衝撃の事実が明かされる――。再現なく創造し続けるAIこそ真の芸術家であり、無為な日々を過ごすことを選ぶ人間の方こそロボット的ではないか……。絵画や小説、将棋を通じて知性と生命の本質を問い、近未来を幻視する短編集。(解説・ドミニク・チェン)
  • 黒猫・アッシャー家の崩壊―ポー短編集I ゴシック編―
    3.6
    詩人であり、批評家であり、推理小説の祖であり、SF、ホラー、ゴシック等々と広いジャンルに不滅の作品の数々を残したポー。だがその人生といえば、愛妻を病で失い、酒と麻薬に浸り、文学的評価も受けられず、極貧のまま、40歳で路上で生を終えた――。孤高の作家の昏い魂を写したかのようなゴシック色の強い作品を中心に、代表作中の代表作6編を新訳で収録。生誕200年記念。
  • ポーツマスの旗
    4.4
    1巻880円 (税込)
    日本の命運を賭けた日露戦争。旅順攻略、日本海海戦の勝利に沸く国民の期待を肩に、外相・小村寿太郎は全権として、ポーツマス講和会議に臨んだ。ロシア側との緊迫した駆け引きの末の劇的な講和成立。しかし、樺太北部と賠償金の放棄は国民の憤激を呼び、大暴動へと発展する――。近代日本の分水嶺・日露戦争に光をあて交渉妥結に生命を燃焼させた小村寿太郎の姿を浮き彫りにする力作。

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  • ポーの話(新潮文庫)
    3.8
    あまたの橋が架かる町。眠るように流れる泥の川。太古から岸辺に住みつく「うなぎ女」たちを母として、ポーは生まれた。やがて稀代の盗人「メリーゴーランド」と知りあい、夜な夜な悪事を働くようになる。だがある夏、500年ぶりの土砂降りが町を襲い、敵意に荒んだ遠い下流へとポーを押し流す……。いしいしんじが到達した深く遥かな物語世界。驚愕と感動に胸をゆすぶられる最高傑作。(解説・堀江敏幸)
  • 負けんとき(上)―ヴォーリズ満喜子の種まく日々―
    4.5
    1~2巻693~781円 (税込)
    明治半ば、播州(兵庫県南部)小野藩最後の藩主の娘として生まれた一柳(ひとつやなぎ)満喜子。封建的な家で育った満喜子だが、平民の通う女学校に進んで、アメリカ人教師から英語やキリスト教の精神を教えられ、神戸女学院では音楽を学ぶ。乳兄弟の佑之進との恋は実らず、傷心の彼女はアメリカに留学することに……。運命に翻弄されながらも、自らの人生を切り開いていった女の姿を描く感動の大作。※新潮文庫に掲載の写真は、電子版には収録しておりません。
  • 窓の魚(新潮文庫)
    3.7
    温泉宿で一夜を過ごす、2組の恋人たち。静かなナツ、優しいアキオ、可愛いハルナ、無関心なトウヤマ。裸の体で、秘密の心を抱える彼らはそれぞれに深刻な欠落を隠し合っていた。決して交わることなく、お互いを求め合う4人。そして翌朝、宿には一体の死体が残される――恋という得体の知れない感情を、これまでにないほど奥深く、冷静な筆致でとらえた、新たな恋愛小説の臨界点。(解説・中村文則)
  • 魔の山(上)
    4.0
    1~2巻1,155~1,265円 (税込)
    第一次大戦前、ハンブルク生れの青年ハンス・カストルプはスイス高原ダヴォスのサナトリウムで療養生活を送る。無垢な青年が、ロシア婦人ショーシャを愛し、理性と道徳に絶対の信頼を置く民主主義者セテムブリーニ、独裁によって神の国をうち樹てようとする虚無主義者ナフタ等と知り合い自己を形成してゆく過程を描き、“人間”と“人生”の真相を追究したドイツ教養小説の大作。
  • マノン・レスコー
    3.8
    自分を死ぬほど愛している純情な貴公子デ・グリュウに、賭博、詐欺などの破廉恥な罪を重ねさせながら、自らは不貞と浪費のかぎりを尽し、しかもなお、汚れを知らぬ少女のように可憐な娼婦マノン。プレヴォーはその美しく多情な姿を創造して、永遠の女性像に新しいタイプを加えた。今日においてもなおみずみずしさを失わない18世紀フランスロマン主義文学の不朽の名作である。
  • 真昼の花
    3.3
    行方不明の兄を追うようにしてアジアの国へ来た私。闇両替で所持金のほとんどを失い、一日パン一個で食いつなぎ、安宿をシェアして、とうとう日本企業の前で物乞いを……。帰る気もなく、行くあてもなく、いったい今ここで何をしているのか。それでも、私はまだ帰らない、帰りたくない――。若いバックパッカーの癒しえない孤独を描く表題作他一篇を収録。『地上八階の海』改題。

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  • 魔物を抱く女―生活安全課刑事・法然隆三―(新潮文庫)
    5.0
    1巻781円 (税込)
    都内大手企業の女性課長が金沢で絞殺された。所持品は泉鏡花記念館のパンフレットだった。東京の高級デリヘル嬢連続殺害事件の被害者も、有名企業のOLたち。犯人には、殺害現場に居座るという特徴があった。捜査本部は女性警官をデリヘル嬢に扮装させ、囮捜査を決行する。吉原で交錯する点と線。ベテラン刑事の執念の捜査が突き止めた底なしの闇。傑作警察小説。『イン・ザ・ダーク』改題。(解説・細谷正充)
  • 真夜中の五分前―five minutes to tomorrow side-A―
    3.5
    1~2巻440~484円 (税込)
    少し遅れた時計を好んで使った恋人が、六年前に死んだ。いま、小さな広告代理店に勤める僕の時間は、あの日からずっと五分ズレたままだ。そんな僕の前に突然現れた、一卵性双生児のかすみ。彼女が秘密の恋を打ち明けたとき、現実は思いもよらぬ世界へ僕を押しやった。洒落た語りも魅力的な、side-Aから始まる新感覚の恋愛小説。偶然の出会いが運命の環を廻し、愛の奇蹟を奏で出す。
  • 真夜中のたずねびと(新潮文庫)
    3.6
    言葉を失った震災孤児の少女アキ。空き家を転々とする中で、彼女は占い師の老婆と出会い、共に暮らすことに。少女を「天使」と呼ぶ老婆は言った――ある岩穴に封印したそれをとってきて欲しい、と。探し辿り着いた場所で、アキは死者の声を聞く……。平穏な日々を突如として切り裂く、災害、事故、そして底知れぬ悪意。人探しの探偵へと成長したアキに導かれ、真夜中に呑まれた者たちの現代奇譚。(解説・朝宮運河)
  • 風の払暁―満州国演義一―(新潮文庫)
    値引きあり
    4.3
    霊南坂の名家に生を受けた敷島四兄弟は、異なる道を歩んだ。奉天総領事館に勤務する外交官、太郎。満州で馬賊を率いる、次郎。関東軍の策謀に関わる陸軍少尉、三郎。左翼思想に共鳴する早大生、四郎。昭和三年六月、奉天近郊で張作霖が謀殺された。そして時代の激流は彼ら四人を呑みこんでゆく。「王道楽土」満州国を主舞台に、日本と戦争を描き切る、著者畢生(ひっせい)の大河オデッセイ。(解説・馳星周)
  • 卍(まんじ)
    3.9
    夫に不満のある若い妻・園子は、技芸学校で出会った光子と禁断の関係に落ちる。しかし奔放で妖艶な光子は、一方で異性の愛人・綿貫との逢瀬を続ける。光子への狂おしいまでの情欲と独占欲に苦しむ園子は、死を思いつめるが――。おたがいを虜にしあった二人の女が織りなす、淫靡で濃密な愛憎と悲劇的な結末を、生々しい告白体で綴り、恋愛小説家谷崎の名を不動のものとした傑作。

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  • まんぞく まんぞく
    3.6
    深夜、覆面をして、酒に酔った侍に喧嘩をしかけては、髷を切ったり川に投げ込んだりして楽しんでいる男装の女剣士。それは、十六歳の時、浪人者に犯されそうになり、家来を殺された堀真琴の、九年後の姿であった。真琴は、敵討ちを心に誓って剣術の稽古に励んだ結果、剣を使うことが面白くて仕方なくなったのだが……。女剣士の成長の様を、絶妙の筋立てで描く長編時代小説。
  • 身代りの女(新潮文庫)
    3.7
    卒業を間近に控えたパブリック・スクールの優等生6人が自動車で逆走。母娘3人の命を奪う大事故を起こしてしまう。20年後、一人で罪を被り刑期を務めあげたメーガンが、国会議員、辣腕弁護士ら、いまや成功を収めている5人の前に姿を現す。彼らと交わした“約束”を果たさせるために……。身代り契約の果ての惨劇を、周到に仕組まれたプロットと圧倒的筆力で展開する、予測不能サスペンス。(解説・大矢博子)
  • 見知らぬ国へ
    3.0
    偉大な父・斎藤茂吉の歌。憧れ続けた文豪トーマス・マン。遠藤周作、辻邦生、埴谷雄高、手塚治虫、谷内六郎……もう会えぬ友への切ない想い。まだ見ぬ国を夢見た青春の日々。『楡家の人びと』『夜と霧の隅で』『船乗りクプクプの冒険』『どくとるマンボウ航海記』など数々の名作の自作解説。八十四年の人生で出会った喜びと輝きを描く、永遠の文学青年・北杜夫の名エッセイ四十五編。
  • ミステリー列車が消えた
    3.3
    行き先不明のブルートレイン「ミステリー号」が東京駅を出発したまま消息を絶ってしまった。ほどなく犯人から身代金10億円を要求する連絡が入る。速かに応じない場合は乗客の生命は保証できないという。全長250メートルに及ぶ列車を400名の乗客ごとに誘拐するという前代未聞の犯罪に、国鉄当局・警察は翻弄される。十津川警部の活躍は? 奇想天外なトリックの傑作鉄道ミステリー。
  • みずうみ(新潮文庫)
    4.1
    誰にも言っちゃ、だめだよ。ふたりだけの秘密……高校教師の桃井銀平は、教え子の久子と密かに愛し合うようになる。だが、二人の幸福は長く続かなかった――。湖畔で暮らしていた初恋の従姉、蛍狩りに訪れた少女など、銀平が思いを寄せた女性たちの面影や情景が、中世の連歌のように連想されていく。作家の中村真一郎が「戦後の日本小説の最も注目すべき見事な達成」と評した衝撃的問題作。(解説・中村真一郎、角田光代)
  • 水の肌
    3.7
    妻の実家の金で留学した男が旅先で資産家の娘と知り合い、妻の前から姿を消す。彼は妻に落ち度があれば離婚が成立すると、私立探偵を雇い、密かに動向を監視し続ける。ところが知らぬ間に、彼が軽蔑していたかつての同僚と妻が再婚していたのを知った時、男の心に理不尽な怒りが湧く…。表題作をはじめ計りがたい人間の愛憎と欲望をテーマに、現代社会の不確実な内面をえぐる傑作短篇5話を収録した推理小説集。

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  • 未成年(上)
    4.3
    富豪となり、権力を得ることによって自由を求めようとする私生児アルカージイ・ドルゴルーキー、信仰と不信、西欧とロシア、地上的な恋情と天上的愛に引き裂かれ、そのような自我の分裂を、「万人のための世界苦」に悩まなければならないロシア知識人の宿命と見る、実父ヴェルシーロフ――この分裂した人間像に、アルカージイの戸籍上の父である巡礼マカール老人の神を信じる素朴な精神が対置される。ドストエフスキー後期五大長編の一作。
  • 彗星の住人―無限カノン1―(新潮文庫)
    4.0
    1~3巻539~781円 (税込)
    一八九四年長崎、蝶々さんと呼ばれた芸者の悲恋から全てが始まった。息子JBは母の幻を追い、米国、満州、焼跡の日本を彷徨う。三代目蔵人はマッカーサーの愛人に魂を奪われる。そして、四代目カヲルは運命の女・麻川不二子と出会った刹那、禁断の恋に呪われ、歴史の闇に葬られる。恋の遺伝子に導かれ、血族四代の世紀を越えた欲望の行方を描き出す画期的力篇「無限カノン」第一部。
  • 無人島に生きる十六人(新潮文庫)
    4.2
    大嵐で船が難破し、僕らは無人島に流れついた! 明治31年、帆船・龍睡丸は太平洋上で座礁し、脱出した16人を乗せたボートは、珊瑚礁のちっちゃな島に漂着した。飲み水や火の確保、見張り櫓や海亀牧場作り、海鳥やあざらしとの交流など、助け合い、日々工夫する日本男児たちは、再び祖国の土を踏むことができるのだろうか? 名作『十五少年漂流記』に勝る、感動の冒険実話。(解説・椎名誠)
  • 息子と狩猟に(新潮文庫)
    4.1
    小学生の息子を連れて鹿を追う週末ハンターの倉内と、トラブルで死体を抱えた詐欺集団のリーダー加藤。獲物を狙う狩猟者と死体遺棄を図る犯罪者が山中で出くわしてしまった――。息もつかせぬ展開と圧倒的リアリティに痺れる表題作。世界最難関の雪山で飢えと寒さに蝕まれていく極限の状況下、人の倫理観の矛盾を鋭く問う短編「K2」。サバイバル登山家が実体験を基に描く唯一無二の犯罪小説。(解説・杉江松恋)
  • ムッシュ・クラタ
    3.9
    戦前・戦後、新聞社のパリ特派員を勤め、フランス文化をこよなく愛して「ムッシュ・クラタ」と呼ばれた男。日本人の常識から逸脱した行動をとり、鼻持ちならないキザな奴と見られていた彼が、記者として赴いたフィリピンの戦場でしめしたダンディな強靱さを鮮やかに描いた表題作。ほかに夫婦の絆の裏表を鋭い人間観察で切り取った「晴着」「へんねし」「醜男」をおさめる中・短編集。
  • 夢魔の標的
    3.8
    1巻605円 (税込)
    異変はある日突然起った。腹話術師の人形クルコちゃんが、まるで生きた人間のように勝手に喋りはじめたのだ。人形の反逆!? 叱っても、ご機嫌をとっても一向に効き目はなく、彼女はますます横暴になるばかり。腹話術師の狂気が作り上げた妄想か? それとも、異次元の世界からの秘密の指令によって人形が何かを企んでいるのか? ショート・ショートの名手が贈る、異色の長編SF。
  • 村上春樹、河合隼雄に会いにいく
    3.9
    村上春樹が語るアメリカ体験や1960年代学生紛争、オウム事件と阪神大震災の衝撃を、河合隼雄は深く受けとめ、箱庭療法の奥深さや、一人一人が独自の「物語」を生きることの重要さを訴える。「個人は日本歴史といかに結びつくか」から「結婚生活の勘どころ」まで、現場の最先端からの思索はやがて、疲弊した日本社会こそ、いまポジティブな転換点にあることを浮き彫りにする。
  • 紫姫の国(上)(新潮文庫)
    完結
    3.8
    俺はこんなにも、死に取り巻かれている――。酒浸りの父親が逝き、商いの船旅に出た青年ソナンは奴隷として売られそうになるも、寸前で海へと飛び込む。激しい波は一緒に逃げた親友の命を奪うが、ソナンは絶壁の岩棚に投げ出された。水も食料もなく死と隣り合わせのその地に、突然ひとりの少女が現れ……。心に陰なき男と、国を背負う女。過酷なふたつの運命が交わる圧巻のファンタジー長編。
  • 室町無頼(上下)合本版(新潮文庫)
    4.5
    1巻1,562円 (税込)
    応仁の乱前夜。天涯孤独の少年、才蔵は骨皮道賢に見込まれる。道賢はならず者の頭目でありながら、幕府から市中警護役を任される素性の知れぬ男。やがて才蔵は、蓮田兵衛に預けられる。兵衛もまた、百姓の信頼を集め、秩序に縛られず生きる浮浪の徒。二人から世を教えられ、凄絶な棒術修業の果て、才蔵は生きる力を身に着けていく。史実を鮮やかに跳躍させ混沌の時代を描き切る、記念碑的歴史小説。 ※当電子版は新潮文庫版『室町無頼』上下巻をまとめた合本版です。
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)
    4.3
    応仁の乱前夜。天涯孤独の少年、才蔵は骨皮道賢に見込まれる。道賢はならず者の頭目でありながら、幕府から市中警護役を任される素性の知れぬ男。やがて才蔵は、蓮田兵衛に預けられる。兵衛もまた、百姓の信頼を集め、秩序に縛られず生きる浮浪の徒。二人から世を教えられ、凄絶な棒術修業の果て、才蔵は生きる力を身に着けていく。史実を鮮やかに跳躍させ混沌の時代を描き切る、記念碑的歴史小説。
  • ムーン・パレス(新潮文庫)
    4.2
    人類がはじめて月を歩いた夏だった。父を知らず、母とも死別した僕は、唯一の血縁だった伯父を失う。彼は僕と世界を結ぶ絆だった。僕は絶望のあまり、人生を放棄しはじめた。やがて生活費も尽き、餓死寸前のところを友人に救われた。体力が回復すると、僕は奇妙な仕事を見つけた。その依頼を遂行するうちに、偶然にも僕は自らの家系の謎にたどりついた……。深い余韻が胸に残る絶品の青春小説。
  • 迷宮遡行
    3.3
    平凡な日常が裂ける――。突然、愛する妻・絢子が失踪した。残されたのは1通の置き手紙のみ。理由が分からない。失業中の迫水は、途切れそうな手がかりをたどり、妻の行方を追う。彼の前に立ちふさがる、暴力団組員。妻はどうして、姿を消したのか? いや、そもそも妻は何者だったのか? 絡み合う糸が、闇の迷宮をかたちづくる。『烙印』をもとに書き下ろされた、本格ミステリーの傑作。

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  • 迷宮の月(新潮文庫)
    4.5
    白村江の戦いで日本と唐の国交が断絶してから約四十年。時の権力者である藤原不比等は遣唐使船の復活を決断し、かつて長安で留学僧として学んだ粟田真人に執節使の任を命じる。真人に託された密命ともいうべき特別な任務。それは天皇家の覇権争いと帝の立場に関わるものだった――。失敗すれば命はない。揺るぎない信念と、任務に殉じる強い心で艱難を乗り越える遣唐使の姿を描く歴史巨編。(解説・大矢博子 )
  • メガバンク最終決戦
    3.9
    日本最大のメガバンクであるTEFG銀行。ディーラーとして名を馳せた桂光義は専務の地位にいた。ある日、盤石なはずの銀行は国債暴落を機に巨大負債を抱え、一夜にして機能不全に。暴落した株に群がるハイエナの如き外資ファンドや混乱に乗じて巨利を貪ろうと暗躍する政財官の大物たち――。桂は総務部の二瓶正平と共に生き残りを懸けた死闘に挑む。『メガバンク絶滅戦争』改題。
  • メガバンク絶体絶命(新潮文庫)
    4.1
    日本最大のメガバンクを喰らい尽くす、魔の「T計画」が発動! TEFG銀行は絶体絶命の危機に陥った。総務部長としてこの難局に挑む二瓶正平。そして、頭取の椅子を捨て相場師として生きていた桂光義が、義と理想のために起(た)つ。史上最大の頭脳戦がここに始まった。経済の巨龍・中国の影。謀略 vs. 戦略。マネーを知り尽くす著者にしか描けなかった、痛快無比の金融エンターテインメント。
  • めぐみ園の夏(新潮文庫)
    4.0
    1巻737円 (税込)
    昭和二十五年夏。十一歳の亮平は孤児の施設「めぐみ園」に放り込まれた。母親の心ない仕打ちや妹との突然の別れ。情けなさも辛さも悔し涙も、歯を食いしばって乗り越え、亮平は生来の明るさと要領のよさで生き抜いていく。園長夫妻の理不尽な扱いやその息子の暴力にも正義感で立ち向かい、保母や先生にも愛されるのだが、思わぬ岐路が……。作家としての原風景を描き万感こもる自伝的長編。(解説・加藤正文)
  • メタモルフォシス
    3.7
    その男には2つの顔があった。昼は高齢者に金融商品を売りつける高給取りの証券マン。一転して夜はSMクラブの女王様に跪き、快楽を貪る奴隷。よりハードなプレイを求め、死ぬほどの苦しみを味わった彼が見出したものとは――芥川賞選考委員の賛否が飛び交った表題作のほか、講師と生徒、奴隷と女王様、公私で立場が逆転する男と女の奇妙な交錯を描いた「トーキョーの調教」収録。
  • 芽吹長屋仕合せ帖 ご縁の糸
    値引きあり
    3.5
    不貞を疑われて妻の座を追われ、独り住むことになった日本橋の芽吹長屋で、おえんはふとしたことから男女の縁を取り持つことになる。嫁(い)き遅れた一人娘と絵の道をあきらめた男、ひどく毛深い侍と若い娘、老いらくの恋。遠慮のない長屋のつきあいにもなじむ頃、おえんの耳に息子の心配な噂が入ってくる……。人びとの悲しみと幸せを描く時代小説。『結び屋おえん 糸を手繰れば』改題。
  • 芽むしり仔撃ち
    3.8
    絶望的な"閉ざされた"状況にあって、疎外された少年たちが築き上げる奇妙な連帯感。知的な抒情と劇的な展開に、監禁された状況下の人間存在という戦後的主題を鮮やかに定着させた長編。ノーベル賞を受賞した大江健三郎の処女長編。
  • 燃えつきた地図(新潮文庫)
    4.1
    失踪した男の調査を依頼された興信所員は、追跡を進めるうちに、手がかりとなるものを次々と失い、大都会という他人だけの砂漠の中で次第に自分を見失っていく。追う者が、追われる者となり……。おのれの地図を焼き捨てて、他人しかいない砂漠の中に歩き出す以外には、もはやどんな出発もありえない、現代の都会人の孤独と不安を鮮明に描いて、読者を強烈な不安に誘う傑作書下ろし長編小説。(解説・ドナルド・キーン)
  • 黙阿彌オペラ
    4.0
    江戸も末の師走。狂言作者の河竹新七は、我が身を嘆き入水を試みるが果たせず、柳橋のそば屋で不遇を託つ仲間たちと偶然出会う。意気投合した五人は、捨て子のおせんを育てるため、株仲間を始める――。やがて御一新。文明開化に五人の命運が変転する。株仲間は国立銀行に、おせんはオペラ歌手に、新七は新作狂言で一世を風靡する……。時代に翻弄される黙阿彌と仲間たちを描く評伝劇。
  • 黙示録殺人事件
    3.6
    休日の銀座に、突然、蝶の大群が舞った。蝶の舞い上ったあとには、聖書の言葉を刻んだブレスレットをはめた青年の死体があった。これが、十津川警部の率いる捜査本部をきりきり舞いさせた連続予告自殺の始まりだった。次々に信者の青年たちを自殺させる狂信的な集団。その集団の指導者・野見山は何を企んでいるのか……。“現代の狂気”をダイナミックに描き出した力作推理長編。
  • 文字渦(新潮文庫)
    3.8
    1巻781円 (税込)
    「昔、文字は本当に生きていたのじゃないかと思わないかい」。始皇帝の陵墓づくりに始まり、道教、仏教、分子生物学、情報科学を縦横に、変化を続ける「文字」を主役として繰り広げられる連作集。文字を闘わせる遊戯に隠された謎、連続殺「字」事件の奇妙な結末、本文から脱出し短編間を渡り歩くルビの旅……。小説の地平を拓く12編、川端康成文学賞・日本SF大賞受賞。(解説・木原善彦)
  • もの思う葦(新潮文庫)
    4.0
    自殺未遂、麻薬中毒、血みどろの苦闘のなかで『晩年』と並行して書かれた『もの思う葦』から、死を賭して文壇大家に捨て身の抗議を行うために『人間失格』と並行して書かれた『如是我聞』まで。太宰治の創作活動の全期間にわたって、天稟の文学的才能と人間的やさしさをきらめかせているアフォリズム、エッセイ『走ラヌ名馬』『かくめい』『酒ぎらい』『川端康成へ』など49編を収録。(解説・奥野健男)
  • もののけ、ぞろり
    値引きあり
    3.5
    宮本武蔵の弟子・伊織は亡き母を蘇らせる外法に失敗、弟が白狐と化してしまう。人間の姿に戻るべく、本物の外法使いを探す兄弟が辿り着いたのは、夏の陣に揺れる大坂城だった。妖術で徳川家康に応戦していた淀殿は、豊臣秀吉や織田信長を復活させ大騒動に。襲いかかる物の怪から弟を守るため、伊織は妖刀村雨でもののけたちをメッタ斬り! 愉快痛快、新感覚時代小説。
  • 樅ノ木は残った(上)
    4.0
    仙台藩主・伊達綱宗、幕府から不作法の儀により逼塞を申しつけられる。明くる夜、藩士四名が「上意討ち」を口にする者たちによって斬殺される。いわゆる「伊達騒動」の始まりである。その背後に存在する幕府老中・酒井雅楽頭と仙台藩主一族・伊達兵部とのあいだの六十二万石分与の密約。この密約にこめられた幕府の意図を見抜いた宿老・原田甲斐は、ただひとり、いかに闘い抜いたのか。

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  • 夜光の階段(上)
    3.7
    1~2巻616円 (税込)
    貧しい青年美容師佐山道夫は、勤め先の美容室の常連客で、証券会社の社長夫人波多野雅子と関係を結び、その出資で独立する。野望に燃える佐山は、一方では雑誌「女性回廊」の編集者枝村幸子に接近し、彼女の紹介で有名タレントのヘヤーデザインを次々と手がけ、一躍美容界の寵児となる。だが、株で穴を空けた雅子が返済を迫るようになり、佐山の胸には黒い計画が生まれる--。

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  • 邪馬台国と黄泉の森―醍醐真司の博覧推理ファイル―(新潮文庫)
    3.5
    創作中に姿を消したホラーの鬼才を捜してほしい。その依頼が全ての始まりだった。邪馬台国最大の謎に挑み、最後の“女帝”漫画家を復活させる。映画マニアの少年を救い、忌まわしき過去の事件を陽光のもとに――。傍若無人にして博覧強記、編集者醍醐真司が迫りくる難題を知識と推理で怒濤のように解決してゆく。漫画界のカリスマにしか描けない、唯一無二のミステリ。『黄泉眠る森』改題。
  • 山の音(新潮文庫)
    4.0
    尾形信吾、六十二歳。近頃は物忘れや体力の低下により、迫りくる老いをひしひしと感じている。そんな信吾の心の支えは、一緒に暮らす息子の嫁、菊子だった。優しい菊子は、信吾がかつて恋をした女性によく似ていた、だが、息子は外に女がおり、さらに嫁に行った娘は二人の孫を連れ実家に帰ってきて……。家族のありようを父親の視点から描き、「戦後日本文学の最高峰」と評された傑作長編。(解説・山本健吉、辻原登)
  • 闇抜け―密命船侍始末―(新潮文庫)
    4.0
    富山藩の下級藩士・金盛連七郎は失業の身。ある日、重臣・寺西左膳から〈抜け荷〉の密命が下る。成功の暁には復職を約束する、と。ご法度と知りつつ、連七郎には選択肢はない。苛酷な決死行は富山から蝦夷・薩摩を経て再び戻る日本一周。そのなかで連七郎は侍以外の人々に初めて出会う。荒くれの船乗り、大商人、アイヌの美しい娘。旅の終わりに湧いてくる感慨とは。男たちの転機を描く傑作。(解説・細谷正充)
  • 闇の伴走者―醍醐真司の博覧推理ファイル―
    3.6
    元警察官の“探偵”水野優希がコンビを組んだのは、容貌魁偉、博覧強記、かつとても感じの悪いフリー編集者・醍醐真司。巨匠漫画家のスタジオに残されていた、未発表作品の謎の解明を依頼されたのだ。やがて、この画稿と過去の連続女性失踪事件が重なりはじめ――。『MASTER キートン』など数々のヒット作を手がけてきた著者が全ての力を注ぎ込んだ、驚天動地の漫画ミステリ。
  • 誘拐犯はカラスが知っている―天才動物行動学者 白井旗男―(新潮文庫)
    3.6
    誘拐された人質を発見するにはカラスの後を追え? バラバラ殺人事件を解く鍵はリスの生態? 密室殺人犯を教えてくれるのは馬? 警察犬ハンドラー原友美が頼りにするのは、大学の先輩である白井旗男。東京郊外の「動物屋敷」に隠棲する天才動物行動学者が、知られざる動物の習性に関する知識を武器に、次々と難事件を解決する新感覚ミステリ! 二人の決め台詞は「動物は嘘をつかない!」。
  • 優駿(上)
    4.3
    1~2巻693~737円 (税込)
    生れる仔馬が牡馬でありますように。風の申し子のように速く、嵐みたいに烈しく、名馬の天命をたずさえて生れますように……。若者の祈りに応(こた)えて、北海道の小さな牧場に、一頭のサラブレッドが誕生した。オラシオン(祈り)と名づけられた仔馬は、緑と光の原野のなかで育ち、順調に競走馬への道を歩みはじめるが、それと共に、登場人物ひとりひとりの宿命的な劇(ドラマ)が、幕を開けた――。

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