渡辺優のレビュー一覧
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風俗マッサージ店の電話番として「女王様」を客にマッチングの働きをする志川という女性が、「女王様」と呼びならわすセラピストの魅力的な女性・美織の失踪の謎を追って真相を追究していくミステリーのような展開。実は「女王様」とはセラピスト全員を指すのであるが、その美織その人のことであることがこの著者の意図であると読み進むうちに感じた。この志川の大胆な探偵まがいの行動にひやひやしつつ、いつのまにかこの世界に引き込まれた。志川さんの学生時代の女友たち、そして前職の先輩、同期。美織女王の顧客たちとの会話が生き生きとしている。このような業界が本当にあるのだろうか?そしてアセクシャルという性向が本当にあるのだろうか?と違和感は感じつつ、小説としては非常に面白かった。
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降り続く雨による土砂崩れで外界から隔絶された屋敷、私雨邸で主人の雨目石昭吉が死体となって発見された。様々な事情によりその場に居合わせた人々は、それぞれの視点から事件の真相を探り始めるが...
多視点かつ多重解決の要素を取り込んだクローズドサークルもの。ミステリー研究会に所属する学生が意気揚々と事件の調査を始めるのを他視点者が鼻白んだ目で見ていたり、想定内の展開とはいえ次々と披露されるそれぞれの視点からの推理など、楽しめる部分もあったが、全体的にはややこじんまりとした印象。本格ミステリとしての完成度を期待しすぎなければ、最後の数ページで作品のテーマ性が浮かび上がってくる良作。 -
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ネタバレ電話番、予約管理だけじゃなく営業もしないとだから大変そう。でも人に会わなくてもいい仕事は好き。
美織女王様から始まる電話番の大冒険。
お店に最後までバレなくてよかったね。
あと、前職界隈の方が本当に嫌いでした。吉野ちゃんはもちろん。結果、先輩も。
アセクシャルのこと、本当に雑にしかわかってないし調べてないやん。本人と話すまでに調べたならもっと話し方あるやろがい。
そして調べ方甘いんじゃい。というモヤモヤがすごかった。
セクシャリティがどうであろうと、人間として接する時の態度は同じでしょ。人間として見下すなら私もあなたを見下しますけど?たまたまセクシャリティがマジョリティだからって何が偉いの?
という怒りがふつふつと。
美織女王様は、なんだか達観してるというか徹底してる人でしたね。あぁいう方は1人で力強く生きていける方です。
なんだか主人公ちゃんが歩む人生の、歩幅が変わる時期の物語というか、大地の踏みしめっぷりが変わった気がするお話でした。 -
Posted by ブクログ
どうにもとらえどころのない、とても不思議な小説だった。初めは、クラゲに夢中なミサキがクラゲと心を同調させていく物語かと思っていた。なのにミサキはいきなり死んでしまい、友人のナツオの1人語りが始まる。ナツオは自分の考えを持たないどうにもはっきりしないキャラクターで、気弱な善良さだけでできている人間だ。ミサキの死をめぐっていろいろと話は展開していくが、語り部のナツオがこんな調子なので、どうにも盛り上がらない。最後に真相は明かされるものの、その真相を受けてのナツオの感情にもいまひとつ共感しきれないところもあった。僕たちを繋いでいるものとはいったい何だろう?技術の発展とはいったい何だろう?
岩手県沖の洋上にある「楽園」で突如発生する新種クラゲの大発生。クラゲ好きなミサキは胸を踊らせるが、なぜか自ら死を選ぶ。ミサキはなぜ死んだのか?友人のナツオは答えを求めて行動をはじめる。
装丁がとても素敵。
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復讐に執念を燃やす、復讐の申し子、りな。夜道で襲われ、刃物で切り付けられる。その際、犯人が囁いた言葉、「ラメルノエリキサ」。りなには完璧な母と普通の父と、互いに分かり合える姉がいる。犯人は警察に捕まえてもらうのではなく、復讐をしなければすっきりしない。第二の犯行、第三の犯行、そして、同級生が洩らした言葉から推理し、犯人を捜し当てる。
すごいキャラだった。ずいぶん歪んでいて、そんな自分を愛している。姉もまたすごいキャラだった。テンポよく、短く、すっと読める。小説というより、痛快なアニメっぽい。新人賞って、やっぱ、斬新なアイデア勝負なんだなあ。