作品一覧

  • 闇抜け―密命船侍始末―(新潮文庫)
    4.0
    1巻825円 (税込)
    富山藩の下級藩士・金盛連七郎は失業の身。ある日、重臣・寺西左膳から〈抜け荷〉の密命が下る。成功の暁には復職を約束する、と。ご法度と知りつつ、連七郎には選択肢はない。苛酷な決死行は富山から蝦夷・薩摩を経て再び戻る日本一周。そのなかで連七郎は侍以外の人々に初めて出会う。荒くれの船乗り、大商人、アイヌの美しい娘。旅の終わりに湧いてくる感慨とは。男たちの転機を描く傑作。(解説・細谷正充)
  • 花と茨―七代目市川團十郎―(新潮文庫)
    -
    1巻1,045円 (税込)
    〈七代目〉ほど破天荒な人生を送った役者がいただろうか――。天才肌で色男、江戸に團十郎ありと名を上げて「歌舞伎十八番」を制定する一方、その豪奢な生活を御上に睨まれ財産没収、江戸追放に。やがて奈落の底から見事復活をとげるが、思いもよらない悲劇が襲った……。大名跡の重責を背負い、たとえ茨の道でも、最後まで粋を貫いた名優を初めて描く感動作。『咲かせて三升の團十郎』改題。(解説・市村萬次郎)
  • 凜と咲け―家康の愛した女たち―(新潮文庫)
    5.0
    1巻737円 (税込)
    女子(おなご)の賢さを、上様に見せてあげましょうぞ――。意外にしたたかで大胆だった知られざる側近女性たち。正室築山御前の〈最後の恋〉、出奔した側室お万ノ方、老いても家康に大切にされた西郡(にしごおり)ノ局、秀頼の妻千姫に誠実に向き合ったお夏ノ方、下層の出自ながら懸命に仕えた茶阿ノ方、女性として最高位に昇りつめた阿茶ノ局。徳川の礎を担いながら自分らしく生きた六人の魅力を描き出す傑作短編集。(解説・大矢博子)
  • 按針【あんじん】
    4.0
    1巻1,034円 (税込)
    新航路発見の野心に燃える英国の航海士ウィリアム・アダムスは、荒れ狂う海原に呑まれた。 船は日本国の豊後に漂着。やがて徳川家康への接見を契機に、関ヶ原の合戦に駆り出される。 死地を生き延びたアダムスは、家康から日本名・三浦按針を授けられる。 それは祖国と決別し、妻子を捨てて日本につくせという命令であった。按針がくだした決断とは?  日本を愛し、平和のために家康を支えた、「青い目の侍」の冒険浪漫。
  • 玉兎の望
    4.0
    1巻1,562円 (税込)
    鉄砲鍛冶の藤兵衛が暮らす琵琶湖の湖北、国友村。怠惰な年寄方と貧しさに喘ぐ平鍛冶衆の不和が江戸にまで聞こえるほどになり、幕府の発注も止められかねなくなっていた。危機感を募らせた藤兵衛は、ある秘策を思いつく――のちに一貫斎の号を賜り、日本で初めて火を使わない鉄砲「気砲」を作った名鍛冶師、国友藤兵衛の、一途な人生を描く傑作長編。小説現代長編新人賞受賞作。朝日時代小説大賞も受賞した大型新人のデビュー作!
  • 家康の遺言
    5.0
    1巻1,672円 (税込)
    家康が信じたものは何だったのか。石川数正、鳥居元忠、渡辺守綱らら忠臣たちや、千姫から見た家康の姿から浮き彫りになる人間・家康を描く短編集。家康の最期に迫った「家康の遺言」は、これまでの家康像を覆す、読み応えのある力作。信康を自害させたのは果たして信長だったのか、忠輝を遠ざけた本当の理由は? 家康にまつわる様々な謎がここで明らかに。
  • とんぼさま
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    織田信長、武田信玄、上杉謙信等、群雄割拠の世にあって「極楽とんぼ」と揶揄されながら、齢70まで生き延びた武将・小笠原長時の、常識はずれの処世術。負け続けた男が最後に得た真実とは。

ユーザーレビュー

  • 凜と咲け―家康の愛した女たち―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「どうする家康」はとても面白い、そしてそれは正室・側室の描き方にフィクションの醍醐味があると言える。作者は仁志耕一郎さん。

    0
    2023年08月27日
  • 家康の遺言

    購入済み

    啓示に富む素晴らしい作

    史実を名君、家康の視点で描かれている。深掘りして、さもありなんと思わせ、家康を冷ややかに見てきた私もいささか評価を上げざるを得なくなる。

    信長、秀吉とのくだりは見事に集約されているが、そこに至るまでの経緯をもう少し展開させてもらいたかった。家康には多くの思いがあったはずだ。

    0
    2021年06月15日
  • 闇抜け―密命船侍始末―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    とても面白かった。時代物だが、展開が早くて話も日本全土にまたがり、スケールが大きい。蝦夷や薩摩と言う当時はかなりの僻地の様子が上手く描かれていると思う。オススメ。

    0
    2025年11月23日
  • 按針【あんじん】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2020年4月発行。
    498ページに及ぶ長編の文庫だ。

    時代は、豊臣秀吉が死んでからのこと。
    徳川家康が次の殿上人となるであろうと認められつつあった。

    そんな時にオランダ船で5艘の船団を組んでオランダを出発したのは、

    日本と交易をしようと言う目論みであった。
    御多分にもれず、旅は困難を極めた、天候ばかりでなく、

    水や食料を求めた島では反対に襲われ何十人もの船員を殺される。

    食料がつき、船自体もボロボロな状態でしかもたったの一艘で豊後の港につく。

    そこから航海士ウィリアムアダムスの人生が大きく変わる。


    先見の明があった徳川家康に重用されるきっかけも、素晴らしい。

    歴史の中で家康

    0
    2020年10月28日
  • 按針【あんじん】

    Posted by ブクログ

    三浦按針。

    個人的に三浦半島と縁があり、年々その縁が深くなってゆく個人的事情から(出身ではないし住んでいるとかでもない)この本を手に取る。

    京急に乗るとアンジンヅカという駅がある。というか通過する。

    普段ならば電車の中でアナウンスを気にもとめず本を読んでいるものの、ある時「ヅカってなによ。アンジンってなによ」なんて思ってしまい、路線図を目を細めて見上げると「安針塚」とある。

    はぁ、人の名前みたいだなぁ(安 針塚さん?)とまったく無教養なことをポケッと考えつつ、個人名がそのまま駅名になる訳がないなぁと、しらべると、三浦按針という人物に行き当たる。

    驚くべきことに彼は大航海時代に流れ着い

    0
    2020年06月10日

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