渡辺優のレビュー一覧

  • 女王様の電話番

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    素晴らしい内容だった。
    冒頭のーこの世界はスーパーセックスワールドだ。

    この一文に、全てが貫かれているような気がした。
    それでいて特殊な世界を描く物語なのかと思えば、確かに特殊な一面もあるけれど、私たちのなかによくある世界を言葉でものすごく正確に捉えて描写している。

    人の良い部分も、悪い部分も。
    それがスーパーセックスワールドに囚われたわたしたちの世界なのかもしれない。

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    2026年10月07日
  • 女王様の電話番

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    翻弄されて何が本当か嘘か誰を信じたらいいのか。
    でも周りからの目線より自分がどうしたいかどう生きたいかって気持ちが大事だよなーと

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    2026年09月06日
  • 虚弱と歩く

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    成功してる人はみな体力があってバイタリティに溢れている
    そんな人たちをみて、自分はどこまでいっても成功できないんだろうなと思っていた
    でも自分より虚弱であるにも関わらず、物書きとしてお金を稼いでいる人たちがいる。
    なんとか工夫して、生きていってる。
    そういう人たちを見ると、自分も何か成し遂げられる気がした

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    2026年09月03日
  • 悪い姉

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    この小説がそこまで闇堕ちしないのは、文体の軽やかさによるものだと思う。というかこの文体じゃないと重すぎてたまらない。

    愛憎うずまく主人公の語りがすごく魅力的だった。

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    2026年08月19日
  • 自由なサメと人間たちの夢

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    素晴らしかった。最後のサメの2作品は最強。

    第1話 朋香は精神科開放病棟に入院中だ。しょっちゅう自殺未遂を繰り返しては入院させられている。今日退院だ。できれば今日を最後の日にしたいと考えている。秘密兵器を持っているのだ。最後の診察と採血。朋香は2週間前に夫に別れて欲しいと言われた。退院の時に夫がくる。それまでに済ませたい。

    第2話 後藤大貴は24時間ラインで働いているが、緊急停止ブザーの音を聞いた。右手を失った。幻肢痛に悩まされる。今の義肢はすごいらしい。後藤は黒い義肢を選ぶ。職場に復帰する。もらった保険金で義肢を強くすることにする。

    第3話 大学が夏休みに入った。明晰夢に挑戦してみることにした。夢の中で夢だとわかると半覚醒になってしまう。夢の中で僕は大抵沙奈といる。だけど現実では友達でいることすら辛いと言われた。

    第4話 絵を描いている時に何を考えているか。私は何も考えていない。美術館で絵の模写をして平穏に暮らす。美術館に鑑賞に来た女性にヤクヤレヴィレについて知らないか訊かれる。知らない。夢で見たかもしれなくて、現実にある絵かどうかも不明だという。その絵を描いてみることにした。コンクールに出したい。ところが完成間近にこの絵と作者が存在することがわかる。

    第5話 榎本美結はボールペンで脇腹を刺された。小野寺知実に。でも刺した相手を間違えたのではないかとクラスでは話題になっている。

    第6話 ずっとジョーズを見てからサメが怖かったが、水族館で見て克服した。母が死んで、父に勘当されて、就活に失敗、病気が悪化、犯罪に手を染める。その間ずっとサメを飼いたかった。ついにサメを飼う。サメがしゃべりだす。

    第7話 サメはボラボラ島の浅瀬で捕まった。吾輩が生まれた意味はなかった。ただ、吾輩が楽しかっただけだ。

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    2026年07月29日
  • 女王様の電話番

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    もはやLGBTQの「Q」の部類は、人類の数だけ
    存在していると理解した方がいいのかも
    しれないです。

    主人公はアセクシャルという男性と性的な関係を
    築くことができない女性です。

    そのアセクシャルに対する周囲の人々の理解は
    様々で、軋轢を生んでばかりいます。

    風俗店の電話番としてアルバイトする主人公は、
    ひょんなことで風俗嬢の一人と打ち解けることに
    出来そうになりますが、その風俗嬢は突然姿を
    くらましてしまいます。

    主人公は姿をくらました風俗嬢の身辺を調べる
    ことにより、明らかになる彼女の秘密と、
    自身のアクセシャルという性癖に対する葛藤が
    相まって、自身の進むべき道を見出す
    ことになります。

    現代の青春小説とはこういうものなのかも、
    大変な時代になったものだと痛感する一冊です。

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    2026年07月23日
  • 私雨邸の殺人に関する各人の視点

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    孤立した別荘で起きる名探偵不在の密室殺人事件

    面白っ!かなり好み。もし殺人事件に遭遇したのが全員素人だったら、な本。推理力不足で犯人を特定できず、諦めのゆるい空気と本格ミステリとのミスマッチが◎信用されてない探偵役の演説も面白い

    最後まで犯人が分からない&多重解決が面白い。Xの挑戦状までありゆるゆるかつ本格山盛り

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    2026年07月18日
  • ラメルノエリキサ

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    面白いほんとに面白い・・・「女王様の電話番」に続いて読みましたが、
    この高校生のりな・・・大好きです。
    もっと読まなければ‥‥この文庫本は○○オフで手に入れました‥‥よかった

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    2026年05月18日
  • アイドル 地下にうごめく星

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    感動した。最後は泣きそうになった。華やかなステージはやっぱり夢のようで、でもそこを離れればやっぱり厳しい現実があって、でもやっぱり夢を見ていたくて、みんなにも夢を見てもらいたくて、打ちのめされそうになりながらも続けることはやっぱり簡単ではなくて、でもステージにはやっぱり夢のような瞬間がたくさんあって。
    僕はいわゆる現場オタクではなかったけれど、かつてNGTの中井りかさんと小越春花さん、ももクロの有安杏果さんに魅了されていた時期がありました。もしかしたら、それがこの物語に深く感情移入できる片鱗になっているのかもしれません。
    渡辺さんの小説は、いつも思いがけないところから思いがけない言葉が飛んでくる。それは表現力なのか、理解力なのか、感性なのか、想像力なのか、とにかくストーリーよりも、次の1文が楽しみでしょうがないのだ。僕はもうカテゴリー分けできない渡辺さんの小説にもうすっかりはまってしまっているのです。
    初めてカエデを見た時の夏美もこんな気分だったのかもしれないですね。

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    2026年03月15日
  • ラメルノエリキサ

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    小説すばる新人賞作品。
    すごく好きだった。
    とにかくキャラクターと文体が良い。ミステリー要素をからめた青春エンタメですね。大好きでした。

    主人公は強烈な自己愛と、やられたら1.2倍返しくらいでやり返す、復讐の権化という、普通なら決して好かれることない設定。なのに軽快でポップな文体と、あまりにも清々しく素直な行動原理に心惹かれてしまう。

    文体はポップなんだけど、描写はしっかりしていてライト過ぎないのもまた良い。さすが小説すばる新人賞。

    立川、完璧なママ、お姉ちゃんのキャラもすごく好き。

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    2025年11月17日
  • 月蝕島の信者たち

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    新興宗教と孤島の掛け合わせにテンション上がりつつ読んでいたら序盤で大勢の死が示唆されてクローズドサークル開幕!期待が高まる。金持ちの親戚がいる大学生がいなくても、ファンタジー要素入れなくても孤島クローズドサークルってできるんだ、と感動した。
    トリックもロジックも綱渡り部分があって緩めだけどしっかり作られてて、まさかそれが伏線ってところもあって面白かった。ミステリ部分も盛り盛りで好きだけど、自分の変化を嗤うような犯人の独白が刺さった。登場人物の描き方が好きなので、またこの著者の作品を読んでみたい。

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    2025年08月26日
  • ラメルノエリキサ

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    強烈な個性を持つ主人公に少しでも感情移入できるかで、評価が大きく分かれる作品だと思う。
    倫理観全無視、自分が正義の主人公の言動に、まともな感性を持つ人は嫌気がさしてしまうかもしれない。
    だが私個人としては、自分の機嫌は自分でとり、決して悲観的にならない(そんな負の感情を持たせた奴を決して許さない)スタンスはとても推せる。私は大好きだ。文章も勢いがあり、一気に読み切ることができた。登場人物としては、姉も重要な存在で物語の後半にかけて魅力が増していく。
    最後の〆の一文は清々しく、お気に入りの一冊になった。

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    2025年02月08日
  • ラメルノエリキサ

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    思い込みが激しくてヤバい主人公に加えて、冷静な感じを装ったこれまたヤバいお姉ちゃんがたまらなくいい。面白かった!

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    2024年03月16日
  • 自由なサメと人間たちの夢

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    ずいぶん前に読みました。
    サメの話が好きでした。スタンド・バイ・ミーのエンドロールと同じくらい泣きました。個人的な体験なので、その程度がどれほどかが誰かに伝わるかは、わからないですけど。
    記憶もおぼろげです。自分にもサメがいれば良いなと思ったはずです。色々順応していくことに疲れたときに、何がダメで何が良いかもわからなくなったような人間をぺちんと叩いて顔を向かせて、話を聞いてやる姿勢を見せてくれるような感じがしました。
    学校帰りに時間を潰している時、古本屋で背表紙に惹かれて手に取りました。この題名が気にかかるような人の多くはそもそもきっとこの本に特別な思い入れを持てるような性質をしているんだろうと思います。

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    2024年02月01日
  • 悪い姉

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    私自身、ここ数年家族関係に悩むことが多かった。自分とは考えが合わず揉めてしまった時には、周りから「家族なんだから大切にしないと」というように、家族はこの上なく素晴らしいものであるかのように言われてきた。しかし、この作品に出会って、少し肩の荷が降りた気がする。私は家族のことが本当に大好きでありたい。だから自分の中での家族の理想像を、勝手に現実に重ねて落胆してしまっていたのだと思う。でも、時には協力し、時には距離を取るという家族の形も許されるし、むしろそれが当たり前のような気がした。

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    2022年08月25日
  • 行きたくない

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    読んでみたかった加藤シゲアキ先生初読み
    『ポケット』は不可思議な女子に振り回される男子
    勝手に恋愛してくれよ と叫びたくなるわ
    お気に入りの阿川せんり先生
    『あなたの好きな/わたしの嫌いなセカイ』
    は まさに面倒くさい女子がぐいぐいくる嫌さが
    伝わってきて 誰が読んでも
    「行きたくない~」と思えるものでした

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    2020年09月28日
  • アイドル 地下にうごめく星

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    だいすき。ものすごくすき。

    元々この手の題材は、ファンではなくアイドル当人の心持ち、打ち込み方、熱狂の仕方にとても共感をするからすきだ。
    華やかな世界を覗き見ることが楽しいのはもちろんのこと、他の青春的題材よりも感覚としてかなり頭抜けて自分を重ねられるので、贔屓してしまう。
    卓越した技術云々よりも自分の身を使った全身全霊の体当たり感が、ある意味では近しく感じられる隙で、でも気持ちは物凄く熱くて、その燃え盛り様が良い。
    すきなことって、そういうものだ。

    とはいえ本書では四十代半ばにして電撃的に地下アイドルにハマってその日のうちにプロデューサーに乗り出す夏美の視点に一番親近感を抱いてしまって、自分でもちょっとおかしかった。
    そうかわたしそちら側か。
    夏美もめちゃくちゃ燃え盛っていたからな。

    見切り発車でも、儚くても、夏美の行動が若者たちにとってちゃんと意味の、意義の、あることで、しっかりと作用していて、現実的なのにとても希望があって、噛み締める気持ちになった。
    儚いなあ、の末の最後の最後の着地があんまりで、仕方がないなあ沼だなあと嬉しくなって笑った。

    天使ちゃんがとてもインパクトがあってすきだけど、いちばんはやっぱり断然夏美だった。
    慎ましくあっさりとしか書かれない楓との関係も、もしかしたらその分余計に、でもあくまでおまけ的に、そそられてしまった。

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    2020年05月11日
  • 自由なサメと人間たちの夢

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    夢がテーマの短編集ですがどの切り口も今まで読んだどの本にも属さない斬新さを感じました。当初は巻頭の「ラスト・デイ」の毒気に当てられて読み進めてよいかどうか迷いましたが杞憂でした。「彼女の中の絵」のほっこり感、とても心地よかったです。

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    2020年04月05日
  • 自由なサメと人間たちの夢

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    人生のベストエンドに詰んでる人達がグッドエンドかもしれないルートを進んでいく様を見守るようなお話でした。どうしようもないけれど確かに救いがあると感じました。自分の事をゴミ屑だと思っているような人間ほど突き刺さる話であるような気がします。全てのお話に共感ポイントがあって1冊まるごと好きにならざるを得ませんでした。

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    2020年03月04日
  • 行きたくない

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    ネタバレ

     どうしても行きたくないときだって、ある。を綴った6人の作家さんの物語。

     内容紹介:誰に何を言われようと行きたくない場所もあれば、なんとなく気持ちがのらない朝だってある。 ふとしたきっかけでサボってしまうかもしれないし、人生を変えるような決意で回れ右をすることもあるかもしれない。 ひとはいつでも「行きたくない」気持ちを抱えている。 僕たちのそんな所在なさをそっと掬い上げる、刹那のきらめきを切り取った物語。

     こちらの著書を購入したきっかけは、作家の一人の住野よるさんの作品が載っててそれで読んでみたいと思って購入したんですが、読んで見るとどの話も良かったです。特に心に残ったのが

     阿川せんりさん・・・好き・嫌いどっち? 「あなたの好きな/わたしの嫌いなセカイ」

     渡辺優さん・・・エラー?ロボットだって... 「ピンポンツリースポンジ」

     小嶋陽太郎さん・・・人は見た目では。なんとなくホッ 「シャイセ」 

     住野よるさん・・・住野さんの空気が。幸せって... 「コンピレーション」

     ほんとどれも良かったですが、やっぱり短くても住野さんワールドが一番良かった(^^)

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    2019年09月23日