渡辺優のレビュー一覧
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自分が特別であるという意識は、子供のころ誰もが持っていたんじゃないだろうか。
しかし、成長につれて自分は大勢の中の一人にすぎないということに気づかされ、それを受け入れなければならないようになる。
小学五年生の亜耶は年を経るにつれて自らの神秘性が失われていっていると感じている。
彼女は神秘的でありたいと願うが、そう願ってしまっている時点で神秘的ではないということにも気づいてしまっている。
そのことにどう折り合いをつけていくのか。
序盤の亜耶からは傲慢さを感じるが、それがラストでは自己愛のように変わっていくのがよかった。
以前読んだ『自由なサメと人間たちの夢』同様、少しメンヘラっぽい小説だが -
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自分が痛手を負わされたことに対してはきっちりとやり返す「復讐の申し子」である女子高生・りな。ある日夜道で切りつけられ負傷した彼女が目論むのは犯人への復讐。犯人が残した「ラメルノエリキサ」という言葉の意味を探り、その後も続く通り魔事件の情報を集め、果たして彼女は犯人にたどり着くことができるのか。ミステリといえなくもないけれど、青春小説の比率が大きいかな。
ヒロインのりなのキャラクターが強烈です。復讐に執念を燃やす彼女の性格はある意味異常者かもしれないのですが。忌避する感情や嫌悪する感情よりもむしろ痛快感を覚えてしまいました。まあたしかにやることはえげつないといえばえげつないのですが。あっけらかん -
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ネタバレ著者の作品がすきなので拾い読みして、ああなんか楽しめそう……優さんだしな……と思い切って、結果、とても良かった。
久しぶりにほぼ一気読みだった。
単純に文章力がたぶん凄まじすぎるんだと思うんだけどとにかく楽しい。あとバランス感覚最高。大好き。
だからこそ(?)巻末の対談は苦手。お相手と自分の相性が悪い。
編集さんの場合は著者の書き方がこうニュートラルでするっと視点が違うんだなって思えたし、そう見えるのかそういう売り方になるのかってなるけど著者自身が並行宇宙を実感しているし、既刊の公式紹介(?)に疑問を感じることがあった人間としては、その辺り少しふわっとした。
基本、読解力に自信がないものだ -
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ネタバレオタク大学生日野くんの恋のお話。中学時代に熱中していたゲームのキャラ「エリナ」にそっくりな宮城絵茉に一目ぼれし、何回も告白するが玉砕。そんな中、彼女へのストーカーを見つけ出すことを決意するも、逆に疑われてしまったり、、、というお話。
日野くんの独白で物語が進むので、ずっと不安で仕方なく、ハラハラしながら読んだ。彼の語り口が面白くて、どこかすっとぼけたキャラで好感を抱いてしまい、ホントにストーカーは日野くんで、最後の最後でめちゃくちゃブラックなオチだったらどうしよう、、、という想像が頭から離れなかった。結果、とても青春チックなオチで良かった。ホッとした。
なんというか、自助努力?の結果、成長 -
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「行きたくない」がテーマのアンソロジー。
いやあ。
行きたくない、分かる分かる。
住野よると奥田亜希子が目に入って購入したけど、星四つか五つか迷うくらい、どれも印象に残るお話だった。
以下、ネタバレ含む注意。
「ポケット/加藤シゲアキ」
友達が不登校になって、周りからは浮いた存在になってしまう。
そんな彼に、優しく声をかける俺、という優越感が形になる後半が面白い。
実は自分には出来ないこと、知らない世界を開いていた友達に、自分自身の狭量さを感じさせられる主人公。その描写に、青春を感じる。
「ピンポンツリースポンジ/渡辺優」
ロボットが「したくない」と言うのはオカシイ、という着眼点が -
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文通友達さんとの読書会の課題本としていただいた本です。初めましての作家さん。
面白かったです。始めに収録されている「ラスト・デイ」の最初の一文から惹き付けられました。
消えたかったり、現実から逃避していたり、という、なんだか近しい病んだ人々…と思ってしまいましたが、「サメの話」「水槽を出たサメ」がとても好きでした。
「水槽を出たサメ」は、これがこの本の締めくくりのお話で良かった、と思いました。エーテルのサメが空中を泳ぐ様が綺麗で。そして涼香が前を向くのも。涼香も少女もサメを「サメ!」と呼んでいるのも好きです。
この作家さんの他の本も読みたくなりました。大森靖子さんの帯も良いです。