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百鬼夜行シリーズ新作長編! 殺人の記憶を持つ娘に惑わされる作家。 消えた三つの他殺体を追う刑事。 妖光に翻弄される学僧。 失踪者を追い求める探偵。 死者の声を聞くために訪れた女。 そして見え隠れする公安の影。 発掘された古文書の鑑定に駆り出された古書肆は、 縺れ合いキメラの如き様相を示す「化け物の幽霊」を祓えるか。
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Posted by ブクログ
本の暑さが凄い解説も入れて、1286ページ!違う作家さんのレンガ本見た事が有りましたが、初めて読んで文字が綺麗で読み終えるとなんか、良い感じになりました。
日光を舞台にした百鬼夜行シリーズ 邪魅の雫から17年ぶりの新作 シリーズは一度読んで、もう一回読み返したけど、前のストーリーも細部までは覚えてない でも、登場人物達が、これまで何を見て何をしてきたか、何をできなかったかなど踏まえた物語になっているので、やはり古参のファンとしてはぐっと来るものがあ...続きを読むる 特に、関口、木場あたりはこれまでの自分の行動が事件にどう影響を与えたのかを意識している 榎木津はまぁ、いつもの榎木津だ 旧日本軍の遺産を取り扱っている点で、塗仏の宴や邪魅の雫に通じる物がある あと、魍魎の匣もそうか 巷説百物語シリーズとの交錯 そんなわけで書楼弔堂も関係してくる 両方のシリーズを読み直したらまた何か気づくものがあるかも 鵼という妖怪について 羽がないのに何故飛ぶのか? 何の動物なのか不定 要は、わけのわからないものの象徴なのでしょうねぇ そして今回の様々な事件や事情も入り組んで絡まっているからこそ、全愛憎がわけわからなくなってくる 果ては、本来とは違ったものが見えてくる なるほど、確かに鵼だな そう言えば、今作は殺人が起こってないな 過去の殺人や遺体消失を取り扱ってはいるが、「今」の時点で死体が出てこない 関口くんは事件に巻き込まれ過ぎだもんなー 世の中のネタとして、名探偵と同じホテルに泊まると逃げ出したくなるというものがあるけど このシリーズの場合は京極堂ではなく関口くんの方がそのポジションだろうか ここに来て重要そうな新キャラ緑川さん 合法ロリなのか、幼く見えるけど、昔の京極堂や榎木津とも面識がある 一体何があったんだー! 気になるじゃないか! もしかして、この後にスピンオフの作品でその編の事情が描かれたりするんだろうか? それにしても、タイトルが明かされていたのに中々出版されなかったのは、作中で原子力について触れているからか?と邪推してしまう 東日本大震災の原発事故の影響とかあったのかね? 元々そんなストーリーだったから出版を控えていたのか、事故があってから書いたのか いずれにしても時期が悪いわなぁ そして帯には次回作のタイトル「幽谷響の家(やまびこのいえ)」が記載されてあるわけだけれども、今度は何年後になるのかね?
まず目録(目次)の時点で思わず目を閉じて天を仰いだ。 久しぶりの京極堂。そうだったそうだった。 本が鵼そのものになる瞬間。 子を産んでから重厚な活字を読めなくなっていたので、この厚さを本当に読み切れるのか不安に思っていたが、そんなことはまさしく杞憂。この圧倒的な構成力。理の力。 鵺が現れ鵼が絡みつ...続きを読むいたと思ったら全てが消えていく。 卑小な人間の営みを妖怪のせいにするなど決してさせぬ京極先生の妖怪愛。 読み終えた瞬間からこの量をまた一から読み直したくなっている自分自身に驚き苦笑する。
もう一度読もうと思えるほどのパワーはなかなか湧かないが、深い芸術作品のような仕上がり。京極堂シリーズで受けていた印象をほぼ全て言語化してくださっていた本文庫本の解説に心からの感謝をしたいです。京極シリーズは建築物として考えるとぴったり理解できるということ。
17年ぶりの百鬼夜行シリーズ本編。ページ数は相変わらずだが内容は以前のおどろおどろしい雰囲気が幾分減り、中禅寺の蘊蓄も比較的わかりやすくなった様な気がする。言い方が適切かどうかは分からないが「分量以外は読みやすい」と言ったところだろうか。 約1名を除いて現行の登場人物は不幸に見舞われなかったのもすっ...続きを読むきりした読後感の要因だろうか、ミステリーとして楽しく読めた。 ただ、シリーズ全体通して見ると箸休め的な一編であることは否めず、堂島大佐あたりの扱いに苦慮しているのだろうなとは感じた。次の話が出るのはいつだろうか。
1300ページ近い、とても読みごたえがあって、久しぶりに京極さんの小説を読めてとても満足。文量的に一気読みはなかなか難しい。しかし時間を空けると前回の謎や人とのつながりがわからなくなってしまう。なので私は人物相関図をメモしながらよみ進んだ。これで読み進めているリアルタイムで謎解きや、こことここがつな...続きを読むがっていたのか!においつけるのでお勧めです。 京極さんらしい、優しい終わり方で後味すっきり。でも、ちゃんと謎解きや殺人は出てきます。蘊蓄もとてもおもしろい。けど東照宮をめぐるところは理解がなかなか追いつかなかった。 京極堂が、今回もしっかり憑き物落としをしてくれます! 人の思い込みはとても根深く、人生を左右するものだなあ。
匿名
長かった
新作が出るまでの期間も長かったし、本編の分量も長かった(多かった)です。個人的に今回は、謎解きに入る前の京極堂パートが少々退屈ぎみ。※同業他社と、古書の整理をしているパート※ 他の人のパートは、失踪事件やら殺人事件やら、派手でサクサク読めるんですけどね。しかしながら、安定のクオリティの京極先生です。...続きを読む読んで損はなし!
#深い #カッコいい #怖い
百鬼夜行シリーズ待望の十作目。永らく出なかった新作だけあって悦びも一入、じっくりと時間をかけ味わって読ませて戴きました。 嘗て読み漁ったシリーズ作品の懐かしき登場人物達の躍動に心躍るばかりです。 肝腎の内容に関しては相変わらず圧倒の一言に尽きます。一体何うやって斯様な御話を考えているのか。此...続きを読むが一人の人間の脳味噌から出て来ると言うのが俄かには信じられぬ程です。 巻末の解説で小川哲氏が触れていますが、本作の圧巻は何と言っても其の「構造(構成)」でしょう。一つ一つは独立した違う御話に見える複数のパートで構成され、謎が解明に近付くにつれ其々が連関していきます。然し全てのパートが収斂し、真相に至ろうとした瞬間、一気に全体像は胡乱になってしまう。 正しく作品の構造それ自体が鵼という化け物のメタファーになってしまっている。脚が虎だと云う事は見れば分かる、頭が猿だと云うのも判る、胴が狸で尾が蛇だと云う事も又然り。然しその集合体であるところの本質は一体何なのか。一見したところでは容易に正体が摑めない。何やら妖しげな化け物の相(すがた)が立ち現れる。 期待に違わぬ労作、価値有る読書となりました。因みに以下のフレーズが気に入っております。 むずかりたいですなあと鳥口は云った。 それを云うならあやかりたいだろうと御厨は思 ったのだが、益田もトラキチも何も云わないので 黙っていた。
やっとここまで来れたこのシリーズ。今回は登場人物が多すぎるように感じた。事件らしい事件は起きず、陰謀を暴く印象が強い。蘊蓄などで混乱して来たら木場や榎木津が整理してくれるというか、そういう型はいつも通りで良かったのだが。 しばらく間をおいて姑獲鳥から読み直そうかな。そうしたらまた感想も変わるだろう...続きを読む。
別々の事件に見えたそれぞれの案件が、最後に京極堂の手で鮮やかに集約されていく。それこそ、本作の主題である鵺のように。 相変わらずの鈍器本で、読み終える頃には息も絶え絶えだった(ガチ ほんと読書もパワーが要るなあって久しぶりに痛感した。10代〜20代の頃は、一日2冊文庫本読んで、続きが気になりすぎ...続きを読むて閉店間際の本屋さんに駆け込んだもんね…。森博嗣のS&Mシリーズって言うんですけど…(聞いてない もうあんな読書はできないな。ちょっと寂しい。
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文庫版 鵼の碑
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京極夏彦
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