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Posted by ブクログ
【書名と著者】
幻庵 上
百田尚樹
【目的】
百田尚樹の本を一通り読んでみるキャンペーンを勝手に開催してるから。
とくに本書は囲碁に関してほぼ知らない読者にどうやって面白く読ませるのだろうという興味から。
【読後感】
複数の世代に渡る囲碁サーガ群像劇。
囲碁のルールをほぼ知らなくても(最初は辛いが)読めてしまう。
ある意味、例えるなら小説版ヒカルの碁といってよい。
他の百田尚樹の著作に比べると説明が難解かつ、コラム的に外出ししているのは囲碁を知らない人を楽しませる工夫なのかなと感じた。
(一般に説明を会話で読ませる傾向あり)
名人を諦めたものの碁界の壁として立ちはだかる義父の一代記、少年時代の幻庵とライバルたちとの切磋琢磨、各家元の関係や事情、これらが描かれて先が気になるところで上巻は終わりを迎える。
【印象に残ったポイント】
・囲碁を家業とする家に縁が与えられる点
プロゲーマー、しかも公務員。こんな制度は他国にあったのだろうか?
・名人碁所の権威
囲碁や将棋のタイトルは、いまの感覚だとプロが大会に自由に出て取るもの。だが、江戸時代は家元に生まれて他と隔絶した打ち手でなければならないこと。一人で強くなるのは大変だし、好敵手がいたら他と隔絶することが難しい。
・囲碁の才能の見分け方、一流棋士の慧眼
現代の採用面接は難しいけど、囲碁の内弟子を見抜く目は確実。なかなか不思議。
・文字で魅せる熱いバトル
囲碁のことはわからなくても、盤面でどのような切った張ったが繰り広げられるかはなんとなく伝わる。
時間制限なし、体力気力の続く限り考え抜いて打ち続ける。
これを絵ではなく文章で魅せられることが素直にすごいと感じた。
Posted by ブクログ
江戸は文化・文政年間の囲碁棋士たちを描いた超長編(文庫で 1,000ページほど)。主人公の幻庵はもちろん、仙知、元丈、丈和、秀和、秀栄といった碁打ちたちが紡いだ名局の数々を対決シーンとして描き込みつつ、開国~大政奉還を経て家元碁が崩壊するまでを描く。
家元制度が崩壊して後も発展を続けてきた囲碁界だが、とき令和を迎え、タニマチだった新聞社の凋落をまともに受けて、いまや存続の危機。AlphaGo をはじめとしたAI の席巻により、チェス、将棋、囲碁といったゲームはその魅力をゲーム自体が持つ複雑性から、人間同士のドラマへと変えていっており、碁を描いた小説の登場は追い風だったはずだが…。
Posted by ブクログ
幕末の時代、囲碁の風雲児と呼ばれた幻庵の生涯を語った物語。
どこまでが史実で、何が創作なのかわかりません。
なので、どちらかというと囲碁ドキュメンタリといった感じです。
囲碁の知識がないと、読み進めるのは辛そう
上巻では、
本作の主人公となる吉之助が因淑と出会い、その内弟子となります。
同様に生涯のライバルとなる丈和、知達といった囲碁の天才達が現れてきます。
ここで語られる人物たちの対局が描かれますが、正直、読むのは辛い。
囲碁用語でいろいろ語られていますが、正直そのすごさがわからない(笑)
棋譜も描かれていますが、それがどう凄いのか分からない(笑)
囲碁を通したスポコンものと思いきや、そんな感じでもありません。ただ、本書から読み取れるのは、囲碁の世界の厳しさです。そして、各家を存続させるための厳しさ。
中巻に続く
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