【感想・ネタバレ】星新一―一〇〇一話をつくった人―(上)(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

「ボッコちゃん」「マイ国家」など数多のショートショートを生み出し、今なお愛される星新一。森鴎外の血縁にあたり、大企業の御曹司として生まれた少年はいかなる人生を歩んだのか。星製薬社長となった空白の六年間と封印された負の遺産、昭和の借金王と呼ばれた父との関係、作家の片鱗をみせた青年時代、後の盟友たちとの出会い――知られざる小説家以前の姿を浮かび上がらせる。

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Posted by ブクログ

ショートショートの大作家、星新一の評伝。
生い立ち・・・父・・・倒産・・・等々、
彼の根本には人間不信があったのか!?

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2017年10月30日

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星新一の偉大さは言うまでもないけど、同時代的には文壇的価値観に受け入れられなかったことに苦しんだりもしてて、後世から見ると無駄なことをと思うんだけど、とにかくそれに苦しめられておったのだなあ…

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2016年03月13日

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「ボッコちゃん」「マイ国家」など数多のショートショートを生み出し、今なお愛される星新一。森鴎外の血縁にあたり、大企業の御曹司として生まれた少年はいかなる人生を歩んだのか。星製薬社長となった空白の六年間と封印された負の遺産、昭和の借金王と呼ばれた父との関係、作家の片鱗をみせた青年時代、後の盟友たちとの出会い―知られざる小説家以前の姿を浮かび上がらせる。

星新一が森鴎外の血縁であることも大企業の御曹司だったことは知らなかった。
最相さんが遺族協力のもとで膨大な数の資料整理および関係者への取材を行ったことに対しては称賛に値すると思う。徹頭徹尾客観的に述べようとする姿勢にも好感が持てた。
上巻では星新一のデビューまでの話。

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2012年09月30日

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絶賛され文学賞を獲りまくった話題作。文庫化を待って読んだがこれが上下巻なのに止まらない。作家デビュー前の祖父・父の生い立ちから全盛期、作家生活晩年の苦闘、休筆後、そして死。

作家の死後も作品は残るし、再評価される人もいる。我々は星さんを過小評価し過ぎではなかったか。筒井康隆さんも星雲賞を星さんが一度も貰ってないことを嘆いていたよなあ。昨年は小松左京先生も亡くなってしまった…。

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2012年01月22日

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ハードカバーで出たのは知っていてずっと読みたいな~と思っておりました。でも文庫になるまで待とう!と思っていたので発売されてすぐに購入しました。

自分と星新一氏のショートショートの出会いは中学生の頃でした。著者は高校時代に星新一氏の作品をむさぼるように読み、殆ど忘れてしまった、と後書きにありました。私も全てを覚えているわけではありませんが何作かはあまりに衝撃を受けたのでいまだにきちんと覚えております。
人間が宇宙に進出して今の人類と同じように発展した惑星にたどり着く。文化レベルも人類のそれと比較してもほぼ同じか上ぐらいなのになぜ宇宙に進出しなかったのか?疑問に思った人類が尋ねるとその惑星の人達は砂漠化を止めたり、災害や飢餓対策をしていたらとても宇宙に進出する余裕はなかった、と答える。
このお話は読んだときから忘れられません。

星新一氏のお父さんが星製薬と言う会社を運営していた、と言う話は以前星氏の著作を読んだ時知りました。それにしても星一と言う方は壮絶な人生を歩まれた方だなと思いました。時代もあるのでしょうがなんというのか明治・大正・昭和初期の頃に生きていた人達は一人一人が一冊ぐらい本になりそうなドラマを持っている気がします。

星新一氏に経営能力があったら今のショートショートは、SFはどうなっていたのでしょう?星氏の作品を熱中して読んだことのある読者はこれだけの作品を残してくれたことを感謝するでしょうが著者ご本人はどう思っていたのか。

それにしても今は直木賞も芥川賞もぽんぽん色々な人にあげているよなあ~、だったら星氏にあげてもよかったじゃない?なんて読み終わった後悔しく思いました。

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2010年05月20日

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2010/3/29 ジュンク堂住吉シーア店にて購入。
2012/5/7~5/16

中高時代、夢中になって読んだ星新一さんの評伝。子供の頃だったので、星さんの出自などはぼんやりとしか知らなかったが(ショートショートではなかったので、「人民は弱し、官吏は強し」は読んでいなかった)、名家に産まれたお坊ちゃんだったこと、デビュー前に波乱万丈であったことが、最相さんの緻密な取材で浮かび上がってくる。日本のSF界の歴史としても興味深い。下巻も楽しみ。

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2012年05月16日

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星新一氏はおぼっちゃんだったんですね。
お父様は議員でお父様を取り囲む人たちも
教科書にでてくる有名人だらけ?
ただ自分は物知らず世間知らずなので、ほぼ
知らない有名人、作家先生…。
驚いたのは、「空飛ぶ円盤研究会」に三島由紀夫が
会員だったこと。
膨大な本や資料を調べ尽くして関係者に会ったり、手紙や電話でやりとりするなどして書き上げた
著者最相葉月さんがすごい。

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2022年08月22日

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 ショートショートの神様と呼ばれる星新一。いま大人である人のなかで、彼のショートショートを1つも読んでいない人は居ないのでは無かろうか。

 星製薬の社長であったことは知っており、展覧会で直筆の下書きを見たことがある。作品の軽やかさに比べると、ずいぶんと神経質だと感じた記憶がある。

 文庫で上下巻となった上巻は、星新一ではなく、本名の星親一であった時代のお話。父親の星一の若きころから親一が産まれ、育つ。その背景には第一次世界大戦と第二次世界大戦の影響が色濃い。
 こういう時代を生き抜いた父を持ち、その星製薬を継ぐこととなった星親一はいかにして作家の星新一となったのか。下巻が楽しみである。

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2018年03月21日

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最相葉月の本を読みたくて調べたときにこの本の存在を知り、購入した。
星新一のショートショートは読んだことがある。その星新一は星製薬を創業した星一の息子であり、森鴎外の妹の孫である。
そして星新一自身も東大の大学院まで出た秀才である。
やはり新しいものを生み出す人は、膨大な知識があり、努力している。
そして、時をつかんでいる。
星新一の場合は、米ソを中心とした核開発と宇宙開発が世界的に起こり始めたタイミングであり、SF小説が日本に起こり始めた時期である。
時をつかめるかどうかは運の問題だが、時をつかんだ人しか、大きな仕事はできない。

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2016年10月02日

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星製薬なる会社が、そんなに有名だとは知らなかった。
父親である星一という人物は大変魅力的である。

ぼっちゃん、という人柄なのか。
デビューするまでの軌跡にさほど悲壮感はない。

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2012年10月14日

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ショートショートの神様、星新一の評伝。上巻の前半は父星一のお話しが中心。昭和史に名を残す人物が多数登場します。後半は星新一がデビューする辺りまで。

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2010年12月31日

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数々の賞を受賞した、星新一の評伝。星新一は言わずと知れたショートショートの神様だが、実はこの本を読むまで、彼がかつて日本一の製薬会社だった星製薬の御曹司だとは知らなかった。

前半の星製薬と父 星一に関する記述は、戦前、戦中の雰囲気を伝えて興味深いところがあるものの、概ね冗長。

しかし、上巻の後半、矢野徹がSF大会参加のために渡米し、柴野拓美が「宇宙塵」を創刊するあたりから話は急に面白くなる。戦後日本が若く、やがて大御所となる大作家たちもまだ若く、そして何よりも日本 SF 界自体が若い、否、幼かった時代の物語だ。SF に魅せられた男たちが、一躍スターダムへと昇りつめる星新一とともに、世間の誤解と文壇の無理解に葛藤しながら、ただ「SF が好きだ」という理由だけで、SF の執筆、批評、普及に情熱を傾けている姿には、すべてのものが若いとき特有の、あの熱さがある。

後半は、星新一の、大御所となってしまったが故の苦悩、1001話に向けたプレッシャー、量産に対する批判、「空気から水を絞りだすような」創作の苦しみを描く。あのドライで、現実離れした文章の裏側には、確かに人間「星新一」がいた。25年ぶりくらいに、星新一のショートショートを読み返そうかと思う。

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2010年07月01日

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ネタバレ

伝記分析より読んだ一冊。彼の作品を全て読み終わった後にもう一度読みたい。作品の見方が少し変わったかな。

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2015年06月08日

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ノンフィクション。
読むのに夢中にはならなかったです。
昔購入した星新一本を実家に探しに行ったが、すべて行方不明。

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2010年05月09日

Posted by ブクログ

綿密な取材でひもとく故人の履歴。作者の主観表現の多さがきになったが、そういうものかしら。下巻に期待。

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2010年04月28日

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