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腕っぷしは弱いが、見た目は役者と見紛うばかりのいい男。柳亭種彦は二百俵取りのお殿様で、暇を持て余す趣味人だ。その読み手を楽しませる才能を見込んだ版元の山青堂は、彼の戯作で一山当てようと目論む。渋々ながらも書き始めた種彦。すぐに戯作の虜になるが、世に出した作品がその身を危うくする……。実在した流行作家の若き姿と、本を愛おしむ仲間たちとの痛快な活躍を描く。(解説・新井見枝香)
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Posted by ブクログ
時はお江戸の作家と出版関係者。出版のシステムに違いはあれど、書く人と読む人・出版する人の心持にそれほどの違いはないようです。戯作することで推理する人はめったにいないと思いますけどね(*^-^*)
江戸の話というのに、なんと身近に感じることか。 種彦さんの人間臭さというか、偏屈さというか、登場人物皆キャラクターが立っていて、読んでいて飽きないというか、わくわくするというか。江戸の本事情の勉強にもなり、戯作(物語)にして謎を解いていくスタイルが斬新で、大変楽しんで読ませていただいた。
20191006位〜1013 実在した戯作者柳亭種彦の若き日の姿。虚実ない交ぜで、本が好きな人達がたくさん出てきて楽しかった。
今人気の、書店もの、出版社もののお江戸版! さすが、目の付け所が違う。 江戸の出版のシステムもいろいろ分かったし、決まり事やお上の締め付けも厳しいために様々な事件が起きたり、楽しい。 江戸時代の人たちは、本文の中にも書かれていたけれど、読み書き人口が高くて、大勢の人が読書を楽しんでいた、日本が世界に...続きを読む誇れることだそうだ。 本を出すことが危険だった時代でも、人を楽しませ、自分も楽しい、『戯作』をやめられなかった種彦先生。 この「なにがあってもやめられない」感は、もちろん畠中さんの気持でもあり、創作する人に共通する活力の素なのだろう。 善さんが素敵でしたよ。
なにがあっても「書く」ことを止められない、お武家さんのお話。 物書きの業ですなあ・・・。 当時の出版事情(言葉の意味等)もわかって面白かったです。
けさくしゃ=戯作者=江戸の作家と 江戸の出版業界の物語。主人公は、柳亭種彦さん。江戸後期の流行作家で、ちっちゃい殿様(小普請)で実在の人物。映画「HOKUSAI」で永山映太さんが演じていた人。 北斎と仲良しだったみたいですね。挿絵も多いみたい。主人公の相棒の版元=出版社が山青屋。こちらも実在されてい...続きを読むたみたい。 彼らが売れる本を書いて出版しようとする当時の出版業界のしきたりや慣例などを、盛り込んだ江戸の町の読書事情。 種彦さんは、書けないとか売れないとか合作するとか、芝居に上演されてトラブルに巻き込まれたりと、畠中さんの現状の気持ちに思えるほど、江戸の出版事情は現在と似たような感じかな。
柳亭種彦が戯作者として世に出るまでの話。 当時の出版事情や作家、本屋について等、知識満載です。 しかし・・・そちらに力が入り過ぎ&自分も戯作者とする 作者の想いが強すぎている感も。 それぞれの人物は面白かったけど、個性が強すぎて うまく動いていないなぁ。
いつもの畠中さん。江戸時代の出版業界のアレコレは興味深く楽しく読めましたが、話の展開は、うーん……「戯作を書きながら事件を解決する」というコンセプトに拘りすぎている気がして、読んでいて少しじれったいかも……?
武家の者が「戯作をする」というのはなかなか難しい世の中だったんですね。でも、作るという事が好きなこの方々がいたから現在も本を読むことが出来てるんですよね。次回は実際に種彦さんが作った戯作を丸々読みたいですね。
全1巻。 新シリーズ1作目。 江戸時代に実在した小説家・柳亭種彦が、 とぼけた仲間と市井の事件を解決する。 て話。 うーん。 まだシリーズ1作目だからってのはあるけど、 畠中先生の他シリーズ、 「しゃばけ」はもちろん、 「まんまこと」「ちょらちょら」とかと比べると、 イマイチぱっとしない印象。 正...続きを読む直普通。 マンガ業界をマンガ化した 「バクマン」ってマンガがあったけど、 あれの小説業界版。 +αで江戸時代って感じ。 多分一番楽しいのは先生自身で、 読者はいつもの「畠中節」を楽しめない感じ。 楽しみ方のベクトルが違う。 可愛さもホンワカもちょっと控えめ。 表紙がいつもと違う感じなのが象徴してると思う。 まあ、今後の展開に期待。 というか、 急に違う方向の物語を発表された理由が気になる。 先生がノりにノってるからってんなら良いけど、 病気にかかってたりしないか勝手に少し心配になった。
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