渡辺優のレビュー一覧

  • 女王様の電話番

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    ネタバレ

    性的サービスを提供する方の女王様をデリバリーするお店の受付で電話番をする志川という女性が主人公。作品中に出てくるキーワードとして「大丈夫」や「スーパーセックスワールド」の2つが頭に残った。志川はアセクシュアルで他人に性欲を感じない。でも、「好き」という感情は男女関係なく持てる。そのため、男女/女女の関係で誤解も招く。言葉としては「大丈夫」や「セックス」と同じものを使っても、その意味するものは人それぞれ異なる。軽く読めるのだが、いろいろ考えだすと深みにはまりそうだ。

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    2026年07月03日
  • 女王様の電話番

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    ネタバレ

    この世はスーパーセックスワールドである、という衝撃的な文章で始まる。
    そのとおりである。
    好きという感情、おつきあいという過程、その先には性行為があり、結婚したら、レスであれば離婚理由にもなり得る。

    自分はメジャーだと思っているので、そのような世界が普通だと生きてきたけど、そうではない世界もあり、そうではない世界で生きてきた人たちにとっては、スーパーセックスワールド自体がその人たちの存在を否定してしまう。
    主人公はアセクシャルに分類されると自分では思っているけども、誰とも性行為ができないという悪魔の証明を世の中に求められている。証明できなければ、それは嘘なんでしょうと。
    そんな不毛な世界、嫌

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    2026年07月03日
  • 私雨邸の殺人に関する各人の視点

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    ネタバレ

    推理小説にしては珍しい、多人数視点で物語が進行していくクローズドミステリー。
    途中の【X】による、神視点の呟きは面白かった。
    「ここまでに十人全員が、一つずつ嘘をついている。」や、「ここまでの視点で犯人の特定が可能である」という所謂読者への挑戦上など、読んでいて楽しかった。

    犯人やトリック、動機に関しては良くも悪くも、ずば抜けたものではなく現実的かつ単純なものであった。
    逆にそれを推理できなかった自分は、二ノ宮と同じくミステリーファンとしてはまだまだなのだと感じた。

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    2026年06月28日
  • 女王様の電話番

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    飽きさせない内容でとても面白かったです。
    LGBTQIA+という概念は知っていても、こういった物語として擬似体験する事で、より深く知り得たように感じます。とは言っても未だ表層に過ぎないかもですけど。

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    2026年06月27日
  • 女王様の電話番

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    割り切れぬ「モヤモヤ」の奥に宿る、圧倒的な誠実さ
    =====
    渡辺優『女王様の電話番』は、一人称の語りを通じて人間の内面を深く掘り下げていく、非常に誠実な小説だった。だからといって読者に心地よい共感をさせてくれるような、分かりやすい作品ではない。
    むしろ読み進めるほどに主人公の行動には納得がいかない場面が多く、戸惑いを覚えることも少なくない。
    風俗店の客と簡単に会ってしまったり、亡くなった客の家に忍び込んだりと、その倫理観や行動原理には多くの疑問符が浮かんでしまう。
    特に、吉野ちゃんとのダイニングでの会話は、率直にいって品を欠いている印象が否めず、読んでいてとても困惑した。
    そうした違和感を抱

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    2026年06月24日
  • 行きたくない

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    「いきたくない」
    そう思っちゃダメなのかな。
    自分は不出来なのかな。
    そんな気持ちがなんだか浄化された1冊。

    ピンポンツリースポンジ。ロボットと心。対極にあるものだと思ってたけど、実は違うのかも。ロボットが抱く気持ち。ほんとはあるのかも、と思うと、不思議な感覚となんだか心があったかくなる感じがした。

    シャイセ。日常の少しずつのストレスは、まわりの人が包んでくれる感覚で緩和されてて、その感覚がなくなった瞬間、耐えられなくなる感じ。すごーく沁みる。「いきたくない」って当然だよ、のシャイセの言葉に救われた。

    週末のアクアリウム。普通と普通じゃないの、境目。平常心と狂気の境目。人って、絶妙なバラ

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    2026年06月13日
  • 私雨邸の殺人に関する各人の視点

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    ネタバレ

    読みやすく登場人物の皆に個性があって面白い小説でした。
    ラストの驚きや探偵不在は楽しめました!
    広げた風呂敷が回収できてないんじゃないかと思えてしまった、特にお兄ちゃん。

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    2026年05月20日
  • 私雨邸の殺人に関する各人の視点

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    クローズドサークルものを、登場人物の各々の視点で掘り下げる形で進行させるストーリ運び。
    特殊な状況下で死生観を改め直す人物、本格ミステリのような状況にワクワクする人物などなど様々な観点で事件を見つめるのが新鮮だった。

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    2026年05月19日
  • カラスは言った

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    なんとも妙ちくりんな友情を描いた作品で、めちゃくちゃ盛り上がるわけでもハラハラするわけでもなく、きっとたくさんの人に読まれて話題に上るような作品ではないと思うけど、結構好き。

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    2026年03月31日
  • 女王様の電話番

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    美織さん
    思ってた悪い想像と異なり、爽やかな人でした

    この世の中は、スーパーセックスワールドで、みんなが当たり前に見つける「ニコイチ」に、自分はなれないと感じたことが
    若い頃あったと
    その時は、分かっていなかったけど、そのフレーズ読んで、シックリきました
    年齢重ねてよかったのは
    ニコイチになれないジブンも、受け入れられることかなーと

    キャスティング
    志川・・・佐久間由衣
    美織・・・木村文乃

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    2026年08月22日
  • 悪い姉

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    渡辺さんの小説を読んでいると、ああ、俺今小説を読んでいる!という気分になる。なんか、これこそが小説だよな!という気分になる。これ、ちゃんと褒め言葉になってますかね?どうやったらこんな設定が思い浮かぶのか?作家さんの頭の中はどうなっているのか、本当に不思議な気持ちになってしまう。この人にはジャンル分けなんて関係ないんでしょうね。
    悪い姉に支配された世界からの脱出=生まれたときからの憧れだった姉からの精神的な自立、な物語。いわゆるストレートな親殺しのテーマなのだと思った。日常生活の中で麻友ちゃんの脳内で沸き起こる煩悶や苦悩や一喜一憂が軽快なリズムと言葉でひたすらに語られ続ける。いったいこれは何なん

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    2026年03月05日
  • 行きたくない

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    作品紹介・あらすじ

    誰に何を言われようと行きたくない場所もあれば、なんとなく気持ちがのらない朝だってある。
    ふとしたきっかけでサボってしまうかもしれないし、人生を変えるような決意で回れ右をすることもあるかもしれない。
    ひとはいつでも「行きたくない」気持ちを抱えている。
    僕たちのそんな所在なさをそっと掬い上げる、刹那のきらめきを切り取った物語。

    *****

    6人の著者による、「行きたくない」をテーマにした短篇集。「とりあえず気楽に暇つぶし程度に読めそうだな」と手にとったのだけれど、そんな安易な気持ちはいい意味で裏切られた。

    ●加藤シゲアキ「ポケット」
     アイドル・グループ「NEWS」のメ

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    2026年02月19日
  • 月蝕島の信者たち

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    新興宗教のプロモーションのために絶海の孤島に集まった運営と参加者。そこで繰り広げられる連続殺人。これは相当面白い。それぞれが持つ信念や信仰、思惑が絡み合い、不可解な状況はさらに折り重なっていく。次第に狭まっていく犯人の選択肢。正直、過去何作かを読んだ著者からして、ここまで正統派なミステリーを予想していなかった。もっと天の邪鬼な、ひねくれた物語を予想していた。その一点をして、少し拍子抜けしてしまった感はある。しかし普通にミステリーとして十分に面白かった。最初の登場人物紹介の連鎖はとても映像的で上手かった。
    しかし連続殺人ミステリーっていうのは、納得できる動機の創造が最高に難しいんだろうなあ。とい

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    2026年01月23日
  • 女王様の電話番

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    直木賞候補作

    星4.5

    主人公は大手不動産会社の社員だったものの、好きな人から性的な振る舞いをされただけで、それが受け入れられず、会社を退職してしまった志川。
    自分は、性を受け入れられない、「アセクシャル」ではないかと思い始める。
    生活のため始めたのは、デリバリーヘルスで、女王様を派遣する電話番の仕事。
    そこで、憧れの50歳の女王様(なぜか私の頭の中では鈴木保奈美)と知り合うのだが、女王様が失踪してしまい、禁じ手の捜索をするという物語。

    アセクシャルという言葉について、主人公も周りの人たちも、Wikipediaなどで調べたりするのだが、確かな定義は分からない。そもそも、LGBTQにしたっ

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    2026年08月01日
  • カラスは言った

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    カラスが話す不思議な設定を取り込んだ小説かと思ったら違った。近未来的な要素がもっと盛り込まれるかと思ったら違った。人間がずっと昔から悩みつづけている人と人との繋がりや係り方の話だった。舞台は船上や名古屋、東京、長野と移り変わるが、手に汗握るというよりは穏やかな印象の話だった。それでも、一気読みできる楽しさがあった。

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    2025年12月14日
  • カラスは言った

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    表紙とあらすじで気になり購入。
    突然喋るカラスが現れて、そのカラスの目的とは?ってお話なんですけど、部外者って言葉たくさん出てくるんですけど、本当に、人間ってそうだよなって。

    誰かの事を信じるってことは、その誰かが自由に考えたり感じたり行動する能力があるってことを否定してる。他人を信用しないっていうのは、他人の人格を認めることだ。

    俺は自分の意志を持った自由な人間だから、嫌いになったら縁を切る。


    そういう考えもあるのか!と思いました。

    2つ目の文章はわたしも通ずる所があり、とても共感しました。

    誰かに寄りかかって責任やら全てを崇拝、目標とすることはいい時もあるけど、される側は重責と

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    2025年12月13日
  • カラスは言った

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    初めて読む作家さんでしたが、キャラが薄めの伊坂幸太郎みたいな感じの小説でした。

    終盤近くまでかなり面白く読んでいたのだけど、横山とのくだりがいまいち盛り上がらなかったように思う。あとズッキーニをもうちょっと掘り下げて欲しかったな。

    主人公は主体性なさすぎてどうしようもないやつだけど、カラスの方は読んでいてどんどん愛おしくなってくる。

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    2025年12月07日
  • 行きたくない

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    住野よるさんが参加されてたので購入。

    行きたくないをテーマに6人の作家さんがそれぞれのストーリーを載せてて、色んなジャンルで楽しかった。

    住野よるさんの作品はすーっと世界に入っていてあっという間に読んでいた。
    安定から全く知らない場所へ行くっていうのってかなりの勇気いりますよね。
    わたしもきっと安定を取るかもです。

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    2025年08月10日
  • 月蝕島の信者たち

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    2025年版 そして誰もいなくなった… 怪しい新興宗教の孤島ツアーで起こる惨劇 #月蝕島の信者たち

    ■あらすじ
    かつて電子商取引の犯罪歴がある後藤望、彼は友人の天羽七希、金子千香と共に新興宗教を立ち上げた。彼らは礼拝施設を建設するためにクラウドファンディングを企画し、信者たちを月蝕島に招待する。翌日、信者のひとりが死体となって発見、なんと首が切り取られていたのだ…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    おもろい! スタンダードな孤島ものクローズドサークル。

    追い込まれていく登場人物の描写や、男女や仲間同士の絆など、本家『そして誰もいなくなった』に近いですね。シンプルながらも丁寧なプロット、しっか

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    2025年05月20日
  • ラメルノエリキサ

    購入済み

    ヤバめ思考の主人公が魅力

    犯人探しの推理より、ヤバめ思考の主人公が次にどう動くのかの方がハラハラして、続きが気になってしまい、一気読み。
    ずいぶん道徳とかけ離れた主人公だけど、なぜか憎めず共感してしまう。
    そして主人公の姉はさらにいい味をだしていて、すごく怖い姉妹なのに微笑ましく感じてしまう。
    軽く読める作品なので、たまに読み返してもよさそう。

    #ドキドキハラハラ

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    2025年01月13日