渡辺優のレビュー一覧

  • 並行宇宙でしか生きられないわたしたちのたのしい暮らし

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    エッセイ23篇に番外編「俳句甲子園観戦記/松山旅行記」と後書き、住野よるさんとの対談を加えた作品集。

    渡辺優さん、小説も読みやすかったけれどエッセイも面白い。
    共感出来る物もあれば全然理解出来ない物もあって、それがタイトルの並行宇宙から感じた印象と相まって納得する。

    1篇目『運転』の「歩いているやつ!怖い」には思わず頷きそのオチに笑ってしまう。

    コールセンターでのアルバイト経験を綴った『コルセン』は裏側が知れて面白いが、コルセンで働く方に同情しつつ絶対やりたくないなと思えた。

    身近な日常に笑いをプラスしたエッセイ集。

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    2023年02月16日
  • 悪い姉

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    「平穏な生活のために、姉を殺すことにしました」

    帯からスリリングなサスペンスを想像していたが蓋を開ければ毒姉に悩まされ続けて来た妹の心情を淡々と綴った家族小説だった。

    姉の倉石凜は4月生まれ、妹の麻友は3月生まれ、年子で生まれクラスは違えど同学年として同じ高校に通っている。
    綺麗で頭脳明晰、運動神経も良い姉の凜だが幼い頃から邪悪で残酷な面を持っていた。

    姉に忖度しながら麻友に芽生える殺意。

    ドキドキしながら読み進めるも大きな展開もどんでん返しもなく全体を通して平坦な印象が残った。

    姉妹の両親に不甲斐なさを感じた読後。

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    2023年02月16日
  • 行きたくない

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    後半の4作品が私は面白かった。

    住野よるさんの作品は嫌な気持ちになることなく、読みやすいし、独特の世界観で好きだったな。

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    2023年02月04日
  • クラゲ・アイランドの夜明け

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    ネタバレ

    渡辺優さんの作品って、主人公が個性的なことが多くておもしろい。『ラメルノエリキサ』しかり、『きみがいた世界は完璧でした、が』しかり。この作品もクラゲ大好きな女子高生が出てきますが、どうすればそういう発想が生まれるのか不思議。近未来の世界で、世界観が分かるまでにちょっと時間がかかったので、もっと前半にそのあたりがわかるとよかったかも。

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    2023年02月03日
  • 悪い姉

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    イヤミスになるのか?
    毒姉と妹のやりとりがしんどくて、もっと嫌なことがあるのか、ハラハラしながら読んだ。
    本当に殺しちゃう?
    家族とは家族だからこそ悩ましい存在で、みんながみんな仲良しとは限らず、周りからは分からない関係があるものだと思う。
    けど、この姉は無理!

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    2023年02月02日
  • 行きたくない

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    行きたくない
    そんな誰しも抱える感情。  

    タイトルを見て、取り憑かれたかのように購入。

    学校、会社と、行きたくない気持ちは色んな場所に存在する。
    私は会社。

    6名の作家さんが描く、「行きたくない」お話。

    個人的に、「ピンポンツリースポンジ」が好きだった。ロボットが色んな事をやってくれる世界の話。
    その中で、突然にロボットが「行きたくない」って言い出す話。

    あー、いつか現実でもこうしてロボット頼りの世界になるかもしれないな。なんて思いつつ、心が無いはずのロボットに「行きたくない」という感情が生まれる。

    そうだよなぁ〜あるよなぁ…と。

    はぁ〜、サボってみたいな。

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    2023年01月28日
  • 行きたくない

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    ネタバレ

    今どきで自己啓発本みたいなタイトル『行きたくない』。カトシゲと住野よるさん目当てで購入したが、カトシゲさんの「ポケット」はちょっとよく分からなかったぞw住野さんの「コンピレーション」はSF(少し不思議)な感じがして面白かった。一番は渡辺優「ピンポンツリースポンジ」。ロボットも人間と同じ。小島陽太郎「シャイセ」の女二人の関係も嫌いじゃない。

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    2023年01月14日
  • 自由なサメと人間たちの夢

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    第一話の語り手が死にたがりの厨二病だったので一度積んだ。そこを越した先は読みやすい。やはり一番良かったのはタイトルのサメが登場する第6話と7話。喋るサメの一人称が「吾輩」という発想がいい。

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    2023年01月15日
  • アイドル 地下にうごめく星

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    「リフト」
    「リミット」
    「リアル」
    「天使」
    「アイドル」
    「リピート」

    「リミット」の楓のエピソードがよかった。強烈に追い求めるものがあって、でも絶対に届かないとわかっている。それでも夢を見続けるのだけど、強烈な感情の反動なのか、燃料が尽きてしまうのか、ある時突然どうでもよくなったりする。
    それまでの文脈をぶった切ったように見える「あ、なんか、もういいや」は幼児の喜怒哀楽の変化のようだが、本当にそんな感じにふっと力が抜けてしまうことがある。理解できる人にはさみしく切ない心の動きに見えると思う。
    それでも心の隅には燃えカスが残っている。もともとかなりのエネルギーを持った感情だから、塵ですら

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    2022年12月30日
  • 短編アンソロジー 学校の怪談

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    一部にあった、いじめの話はあまり面白くない。
    子供の怖い話ってイジメが多くて嫌な話が多い。
    7番目の七不思議は、ハッピーエンドで良かった。

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    2022年10月31日
  • 並行宇宙でしか生きられないわたしたちのたのしい暮らし

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    実は著者さんのこと何も知らないまま、表紙の雰囲気とタイトルがステキってだけで読んだんですが…。思いのほかドン引きすることよりも共感できる内容が多くて好きでした。

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    2022年09月27日
  • 悪い姉

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    いつ姉を殺すんだろうとドキドキしながら読む。

    悪い姉なので好きな人ができると無理やり取られるんじゃないだろうか、仲のいい友達を傷つけるんじゃないだろうかと、やきもきしていた。

    それにしても、この姉の性格は悪い。出来ることならかかわり合いたくないと思いながら読んだ

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    2022年09月23日
  • アヤとあや

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    自分を特別だと思っている子の話。子どもは自分を特別と思いたがるような気がする。大人になると、周りと比較したがるし、周りも比較してくる。場合によっては特別は嫌と思うこともある。素晴らしい能力がなくても、人間誰しも誰かにとっての特別でいられると思うし、私はそれでいい。

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    2022年09月22日
  • ラメルノエリキサ

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    ネタバレ

    すごく読みやすかった。
    ミステリーというより主人公の家族の話などいろんな要素があって面白い、お母さんから愛されてないとかそういうのはやっぱり子供が1番わかるものなんだなと思う、主人公が少し捻くれて攻撃的なのもそれが原因の一つなのかなとも思ったり。復讐心の強いりなには全然共感できなかった、
    犯人については前半には予想がつかなかった。

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    2022年09月09日
  • クラゲ・アイランドの夜明け

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    なにも煩わしいことのない海上コロニー「楽園」に住む人々。そこで大量のクラゲ発生事件がおきる。まもなくして、ある少女が自殺をする。
    友人であった少年は、亡くなった少女から一通のメールを受け取ることになり、少女が自殺した理由を解き明かそうとする。
    と、いう所謂SF、青春、ファンタジー的な話かと思いきや、自殺した少女をとりまく人達(大人子供かかわらず)の人間性を深掘りしたような作品でした。
    文章自体もするする読めて、内容も入ってきやすいので、漂うクラゲのように何も考えたくない時に読むことをおすすめします

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    2022年08月30日
  • 悪い姉

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    ネタバレ

    ここまで性格の悪い姉、いる?
    もはや性格っていうよりも病気レベルで人格が悪い。

    そんな姉に子供の頃から振り回されて育った主人公。姉を殺したくて殺したくて何回も姉を殺す夢を見るくらい。
    しかも同学年だってのが余計に辛いよなぁ。

    ラストはすごく現実的な折り合いの付け方。
    主人公にはこれから幸せになってほしい。

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    2022年08月18日
  • 短編アンソロジー 学校の怪談

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    櫛木理宇の短編目当てで読んだ。これは語り手が唯一学生じゃないんだけど、母と子の関係や、過去の思い出というところで良いホラー作品でした。あとの方はすべて初めて読みましたが、「七番目の七不思議」と「Mさん」が印象に残った。

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    2022年08月08日
  • 短編アンソロジー 学校の怪談

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    ネタバレ

     現在、活躍中のホラー作家を集めてのアンソロジー。

     あった、あったと思う話も多かったなぁ。

     面白かったです。

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    2022年06月03日
  • クラゲ・アイランドの夜明け

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    ネタバレ

    他の本読んでての気分転換的な感じで読み始めたら引き込まれてそのまま読み切った。
    近未来的な日本。有り得なくもない話。クラゲ、私も好きなので虹色のクラゲ惹かれます。

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    2022年05月03日
  • アヤとあや

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    ネタバレ

    小学5年生の亜耶は、常に自らの美意識と神秘性に特別なものを感じている。
    彼女は相棒の彩といつも行動を共にする。イマジナリーフレンドと認識している彩とともに、自分を特別だと思ってほしい……。自分の中で折り合いをみつける。少しずつ自分のあり方を考える少女の話。

    目次
    一 神秘的な子ども
    二 特別な少女
    三 無垢な女の子
    四 ただのわたし

    気になった本文
    特別というのは、周りの環境に支えられた状態でしかない。特別でいたいと願うことは、それ以外のふつうを強く意識するということ。特別でありたいと願う人は、誰よりも周りを気にしてるってこと。周りがどんなふうかを気にしてそこから抜け出そうとすることは、周

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    2022年02月27日