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Posted by ブクログ
自分のことを何ていうかってとこ私には面白くて2回読み返した笑。ああ怖くない…怖くないよ。皆こんなふうに年老いながらも思考は若い頃から変わらずに目まぐるしく駆け巡ってる。ちょっとばかし若い頃よりも忘れて繰り返してボケ…
イヤ、リフレインしてるけど笑
飛び抜けて目立つ事も成し遂げたこともない
普通、ごくごく普通。
平和ってことだ。
軽く淡々とジワっと面白い一冊
ただひたすら真面目に生きてきてさ
何もない、誰もみてない、私なんて…
なんて思うときがおおいけど。
でもやっぱり何にもなくてもいいんだよ
一生懸命自分なりに生きていけばと思えるよ。
おすすめは私のように薄ぼんやりした人かな笑
Posted by ブクログ
年末に本屋に寄ったら目についた、
京極夏彦の文庫本。
なんともゆるいタイトル、
紙粘土のお爺さん、フォントの文字も気が抜けていて装丁がどことなくかわいらしい。
鵺の碑で久しぶりに骨のある京極本を堪能したから、こんどはいかにも軽そうなのを読むか…、と手に取った。
公団アパートでかれこれ40年一人暮らしをしている、72歳6ヶ月の益子徳一さんの1週間のとある時間を、端折ったり飛ばしたりせずにその時間のままツラツラと書き記すスタイルの小説。
基本的に徳一さんのモノローグで話がすすむので、最後まで特になんのイベントも起きない。
何日か前に「オジいサン」と呼びかけられたその記憶を、起き抜けに徳一さんが一生懸命思い出すモノローグだけで終わってしまう第1章。
思考があっちへ行ったりこっちへ行ったり、忘れたかと思えば思い出したり、思い出しては腹を立てたり反省したり…、
ずーっと徳一さんの頭の中の声で進むので、少し退屈に感じたりもするんだが、不意に描かれる徳一さんの人生哲学や老いや時間についての考えに、妙に納得したりする部分もあり、なんやかんやで読まされてしまう不思議。
2章、3章も外に出て誰かと話したり、料理をしたり、なんてことない日常を徳一さん目線のモノローグで追っていくだけの物語なんだけど…、
どんどん引き込まれるんだよなぁ。
頑固で面倒くさいお爺さんのようなところもあるんだけど、それだけじゃない。
人間にはいろんな側面があるんだなという結構不思議で当たり前のことに気がつく。そしてなんだか徳一さんを好きになる。
何がいいって、定年退職してからはありあまる時間をなんの生産性もなく過ごしていて、地デジもわからないし、携帯電話もわからない。社会にこれと言った貢献してもおらず、生涯独身で妻も子もいないからもちろん孫もいない。ただただ面倒くさい一人暮らしの頑固爺だと自認しながら、自暴自棄にならず、自分なりの道徳を持って倹しく生きるその生活を、なんだかんだでちゃんと肯定しているところが本当に良い。
本人は嫌だと感じている独り言のように、モノローグの中でふとしたはずみで出る、しあわせだな、の感情が、
読んでいてめちゃくちゃ愛おしくなるのだ。
一見ネガティヴに見える老いを描きながら、その実、あるがままの時間をあるがままに生きる、その清々しさ。
とても好き。
気持ちの良い小説でした。
Posted by ブクログ
面白かったー。72歳の益子徳一さんの日常。7日間のできごと。
日常も日常。ほとんど何も起こらない。せいぜいが数日前のことを頑張って思い出してみたり、近所の人と話したり、自分のお昼を作ったりするくらい。でも面白くて、飽きずにずっと読めちゃう。
日常をこなす徳一さんの心の動きが、よーくわかって楽しいんだよね。脳内のつぶやきやセルフツッコミ、展開しすぎてたまに哲学っぽくなる自分への分析。時間についての考察はしみじみ納得した。
読むうち、徳一さんにどんどん親近感が湧いてくる。年齢のせいか少し忘れっぽかったり、考えがループしちゃったり、最新の機械に疎くて間違った確信を持っていたりするんだけど、そういうところがすべて愛らしく思えた。
ラストもとても良かった。涙が出ちゃうくらい。
私の年齢は、先日挫折した「麦本三歩の好きなもの」の三歩ちゃんと、徳一さんのちょうど真ん中くらい。でも感覚的な年齢で言うと徳一さんの方に近いんだろうなあ。言ってることがしっくりきた(笑)。
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