渡辺優の作品一覧
「渡辺優」の「女王様の電話番」「カラスは言った」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「渡辺優」の「女王様の電話番」「カラスは言った」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
会話や物語の進み方のテンポがよくとても読みやすい作品なのに、読み終えた後には胸に残るものがあるような作品であった。
主人公の志川は、自分が何者なのか言葉にできず、「アセクシャル」という言葉を知ってもそれで「理解した」とはならない。むしろこの作品は、「1つの言葉を知っただけで全てを分かった気になること」の危険性を何度も何度も読者に突きつけてくる。
性風俗の電話番という少し変わった仕事、職場で起こるささいな謎。切ってもきり離せない男と女という枠組みと、そこに入り込めない感情。読みながらそれらに思いを馳せることがきっと大切なのだなと私は思った。
Posted by ブクログ
村田沙耶香と似たテーマを扱っているが、村田作品のほうは現実世界と小説世界の境界線が分かりやすいので、あちらの世界のフィクションだよね、というある意味安心感がある。
一方でこの作品は現実世界と地続きになっているので、安心感よりも心をざわつかせるようなリアリティがあると思う。恐らく読者の共感度合いもこちらのほうが高いのではなかろうか。
マイノリティを扱った小説はいくつもあるが、性風俗(SMの女王様)の店を舞台にその電話番として雇われた主人公が、実はアセクシャル(無性愛者)で、あえて性描写を徹底して排除して物語を展開している点が、個人的には他に無いオリジナリティを感じられてとても面白かった。
主人