ムッシュ・クラタ

ムッシュ・クラタ

506円 (税込)

2pt

戦前・戦後、新聞社のパリ特派員を勤め、フランス文化をこよなく愛して「ムッシュ・クラタ」と呼ばれた男。日本人の常識から逸脱した行動をとり、鼻持ちならないキザな奴と見られていた彼が、記者として赴いたフィリピンの戦場でしめしたダンディな強靱さを鮮やかに描いた表題作。ほかに夫婦の絆の裏表を鋭い人間観察で切り取った「晴着」「へんねし」「醜男」をおさめる中・短編集。

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ムッシュ・クラタ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    山崎豊子氏の作品はスケールが大きく、大作の印象だけど、初期の頃のだけど、素晴らしい読みごたえのある内容だった。
    戦前中後をダンディに生き抜いたクラタ氏の、パリでの様子、戦争中も文学と芸術、パイプを愛した男、調べて書くという彼女の才覚溢れる作品だった。

    0
    2021年11月13日

    Posted by ブクログ

    ムッシュ・クラタ、人にどう思われても良いとは自分には思えないが、何か強い信念・信条を持って少なくとも人に流されない様にしたいと思わされた。

    0
    2018年03月29日

    Posted by ブクログ

    山崎豊子氏といえば、どちらかというと何巻にもわたる大作が有名だが、本書は、表題「ムッシュ・クラタ」をはじめ「晴着」「へんねし」「醜男」の中・短編作品が収録されている。いずれも昭和30年代・40年代に書き下ろされた小作品で、どこか淋しく切なく、心揺さぶられる結末になっている。

    0
    2015年02月06日

    Posted by ブクログ

    先日お亡くなりになられた山崎豊子さんの作品を何か読んでみようと思い、近くの本屋さんで長すぎない本と思って探していたら、大長編以外では短編集の本書しか残っていなかったので、これにしてみました・・・。(みんな考えることは同じだ!)
    表題作の『ムッシュ・クラタ』のほか『晴着』『へんねし』『醜男』の4編を収

    0
    2013年10月14日

    Posted by ブクログ

    まだ読んでないこんなに面白い山崎作品があったことが嬉しい。
    壮大な作品よりこれくらいの短編や大阪商人もの、面白いなー、うまいなーー。
    表題作のムッシュクラタはおそらく、他にあまりないタイプの作品。
    フランスかぶれ、おしゃれすぎてかっこつけすぎてまわりに疎んじられていたような主人公の、知られざる半生、

    0
    2013年02月05日

    Posted by ブクログ

    今更の山崎豊子であるが抜群に面白かった
    淡々と語られているのに引き付けられるのは何故だろう
    入り口は個性的な男の物語であるが
    実は女性の生き方の話で
    現代には通らない女道を辛く表現している
    自分の居場所は自分で作る
    見事な女たちに感心する

    0
    2021年08月12日

    Posted by ブクログ

    山崎豊子の短編を初めて読んだが、秀逸。表題作もいいし、へんねしもいい。最後のブ男は自分の器量を見定めろとの教訓を感じた。

    0
    2016年01月14日

    Posted by ブクログ

    山崎豊子を長編小説の人と思っていた私は、短編集を読むとまるで別人が書いているんじゃないかと思うほど、毛色の違う作品に驚かされる。

    長編大河とはまた違った、一話完結型の物語は、山崎作品を読破しようとするときのいいアクセントになると思う。

    0
    2011年06月12日

    Posted by ブクログ

    山崎豊子作品は『女系家族』に続いて2作品目。
    短編4作品からなるこの本ですが、表題の『ムッシュクラタ』はほかの3作品とは異なる感じでした。
    一人の人物を違う人の目で見るという書き方。
    人によってこんなにも違う、しかし同じ人物。

    ・・・・・
    こんなにレビュー書くのが難しいとは。。。

    0
    2010年11月28日

    Posted by ブクログ

    社会派小説を書くことに定評のある山崎豊子であるが、この短編小説も非常に面白い。
    どろどろした人間関係を克明に描き出している、というか怖い。

    一番気に入ったのはやはり「ムッシュ・クラタ」であろうか。あんまりどろどろした人間関係を描いているのは好きではないというのがありますが^^;
    もちろん全て

    0
    2009年10月04日

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