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Posted by ブクログ
海里は、倉持悠子の朗読劇のレッスンを受けつつ、毎週水曜日には、悠子のアシスタント兼、シェストラトスのスタッフとして働くようになる。
その間、ばんめし屋は、夏神とロイドの2人で営業で、多少ばたつく。
ある日、朗読劇を聴きに来た、目の不自由な瞳と知り合う。親切のつもりで、瞳を悠子に合わせようとすると、差別的なエコ贔屓はやめて欲しいと拒絶された。
一昨年に、交通事故で目が不自由になり、同情されるのに拒否反応をしてしまう。悠子は、我が子を亡くした事を、回りに同情され、その気持ちが物凄くわかると、瞳に寄り添う。
瞳は、海里にお詫びに、ばんめし屋を訪れる。そこで、バンドマンの坂口と知り合い、一目惚れされる。ある日、怪我をした瞳がシェストラストに来た時に、海里はお爺さんの幽霊が、怪我を教えてくれて、手当をした。
その後、瞳が自立するための引越しに、海里、ロイド、坂口が手伝う。
また、ある日、雨の日で途方に暮れた瞳から、連絡を受け、海里が探すと、瞳は車に引かれそうになり、お爺さんの霊が助けた。それで、かなり玲としての力を失い、消えそうになる。
夏神は、お爺さんの好きだった飲み物を聞き、クリームソーダを用意。お爺さんは、瞳の花嫁姿を見たいと…坂口は、告白し、友達から始めて欲しいと…。お爺さんは、大好きなクリームソーダを飲み、孫を好きでいてくれる青年を見届けて成仏。
その間に、新聞社が、夏神を取材。昭和のレシピを今風にアレンジした料理を提供している店。また、その記事が評判となり、連載で、夏神の昭和レシピを週一回紹介することになる。
Posted by ブクログ
シリーズ第13弾。
今回は事故で視力を失った女性、中山瞳のお話と、夏神の昭和レシピ再現メニューにまつわるお話が中心。
毎週水曜日の夜、女優の倉持悠子が朗読イベントを行う店に、瞳は一人でやって来た。
その店で手伝いをしながら、朗読を学んでいる海里と瞳が出会う。
ここで色々あるのだが、また考えさせられる言葉がたくさん出てくる。
障がいのある人との接し方、関わり方。
良かれと思った行動が「優しい差別」と捉えられる事もある。
苦しいとき辛いとき、「差し伸べてくれる手を一度は握ってみなさい。自立することは大切だけど、それが孤立とイコールになってはいけない」
良い言葉。
人は、頼ったり頼られたりですね。
また夏神には、新聞社から「昭和の料理」についての取材依頼が舞い込む。
辛い過去を持つ夏神は、悩みに悩むが依頼を受ける事にする。
海里も夏神も少しずつ前へ進み、成長しているなぁ、としみじみ感じる。
このシリーズは、二人の成長物語ですね。
あ、幽霊もちゃんと出てきます。
出番少な目ではあるけど、良いお話です。
Posted by ブクログ
シリーズ13作目。
前作で出会った元女優・倉持悠子の朗読イベントに手伝いとして参加した海里は、目の不自由な女性瞳に出会う。
一方、昭和のレシピを現代風にアレンジして提供していた夏神の元に、新聞社から取材の話が舞い込む。
そして、今回の幽霊は、瞳を見守る祖父の幽霊。怪我をした孫を心配し、孫の花嫁衣裳を見るまでは死ねないというお祖父ちゃんの想いを夏神たちが叶える。
前作に続き、2人とも悩みながら着実に前へ進んでいこうとする姿が印象的。そして、何より海里、夏神、ロイド、3人の絆の深さが随所に際立つ。そんな3人の姿に元気をもらえる。
瞳が言った“優しい差別”という言葉にはハッとする。視覚障害ではないけれど、病気で足の不自由な知人がいる。私自身“可哀想”という言葉は上から見ているような気がして嫌いなので、まず使わない。それでも、健常者よりは日々の暮らしの中で大変なことが多いのだろうとは思ってしまう。それを差別と言われると、どうしたらいいのか分からない気持ちもある。
でも、受け取る側が差別だと感じたなら、それは差別なのかも知れない。難しい。
その上で、倉持の言った“自立することは大切だけど、それが孤立とイコールになってはいけない”という言葉が重く刺さる。
Posted by ブクログ
夕方から明け方まで営業する、メニューは定食ひとつだけ、時々幽霊のお客さんもおみえになります。
…の「ばんめしや」のシリーズももう13弾目。
店主・夏神留二と元イケメン俳優・五十嵐海里が、時々現れる幽霊のお客さんの心残りを料理で癒していくシリーズとして始まったが、今は、過去に傷を持つ二人の成長物語としても、大いに読み応えのあるところ。
しばらくは、海里の演じることへの情熱と、それを見守りながら、自分は何がしたいのかと自問する夏神が描かれていたが、今回は夏神にスポットが当たる。
夏神の料理の師匠の形見とも言える古い料理本は前作に初出だが、引き続き「昭和のメニューを現代に」と研究していた夏神の努力が認められる形である。
作品名物の幽霊さんも、そう来るか、という形で登場。
今回もいろいろ考えさせられる言葉があった。
事故で目が不自由になった女性が口にした、“優しい差別”という抗議もその一つ。
障害のある人にどう接するのがいいのか、この歳になっても自信が無いというのが正直なところ。
なるべく特別扱いはせずに、困った時には「手を貸してほしい」と気兼ねなく言ってもらえる信頼関係と雰囲気を作るのが大切なのではないか、と頭では考えるのだけれど。
夏神の前進に、ちょっと焦る海里。
焦らずに、良い意味で競争してほしい。
調整役は、いい味出してる眼鏡、ロイドさんにお任せします。
『豚肉と野菜の胡麻酢和へ』のレシピを巻末に載せてほしかったなあ~
プロローグ
一章 つつがなき日々
二章 上手くいかない日々
三章 そっともたれかかること
四章 思いがけない人物
五章 それぞれの荷物
エピローグ
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