国内小説作品一覧

  • 翼をください
    3.7
    1巻1,232円 (税込)
    新卒でアパレルメーカーに就職した瑞穂。声と体がデカいだけが取り柄と揶揄されながらも、花形部署の営業部に唯一の女性社員として配属される。しかし待ち受けていたのは体育会系の組織体質や伸び悩む営業成績、部内の派閥争い、会社の不祥事……。社会人の厳しさに何度もくじけそうになるが、そのたびに助けられるのも、また同期や憧れの企画部長・上山、常に瑞穂を励ます商品管理部の山崎だった。彼らは皆、大切な亡き人の言葉によって背中を押され、辛いことがあっても毎日働いている。日々の中で、それを知る瑞穂もまた――。読めば、「月曜日からまた頑張ろう!」と思える応援小説。
  • このたびはとんだことで 桜庭一樹奇譚集
    3.7
    短編に凝縮された桜庭一樹のエッセンス! 死んだ男を囲む、二人の女の情念。 ミッションスクールの女子たちの儚く優雅な昼休み。 鉄砲薔薇散る中でホテルマンが見た幻。 古い猫の毛皮みたいな臭いを放つ男の口笛。 ダンボールに隠れていたぼくのひと夏の経験。 日常に口を開く異界、奇怪を覗かせる深淵を鮮やかに切り取った桜庭一樹の新世界! 6つの短篇小説。解説・杉江松恋 【目次】 「モコ&猫」 「このたびはとんだことで」 「青年のための推理クラブ」 「冬の牡丹」 「五月雨」 「赤い犬花」
  • ヘビメタ中年!
    3.7
    杏主演原作「オケ老人!」まさかの姉妹作!  梅が岡高校時代にヘヴィメタルバンド・ブラッククローを組んでいたメンバー四人は、三十余年の時を経てバンドを再結成する。当時と比べて、みな外見に変化はあるものの、ヘビメタを愛する気持ちにまったく変わりはないのだ。今は市民病院の医者であるボーカルの江並は、ある日、手術予定の患者・山口から手術を拒まれる。聞けば、ライブハウスで完全ヘビメタ仕様で絶叫する彼のライブ映像を目にしたようだ。代わりに近隣の病院で手術を受けるという山口だったが、その担当医を調べていくうちに、江並はあることに気づく。話は思わぬところまで波及していく――。
  • 小説 ほしのこえ
    3.7
    中学生のノボルとミカコは仲の良いクラスメイトだったが、3年生の夏、ミカコが国連宇宙軍選抜メンバーに抜擢された。宇宙と地球に離ればなれになった二人をつなぐのは、携帯電話のメールのみ。だがミカコの乗る宇宙船が地球を離れるにつれ、メールが届くのにかかる時間も長くなっていく。時間と距離に隔てられた、二人の互いを思う気持ちはやがて……。 『君の名は。』の新海誠の商業デビュー作『ほしのこえ』を小説化。 ※本書は、2002年7月にMF文庫Jとして、2009年12月にMF文庫ダ・ヴィンチとして刊行された作品を角川文庫化したものです。
  • スカウト・バトル
    3.7
    プロ野球ドラフト会議。人間の、チームの運命が決定する勝負の一日に、すべてを懸けて戦う男たちがいる。あらゆる手段で選手を獲得する"怪物スカウト"堂神恭介をはじめとするプロ野球スカウト達の頭脳戦を描いた怒濤の連作短編集。
  • 花や咲く咲く
    3.7
    太平洋戦争下に生きる少女たちの夢と運命 昭和18年、初夏。小さな温泉旅館の娘・三芙美は、女学校の友だちと、思いがけず手に入った美しい布でブラウスを縫い始める。おしゃれにときめき、夢を語り、笑いあう――そんな仲良し4人組にも、やがて戦争の暗い影が忍び寄ってきた。「現代の日本でたたかっている少女たちに贈りたい」――祈るような想いで著者がつづった、心ゆさぶる“戦時下”青春小説。
  • 家族の言い訳
    3.7
    1巻528円 (税込)
    単行本刊行時「もっと早く読んでいたら私も離婚にならなかった」「バスの中で涙で読めなくなり、恥ずかしくなるくらいでした」「もう人生の終わりに近づきこの本を読んだのは残念」などの温度の高い感想が、特に女性から多数寄せられた、直球の人生小説集。
  • 日本酒BAR「四季」春夏冬中 さくら薫る折々の酒
    3.7
    今日も一日頑張ったあなたを、旨い酒と美味い料理でお出迎え。恵比寿の繁華街の片隅に、たたずむ「四季-Shiki-」。日本酒専門のこの店で供されるのは、客の好みに合わせたお酒と自慢の料理。仕事でへとへとの体には爽やかな爽酒でほっと一息、くたくたの心には薫り高い薫酒で心ゆくまでゆったりと。あなたの疲れた心と体に、ぴったりのお酒がここにあります。酒と肴と思い出と、人生に寄り添うこの店に、どうぞ癒やしにいらっしゃい。実在する日本酒が多数登場。読んだら飲みたくなる、日本酒レビューも収録!!
  • リケイ文芸同盟
    値引きあり
    3.7
    数値化できないものが、大の苦手な超理系人間の桐生蒼太。 そんな彼が、なぜか文芸編集部に異動になって。企画会議、〆切り、売上目標、刊行予定……。 全てが曖昧な世界に苛立ちを隠せない蒼太は、クレーマー作家、熱意大好き上司らを相手に、ベストセラー小説を出すことができるのか。 新人編集者の汗と涙と活字まみれの日常を描いたお仕事小説。
  • 神崎食堂のしあわせ揚げ出し豆腐
    3.7
    ふわふわの揚げ豆腐に、とろとろのあんと生姜。口に含めば優しく甘い……日替わり定食はしあわせの味。 出来立て、ほかほかの美味しい揚げ出し豆腐をどうぞ。 レトロな丘の山商店街にある神崎食堂の人気NO.1メニューは揚げ出し豆腐。三軒隣の豆腐屋から仕入れたふわふわの豆腐に、とろとろのあん。口に含めば優しい甘さがしあわせを運ぶ絶品だ。看板娘の神崎花は、今日も店に立つが、ある日、会計中に見知らぬ男に突然プロポーズされる。彼は大企業の社長で、揚げ出し豆腐が好きだと言うが…? 以来、毎日店にやってくる彼はいったい何者―!? 豆腐屋×定食屋の美味しい料理に舌鼓!ネットで話題のグルメ小説。
  • レキシントンの幽霊
    3.7
    古い屋敷で留守番をする「僕」がある夜見た、いや見なかったものは何だったのか? 椎の木の根元から突然現れた緑色の獣とそのかわいそうな運命とは。「氷男」と結婚した女は、なぜ南極に行こうとしたのか……。次々に繰り広げられる不思議で、楽しく、そして底なしの怖さを秘めた7つの物語。
  • TVピープル
    3.7
    ある日曜日の夕方、「僕」の部屋にTVピープルたちがテレビを持ち込んできたことで、すべては始まった――表題作「TVピープル」。男にとても犯されやすいという特性を持つ美しい女性建築家の話「加納クレタ」。17日間一睡もできず、さらに目が冴えている女「眠り」。それぞれが謎をかけてくるような、怖くて、奇妙な世界をつくりだす。作家の新しい到達点を示す、魅惑に満ちた6つの短篇を収録。
  • お菓子放浪記
    3.7
    天涯孤独のシゲル少年の心を支えたのは、甘いお菓子への憧憬だった――戦争の敗色濃くなりゆく時代を背景に、過酷な運命を生きる少年の姿を描いた永遠のロングセラー。著者自身が体験した辛苦、絶望の中でも失わなかったささやかな希望を、人間愛の讃歌へと昇華させた感涙の物語。
  • 童子の輪舞曲―僕僕先生―
    3.7
    道士・司馬承禎と暮らす那那と這這の大活躍。変幻自在な旅のお供・第狸奴(だいりど)の生態。劉欣の苦悩と、秘められた優しさ。シリーズ第七弾は、僕僕ワールドのキャラクター総登場の豪華短編集! そして、最後に明かされるのは、美少女仙人・僕僕の秘密。ふと気づけば、先生によく似た女性と結婚していたが、彼女は老衰で死にかけていて……。謎が謎を呼ぶ、魅惑のファンタジー六編。
  • 雨のなまえ
    3.7
    女は小さな声で、マリモ、と言った――。家具ショップで働き、妊娠中の妻と何不自由のない生活を送る悠太郎。ある日店に訪れた女性客と二度目に会った時、彼は関係を持ち、その名を知る。妻の出産が迫るほど、現実から逃げるように、マリモとの情事に溺れていくが……。(「雨のなまえ」)答えのない「現代」を生きることの困難と希望。降りそそぐ雨のように心を穿つ5編の短編集。
  • サロメの乳母の話
    3.7
    ホメロスが謳うオデュッセウスの漂流譚はでっちあげだ! と糾弾する妻ペネロペ。不器用で世渡りが下手な夫を嘆くダンテの妻。サロメの乳母、キリストの弟、聖フランチェスコの母、ブルータスの師、カリグラ帝の馬……歴史上の有名人の身近にいた無名の人々が、通説とはまったく違った視点から語る英雄・偉人たちの裏側。「ローマ人の物語」の作者が想像力豊かに描く短編小説集。
  • 秘花
    3.7
    そこには花と幽玄が絡みあい解けあった濃密な夜の舞があった――。『風姿花伝』『花鏡』などの芸論や数々の能作品を著した能の大成者・世阿弥。彼が身に覚えのない咎により佐渡へ流されたのは、齢七十二の時だった。それから八十過ぎまでの歳月の中、どのように逆境を受け止め、迫り来る老いと向かい合い、そして謎の死を迎えたのか……。世阿弥、波瀾の生涯を描いた瀬戸内文学の金字塔。
  • 遺跡発掘師は笑わない 悪路王の左手
    3.7
    震災後の東北・岩手で、天才発掘師・無量が掘り当てた「鬼の手」の正体とは!? そして、変死をとげた鬼頭家の当主たちが秘め続けていた、歴史の真実とは!? 全ての謎が明らかになる、シリーズ第5弾!【著者直筆メッセージ付き】
  • オレンジの壺(上)
    3.7
    1~2巻550円 (税込)
    佐和子、25歳――とりたてて不幸なことなど何もない、しかし決して幸福ではない。ある日、亡き祖父から残された日記帳を読んだ佐和子は、重大な秘密を知る。パリへ旅立ち、祖父の本当の姿を探し求める彼女は、いつしか大切な何かを追い求めている。平凡な自分に何ができるのか? 佐和子が見つける答えは――。女性のひたむきな成長を描く宮本文学の傑作!
  • スタッキング可能
    3.7
    『あなた』と『わたし』は交換可能? 5階A田、6階B野、4階C川、7階D山、10階E木……似ているけれどどこか違う人々が各フロアで働いているオフィスビル――女とは、男とは、社会とは、家族とは……同調圧力に溢れる社会で、それぞれの『武器』を手に不条理と戦う『わたしたち』を描いた、著者初の小説集! 短篇「タッパー」を収録。解説は穂村弘さん。
  • 朝ごはんぬき?
    3.7
    私、明田マリ子、ハイ・ミス。OLのとき年下の男に失恋して、いまは有名な女流作家、秋本えりか先生の家でお手伝い兼秘書兼イヌの散歩係。月末になると、いろんなタイプの編集者が原稿催促におしかけてくるが、なかでも美青年編集者鈴木ノボルクンがくると、先生は仕事そっちのけでウロウロソワソワ……。人気女流作家の私生活と、ハイ・ミスの複雑な心境をユーモラスなタッチで描く。
  • 海峡の鎮魂歌
    3.7
    昭和9年春、函館の潜水夫・泊(とまり)敬介は、時化(しけ)る海と吹き荒れる風に妙な胸騒ぎを感じていた。予感は的中し、猛火が街を襲う。妻子と母を探し歩く敬介だったが。さらに昭和20年の空襲、昭和29年の洞爺丸沈没。立ち直ろうともがく敬介に、運命は非情な仕打ちを繰り返す……。仙台在住の著者が震災から半年後、悩み迷いながら筆をとった、再生と希望の長編小説。『烈風のレクイエム』改題。
  • 明治深刻悲惨小説集
    3.7
    死、貧窮、病苦、差別――明治期、日清戦争後の社会不安を背景に、人生の暗黒面を見据え描き出した「悲惨小説」「深刻小説」と称された一連の作品群があった。虐げられた者、弱き者への共感と社会批判に満ちたそれらの小説は、当時二十代だった文学者たちの若き志の発露であった。「自然主義への過渡期文学」という既成概念では計れない、熱気あふれる作品群を集成。
  • 失楽園(上)
    3.7
    1~2巻628円 (税込)
    凛子と久木はお互いに家庭を持つ身でありながら、真剣に深く愛し合ってゆく。己れの心に従い、育んだ"絶対愛"を純粋に貫こうとする2人。その行きつく先にあるものは……。人間が「楽園」から追放された理由である"性愛=エロス"を徹底的に求め合う男女を描き、人間とは何かを問うた、渡辺文学の最高傑作!
  • 新釈 にっぽん昔話
    3.7
    誰もが知っているお話が生まれ変わった! 「さるかに合戦」「花咲じいさん」「一寸法師」「笠地蔵」「三枚のお札」「犬と猫とうろこ玉」という六つの昔話が、手練れの作家の手により新解釈をほどこされて大人も楽しめるエンタテインメントに大変身! 現代的な装いが加わりながらも、なつかしさを失わない物語をご賞味ください。
  • 春の城
    3.7
    学徒出陣、基地での激務と空襲、マリアナ沖大海戦、父や恩師、そして恋人を奪った広島の原爆の惨状……。第二次大戦に遭遇した一人の青年の友情と恋愛、師弟愛と肉親愛とを、入念な筆で情趣ゆたかに描いた著者の処女長篇。激動の時代と生きながらなお、溌剌たる若い生命の感受性、健康で素直な生活感情と故国への愛、掛替えなき青春という時の、一つの姿を浮彫りにする。読売文学賞受賞。
  • ここは神楽坂西洋館
    3.7
    1~2巻660円 (税込)
    都会の喧騒を忘れられる街、神楽坂。婚約者に裏切られた泉は、 路地裏にひっそりと佇む「神楽坂西洋館」を訪れる。 そこで植物を愛する若き管理人・藤江陽介と出会うが、 彼にはちょっと不思議な特技があって?
  • ぱちもん
    3.7
    海千山千「迷」探偵たちのあきれた事件簿。 探偵を名乗るものは皆、ある一定の調査力を持っている……わけではない。現在、日本では探偵社・興信所・調査会社を取り締まる法律や規制がないため、なろうと思えば誰でも探偵になれるから、ぱちもん業者が巷にわんさと溢れているのだ。ちなみに「ぱちもん」とは、偽物の意。本書は、そんな探偵たちの怪しい実態と、依頼人たちとのすったもんだを小気味よく、ときに優しい視点で描いた、シニカルな笑い満載のどつぼ系連作短編集。
  • 犬はいつも足元にいて
    3.7
    離婚した父親が残していった黒い犬。僕につきまとう同級生のサダ……やっかいな中学生活を送る僕は時折、犬と秘密の場所に行った。そこには悪臭を放つ得体の知れない肉が埋まっていて!?文藝賞受賞作。
  • あられもない祈り
    3.7
    〈あなた〉と〈私〉……名前すら必要としない二人の、密室のような恋――幼い頃から自分を大事にできなかった主人公が、恋を通して知った生きるための欲望。西加奈子さん絶賛他話題騒然、至上の恋愛小説。
  • 待望の短篇は忘却の彼方に
    3.7
    足を踏み入れたら決して抜けだせない、狂気と快楽にまみれた世界を体感せよ!奇才・中原昌也が「文学」への絶対的な「憎悪」と「愛」を込めて描き出した、極上にして待望の小説集。
  • 埋蔵金発掘課長
    3.7
    それは愚策か、それとも起死回生の一手か?  早期退職し、故郷に帰ってきた元広告マン。午前中は、道の駅で働き、午後はのんびり海辺で過ごす生活を送っていた。ある日、市長の秘書をつとめる同級生が、市長直々のお願いがあるとやってくる。お願いとは、財政破綻目前の市のために、埋蔵金を発掘してほしい、というとんでもない依頼だった。日給に釣られ、半信半疑で着手することにした俺は、郷土史家を訪ね、小学校の裏山が怪しいという情報を得る。市の職員と二人で発掘をはじめたが、なにせ広大な土地だ。市に懇願して、人員を増やし、巫女の力を借り、なんと古銭の発掘に成功する。勢いに乗った発掘課は、やがて日照市の海軍工廠に眠るお宝の情報にたどりつく。彼らが発掘したお宝とは?  荒唐無稽、なのに感動の室積ワールドは今回も健在! 笑って泣ける最強エンタテインメント、いきなり文庫で登場!!
  • 当り屋ケンちゃん
    3.7
    プロの当り屋、赤木圭一郎は、今を去ること十年前、当り屋専門学院の講師、当り屋文左衛門が言った言葉を思い出した。「幻の少年カスパー・ハウザーを見た日、あんたは当り屋をやめなあきまへん」。そして圭一郎は見た、幻の少年が、車の前へ身を躍らせるのを……。場外馬券売り場のガード下からアンスバッハのしらゆきつもる公園へ。母と子の愛憎が交錯する悲しくも美しい妄想の純文学。戯曲「小指の思い出」原作。
  • 遺跡発掘師は笑わない 悪路王の右手
    3.7
    若き天才発掘師・無量が陸前高田の神社跡で掘り当てた、指が三本しかない右手の骨。地元では「鬼の手では」と噂される。一方、平泉にいた忍は出土品の盗難に遭遇。そこには“悪路王参上”の文字が残されていて──。
  • シュンポシオン
    3.7
    ギリシア・ローマ古典学の教授宮沢明は数年前に交通事故で妻を失っているが、避暑地で会った知的な和泉聡子に強くひかれ、二人は美しく愛しあっている。そして、現役を退いた老カップルやユニークな学生ペアのそれぞれの愛のかたち……。21世紀に入って10年がすぎた夏の日の避暑地=半島の海辺にある別荘に集う数組の男女の、優雅な〈饗宴=シュンポシオン〉と〈愛=エロス〉の時間を描く長編恋愛小説。
  • 城の中の城
    3.7
    英文学教授の山田信氏は、去年突然渡仏中にパリで洗礼を受けカトリック信者になった、と妻の桂子(30歳)さんに事後告白をした……。夫君の裏切りに、自尊心を傷つけられた桂子さんは、二人の可愛い子供を思いながらも、棄教か離婚かを夫君にせまり、二人だけの宗教戦争がはじまった! 禁じられた愛や夫婦交換を、キリスト教を背景に描き、現代の知識人家庭を風刺する長編小説。
  • 妖女のように
    3.7
    女の胎のかわりに、体内にことばを分泌する虚無の暗闇をもって小説を書く女、これが妖女です。――“女にして作家であること”の奇怪さを追求した表題作。結婚という茶番的儀式を、双生児KおよびLの濃密な近親相姦の愛のフィルターを通して描く「結婚」。結婚に巣くう不貞の精神を暴く「共棲」。欺瞞的現実世界にイロニイの矢をはなつ倉橋由美子の《反世界小説》三編を収める。
  • 暗い旅
    3.7
    他者との自由な関係を認めあった恋の、突然の破綻――“かれ”の失踪。“かれ”を捜しに暗い旅へと出発した“あなた”の心は、失われた愛を求めて過去へ内部世界へと退行してゆく。だが、絶望は次第にイマジネールなものの中に吸収され、最後に“あなた”は一つの小説を書くことを決心する。〈ことば〉の自己繁殖によって反世界の文学空間をきりひらく、倉橋由美子の処女長編。
  • ランドリー
    3.7
    1巻495円 (税込)
    小さい頃の怪我のせいで、人よりモノを覚えるのが下手で、忘れるのが得意になったテル。コインランドリーで洗濯物を見張る仕事をしていたテルは、乾燥機の中にワンピースを置き忘れたまま田舎に帰った女性・水絵を追いかけていく。傷つくことを恐れる水絵は、傷つくことを知らないテルのおかげで少しずつ笑顔を取り戻していた。しかし、ある日突然、幸せな日々は断ち切られる――「書店員が選んだもう一度読みたい文庫(青春文庫)第1位」に輝いた、感動作。
  • 【無料】「東京バンドワゴン」10周年記念小冊子
    無料あり
    3.7
    シリーズ累計130万部突破! 「東京バンドワゴン」シリーズ10周年を記念して、シリーズ全巻の試し読み&小路幸也特別インタビュー(「青春と読書」5月号収録)を収録した無料小冊子を配信いたします。老舗古書店「東亰バンドワゴン」に舞い込む謎を、大家族の堀田家が人情あふれる方法で解決する大人気シリーズの入門ガイド。

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  • 神様もう一度だけ愛してると言わせて
    3.7
    幸せな交際を経て結婚した宗一と瞳。だが入籍当日、宗一は事故により急逝し、瞳を見守るだけの幽霊のような存在となってしまう。瞳が再び幸せ掴むことをひたすら願う宗一だが、瞳は亡き宗一を変わらずに想い続ける。「生前にプレゼントしたものにだけ触れることができる」という事実に気づいた宗一は、それを使って自分の願いを伝えるべく苦心する。交錯する二人の想いの行方は果たして――?
  • 考えすぎた人―お笑い哲学者列伝―
    3.7
    「ソクラテスより頭の強い人間はいますか」聞き間違えた神託のせいで頭突き勝負が始まって(「ソクラテスの石頭」)。論理学の講義が苦痛で仕方がない未来の大王は……(「アリストテレスの論理が苦」)。若く美しい婚約者とモメた四十男のヘーゲルは思慮深すぎる手紙を書くが(「ヘーゲルの弁証法的な痴話喧嘩」)。哲学史に燦然と輝く巨星たちを笑いのめし、叡智の扉へと誘うユーモア小説。
  • 函館天球珈琲館 無愛想な店主は店をあけない
    3.7
    北海道新幹線が開通する直前、奔放すぎる母親のせいで横浜から函館に単身移り住むことになった女子高生・真緒。遠縁の大伯父が住む函館山の洋館「遠野邸」に向かうのだが、そこにいたのは不審すぎる若い男だった。謎を抱えたままその無口な男と同居生活を始めた真緒だったが、「遠野邸」がかつて伝説の珈琲を出す喫茶店で今はほとんど店をあけていないと知り…!?
  • 螺旋の底
    3.7
    交通事故で自分だけ生き残った当主は、若いセラピストと再婚した。封印された墓所を地下に持つ石造りの館で新しい生活を始める二人。だが都会での生活を捨ててやってきた女には、ある計略があった。村では次々と少年たちが姿を消し、殺戮と埋葬の歴史が繰り返されるなか、冥府から慟哭の真相が浮かび上がる!
  • 笑い犬
    3.7
    メガバンクの支店長・芳賀は、ある日突然上層部に裏切られて、刑務所に入れられてしまう。会社をかばって沈黙を守り、精神的に追い詰められた芳賀は、自分も知らないうちに笑っていた。その「笑み」が、卑怯で狡猾な「勝ち組」をおののかせる――刑務所小説と企業人小説と家族小説を、革新的に融合した力作!!
  • 佐藤さん
    3.7
    僕は、「佐藤さん」が怖い。ナイフを持っているわけではないし、不良でもない。ごく普通のクラスメイトの女の子を僕が怖がる理由は、彼女に憑いているアレのせい――。気弱な高校生の僕と、佐藤さんの不思議な関係は幽霊から始まった。青春時代のみずみずしさがあふれる第44回講談社児童文学新人賞入選作。
  • メイクアップ デイズ
    3.7
    化粧品メーカーの研究部に勤める秋山箱理、27歳。箱理の祖母は常に真白な化粧をしており、素顔は誰も見たことがないため、「妖怪シロシロクビハダ」と言われている。ある日、弟が婚約者を連れてくるが、祖母だけは猛反対! それをめぐり、祖母の"白塗り顔"の秘密がついに解き明かされる! 登場人物のドラマを温かく、切なく描きながら、女心と化粧の切ってもきれない関係を鮮やかに描く成長物語。*『シロシロクビハダ』改題
  • 歩いても 歩いても
    3.7
    今日は15年前に亡くなった横山家の長男の命日。いい歳をして、現在失業中の次男・良多は、久々の帰郷に気が重い。家長としての威厳にこだわり続ける父、得意料理で皆をもてなすも、未だ息子の死を受け入れられない母、自由きままな姉とその一家。老いた両親の家に久し振りに笑い声が響くが、それぞれが家族には言えない小さな後悔を抱いていた。
  • 路地裏わがまま眼鏡店 ~メガネ男子のおもてなし~
    3.7
    「小説家になろう」『お仕事小説コン』優秀賞受賞! 手助けしてやるよ、あんたのためじゃなくメガネのために―。 OL・志乃は仕事のストレス解消にと出かける途中、路地裏でおしゃれな店『Granz』を発見する。看板には「わがままな眼鏡店」とあり、首を傾げつつ店に入ると無愛想すぎる店員・天王寺がいた。第一印象は最悪だったが、メガネを見て悩みを言い当てたり解決する不思議な彼は、どんなことよりもメガネを愛する究極のメガネ男子で…? 客に冷たくメガネに優しいお店へようこそ―。
  • それを愛とまちがえるから
    3.7
    ある朝、伽耶は匡にこう告げる。 「あなた、恋人がいるでしょう」――。 結婚十五年、セックスレス。 妻と夫の思惑は どうしようもなくすれ違って……。 愛しているなら、できるはず?  女がいて、男がいて、 心ならずも織りなしていく、 やるせない大人のコメディ。
  • 美幸
    3.7
    学校で執拗ないじめにあい、悲惨な学生時代を過ごしてきた美幸。社会に出て出合った男に自分と同じ境遇を感じて無償の愛を捧げることを誓う。やがてその愛はエスカレートし、彼を悲しませる要因を排除していくが…。
  • 喉の奥なら傷ついてもばれない
    3.7
    1巻1,672円 (税込)
    どこにでもいる、ごく普通の人妻たち。共通しているのは、禁忌を犯していること。罪悪感がまったくないのは、母の愛が欲しかった私の、必然だから。恋愛小説の妙手、宮木あや子が描く六つの愛欲小説。
  • メタモルフォシス
    3.7
    その男には2つの顔があった。昼は高齢者に金融商品を売りつける高給取りの証券マン。一転して夜はSMクラブの女王様に跪き、快楽を貪る奴隷。よりハードなプレイを求め、死ぬほどの苦しみを味わった彼が見出したものとは――芥川賞選考委員の賛否が飛び交った表題作のほか、講師と生徒、奴隷と女王様、公私で立場が逆転する男と女の奇妙な交錯を描いた「トーキョーの調教」収録。
  • 談志が死んだ
    3.7
    その死は弟子たちにも伏せられていた。立川談志、享年七十五。この不世出の落語家に入門したのは十八歳の春だった。それから四十年近く惚れ抜いた師匠から突然の破門宣告。「てめえなんざクビだ」。全身が震えた。怒りの理由が分らない。振り回され、腹を立て、やがて気づいた。大変だ。壊れてるんだ、師匠は――。偉大な師匠(おやじ)の光と影を古弟子(せがれ)が虚実皮膜の間に描き尽す傑作長篇小説。
  • お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂
    3.7
    浅草の一角で、町並みに溶け込むかのように佇む栗丸堂。若い主人は最近店を継いだばかりらしく、栗田仁という。精悍にすぎる容貌で、どこか危なっかしいが腕は確か。 店を応援しようと顔馴染みが紹介したのが、和菓子のお嬢様こと葵だった。可憐な容姿だが、怪しすぎる通り名に警戒する栗田。出会いはいまいちだったが、彼女との出会いが栗田の和菓子を大きく変えることになる。 思いもよらぬ珍客も訪れるこの店では、いつも何かが起こる。和菓子がもたらす、今日の騒動は? ここでは変わらぬ温かい下町の風景が残っている。
  • クロノス―天命探偵 Next Gear―
    3.7
    1巻737円 (税込)
    目覚める気配もなく“死の予知夢”を見続ける志乃。その原因究明と引き換えに〈クロノスシステム〉で夢を解析し捜査に使うという警察庁からの提案を、真田省吾たちは迷いながらも受け入れた。新たな活躍の場は公安課内の「次世代犯罪情報室」。天才的頭脳で超毒舌、そして時に暗い影が覗く謎めいたバディ・黒野武人と共に、真田は国際テロを阻止できるのか。衝撃の新シリーズ開始!
  • 十六歳のオリザの冒険をしるす本
    3.7
    世界一周自転車旅行を計画した少年オリザは、1979年5月、いよいよ2年間の休学届を高校に提出し、世界へ向かって旅立った。親子関係、友情、異性、民族、貧困、人生、芸術……さまざまな問題にぶつかり、時に悩みながら記録した、劇作家・平田オリザの処女作にして、色褪せることのない傑作冒険旅行記!
  • 薄荷草の恋
    3.7
    遠距離恋愛のひかると田口は、なかなか一緒に過ごせない。ひかるがハードな仕事の合間を縫って、久々に4日間休みが取れたと思ったら、すれ違い。会いたさが不満になって、「仕事、やめっ言うんじゃ! 」「何よっ! 」と喧嘩になるが……。表題作はじめ、男女の本質と恋愛の妙を温かく描いた8篇の恋愛小説集。
  • あめふらし
    3.7
    夢かうつつか、現実とも異界ともつかぬ和風幻想譚 死者のタマシイを拾ってきてはつなぎ止め、河を渡らせない〈あめふらし〉。そんな男が摩訶不思議な仕事の数々を引き受けてきて……
  • 飢えて狼
    3.7
    ささやかだが平穏な暮らしが、その日、失われた。怪しい男たちが訪れた時刻から。三浦半島で小さなボート屋を経営していた渋谷は、海上で不審な船に襲われたうえ、店と従業員を炎の中に失う。かつて日本有数の登山家として知られた渋谷は、自らの能力のすべてを投じ、真実を掴むための孤独な闘いを開始する。牙を剥き出し襲いかかる「国家」に、個人はどう抗うことが出来るのか。
  • イブの憂鬱
    3.7
    29歳を迎えた真緒の日々は、ブルー一色。年下の男との恋は遊びに終わり、結婚に逃げ道を求め見合いをしても見事に失敗。その上、会社ではリストラの対象にされて。恋も仕事も、すべてが中途半端。そんな真緒の背中を押すのが3度の離婚を乗り越え今また新たな恋に燃える母と、シングルマザーの道を選ぶ大学時代の友人さつき。30の大台を目前に、自分の足で一歩を踏み出そうとする真緒の一年。
  • R.I.P.
    値引きあり
    3.7
    心の通い合う男性と巡りあえず、恋愛を諦めかけていた音響分析官の天海刹那。 気分転換に訪れたクラブで爆破事件に遭遇した彼女は、そこで出会った孤独な青年・キズナに強く惹かれる。 二人は激しく求め合うが、ある日突然、キズナが姿を消してしまい……。 謎に包まれたキズナの正体とは?破壊と再生の中で綴られる、確かな愛の軌跡。
  • トゥモロウズ・ソング
    3.7
    高校にも行かず、家を飛び出して二人で暮らす十七歳のアカリとシド。 ある冬の晩、ふざけあった二人が一本のエイズ検査用スティックにそれぞれの唾液を垂らしてみると、そこには陽性を示す赤いサインが表れた。 どちらかが、あるいは両者ともにHIVポジティブなのか? 未来を黒く塗り潰した二人が、破滅に向かって走り出す凄絶な愛の軌跡。
  • ツギハギ姫と波乗り王子
    値引きあり
    3.7
    秋葉原のメイドと、会社の経理担当の事務員という二つの顔を持つ杏は、嵐の日に大荒れの海の中でサーフィンをする青年・陸と出会い、不思議な共同生活をすることになる。アニメのキャラクターのイラストを描いている時と、blogでやりとりしている時しか感情を表現できない自分を「ツギハギ姫」と称する杏だが、陸との出会いによって、少しずつ自分が変化していくのを感じる。夢を追う陸を見て、自分も生きる目標を見つけた杏の、優しい恋の物語。
  • あなたに電話
    3.7
    1巻506円 (税込)
    期待を胸に握りしめた受話器から届けられる哀しい嘘、遠回しの別れの言葉、堪えられない沈黙、そして愛情に満ちた優しい声……。時に疎ましく、時に待ち遠しくも感じられる“電話”をモティーフに、洒脱な文体と洗練された会話で、男の本音と女の想い、恋愛の真実を鮮烈に描いたラブ・ストーリィ12篇。
  • 司馬遼太郎短篇全集 第一巻
    3.7
    1~12巻1,833~2,444円 (税込)
    司馬文学に新しい光をあてる豊かな短篇小説の世界。全十二巻 司馬文学の大長篇という大山脈を眺めわたす豊かな短篇という峠の数々を発表順に編纂。第一巻は未刊行十八篇を含む二十一篇を収録
  • 人肌ショコラリキュール
    3.7
    今の彼の将吾は元カレと違って自分勝手ではないし、セックスも優しくて、料理が上手。でも将吾と付き合ったのは、元カレと顔が似ているから……(「あなたモドキ」)/四年間セックスなし。いまやヴァイブレータが友達の私、浩未、33歳……。(「ヴォルフガング」)など、リアルな女の性と心を描いてきた著者による、「わかるわかる」満載、ドキドキ満載、美しくリアルなエロチカ短編集。甘くて苦い大人の恋。
  • 廃院のミカエル
    3.7
    食品輸入会社の現地職員としてアテネで働く美貴は、仕事で訪れたとある村で廃院となった修道院を見つける。その宿坊の壁に描かれた大天使ミカエルを目にして以降、彼女の周りでは次々と不可思議な現象が起こる。無人の聖堂で不意に聞こえる祈りの声、相次ぐ村人の死、積み重なる家畜の死骸。全ては神の仕業か悪魔のいたずらか。異国の地を舞台に繰り広げられるサスペンス長編。
  • 百年の恋
    3.7
    さえないライター稼業の真一が射止めたのは、容姿端麗、頭脳明晰、3歳年上のスーパーエリート梨香子。出会って4ヶ月で結婚はしたけれど、それこそ百年の恋もさめるような悲惨な日々がはじまる。仕事はできるけど、家事はいっさいダメな妻。妙に几帳面で生活巧者の夫。かみあわないふたりの毎日は、梨香子の妊娠で、そのキテレツぶりに拍車がかかる。逆転カップルの結婚生活を描く傑作コメディ。
  • 虫樹音楽集
    3.7
    ジャズ全盛の1970年代。サックスプレイヤー通称「イモナベ」は、『孵化』というライブを全裸で演奏して以降、精神に変調をきたしたとの噂と共にジャズシーンから姿を消した。ところが1990年、小説家になりたての私は『変態』と題されたライブチラシを見つける。イモナベの行方を尋ねた「私」が見たのは絶対にありえない戦慄の風景だった。カフカ『変身』とジャズを見事に融合させた傑作連作短編。
  • 離婚男子
    3.7
    長距離トラックでの仕事を終えて、健二が帰宅すると、マンションの部屋はスッカラカン。妻の香織が家財道具一式を引き払って出て行ったのだ。健二の実家に二歳半のひとり娘を預け、消えた妻。大型タンクローリーの助手席に乗せた愛娘とともに、仕事をこなしながらの妻探し。香織が出て行った事情とは!? 愛しの妻と復縁は出来るのか!? 笑って笑って、泣ける一冊。
  • 呼ぶ山 夢枕獏山岳小説集
    3.7
    1巻836円 (税込)
    山を愛し、自らも山に登ってきた著者が描く、山の臨場感と霊気溢れる小説群から厳選した8作品を収録。山で起こる幻想的な話、奇妙な話、恐ろしい話など山のあらゆる側面を切りとった、著者初の山岳小説集! ※本書は、2012年4月にメディアファクトリーより刊行された単行本『呼ぶ山 夢枕獏山岳短篇集』を改題、一部加筆の上、文庫化したものです。
  • 仁義なき戦い〈死闘篇〉 美能幸三の手記より
    3.7
    昭和38年4月17日深夜、山村組組員が打越会会員を急襲、一人を射殺した。この一発の銃声が、敵対する両組による“広島ヤクザ戦争”の引き金となった。しかも背後には、力による日本制覇を狙う神戸の山口組、本多会の二大勢力がひかえていたのだ。殺(や)られたら殺(や)りかえせ――ヤクザ同士の血で血をあらうすさまじい抗争は、その一応の終結をむかえるまでに、組員のほか、巻きぞえにされた一般市民を含め、なんと40名を上まわる生命が奪われていった。これは、その渦中にあった美能組元組長・美能幸三の手記をもとに構成した、迫真のドキュメントである。
  • ラストオーダー ~そのバーには、なくした想い出が訪れる~
    3.7
    東京郊外、とある駅前にある「ツギハギ横丁」。戦後闇市の面影を残す一角に、バー「間(ハザマ)」はひっそり佇んでいた。店主の波佐間とアルバイトの由比が営むその店には、毎週水曜午前一時に「特別な客」が訪れる。生者と死者が交差するこの店で、死者たちは伝えられなかった想いをグラスに紡ぐのだ。そんな日々の中、波佐間もまた伝えられない想いを胸に秘めていて…。
  • ゾーンにて
    3.7
    福島第一原発から半径20キロ圏内は、警戒区域となった。人が立ち入ることのできない場所〈ゾーン〉に棲むものたち。 現代の巫女・田口ランディが、極限に生きる命の輝きを描く「魂身の」中篇集。
  • 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
    3.7
    「あたしは絶対、人とは違う。特別な人間なのだ」――。女優になるために上京していた姉・澄伽(すみか)が、両親の訃報を受けて故郷に戻ってきた。その日から澄伽による、妹・清深(きよみ)への復讐が始まる。高校時代、妹から受けた屈辱を晴らすために……。小説と演劇、2つの世界で活躍する著者が放つ、魂を震わす物語。
  • 勇気凜々
    3.7
    雇われの身で終わるつもりはない――武田光司は「10年にひとりの逸材」といわれた放送局を退職、妻子とも別居した。台湾との取引には失敗したが、持ち前の粘りと人脈を活かし自転車業界で独立。イトーヨーカ堂での販路を開拓し、経営者として人間として成長していく。働く人すべてにエールを送る実名企業小説。
  • 小説 ザ・ゼネコン
    3.7
    大洋銀行から大手ゼネコンの東和建設に出向して、社長の秘書役に抜擢された山本泰世。若さに似ぬ直言ぶりは、竹山総理を後ろ盾に世界的なホテル・チェーンの経営に乗り出すワンマン社長の信頼を得るが、公共事業の入札やゴルフ場の開発では業界の闇の深さを思い知る。バブルという時代の内実に迫る意欲作。
  • イルミネーション・キス
    値引きあり
    3.7
    1巻264円 (税込)
    短大を卒業し、デザイン事務所で働く西野は、東京での日々に流されるままに生きてきた。そんな日常の中で、ふと意識しだした年下デザイナー伊藤の存在。どこか不器用な二人がともに歩き始めるには、今この瞬間に交わすキスが必要だった(表題作)。キスにまつわる温かくて切ないシーンを、やわらかな筆致で描いた短編集。
  • スマッシュエース!
    3.7
    わずかな油断や予想外のアクシデントなど、さまざまな理由で人は挫折を経験する。そんなとき、誰しも「もうおしまいだ」と、心が折れそうになるだろう。けれど、どんなときにも必ず光明はある。希望を捨てなければ――。 この物語の主人公は、いずれは日本を代表するバドミントン選手になると将来を嘱望された少年。しかし彼は、ある事故によって、スポーツ選手として致命的なケガを負ってしまう。誰もが絶望する中、彼自身は諦めなかった。 少年は奇跡を追って、再び走り出す。もう一度、空高く翔ぶために。
  • 何の印象もない女
    3.7
    グレゴール・ザムザは困っていました。ついこの間朝起きてみたら一匹の虫に変身していて往生したばかりなのに、今度は一台の顕微鏡に変身していたのです(――「顕微鏡になった男」より)。 魔法使いが売った呪文に始まり、神様の悩みや同情するロボットまで、出会いから出会いへ、九つのおとぎ話が一つにつながった奇跡的傑作「九つの物語」(ナイン・ストーリーズ)や、書き下ろし作品「僕の国」を含むオリジナル短篇集。小説の新たなる可能性を探る著者が、引き出しの奥に秘めていたとっておきの物語です。
  • 白の鳥と黒の鳥
    3.7
    はつかねずみとやくざ者の淫靡な恋。山奥の村で繰り広げられる天国に似た数日間のできごと――など、奇妙なひとたちがうたいあげる、ファニーで切実な愛の賛歌!
  • アニバーサリー
    3.7
    1巻737円 (税込)
    母親との確執を抱えて育ち、望まれない子を妊娠、たった一人で出産を迎えようとするカメラマンの真菜。七十歳を過ぎても、育児中に始めたマタニティスイミングの指導員を続ける晶子。あの日、あの震災が、二人を結びつけた――。食べること、働くこと。子供を産み、育てること。世代の違う二人の物語を丁寧に紡ぎつつ、時代とともに変わりゆく女性たちの生を凝視した渾身の長編小説。
  • 誰も死なない恋愛小説
    3.7
    体だけの関係に憧れる、自称・さげまんの19歳女子大生。ストーカーと付き合うことになってしまうグラビアアイドル。恋人の友達に惹かれはじめた同棲7年目のデザイナー……。自分の欲望に正直すぎる彼女たちだからこそ、心を溶かすような恋の瞬間に巡り会える。稀代の写真家・藤代冥砂が、奔放で美しい11人の女性たちを描いた初めての恋愛短編集。
  • Friends
    3.7
    カスミには高校からの親友、中岡碧がいる。碧がカスミの髪型や持ち物を真似することからはじまった友情だけれど、同じ美大に進んで、今でも仲良くやっている。だがある日、高校時代の友人から「碧とばかりつるんでいるから恋人もできないんだ」と言われ、カスミだけ合コンに誘われてしまう。それ以来、カスミは碧との“友情”についてもやもやと考え続けていて……?
  • カタナなでしこ
    3.7
    16歳女子高生が日本刀製作に挑む、青春小説!祖父の形見分けで蔵整理に駆り出された高校生の千鶴。そこで見つけたのは、一振りの刀身だけの日本刀だった。そして夏休み、千鶴は同級生の紗和子、鏡美、音々と一緒に、無くなってしまった「刀の拵え」を創作することになる。好きなことも嫌いなこともバラバラな四人の女子高生が"初めて"に挑戦する青春小説。
  • 昭和の犬
    値引きあり
    3.7
    昭和三十三年滋賀県に生まれた柏木イク。気難しい父親と、娘が犬に咬まれたのを笑う母親と暮らしたのは、水道も便所もない家。理不尽な毎日だったけど、傍らには時に猫が、いつも犬が、いてくれた。平凡なイクの歳月を通し見える、高度経済成長期の日本。その翳り。犬を撫でるように、猫の足音のように、濃やかで尊い日々の幸せを描く、第150回直木賞受賞作。
  • ジャイロスコープ
    3.7
    助言あります。スーパーの駐車場にて“相談屋”を営む稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。人々のささいな相談事が、驚愕の結末に繋がる「浜田青年ホントスカ」。バスジャック事件の“もし、あの時……”を描く「if」。謎の生物が暴れる野心作「ギア」。洒脱な会話、軽快な文体、そして独特のユーモアが詰まった七つの伊坂ワールド。書下ろし短編「後ろの声がうるさい」収録。
  • 荒地の恋
    3.7
    親友の妻と恋に落ち、彼らの地獄は始まった 53歳の男が親友の妻と恋に落ちる。田村隆一、北村太郎ら戦後の詩人の群像を描ききった傑作長篇小説。中央公論文芸賞受賞作!
  • ニュータウンは黄昏れて
    3.7
    バブル崩壊前夜に買ってしまった分譲団地。20年近く経つ今もローンを抱え、織部頼子は節約に必死だ。その上、老朽化による建替え問題に振り回される日々。一方、娘の琴里(ことり)は27歳フリーター。ある日、友人の三起子にイケメン資産家の彼氏を紹介される。が、彼女は失踪し、いつしか琴里が彼と婚約することに。織部家、まさかの人生大逆転?! 一気読み必至の傑作社会派エンタメ長編。
  • 小説 母と暮せば
    3.7
    1945年8月9日、原爆で壊滅的な被害を受けた長崎で、ひとり暮す福原伸子。彼女は長男・謙一をビルマ戦線で亡くし、原爆で次男・浩二を亡くしていた。あれから3年、ようやく息子の死を受け入れられるようになった伸子の前に、浩二が亡霊となって現れた――。2015年12月12日公開、山田洋次監督作品(出演:吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信、加藤健一)の小説版。
  • 月神
    3.7
    1巻1,600円 (税込)
    自殺志願者から自殺に見せかけた殺人を請け負う「おれ」の前に、「砂漠の男」が現れ、世代交代を突きつける。老いた殺し屋の日常を乾いた文体で描く現在、その出生の秘密が描かれる過去。平成ライダーの名作を次々と生んだ脚本家による異形の本格長篇小説。
  • 届け物はまだ手の中に
    3.7
    楡井和樹は恩師の仇である江藤を殺した。しかし裏切り者であるかつての親友・設楽宏一にこの事実を突きつけなければ、復讐は完結しない。設楽邸を訪れた楡井は、設楽の妻、妹、秘書から歓待を受ける。だが息子の誕生パーティーだというのに設楽は書斎に籠もり、姿を見せない。書斎で何が起きているのか……。3人の美女との探り合いの果て明らかになる、驚愕の事実とは!?
  • 父娘(おやこ)の絆~三世代警察医物語~
    3.7
    東京の大学病院に勤めていた内科医の望月美並は、長野県大町市で祖父のあとを継いで警察嘱託医を務めることとなった。ある日、美並に警察から検死要請がくる。遺体は、北アルプスで滑落死したと思われる男性だった。検死が終わり、死体検案書を作成する段階になって、事態は一変、事件の可能性が出てきた。いったい死因は何か。著者渾身のシリーズ、待望の第2弾。
  • ぶたぶたの本屋さん
    3.7
    ブックス・カフェやまざきは、本が読めるカフェスペースが人気の、商店街の憩いのスポットだ。店主の山崎ぶたぶたは、コミュニティFMで毎週オススメの本を紹介している。その声に誘われて、今日も悩める男女が、運命の一冊を求めて店を訪れるのだが――。見た目はピンクのぬいぐるみ、中身は中年男性。おなじみのぶたぶたが活躍する、ハートウォーミングな物語。
  • 新カラマーゾフの兄弟 上
    3.7
    1~2巻2,090~2,310円 (税込)
    ドストエフスキーの未完の傑作、ついに完結……あのミリオンセラーの翻訳者が作者の遺志を継ぎ、現代日本を舞台に「父殺し」の謎に迫る。桁外れのスケールで贈る、著者初小説!
  • 生贄のマチ 特殊捜査班カルテット
    3.7
    1~3巻748~792円 (税込)
    家族を何者かに惨殺された過去を持つタケルは、クチナワと名乗る車椅子の刑事に、極秘の捜査チームへ誘われる。早速、“本社”と呼ばれる組織が麻薬売買目的で企画する音楽イベントへの潜入を命じられたタケルは、会場で二人の若者――中国残留孤児三世としての鬱屈を抱えるホウ、復讐のためイベント企画者の恋人を演じる美少女カスミ――と出会う。孤独な潜入捜査班の葛藤と成長を描く、エンタテインメント巨編! 解説・小島秀夫 ※本書は小社より二〇一〇年十二月に刊行された『カルテット1 渋谷デッドエンド』『カルテット2 イケニエのマチ』を文庫化したものが底本です。
  • 灰色の犬
    3.7
    県警捜査四課のエースだった片桐誠一は、情報漏洩の疑いで左遷された。十年後、濡れ衣を晴らす機会が訪れるが、上司から拳銃のやらせ捜査を命じられ、かつての捜査協力者だった暴力団幹部の刀根剛に協力を求める。しかし刀根は組を追われる寸前で、誠一の息子、遼平は職を失い多重債務に苦しんでいた。三人は巨大組織を相手に絶体絶命の窮地を脱出できるのか!?
  • おきつねさまのティータイム
    3.7
    心休まる洒落た雰囲気の紅茶専門店マチノワでは、女の姿に化けた狐が紅茶を出してくれるという――。 実は、トウカという名で呼ばれる彼女、紅茶を淹れるのが苦手。客に紅茶をつくるのは、もっぱら尼子拓巳という青年の役割だった。 そんな店を訪れるのは、悩みやトラブルを抱えた客ばかり。お節介焼きのトウカと、そんな彼女に呆れつつもフォローする拓巳。いいコンビに見える二人だが、実は――。 これは、人を騙すことがきわめて下手な狐と、人を騙して生きてきた詐欺師との、嘘と紅茶にまつわる物語である。
  • 満月ケチャップライス
    3.7
    兄妹と母さんが暮らす家に料理上手のモヒカン男がやってきた。繰り出すメニューは、男同士のムニエルにブロッコリーのウソピザ、満月ケチャップライス。家族の仲間入りのお礼にとスプーン曲げの超能力まで授けてくれた。その超能力を狙う怪しい宗教団体が周囲をうろつき出し……。忘れられない「家族」の物語がいま始まる。

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