ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
5pt
第一次大戦前、ハンブルク生れの青年ハンス・カストルプはスイス高原ダヴォスのサナトリウムで療養生活を送る。無垢な青年が、ロシア婦人ショーシャを愛し、理性と道徳に絶対の信頼を置く民主主義者セテムブリーニ、独裁によって神の国をうち樹てようとする虚無主義者ナフタ等と知り合い自己を形成してゆく過程を描き、“人間”と“人生”の真相を追究したドイツ教養小説の大作。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
1~2件目 / 2件
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
高校生のとき挫折したけど、何回も読み返したい本になった。 ドストエフスキーのような思想が積み込まれた本だけど、彼と違うのは、この本の通奏低音がカオスではなく、教養小説的な自己刷新であること。一つの大きな出来事がきっかけになるのではない。サナトリウムという非生活の中での、現実的な生活を通して、人との...続きを読む関わりを学んでいく。そうした、ナイーブな存在から大人になる過程を描いている。
ドイツの偉大な教養文学というだけあって教養になる物事が山程詰め込まれた本。人間を科学的な面での身体から、精神やら思想やら芸術について突き詰めてあってとても面白い…そして難しい。「文学とは常に“苦悩”について描かれている」という言葉が腑に落ちたし好き
10年以上前に読んだのですが、難しいことはわからなくても雰囲気が大好きで、何度も読み返した記憶があります。おそらく私にとって読みやすい文体だったのと、当時自分が療養生活を経験していたので共感する部分も多く、退屈しないで読めたのだと思います。サナトリウムでの療養生活の細かな描写や、そこに集う人々の人物...続きを読む描写が面白いと同時に興味深かったです。今読み返すと全く違った感想を持つかもしれません。ちょっと気力が持たなそうですが…
思ってたよりガチガチの内容じゃなかったです。上巻は気軽に読めます。でも下巻はちょっとハードだったかな。脳みそが沸騰して何度か挫折しそうになりましたが、不思議と時々読み返したくなります(初めて読んだのは高校生の時。そして一度処分して、やっぱり読みたくなって買い直した)。スケールの大きい討論が繰り返され...続きを読むているのと、「死」が色濃く出ているので、小さなことで悩んでいる時に読むと効きます。でも、あのラストには納得がいかない…。あまりにもあっけなくて…いや、でも、あっけないから「こそ」ってことなのかな。
中学の時、友人から誕生日プレゼントに頂きました。一言で語りつくすことが出来ません…。マンの作品は人物表現も秀逸だが、『ベニスに死す』にしろ情景描写とそこへの投影が素晴らしい。セテムブリーニやらに流されつつ一読しましたが、一冊の本として大きな模様が完成されていて一つ一つの文がこれほどまで完璧に精微に編...続きを読む込まれている作品はこれ以上には存在しないと思います。ただ読んでいると少し息が詰まります。マンなどのドイツ文学を読んでいるとフランス文学のエロティックな抜け落ち感が恋しくなりますよね…。
前々から気になってた作品。今年読んだ本で引用されたり考察されたりが続いたのでこれは読むタイミングだなと。主人公ハンスの人間的の成長や変化が、爽快でサクサク面白いというのとは全く逆の濃厚さというか重厚長大さというかで描かれていく。どうしたらこんなのが書けるのか。
舞台は第一次世界対戦前、スイスの山奥にあるサナトリウム。ヨーロッパ中から結核患者が集まって療養している。 マンは講演で「私は一生を通じて一つの物語を語りつづけてきた市民的作家であって、市民性から脱却する過程を語りつづけてきた。」と言っており(河出書房版解説)、 主人公「ハンス カストルプ君」は、「ド...続きを読むイツ君」だと考えれば、読みやすく分かりやすい。 キャラクターの濃いのがたくさん出てきて個人的にはめちゃくちゃ面白かった。 中でもゼテムブリーニとナフタの、ハンスカストルプを賭けての思想合戦が面白い。が、難しく理解したとは言えないので、知識を付けて、10年後ぐらいに再読したい。
ハンス・カストルプは、ダボスのサナトリウムで療養中のいとこを訪ねたが、滞在中に病に罹り、そこでの長期療養を余儀なくされる。療養生活の中でショーシャというロシア婦人に思いを寄せるようになり、謝肉祭の夜に告白する。しかし、それは彼女が翌日サナトリウムを発つという日であった。
本当は岩波文庫で読もうと思っていたんですが、新潮文庫に日和ってしまいました。 それでも、読むのは大変でした。 なにせ長い! 読む前は、なぜいとこが療養しているサナトリウムに3週間も見舞いとして滞在するのか、そこが疑問でした。 だって、結核って伝染病でしょ? なんで見舞いに3週間? 見舞いと言えば...続きを読む見舞いなんですけれど、ハンス自身も体調があまりよくないというので、転地療養をするように医者に言われて、いとこのいるサナトリウムに来た、と、そういうことでした。 それにしても体が弱っている時に、結核患者のたくさんいる所へ来るという時点で彼の運命は決まってしまったと言えましょう。 3週間後、彼は見舞客から患者になってしまうわけです。 しかし、初対面の時から何度も折に触れセテムブリーニは「山を降りるように」と彼に言い続けていたのです。 なぜ彼は降りなかったのか? 彼は常に周りを見下しているのです。 下層階級である。知性がない。見目麗しくない。 つまり、自分とは別であると。 しかし、ハンスは自分を客観的に見ることはできていない。 世間を知らないし、自分を知らない。事実ではなく、自分の脳内で思い描いたことを見ているだけだから。 そんなハンスにセテムブリーニはいろいろなことを語ります。 文学、政治、歴史、生物、天文、宗教、恋愛。 それに対してハンスは反発を覚えながらも、耳を傾け、いろんなことを学んでいくわけですが、やはり山を降りようとはしない。 恋に落ちてしまったんですね。 それもかなり一方的な、妄想まみれの、独りよがりの。 どこまでも独善的な男です。 そして、山の生活。 自由といえば自由。不自由といえば不自由なその生活とは、1日5回の食事(第一朝食、第二朝食、昼食、ティータイム、晩餐)、そのあいだ間に挟まる散歩と安静(昼寝)の時間。 夜、読書灯の下で本を読み、疲れたら窓の外を眺めるとそこには満天の星。 そりゃあ、山から降りませんよ。私でも。 まさに取り込まれています。魔の山に。 セテムブリーニの語る言葉が、とにかくわくわくするほど読み応え満点。 クロコフスキーの精神分析部分が意外にあっさり終わってしまったけれど、下巻で再び取り上げられるのでしょうか。 難しいけど、面白い。 下巻も楽しみ。
時々思想部分が難しく読みづらいところもありますが、それでも不思議と話に吸い込まれて夢中になって読めました。 下巻も楽しみ。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
魔の山
新刊情報をお知らせします。
トーマス・マン
高橋義孝
フォロー機能について
「新潮文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
魔の山 上
試し読み
ファウスト(一)
変身
トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す
粋と野暮のあいだ
大人のしつけ 紳士のやせがまん
芸術論
叱言 たわごと 独り言
作者のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲魔の山(上) ページトップヘ