渡辺優のレビュー一覧

  • 月蝕島の信者たち

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    2025年版 そして誰もいなくなった… 怪しい新興宗教の孤島ツアーで起こる惨劇 #月蝕島の信者たち

    ■あらすじ
    かつて電子商取引の犯罪歴がある後藤望、彼は友人の天羽七希、金子千香と共に新興宗教を立ち上げた。彼らは礼拝施設を建設するためにクラウドファンディングを企画し、信者たちを月蝕島に招待する。翌日、信者のひとりが死体となって発見、なんと首が切り取られていたのだ…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    おもろい! スタンダードな孤島ものクローズドサークル。

    追い込まれていく登場人物の描写や、男女や仲間同士の絆など、本家『そして誰もいなくなった』に近いですね。シンプルながらも丁寧なプロット、しっか

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    2025年05月20日
  • ラメルノエリキサ

    購入済み

    ヤバめ思考の主人公が魅力

    犯人探しの推理より、ヤバめ思考の主人公が次にどう動くのかの方がハラハラして、続きが気になってしまい、一気読み。
    ずいぶん道徳とかけ離れた主人公だけど、なぜか憎めず共感してしまう。
    そして主人公の姉はさらにいい味をだしていて、すごく怖い姉妹なのに微笑ましく感じてしまう。
    軽く読める作品なので、たまに読み返してもよさそう。

    #ドキドキハラハラ

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    2025年01月13日
  • 私雨邸の殺人に関する各人の視点

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    山の中のお屋敷、土砂崩れにより孤立した状況で起こる殺人事件。クローズドサークルの本格ミステリ。

    基本的に登場人物3人の視点で語られていくのだけど、ときどき入るXの説明が、本格ミステリっぽい。
    なんだけど、たまに妙なツッコミの台詞とかもあって、それがまた面白い。

    「ちゃうやん」「なんでやねん」とか連発する一条くんが、和ませてくれて、好きなキャラクターだなぁ。
    二ノ宮くんは、けっこうアブナイ。今後も変な事件に首突っ込みそう。

    素人たちが探偵の真似をして、「犯人がわかりました。○○さんが犯人です!」とかすぐ言っちゃって、結局間違ってるっていう展開も、面白いんだよな。
    でもちゃんと推理小説なんだ

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    2024年10月05日
  • 私雨邸の殺人に関する各人の視点

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    現実的に、洋館を訪れることなんてそうそう無いし、クローズドサークルや密室の殺人事件に遭遇することなんて、まずありえない。ましてやそこで都合良く名探偵がいて、名推理を展開するなんて現実には起こりえない。
    でも、もしそんなクローズドサークルで密室殺人の現場に普通の人達が巻き込まれたら…!?
    探偵不在のミステリという設定から、斬新さや引きの強さを感じて楽しく読み進められた。

    嵐のため、道が土砂崩れに遭い山奥の別荘に閉じ込められた11人。そうこうしている内に、別荘のオーナーが密室で殺害されてしまう。残された人達は犯人を特定しようとしたり、外部との連絡手段を確保しようと動きだす。

    11人の登場人物は

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    2024年09月14日
  • アイドル 地下にうごめく星

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    黒髪のストレート、
    目は真ん丸で大きい、
    唇は薄くて赤い。

    アイドルに衝撃を受け彼女をプロデュースしたいと思ってしまったOL、潮時を見極められずやめられないアイドル、アイドルという役割にぴたっとはまることで現実と戦うアイドル、センターじゃなくても一人のファンが見てくれている事を糧に何とかやっているアイドル。

    アイドルにまつわる短編集。

    幻みたいなリアル。
    だからこそ切実な感じがひりひりとくる。

    埋もれている沢山の星たち。
    地下で奮闘するアイドルも、
    ファンにとっては煌めく頭上の星。

    「推し、燃ゆ」で”推しは背骨”というのが記憶にのこっているけれど、誰かの背骨になるアイドル達について描

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    2024年08月16日
  • 自由なサメと人間たちの夢

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    「サメの話」と「水槽を出たサメ」が好き。
    時間はかかるかもしれない、失った時間は取り戻せないけどそれでも自分らしく前を向こうって思える作品。
    怖かったはずのサメが愛おしくて頼もしい存在に感じる。  

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    2024年07月10日
  • 私雨邸の殺人に関する各人の視点

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    クローズドサークル、密室殺人、ダイイングメッセージ。「ミステリーといえば」をしっかりと盛り込んだ作品でした。

    ある洋館に集まった11人。土砂崩れにより道は封鎖され孤立。Wi-Fiも壊され外部と連絡も取れず。その中で殺人が起こってしまう。
    序盤は3人の視点で物語は進み、時折はさまれる神の視点〈X〉は物語のスパイスとなり、終盤の推理へと導かれます。

    物語には名探偵が存在せず、登場人物たちが独自に捜査し、終盤で推理を披露し合います。そのどこか魔の抜けた推理が、名探偵コナンの毛利小五郎の様な感じで面白かったです。そして、最後にダークホースが推理を披露する所には驚かされました。

    ラスト9ページは物

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    2024年05月28日
  • 私雨邸の殺人に関する各人の視点

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    大好きな館のクローズドサークル。
    でも綾辻さんのような館とは全く違う。
    コメディっぽいけど、やることはちゃんとやる本格ミステリー。

    11人もいるのに探偵不在。
    ミステリー好きの素人が推理するからことごとくハズレる。

    探偵なんて普通はいないので、現実ではこんな風になるだろうなと思うと妙にリアル。

    素人だから「あなたが犯人です!」を簡単に言ってしまう。
    もし二ノ宮に「あなたが犯人です!」を言われたら腹立つだろうなー笑

    二ノ宮には色々説教したいところだけど、小説の中では二ノ宮みたいな変なキャラがいると面白くなるので結構好き。

    クローズドサークルあるあるをいじっていて面白かった。
    瀕死の時に

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    2024年05月23日
  • 私雨邸の殺人に関する各人の視点

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    面白い。よくできていた。変わったタイトルにする必要はなかったかもしれないけれど、変わったタイトルが興味を惹き付けたので手に取ったわけだし、そういう手法もありかなとは思った。よくあるミステリー研究会出身の作家が書くマニアックなミステリーかなと思って読んだわけだけれど、これがなかなかよくできていた。タイトルからしてもっといろんな人の視点で描かれるのかなと思ったら数人の視点だけであったのは少し拍子抜けなところもあったけれど、登場人物の構成やらストーリー展開やら、結末やら、なかなか王道なミステリーだった。
    十分に楽しめた。他の作品も読んでみたい。

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    2024年05月15日
  • 私雨邸の殺人に関する各人の視点

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    帯にあるように名探偵が出てこないので、登場人物達が好き勝手に推理していく。

    ミステリーは好きだけど犯人は誰?と考えながら読むのが苦手なので、登場人物が私でも思いつくような素人推理を披露する様には、私もそう思ったけど流石に違くない!?となり思わず笑ってしまった。

    渡辺優さんの特色だと勝手に思っているやばい倫理観を持つ人は今回も登場するので、渡辺優さんらしい面白いミステリーでした。

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    2024年04月06日
  • 私雨邸の殺人に関する各人の視点

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    渡辺センセイ曰く「あんまり体調のよくない時とかに読める感じのカロリーの低いゆるっとした館モノ」。
    とはいえ!コロコロ変わる視点に翻弄されたり、探偵不在の推理合戦にワクワクしたりで、がっつりと本格ミステリに浸ってかなりカロリーは消費されることとなった。

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    2024年03月06日
  • 私雨邸の殺人に関する各人の視点

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    ネタバレ

    良い意味で期待を裏切る本格ミステリという印象。
    本格ミステリの素材はこれでもかというほど集まったにも関わらず、名探偵も名推理もなく、なんとなく犯人が明らかになってしまった感じだった。
    素人たちの推理合戦は少々くどいように感じたが、それ自体も推理のために必要なプロセスなのであればしかたないか。
    情報はフェアに散りばめられており、推理自体は可能だった。
    動機のネジが飛んだ感じや結末は本格らしくて好み。
    文体も読みやすく、一気に読んでしまった。

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    2024年02月19日
  • 悪い姉

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    『この筆者は妹の奴隷根性をよく理解してるなー、お姉さんがいるんじゃない?』が1番の感想。

    私にも3歳離れた出来が良くておっかない姉がいる。
    おっかないといっても彼女は割と内弁慶で友人関係で何度も親に心配をかけさせていたし、出来が良いと言っても「うちの一族の割には」というレベルだという事を知ってから恐怖が薄れたのを覚えている。
    現在は姉も大分穏やかになり、程よい距離で仲良くしているが、『子供の頃の仕打ちを忘れてないからな』という気持ちが未だに私の心にずっとある。

     凛のような生まれつきの性悪はどうしようもない。
    作中のような第三者の薄っぺらいアドバイスになってしまうが『親とも絶縁する覚悟で家

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    2024年02月12日
  • 自由なサメと人間たちの夢

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    ネタバレ

    ラスト、デイ1年前の友達も家族も上手くいかなくて自分のお葬式のセットリストを考えてた厨二病の自分を思い出して切なくなった。
    ロボットアームは、まつパ、眉毛ワックスを終わったあと、なにかの戦いに勝ったような気持ちとなんか似てるなって思った。
    虫の眠りが1番好きだった。自分がどう見られるか、その判断は、価値は、そばにいる人で計られるそういうところが共感でグサッときた。最後の1文の
    皆、各々が信じる夢の中で、生きているのだから
    を4回読んだ。
    サメの話は、自己肯定感が低くなった時に、自分は、そう思わないように人間力を上げろとか、実力をつけろとか言われたいんじゃなくて、ただただ話を聞いてほしい、そんな

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    2024年02月07日
  • 悪い姉

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    兄弟、姉妹、家族の呪縛って大変だなあと再認識。
    あとがきのように、姉が骨の髄まで悪かったからこそ、妹は前に進めたと思う。
    ヤングケアラーやきょうだい児(病や障害を持つ子の兄弟)にも通づる部分があるのかもしれないと思った。

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    2024年01月24日
  • 私雨邸の殺人に関する各人の視点

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    ネタバレ

    章終わりに嘘をついてる人がいる/ここまでで推理可能という言葉がありましたが、全然分かりませんでした!
    視点を変えながらも、話がどんどん進んでいくので読みやすくて面白かったです!
    二ノ宮くんの推理が外れた時は、気持ちよかった!はずれろ!!って思って読んでました。

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    2023年11月09日
  • 悪い姉

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    悪い姉といっても性格が悪いぐらいかな?と思って手に取ったら、万引きをするようなしっかりと悪い姉だった。

    こんなに悪い姉ではないけれど実際に姉がいる身としては、下っ端根性が染み付いてしまっている主人公・麻友に色々と共感できたので兄姉がいる人の方が楽しめるかも。

    共感できたからこそ麻友が最後に見た夢に少し寂しい気持ちにさせられました。

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    2023年09月26日
  • 悪い姉

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    ネタバレ

    読みやすかった。

    悪い姉は、ちゃんと悪い奴だった。
    麻友ちゃんは、途中で姉と向き合おうとした。
    大好きだと気付いてから、ちゃんと思いを伝えてた。ケーキ屋さんから病院、そして帰るまでのシーンは切なくなった。

    麻友ちゃんには、悪い姉から解放されて、幸せな人生を送ってほしい。

    渡辺優さんの作品を読むのは、今回が初めてだった。他の作品も読みたくなった。

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    2023年09月03日
  • アイドル 地下にうごめく星

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    ネタバレ

    昔読んだ作品。

    初めて行ったアイドルのライブで、メンバーの1人である楓に一目惚れした夏海は彼女をプロディースすることに決める。
    グループの電撃解散後、夏海のアイドルユニットに入る楓、女装好きの男子でアイドルになりたい翼、訳あって天界から人の世界に来たと思っている瑞穂、容姿にコンプレックスがある愛梨。
    それぞれの内面を鮮烈に描く長編小説。あなたの"推し"が必ず見つかる!!

    このお話は、様々な人物の内面を知ることができ、こういう人もいるんだな、と思える以上に、地下アイドルの裏事情も知ることができて、とても面白いお話です。
    いくらメディアの露出が少ない地下アイドルでも、若しく

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    2023年06月17日
  • 行きたくない

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    最初の2つは自分の好みではなかった。
    (面白いと感じる人はいると思う。自分の好みじゃないってだけ。)
    その後の4つはどれも面白かった。
    特に渡辺優先生のピンポンツリースポンジが好き。

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    2023年05月29日