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Posted by ブクログ 2023年03月13日
始終圧倒されっぱなしだった。登場するセラピストのみなさんの思慮深さや鋭さと、それをあますことなく表現する最相さんの筆致。
クライエントが回復することを、手放しで喜んではいけない。心の病と向き合うことの長く苦しく、ときどき光が差しこむ道のりを垣間見た。
口絵の、中井久夫さんの書いた風景構成法のイラ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年03月22日
著者が、心理学やカウンセリングの世界を取材し、掘り下げたルポルタージュ。しかしジャンルを「ルポルタージュ」とまとめてしまうのはちょっと違うかも、と思える。著者本人の物語も含まれているし、日本にカウンセリングが持ち込まれてから、「心の病を治す」という分野の仕事がどのように研究・発展してきたのかを掘り下...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年04月02日
絵画療法やロジャーズのカウンセリングを本書でメインに取り上げられており、著者自身が一昔前に風靡した療法で認知療法などを取り上げられていないことをここに言っているけども、心理史について著者なりにまとめたことがしっかり書かれているし、カウンセリングにおいては「沈黙」が大切なことなど著者がエッセンスと感じ...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年12月13日
心の病って何だろう、どうやったら治るんだろう、どうやって治すんだろう。このあたりの疑問に対して、カウンセリングの歴史を紐解きながら迫っています。
心の病が「ほどけて」いく過程がなんとなくイメージできましたが、思っていたのと全然違ってびっくりです。
医者って病気を治してくれるイメージだったんですけど、...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年11月18日
最相葉月にしか書けない。このくどさというかしつこさというか、理論や分析で事象を切るのではなく、自身の違和感や興味を丁寧に丁寧に掘り下げていって、そこにあったのに誰も見向きもしなかった豊かな世界を見つけてしまう、というスタイル。読みながら静かな感動に包まれる。
社会の変化と症状の変化と制度の変化と診断...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月02日
最相葉月(1963年~)氏は、関西学院大学法学部卒、広告会社、出版社、PR誌編集事務所勤務を経て、フリーのノンフィクションライター。『絶対音感』で小学館ノンフィクション大賞(1998年)、『星新一 一〇〇一話をつくった人』で講談社ノンフィクション賞(2007年)を受賞。そのほか、大佛次郎賞、日本SF...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月27日
戦後の時代から現代までの精神疾患の治療の現場を取材し、セラピストの言葉を客観的に伝えている文章に誠実さを感じました。また、セラピストのかたがたの何処までも患者に寄り添う姿勢に私の中のずっと奥の方で固結びになっていた糸がするりとほどけ、心が軽くなるのを感じました。心理学は理論を唱えると、とても難しい学...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年07月30日
心理療法を著者が実際に受けながら、河合隼雄や中井久夫等、京大系心理セラピスト、箱庭療法やカール・ロジャース等、さまざまな日本の心理セラピーについて調べた本。
ヴァレリーの紹介でも知られる中井久夫の直々のセラピーを受けた体験記など、興味深い。
河合にしても、中井にしても、あるメソッドが有効であるとい...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年01月27日
セラピストが相手にするクライエントの傾向(トレンドと呼んでいいものか分からないが)は、時代によって変化する。確かに、子供の頃に読んだ『こころの処方箋』には違和感を覚えたことを思い出した。
著者本人もセラピストのお世話になっているからこその視点が含まれているのもこの本の魅力だと思う。偏りなく、一人一...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年12月10日
私も15歳のときに読んだ「絶対音感」でノンフィクションの世界に華々しくデビューした著者の現時点での最新作となる本作は、<心の病>をテーマに、精神医学や心理学などがどのように発展してきて、どう人々の心を癒すのかについて書かれたルポルタージュである。
本書では、著者自らが両親の介護と死去に際して、自身...続きを読む
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