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「ボッコちゃん」「マイ国家」など数多のショートショートを生み出し、今なお愛される星新一。森鴎外の血縁にあたり、大企業の御曹司として生まれた少年はいかなる人生を歩んだのか。星製薬社長となった空白の六年間と封印された負の遺産、昭和の借金王と呼ばれた父との関係、作家の片鱗をみせた青年時代、後の盟友たちとの出会い――知られざる小説家以前の姿を浮かび上がらせる。
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Posted by ブクログ
ショートショートの大作家、星新一の評伝。 生い立ち・・・父・・・倒産・・・等々、 彼の根本には人間不信があったのか!?
星新一の偉大さは言うまでもないけど、同時代的には文壇的価値観に受け入れられなかったことに苦しんだりもしてて、後世から見ると無駄なことをと思うんだけど、とにかくそれに苦しめられておったのだなあ…
「ボッコちゃん」「マイ国家」など数多のショートショートを生み出し、今なお愛される星新一。森鴎外の血縁にあたり、大企業の御曹司として生まれた少年はいかなる人生を歩んだのか。星製薬社長となった空白の六年間と封印された負の遺産、昭和の借金王と呼ばれた父との関係、作家の片鱗をみせた青年時代、後の盟友たちとの...続きを読む出会い―知られざる小説家以前の姿を浮かび上がらせる。 星新一が森鴎外の血縁であることも大企業の御曹司だったことは知らなかった。 最相さんが遺族協力のもとで膨大な数の資料整理および関係者への取材を行ったことに対しては称賛に値すると思う。徹頭徹尾客観的に述べようとする姿勢にも好感が持てた。 上巻では星新一のデビューまでの話。
絶賛され文学賞を獲りまくった話題作。文庫化を待って読んだがこれが上下巻なのに止まらない。作家デビュー前の祖父・父の生い立ちから全盛期、作家生活晩年の苦闘、休筆後、そして死。 作家の死後も作品は残るし、再評価される人もいる。我々は星さんを過小評価し過ぎではなかったか。筒井康隆さんも星雲賞を星さんが一...続きを読む度も貰ってないことを嘆いていたよなあ。昨年は小松左京先生も亡くなってしまった…。
ハードカバーで出たのは知っていてずっと読みたいな~と思っておりました。でも文庫になるまで待とう!と思っていたので発売されてすぐに購入しました。 自分と星新一氏のショートショートの出会いは中学生の頃でした。著者は高校時代に星新一氏の作品をむさぼるように読み、殆ど忘れてしまった、と後書きにありました...続きを読む。私も全てを覚えているわけではありませんが何作かはあまりに衝撃を受けたのでいまだにきちんと覚えております。 人間が宇宙に進出して今の人類と同じように発展した惑星にたどり着く。文化レベルも人類のそれと比較してもほぼ同じか上ぐらいなのになぜ宇宙に進出しなかったのか?疑問に思った人類が尋ねるとその惑星の人達は砂漠化を止めたり、災害や飢餓対策をしていたらとても宇宙に進出する余裕はなかった、と答える。 このお話は読んだときから忘れられません。 星新一氏のお父さんが星製薬と言う会社を運営していた、と言う話は以前星氏の著作を読んだ時知りました。それにしても星一と言う方は壮絶な人生を歩まれた方だなと思いました。時代もあるのでしょうがなんというのか明治・大正・昭和初期の頃に生きていた人達は一人一人が一冊ぐらい本になりそうなドラマを持っている気がします。 星新一氏に経営能力があったら今のショートショートは、SFはどうなっていたのでしょう?星氏の作品を熱中して読んだことのある読者はこれだけの作品を残してくれたことを感謝するでしょうが著者ご本人はどう思っていたのか。 それにしても今は直木賞も芥川賞もぽんぽん色々な人にあげているよなあ~、だったら星氏にあげてもよかったじゃない?なんて読み終わった後悔しく思いました。
2010/3/29 ジュンク堂住吉シーア店にて購入。 2012/5/7~5/16 中高時代、夢中になって読んだ星新一さんの評伝。子供の頃だったので、星さんの出自などはぼんやりとしか知らなかったが(ショートショートではなかったので、「人民は弱し、官吏は強し」は読んでいなかった)、名家に産まれたお坊ち...続きを読むゃんだったこと、デビュー前に波乱万丈であったことが、最相さんの緻密な取材で浮かび上がってくる。日本のSF界の歴史としても興味深い。下巻も楽しみ。
星新一氏はおぼっちゃんだったんですね。 お父様は議員でお父様を取り囲む人たちも 教科書にでてくる有名人だらけ? ただ自分は物知らず世間知らずなので、ほぼ 知らない有名人、作家先生…。 驚いたのは、「空飛ぶ円盤研究会」に三島由紀夫が 会員だったこと。 膨大な本や資料を調べ尽くして関係者に会ったり、手紙...続きを読むや電話でやりとりするなどして書き上げた 著者最相葉月さんがすごい。
ショートショートの神様と呼ばれる星新一。いま大人である人のなかで、彼のショートショートを1つも読んでいない人は居ないのでは無かろうか。 星製薬の社長であったことは知っており、展覧会で直筆の下書きを見たことがある。作品の軽やかさに比べると、ずいぶんと神経質だと感じた記憶がある。 文庫で上下巻...続きを読むとなった上巻は、星新一ではなく、本名の星親一であった時代のお話。父親の星一の若きころから親一が産まれ、育つ。その背景には第一次世界大戦と第二次世界大戦の影響が色濃い。 こういう時代を生き抜いた父を持ち、その星製薬を継ぐこととなった星親一はいかにして作家の星新一となったのか。下巻が楽しみである。
最相葉月の本を読みたくて調べたときにこの本の存在を知り、購入した。 星新一のショートショートは読んだことがある。その星新一は星製薬を創業した星一の息子であり、森鴎外の妹の孫である。 そして星新一自身も東大の大学院まで出た秀才である。 やはり新しいものを生み出す人は、膨大な知識があり、努力している。 ...続きを読むそして、時をつかんでいる。 星新一の場合は、米ソを中心とした核開発と宇宙開発が世界的に起こり始めたタイミングであり、SF小説が日本に起こり始めた時期である。 時をつかめるかどうかは運の問題だが、時をつかんだ人しか、大きな仕事はできない。
星製薬なる会社が、そんなに有名だとは知らなかった。 父親である星一という人物は大変魅力的である。 ぼっちゃん、という人柄なのか。 デビューするまでの軌跡にさほど悲壮感はない。
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星新一―一〇〇一話をつくった人―(新潮文庫)
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▲星新一―一〇〇一話をつくった人―(上)(新潮文庫) ページトップヘ