渡辺優のレビュー一覧
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黒髪のストレート、
目は真ん丸で大きい、
唇は薄くて赤い。
アイドルに衝撃を受け彼女をプロデュースしたいと思ってしまったOL、潮時を見極められずやめられないアイドル、アイドルという役割にぴたっとはまることで現実と戦うアイドル、センターじゃなくても一人のファンが見てくれている事を糧に何とかやっているアイドル。
アイドルにまつわる短編集。
幻みたいなリアル。
だからこそ切実な感じがひりひりとくる。
埋もれている沢山の星たち。
地下で奮闘するアイドルも、
ファンにとっては煌めく頭上の星。
「推し、燃ゆ」で”推しは背骨”というのが記憶にのこっているけれど、誰かの背骨になるアイドル達について描かれています。
迷って悩んで流されて。
切実なのに、滑稽で、だからこそ愛しい。 -
Posted by ブクログ
『この筆者は妹の奴隷根性をよく理解してるなー、お姉さんがいるんじゃない?』が1番の感想。
私にも3歳離れた出来が良くておっかない姉がいる。
おっかないといっても彼女は割と内弁慶で友人関係で何度も親に心配をかけさせていたし、出来が良いと言っても「うちの一族の割には」というレベルだという事を知ってから恐怖が薄れたのを覚えている。
現在は姉も大分穏やかになり、程よい距離で仲良くしているが、『子供の頃の仕打ちを忘れてないからな』という気持ちが未だに私の心にずっとある。
凛のような生まれつきの性悪はどうしようもない。
作中のような第三者の薄っぺらいアドバイスになってしまうが『親とも絶縁する覚悟で家を出ろ』としか言えない。「私の中で、大好きなお母さんが無能なお母さんに変わっていくのが悲しい。」という表現がとても共感できるしとても好き。
ヨシ君は…カエル化現象ってこういう事なのかな。
麻友の切り替えの早さに笑ってしまった。
筆者は女の誰に呟くでもない心の中の本音を書くのが本当に上手いと思う。
ラストはどうだろう。
今後も姉が生きている限り就職や結婚とか台無しにされたりするんじゃないかとモヤモヤした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレラスト、デイ1年前の友達も家族も上手くいかなくて自分のお葬式のセットリストを考えてた厨二病の自分を思い出して切なくなった。
ロボットアームは、まつパ、眉毛ワックスを終わったあと、なにかの戦いに勝ったような気持ちとなんか似てるなって思った。
虫の眠りが1番好きだった。自分がどう見られるか、その判断は、価値は、そばにいる人で計られるそういうところが共感でグサッときた。最後の1文の
皆、各々が信じる夢の中で、生きているのだから
を4回読んだ。
サメの話は、自己肯定感が低くなった時に、自分は、そう思わないように人間力を上げろとか、実力をつけろとか言われたいんじゃなくて、ただただ話を聞いてほしい、そんなことないよって生あたたかい言葉をかけて欲しいだけなんだなって思った。 -
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ネタバレ昔読んだ作品。
初めて行ったアイドルのライブで、メンバーの1人である楓に一目惚れした夏海は彼女をプロディースすることに決める。
グループの電撃解散後、夏海のアイドルユニットに入る楓、女装好きの男子でアイドルになりたい翼、訳あって天界から人の世界に来たと思っている瑞穂、容姿にコンプレックスがある愛梨。
それぞれの内面を鮮烈に描く長編小説。あなたの"推し"が必ず見つかる!!
このお話は、様々な人物の内面を知ることができ、こういう人もいるんだな、と思える以上に、地下アイドルの裏事情も知ることができて、とても面白いお話です。
いくらメディアの露出が少ない地下アイドルでも、若しくは地下アイドルだからこそのデコボコが生まれます。
そしてそのデコボコの中、様々な人物達は自分の夢のためにどう動くのか、ここが見所です。
そしてわたしの推しは、自分を「天使」だと名乗る不思議少女の瑞穂、通称天使ちゃんです。
この子は、天使故に人間達と上手く関係を築けず、自分の居場所を求め地下アイドルになることを決意。
果たして私の推しは無事居場所を見つけることができるのか。
気になる方は是非読んでみてください。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一見重たそうな雰囲気なのに、そんなこともなくさくさく読める。
悪い姉のせいで今までたくさんの辛い目にあってきた妹の主人公。年子のせいで学年も一緒、学校も一緒。ただ想像していたより今はそこまで姉に干渉されてる感じはしなかった。もっと友だちになった子を奪うとか好きな子を奪うとかそういう系かと思っていたから、そこまで重くなくて良かったのかも。
(もちろん悪い姉なので中学のときにしっかり親友を最悪な形で奪ってるけど)
もちろんずっと姉のことを殺したいことが書かれているけど、その合間に彼女はちゃんと女子高生をしていた。好きな子が出来て、その好きな子と少し話せただけでも嬉しかったり、球技大会で同じ実行委員になったり。そういうところは普通の女子高生だし心の声も可愛かったし面白かった。
まあ結局は醒める一言で好きな感情もさーっと醒めるけど。でもそこもずるずるしてなくてよかったな。
最終的には姉を殺すことは姉が好きだから離れられないから殺したいっていうことだった。
こんな姉だからこそ喜んでもらえたら嬉しいと思ってしまうし、彼女の魅力も認めてる。家族だからってことも彼女を縛ってる感じも強かったかな。でもそれを諦めると決めて離れることを決めた時、家族じゃなくなってもいいんだと思えた時、今まで感じていたことも無くなって自由になれたってことかな。
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自分が特別であるという意識は、子供のころ誰もが持っていたんじゃないだろうか。
しかし、成長につれて自分は大勢の中の一人にすぎないということに気づかされ、それを受け入れなければならないようになる。
小学五年生の亜耶は年を経るにつれて自らの神秘性が失われていっていると感じている。
彼女は神秘的でありたいと願うが、そう願ってしまっている時点で神秘的ではないということにも気づいてしまっている。
そのことにどう折り合いをつけていくのか。
序盤の亜耶からは傲慢さを感じるが、それがラストでは自己愛のように変わっていくのがよかった。
以前読んだ『自由なサメと人間たちの夢』同様、少しメンヘラっぽい小説だが、著者はそういう人間のちょっと暗い内面を描くのがとても上手だ。 -
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自分が痛手を負わされたことに対してはきっちりとやり返す「復讐の申し子」である女子高生・りな。ある日夜道で切りつけられ負傷した彼女が目論むのは犯人への復讐。犯人が残した「ラメルノエリキサ」という言葉の意味を探り、その後も続く通り魔事件の情報を集め、果たして彼女は犯人にたどり着くことができるのか。ミステリといえなくもないけれど、青春小説の比率が大きいかな。
ヒロインのりなのキャラクターが強烈です。復讐に執念を燃やす彼女の性格はある意味異常者かもしれないのですが。忌避する感情や嫌悪する感情よりもむしろ痛快感を覚えてしまいました。まあたしかにやることはえげつないといえばえげつないのですが。あっけらかんと突き抜けていてひたすら真っ直ぐ。元彼への復讐も……自業自得じゃないの? と思いましたし。どこからどこまでもすっきりできる作品です。
しかし実は一番凄いキャラってお姉ちゃんじゃないのかな。ラストのあれにはホント、笑っていいのか慄いていいのかほっこりしていいのかわかりませんでした。でもとんでもなく素敵な姉妹です。 -
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ネタバレオタク大学生日野くんの恋のお話。中学時代に熱中していたゲームのキャラ「エリナ」にそっくりな宮城絵茉に一目ぼれし、何回も告白するが玉砕。そんな中、彼女へのストーカーを見つけ出すことを決意するも、逆に疑われてしまったり、、、というお話。
日野くんの独白で物語が進むので、ずっと不安で仕方なく、ハラハラしながら読んだ。彼の語り口が面白くて、どこかすっとぼけたキャラで好感を抱いてしまい、ホントにストーカーは日野くんで、最後の最後でめちゃくちゃブラックなオチだったらどうしよう、、、という想像が頭から離れなかった。結果、とても青春チックなオチで良かった。ホッとした。
なんというか、自助努力?の結果、成長を遂げた日野くん、的なお話だったのね。ストーカーへの熱弁から、それは見て取れたのだけど。家族、友人、色んな人が周りにはいるかもしれないけど、自分を変えたり成長させたりできるのは自分。そのきっかけとして、ゲームの「エリナ」という存在があった。と解釈しました。
で、その「エリナ」にそっくりな宮城絵茉。そりゃ中身は関係ないか。最終的には中身も知った上で告白、玉砕、という展開になっているけど、まだまだ彼の恋はこれからだなぁという感じ。
正直、監視カメラとか、かなり引いたけど。
全体としては面白かったです。