渡辺優のレビュー一覧
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「姉は私をこう名付けた―復讐の申し子と」。
復讐が生き甲斐でハンムラビ法典を愛好するマザコン女子高生が、警察に先んじて自分を切り付けた通り魔に復讐せんとする痛快爽快青春小説。あるいは復讐娯楽エンターテイメント。
主人公や周囲のキャラがかっとんでて楽しい。
「私は自分が好きだから、大好きな自分のためにいつでもすっきりしていたい。復讐とは誰かのためじゃない。大切な自分のすっきりのためのもの」
「痴漢やひったくりを恐れて音楽を聴くのを我慢するということは、痴漢やひったくりに音楽を聴く楽しい時間を奪われるということだ。それは痴漢やひったくりに遭わずして痴漢やひったくりに害されているのと同じ事」 -
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ネタバレ恥ずかしながら、アセクシャル、という方々の細かい状況を知りませんでした。
この本が全てでは無いのでしょうが、身の回りの今までの出来事で、納得できる事が沢山ありました。
全てをジャンルで分けて考えることは危険だと思うけれど、知ることは大切なことだと改めて感じます。
私は自分から勉強しに行く事はあまりしないので、せめて小説から、色々と知ることが出来るのはありがたい。
でも、知っているから良い訳じゃない。
本人がアセクシャルと伝えていながらも、分かると言っておきながら了解していない人々。
知っているという意味は広すぎる。
美織さんが、きっとよく分かんないのに単純にお笑いとか進めちゃうのとか、こりゃあ -
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家族を巡る青春ヒューマンドラマ
サスペンス的なあらすじに、姉を殺す夢という不穏すぎる冒頭。そこから一転、恋する乙女の小説が始まって驚いた。ところが全体を通して読んでみると、これはヒューマンドラマだった。主人公の麻友による、女子高生らしい軽やかな地の文が小気味いい。
本作の姉・凜は、半端なく邪悪な女の子だ。妹やクラスメイトを肉体的・精神的に傷つけることに積極的。そのくせ、器量がよいうえに立ち回りがうまくて罰せられずにいる。麻友が殺意を覚えるのも無理はないだろう。
「家族」というのは解くのが難しい呪いだ。繋がりの強い他人。親やきょうだいは自分で選べない。
例えば麻友は、邪悪な姉の存在に対して -
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直木賞候補だったのか、芥川賞かと思った。(先入観なく読むのでこういうことがままあります)
女王様がマッサージをする風俗の受付兼手合い係のような電話番に就いた女性が主人公で、自分を性的なことをしたくないアセクシャルではと思っている。
※手合い係は将棋で誰と誰が対局するか組む人のこと。
芥川賞かと思ったのは新しいなと感じたから。
LGBTQやそれに類することを扱った本は本当に多いけどアセクシャルは初めてで、でも新しいのはそれでなく、主人公が「普通」が何かをしょっちゅう気にしてたから。
若い人が特に「浮いてないか」と気にするのは昔からのことだけど、最近の1ミリもはみ出したくない!かの風潮は異様 -
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アセクシャルの人々が性的サービスの電話番だったら。ないことを証明することはとてもとても難しいし、不可能に近い。証明が難しいそれを、必要とされる社会になっていると思う。
p.17 長く生きているぶん世の中に対してなあなあになっているタイプのご老人を知っているつもりだったのに。これが性風俗店の予約電話だという意識が影響しているのだろうか?性風俗を利用するお客さんというものに偏見をもっているせいだろうか?もし私が女王様の電話番ではなく、健全なマッサージ師の電話番だったなら、こんなイライラは感じていなかっただろうか?
p.189 私、アセクシャルなのかもしれない」
大学時代にはじめてその言葉 -
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評価が難しい本。3と4の間ぐらい。
まず、一気に読み進めてしまった程、読みやすい本だったけれど登場人物のほぼ誰にも共感できなかった。
それはきっと私の「当たり前」と登場人物(主人公だけに限らず)の「当たり前」が著しくズレていたから。
私が「人として美しくないよね」と思うことをしちゃうのが私には受け入れられなかった。
そういう「当たり前」のズレを浮き彫りにする作品だなと感じた。
ただ、「好き」だと思っていた美織さんの失踪を通して、自分の性自認や自分の「当たり前」と他者の「当たり前」を考えていく過程、他者に理解して貰えない、自分が異質であると感じるが故の「大丈夫」という言葉は軽いように見えて重 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの世界はスーパーセックスワールドだ。
…そんなキャッチーでインパクトある最初の一文に釘付け、首ったけ。
性愛を抱かないアセクシャル、主人公の志川は、自分がそうなのかもしれないと思っている。
でも性的な欲求が「無い」と証明するのは、自分自身に対してだって難しい。
異性愛や同性愛、様々な性愛が取り上げられるこの世界で、
取り残されたような寂しさがなんとも妙なリアルさで描かれているなあと思った。
何度も出てくる「大丈夫」のワードが印象に残っている。
「一方的に呼び出してきた待ち合わせの相手が席で二人してカレー食べていたら」、
呼び出された人はどう思うのか。
日常の些細な言動の中にも、人それぞ