小説 - 切ないの検索結果

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  • 嘘と聖域
    4.3
    胸アツ法廷エンタメ、待望の新シリーズ始動!  テネシー州プラスキ。無敵の検事長ヘレン・エヴァンジェリン・ルイスは、女子高校生が被害者となった、街の実業家によるレイプ事件の裁判に臨もうとしていた。しかし、裁判の直前にヘレンは元夫の殺人容疑で逮捕されてしまう。ヘレンはかつて、殺人容疑で起訴したことがありながら、最も信頼を寄せている弁護士ボーセフィス・ヘインズに弁護を依頼する。愛する妻ジャズと心の師トムを喪い失意の底にいたボーだが、たった一人で圧倒的不利な裁判に挑むことに。しかし事件の背後には38年間明かされることのなかった禁忌があった……。  話題の胸アツ法廷エンタメ「トーマス・マクマートリー」四部作に続く、待望の新シリーズがついに始動!
  • 嘘なら優しく
    3.0
    孤独な夜の谷底で、誰かが不意に心の襞に手を差し入れてくる。ひやりとした感触を残酷に感じながら、味わわずにはいられない。そんな恋の始まりがある(あとがきより)。そんな恋はきっと初恋ではなく、せつなく苦しい、いくつかの恋を経て、それでもやっぱりその手を取らざるを得ない、心の事情がある。終わらせなければならなかったそんな恋を、一つ一つ心の襞に刻み込むように書かれた恋愛小説集。表題作ほか、「父の恋人」「魂の音符」「手のひらのプライド」「あなたを抱いた夜」「孤独の夜の夢」。
  • 嘘の木
    4.2
    高名な博物学者のサンダリーによる大発見、翼のある人類の化石。だがそれが捏造だとの噂が流れ、サンダリー一家は世間の目を逃れるように島へ移住する。だが噂は島にも追いかけてきた。そんななかサンダリーが謎の死を遂げ、父の死因に疑問を抱いた娘のフェイスは密かに調べ始める。父が遺した奇妙な手記、嘘を養分に育ち真実を見せる実をつけるという不思議な木、フェイスは真相に辿り着くことができるのか。19世紀イギリスを舞台に、時代の枷に反発し真実を追い求める少女を生き生きと描いた、コスタ賞大賞・児童書部門賞ダブル受賞の傑作。
  • 嘘の世界で、忘れられない恋をした
    値引きあり
    4.4
     余命1年の宣告を受けた高校2年の月島誠は、想いを寄せる美波翼に気持ちを伝えられない日々を送っていた。でも、それでいい。そう思っていたある日、誠は翼から映画制作部に誘われ、事態は思わぬ方向に転がり始める。  活動を重ね互いに惹かれ合う二人だったが、残酷にも命の刻限は確実に迫っていた。そこで誠は、余命のことを知らない翼が悲しまないよう、ある作戦を実行するが――。  映画を通じて心を通わせる少年少女たちを描いた、感涙必至の青春ラブストーリー。
  • 嘘は罪
    3.4
    愛と憎悪が静かにからみあう日常の怖ろしさ 電車の中で突然、黄色い薔薇の花束を渡してきた、見知らぬ若い男の真意は? 予期せぬ展開と結末が待ち受ける、12の短篇小説集
  • 嘘(PHP文芸文庫)
    4.2
    あの夏、私たちは「家族」だった――。息子を事故で亡くした絵本作家の千紗子。長年、父・孝蔵とは絶縁状態にあったが、認知症を発症したため、田舎に戻って介護をすることに。父との葛藤と息子の死に対する自責の念にとらわれる千紗子は、事故によって記憶を失った少年の身体に虐待の跡を見つけ、自分の子供として育てることを決意する。「嘘」から始まった暮らしではあるものの、少年と千紗子、孝蔵の三人は、幸せなひとときを過ごす。しかし、徐々に破局の足音が近づいてきて……。切なさが弾ける衝撃の結末――気鋭のミステリ作家が描く、感動の家族小説。
  • 嘘を愛する女
    3.8
    大手食品メーカーに勤め、業界の第一線を走るキャリアウーマン・川原由加利(演:長澤まさみ)は、研究医で優しい恋人・小出桔平(演:高橋一生)と同棲5年目を迎えていた。由加利が結婚を意識し始めたある日、桔平はくも膜下出血で倒れ、意識不明の状態で病院へ運ばれてしまう。訪ねてきた警察官は、さらに由加利に衝撃の事実を告げる。桔平の所持していた身分証類はすべて偽造で、職業はおろか名前すら、すべてが「嘘」だったというのだ。 「あなたはいったい誰?」 騙されていたショックと、彼の正体への疑問を拭えない由加利は、私立探偵の海原(演:吉田鋼太郎)に依頼し、桔平の身元調査に乗り出す。やがて、桔平が書きかけていた700ページもの小説が見つかる。そこには、誰かの故郷を思わせる描写や、幸せな家族の姿が描かれていたのだった。小説の舞台が瀬戸内海のどこかであることをつきとめた由加利は、桔平の秘密を追うことに・・・・・・。 なぜ桔平はすべてを偽り、由加利を騙さなければならなかったのか。 そして、彼女はいまだ病院で眠り続ける「名もなき男」の正体に辿り着くことができるのか――。 長澤まさみ、高橋一生 共演で話題の映画『嘘愛』を完全小説化。小説で明かされるもうひとつの真実とは――。 ◆◆◆◆ 2018 年1 月20 日(土)ROADSHOW 映画『嘘を愛する女』 出演 長澤まさみ 高橋一生 DAIGO 川栄李奈 黒木瞳 吉田鋼太郎  監督 中江和 c2018「嘘を愛する女」製作委員会 ◆◆◆◆
  • 歌行燈・高野聖
    4.0
    1巻473円 (税込)
    飛騨天生(あもう)峠、高野の旅僧は道に迷った薬売りを救おうとあとを追う。蛇や山蛭の棲む山路をやっと切りぬけて辿りついた峠の孤家(ひとつや)で、僧は匂うばかりの妖艶な美女にもてなされるが……彼女は淫心を抱いて近づく男を畜生に変えてしまう妖怪であった。幽谷に非現実境を展開する『高野聖』ほか、豊かな語彙、独特の旋律で綴る浪漫の名作『歌行燈』『女客』『国貞えがく』『売色鴨南蛮』を収める。

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  • うたう
    3.8
    1巻1,760円 (税込)
    ベストセラー『ひと』 『まち』 『いえ』に続く感動の青春譚! わたしは母を傷つけた。たった一人の肉親を、言葉のナイフで――。 あれから13年、後悔ばかりで大人になった。 でも、孤独に負けずにいられたのは、母の、仲間の、「うた」 があったから。 母がわたしを産んだ歳になった。今、わたしに、湧き出るものがある――。 27歳の古井絹枝には、晴らすことのできない後悔があった。 中学生の頃、地域の合唱団に所属する母に「一緒にうたおうよ」と誘われたものの、撥ねつけてしまったのだ。母が秘めていた想いも知らずに・・・・・・。 大学時代、絹枝はバンドを組んでいた。 ギター担当は伊勢航治郎。バンド解散後もプロを目指したが芽が出ず、だらしない日々を送っていた。 ベース担当は堀岡知哉。バリバリ働く妻がいるが、自分はアルバイトの身で、音楽への未練も僅かにある。 ドラムス担当は永田正道。大学卒業後、父が越えられなかった資格試験の壁に挑もうとするが・・・・・・。 かつての仲間が、次の一歩を踏み出そうとする物語。
  • うたうとは小さないのちひろいあげ
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    桃子は高校1年生。中学時代に親友だった綾美も同じ高校に入学したが、まもなく不登校になった。それは中学時代に体験した壮絶ないじめが尾を引いているからだったらしい。一方、人数不足の「うた部」(短歌)に思いがけなく入部した桃子は綾美に対して、高校で友達は作らないという宣言までしてしまう。そしてある日の放課後、うた部で短歌甲子園に出場しようという話が持ち上がって…。第53回野間児童文芸賞受賞作。
  • うたかた
    3.5
    アイツにとって、俺は、うたかたのような存在でしかなかったのかもしれない。でもあの時の幸福は、うたかたではなかったと思う――。チンピラの焦がれる恋を描く表題作ほか、大阪で彼を待つタミ子や、障害を持つわたしの実らぬ思いなど、自分を「消え去る泡」のように感じてしまう5つの恋を描いた、切ない短編集。
  • うたかたの日々
    4.0
    青年コランは美しいクロエと恋に落ち、結婚する。しかしクロエは肺の中に睡蓮が生長する奇妙な病気にかかってしまう……。愉快な青春の季節の果てに訪れる、荒廃と喪失の光景を前にして立ち尽くす者の姿を、このうえなく悲痛に、美しく描き切ったラブストーリー。ヴィアンの代表作であり、20世紀フランス文学の「伝説の作品」が、鮮烈な新訳で甦る! 映画『ムード・インディゴ~うたかたの日々~』原作。
  • うたかたの日々
    4.1
    【映画「ムード・インディゴ うたかたの日々」原作】純粋無垢、夢多き青年コランが出会った少女クロエは、肺の中に睡蓮が生長する奇病にかかっていた――パリの片隅で儚い青春の日々を送る若者たちの姿を、優しさと諧謔に満ちた笑いで描く、現代で最も悲痛な恋愛小説。39年の短い生涯を駆け抜け、様々なジャンルで活躍した天才ヴィアンの代表作。
  • うたかたモザイク
    3.8
    甘くてスパイシーで苦くてしょっぱい、人生の味わいを詰めこんだ17の物語。どんな人にも、どんな日々にも、凸凹や濃淡、裏表はかならずあるから、そんな欠片を集めたこの本のなかに、自分に寄り添う物語がきっとある。文庫化に際し「魔法少女ミラクルミルキー」「大阪の叔父さん」「前夜」「ムーンライダー」を収録。 sweet / spicy / bitter / salty / tasty 第171回直木賞受賞作『ツミデミック』で話題の著者、 一穂ミチの色とりどりの欠片をちりばめた、味わい豊かな作品集 あなたの思いや生きかたが きらめき、翳(かげ)り、     揺らいで、にじむ。
  • うたげと孤心
    4.0
    1巻1,089円 (税込)
    詞華集の編纂,歌合,連歌といった古典詩歌の創造の場としての「うたげ」,これに対峙する創作者たちの「孤心」.『万葉』『古今』,そして『梁塵秘抄』等々,日本詩歌史上の名作の具体的な検討を通して,わが国の文芸の独自性を問い,日本的美意識の構造をみごとに捉えた名著.豊饒なる詩のこころへの誘い.(解説=三浦雅士)

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  • 歌の話・歌の円寂する時 他一篇
    3.5
    「文学というものは、われわれの実際の生活から離れたものが、よいのではありません」歌人の感性と学者の分析、釈迢空(しゃくちょうくう)の名を持つ折口信夫(おりくちしのぶ)(1887-1953)のふたつの眼はともに鋭い。歌の歴史と味わい方を若い読者に語る「歌の話」、短歌滅亡を論じてその宿命と未来を問う「歌の円寂する時」。「女流短歌史」を併録。(解説=岡野弘彦)

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  • 歌のわかれ・五勺の酒
    3.8
    1巻1,100円 (税込)
    金沢を舞台に旧制四高生・片口安吉の青春の光と影を描く「歌のわかれ」、敗戦直後、天皇感情を問うた「五勺の酒」。この二篇のほか、「村の家」「萩のもんかきや」など著者の代表的な短篇七篇を収める。詩篇「歌」、自作をめぐる随筆を併録。文庫オリジナル。 〈巻末エッセイ〉石井桃子・安岡章太郎・北杜夫・野坂昭如 ■目次 歌(詩) 【Ⅰ】 歌のわかれ/春さきの風/村の家/広重/米配給所は残るか/第三班長と木島一等兵/軍楽/五勺の酒/萩のもんかきや 【Ⅱ】 「春さきの風」「五勺の酒」の線/「春さきの風」のとき/「第三班長と木島一等兵」おぼえがき/五十年まえと三十年まえ 【中野重治をめぐって】 ある機縁(石井桃子)/我慢と律義と剽軽と(安岡章太郎)/「茂吉ノート」など(北杜夫)/青春の書(野坂昭如)
  • 歌姫メイの秘密
    3.0
    1巻1,562円 (税込)
    「ドライブイン蒲生」「ゆず子の形見」の芥川賞作家が贈る、峻烈な「ボーイ・ミーツ・ガール」メイは、小学校4年生のときに、母親といっしょに"ありがた教"と呼ばれるN神聖教会のキャンプから逃げてきた。かわいいのに風変わりで、歌が抜群にうまいのだ。どうしても自分の本当の父親と会ってみたい、というメイ。高校生になった僕らは、ようやく探し当てた父親の家へと向かうが……。
  • 歌われなかった海賊へ
    4.5
    1巻2,090円 (税込)
    1944年、ナチス体制下のドイツ。父を処刑されて居場所をなくした少年ヴェルナーは、体制に抵抗しヒトラー・ユーゲントに戦いを挑むエーデルヴァイス海賊団の少年少女に出会う。やがて市内に建設された線路の先に強制収容所を目撃した、彼らのとった行動とは?──本屋大賞受賞第一作/電子書籍限定でカバーイラスト全体を特別収録
  • 打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
    3.7
    「打ち上げ花火は横から見たら丸いのか、平べったいのか?」 夏の花火大会の日、港町で暮らす典道は幼なじみと灯台に登って花火を横から見る約束をする。その日の夕方、密かに想いを寄せる同級生のなずなから突然「かけおち」に誘われる。なずなが母親に連れ戻されて「かけおち」は失敗し、二人は離れ離れに。彼女をとり戻すため、典道はもう一度同じ日をやり直すことを願うが――。繰り返す1日の果てに起こる、恋の奇跡の物語。
  • 内田百閒随筆集
    4.5
    借金、酒、猫、鉄道……。諧謔と機知に満ちた百閒の随筆を、阿房列車シリーズに同乗した「ヒマラヤ山系」こと平山三郎が精選。
  • うちの子が犯人なわけない
    3.0
    若い頃、フローレンスはスパイスガールズの二番煎じみたいなガールズバンドでデビューしたものの、鳴かず飛ばずのまま引退。30歳のいまはバルーンアートの仕事でなんとか糊口をしのぐ日々。そんな彼女のたったひとりの味方は、10歳の息子ディランだけ。口が悪くて破天荒、行き当たりばったりのフローレンスにはママ友なんて一人もいない。だがある日、その大事なディランに「誘拐犯」の疑いが! クラスメイトが校外学習中に行方不明になり、その子のリュックがなぜかディランの部屋に隠されていたのだ。あらゆる証拠がディランの犯行を示しているけど、そんなこと関係ない! フローレンスはせっせと証拠を隠滅するかたわら、真犯人を捜すことに。息子の危機をきっかけに破天荒ママが人生を立て直していく、笑いと涙に溢れたコージーミステリ。
  • ウチのセンセーは、今日も失踪中
    4.0
    富山から東京の出版社に漫画の持ち込みに行った宏彦は、失踪癖のある大御所漫画家のアシスタントになるハメに。クセのある仲間や編集者とセンセーの連載を落とさないよう必死に頑張る宏彦。実は、陸上の有望選手だったが、高三の秋のある事件で進学を諦め、病弱な妹の言葉で漫画家を目指すことになったのだ。カッコ悪くも沁みる、痛快エンタメ。
  • うちの父が運転をやめません
    3.9
    猪狩雅志は高齢ドライバー事故のニュースに目を向けた。78歳といえば親父と同じ歳だ。妻の歩美と話しているうちに心配になってきた。夏に息子の息吹と帰省した際、父親に運転をやめるよう説得を試みるが、あえなく不首尾に。通販の利用や都会暮らしのトライアル、様々な提案をするがいずれも失敗。そのうち、雅志自身も自分の将来が気になり出して……。父は運転をやめるのか。雅志の出した答えとは? 心温まる家族小説!
  • 宇宙神の不思議
    3.5
    幼い頃に宇宙人に誘拐されたという記憶を持つ少女・宣子。彼女の記憶に秘められた謎とは――? 通称「百のサークルに所属する男」として知られるキャンパスの名物学生・水乃サトルの活躍を描く、長編本格ミステリー
  • 宇宙船の落ちた町
    4.0
    「宇多莉町には何もない」。住民が揃ってそう口にする田舎町で生まれ育った青砥佑太は、十四歳の夏、裏山で巨大な宇宙船の墜落を目撃する。十年後、宇宙船に乗っていた異星人は地球社会へと徐々に溶け込み、佑太は近隣の大都市・舞楼市に移住して無気力な生活を送っていたが、彼らの関係性は「あるアイドルの握手会」から劇的に変わっていく。過去と未来、共生と排斥、都市と辺境、世界と自己――。人が自身と異なる存在とどう向き合うかを描いた物語。
  • 宇宙のあいさつ
    3.9
    1巻880円 (税込)
    植民地獲得のために地球から派遣されてきた宇宙船はすてきな惑星を占領することができた。温和な気候、豊富な食料、従順な住民たち、200歳の平均寿命――疲れた地球人のための保養地として申し分なかった。しかし、喜びもつかの間、おそるべき事実が……無気味なイロニーのあふれる表題作など、奔放なアイデアと洒脱なエスプリでスマートに描くショート・ショートの傑作35編。
  • 鬱屈精神科医、占いにすがる
    3.9
    1巻1,408円 (税込)
    心の医者にとって救済とは? 「わたし」を救ったという「透明な裁縫箱」が数十年をかけて結晶化し、本という姿になって今ここに現れた。 私小説にして哲学書、文学にいざなう力に満ちた、豊かな本だ。 小池昌代(詩人・作家) 精神科医は還暦を迎えて危機を迎えていた。無力感と苛立ちとよるべなさに打ちひしがれる。しかし、同業にかかるわけにもいかない。それならいっそ街の占い師にかかってみようと思い立つ。はたして占いは役に立つのか。幾人もの占い師にあたっていって、やがて見えてきたもの……。人間が“救済”されるとはいったいどういうことなのか。私小説的に綴られる精神科医の痛切なる心の叫び。
  • ウッド・ウォーカーズ1 記憶喪失の少年
    4.0
    ドイツでの超人気児童書シリーズの翻訳作品・第1巻。「記憶喪失の少年・ミステリーボーイ」と、いろんな新聞やテレビ局が僕のことを報道した。ある日森から現れ出た不思議な少年だって。「あの子が誰か、誰も知らない。あの子自身もわからない、記憶を失ってしまっている」。本当は僕の記憶はちゃんとあるし、何もかも覚えている。もちろんあの日のことも……。
  • 美しいアナベル・リイ
    3.6
    かつてチャイルド・ポルノ疑惑を招いて消えた映画企画があった。それから30年、小説家の私は、その仲間と美しき国際派女優に再会。そして、ポオの詩篇に息づく永遠の少女アナベル・リイへの憧れを、再度の映画制作に託そうと決意するのだが。破天荒な目論見へ突き進む「おかしな老人」たちを描く、不敵なる大江版「ロリータ」。『臈たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ』改題。
  • 美しい家
    3.6
    少女が神隠しに遭い、居るはずのない子供たちの笑い声が聞こえる……。「化け物屋敷」と噂される友人宅の古家(ふるや)に滞在した「私」は、いつしか「家が見せる夢」に憑(つ)かれていく――(表題作)。雨の夜、裏路地に蹲(うずくま)る影。それは雨粒が象(かたど)った朧気(おぼろげ)な女性の輪郭だった。妖しい美しさに惹(ひ)かれた男は……(「幻の女」)。怪異蒐集家としても名高い著者による、甘美な幻想譚7編。
  • 美しい顔
    4.4
    1巻1,353円 (税込)
    未曾有の災害に襲われた町。高校生のサナエは、幼い弟を連れて避難所に身を寄せていた。混乱の中、押し寄せるマスコミの取材にねじれた高揚感を抱くサナエ。だがいつまでも目を背け続けるわけにはいかない、いつか訪れなければならない場所があった。強く、脆く、そして激しく--喪失の悲しみと絶望の底からの、帰還の旅路。
  • 美しい果実
    値引きあり
    3.3
    結婚して間もなく新種の難病にかかり妻が倒れた。昏睡状態に陥った妻を連れ出した俺は、とある農園に愛する妻を埋めた。それが彼女の遺言だった――。選考委員が驚愕した第9回『幽』文学賞短篇部門大賞受賞作。
  • 美しい距離
    4.0
    芥川賞候補作 島清恋愛文学賞受賞作 死ぬなら、がんがいいな。 がん大国日本で、医者との付き合い方を考える病院小説! ある日、サンドウィッチ屋を営む妻が末期がんと診断された。 夫は仕事をしながら、看護のため病院へ通い詰めている。 病室を訪れるのは、妻の両親、仕事仲間、医療従事者たち。 医者が用意した人生ではなく、妻自身の人生をまっとうしてほしい―― がん患者が最期まで社会人でいられるのかを問う、新しい病院小説。 解説・豊崎由美 ※この電子書籍は2016年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • うつくしい子ども
    4.1
    14歳の兄は、それでもこの世界をあきらめなかった 裏山で見つかった、9歳の少女の惨殺体。“犯人”は、まだ13歳のぼくの弟だった。絶望と痛みの先に、少年が辿りつく真実とは――。 ※この電子書籍は2001年12月に文藝春秋より刊行された文春文庫の新装版です。
  • 美しい心臓
    3.5
    DVに憑かれた冷酷な夫から逃げ出したわたしが、職場で偶然知り合った既婚者の彼。その導きで始まった密会のたわむれは、わたしを絶望の淵から救った。甘い官能に溺れるふたつの魂は、秘密の部屋を抜け、やがて緑滴る中米の地を目指す。生命が躍動する新世界で、わたしが望んだのは、しかし、欲して止まない彼の死だった。悪魔的に美しく、愛と見まごうほどに純粋な感情の行方。
  • 美しい夜
    値引きあり
    4.3
    1巻852円 (税込)
    高校生の晴野(はるや)は部屋を出られない。胸がどきどきして苦しくなるからだ。 そのせいで学校にも行けず、ひとけのない夜にだけ外に出る生活。 奔放な母親は再婚した義父と暮らしており、連絡は途絶えがちになっている。 母親の記憶は、見知らぬ男からの暴力と二重写しだった。 ある夜、コンビニからの帰り、晴野は同級生の美夜子(みやこ)と出会う。 「悪い人間になりたい」という彼女は、そのわりに、飲酒も喫煙も、 万引きも暴力も「犯罪だから駄目だよ」と言う。 そして晴野は美夜子と、まるで子供の遊びのような、無邪気な夜の時 間を重ねていく。しかし夏のある日、彼は彼女の「秘密」に気づき……。 「魔法のiらんど大賞2022」小説大賞<文芸総合部門>特別賞 優しく美しい言葉で紡がれる、胸を打つ青春純愛小説。
  • 美しき一日の終わり
    4.0
    母親を亡くした8歳の秋雨が美妙の家に引き取られたのは、彼女が15歳の時だった。辛くあたる母から秋雨を庇ううちに姉弟という間柄を超えていくようであったが、その思いをずっと胸に秘めたまま、出会いから五十五年となるその日、美妙は娘夫婦と孫娘が起き出す前に、取り壊しが決まった家へと向かう――。
  • 美しき殺人法100
    3.2
    遥かなる昔から、人は人を殺すために、様々な手法を編み出してきた。バラの花びらや接吻を使った奇想天外の殺人法から、残虐きわまりない逆さはりつけや塗りこめまで、そのアイディアと多様さには、目を見張るばかりである。この本は、古今東西の殺人史を彩った殺人法の数々をサンプルした、怖るべき百選である。
  • 虚けの舞
    値引きあり
    4.0
    天下人となった豊臣秀吉によって、すべてを奪われた織田信長の次男・信雄、関東の覇者を誇る家門を滅ぼされた北条氏規。二人は秀吉に臣従し、やがて朝鮮出兵の前線である肥前名護屋に赴く。その胸中に去来する思いとは何だったのか?屈辱を押し殺し苛烈な時代を生き抜こうとした落魄者の流転の日々を哀歓鮮やかに描ききる感動の歴史小説。
  • うつせみ
    3.3
    1巻1,672円 (税込)
    「もし自分に飽きたなら、いくらでも取り替えてしまえばいいのよ」。美容整形をくり返すばあちゃんは言うけれど、私は、なりたい自分がわからない。見られることの痛みを描く、紗倉まなの最新小説! 周囲に馴染めずバイト先をクビになり、グラビアアイドルの仕事を始めた辰子。 売れっ子の仕事仲間はSNSの評価に神経をとがらせ、79歳のばあちゃんは傷跡を重ねながら整形をくり返す。 ゴールの見えない「美しさ」に追われ、ままならない体と生きづらさを抱える彼女たちは……。 野間文芸新人賞候補となった『春、死なん』に続く、新境地注目作。
  • 空蝉処女
    値引きあり
    4.0
    終戦によって、ようやく人間らしい感情を取り戻していた私は、何年かぶりで中秋名月を愛でる気になった。五分あまり歩いて大きな池のあたりにさしかかった時、突如として、うら若い女性の美しい唄声が聞こえてきた。声に誘われ竹藪の中へ歩を進めた私は、はたとその場に立ち止まった。行く手の小高い段の上に、月光で銀色に輝くワンピースに竹の葉影を斑々とさせて、神秘なまでに美しい女性が佇んでいた……。ロマンチシズムの極致。数奇な運命を辿り、今蘇った横溝文学異色の名作。 カバーイラスト/杉本一文
  • うつせみ屋奇譚 妖しのお宿と消えた浮世絵
    3.3
    調布は深大寺の近く――武蔵野の自然が残るその地には、子どもにしか視えない宿屋がある。幽霊や妖怪など<人でないモノ>が泊まる宿屋、「うつせみ屋」。人間は、〈特別な用〉がなければ、入ることができない。怖がりな小学六年生の鈴は、ある夜、浮世絵師だった亡き祖父の霊に「浮世絵から出ていった絵を――〈あの子〉を探してほしい」と頼まれ、祖父のヒントを頼りに、うつせみ屋にたどり着く。鈴がそこで出会ったのは、どこか寂しげな面持ちの青年店主・晴彦と、気まぐれに自分を助けてくれる白い狐だった。晴彦から、祖父が浮世絵師を志すきっかけとなった浮世絵コレクションを見せられた鈴は、うつせみ屋に通うことを決意し、時に晴彦からヒントを与えられながら、絵の正体へと近づいていく。人でないモノの宿は、怖い。しかし、妖の宴に巻きこまれ、妖と言葉を交わすうちに、鈴は怖がりながらも、うつせみ屋に惹かれるようになる。やっとできた学校の友達の京子にせがまれてうつせみ屋を訪れた鈴だったが、そこで京子が行方不明となり…。果たして京子を救出できるのか。あの白い狐は何者だったのか。ハラハラドキドキでラストまで一気読みの本作。
  • ウツボカズラの夢
    3.7
    斉藤未芙由は長野から上京する。亡くなった母の従姉妹の家に住み込み、家事の手伝いをしながら毎日を過ごす。団体職員の父、専業主婦の母、大学生の長男、高校生の長女が暮らすその家、鹿島田家の日常を未芙由の静かな視点で描く。
  • うつろがみ 平安幻妖秘抄
    3.7
    源譲は幼き頃に帝である父と母を亡くし、以来無欲に生きてきた。だが突如、時の権勢者・藤原基経に呼び出され何物かに憑かれた姫を正気に戻すよう求められる。姫の魂を取り戻すため譲は魔道山へ向かうが……
  • 虚ろなる十月の夜に
    3.4
    切り裂き魔(ジャック)に吸血鬼(ドラキュラ)、名探偵(ホームズ) いずれ劣らぬ曲者たちが旧き神々(クトゥルー)に対峙する―― 十月の終わりの万聖節前夜に、そのゲームは行われる。 《閉じる者》と《開く者》、旧き神々を崇拝する者たちとそれを阻止せんとする者たちの、 世界の変革と保持を巡る戦い──《大いなる儀式》が。 御主人切り裂きジャックと使い魔である犬のスナッフもまた、《大いなる儀式》の参加者である。 彼らが来た村には、ドラキュラ伯爵、フランケンシュタイン博士らの姿があり、 使い魔たちは儀式へ向け情報を集めている。 スナッフは魔女ジルの使い魔である猫のグレイモークと頻繁に情報を交換するが、 果たして彼女たちが味方なのかすらもわからないのだ。 そして儀式の日が迫る中、参加者たちの周りに名探偵シャーロック・ホームズの影が見え隠れする──。 著名なキャラクターたちとクトゥルー神話を融合させ、 ネビュラ賞候補作ともなった、奇想横溢のゼラズニイ最後の長篇。
  • 卯月の雪のレター・レター
    3.5
    両親を亡くした後、就職を機に「わたし」は妹を引き取る。ふたりで懸命に生きてきたが、最近になって妹が不可解な行動を取るようになり……。姉妹のあやうい関係を描く「小生意気リゲット」。教育実習先の小学校で出会った、嘘つき呼ばわりされる少女。彼女の言葉の真意を実習生が読み解く「狼少女の帰還」。祖父宛に届いた、六年前に亡くなった祖母からの手紙。それに込められた秘密を女子高生が追う表題作ほか、揺れ動く少女たちの心と、温かさや切なさに満ちた謎を叙情豊かに描いた全5編を収録。青春ミステリの名手が贈る珠玉の短編集。/解説=紅玉いづき
  • ウナノハテノガタ
    3.6
    〈螺旋プロジェクト〉、ついに文庫化! 「いいか、島でのこと、だれにも話してはいけない」 海の民の少年オトガイは、父から代々伝わる役目を引き継ぐ。 山の民の少女マダラコは、生贄の運命から逃れて山を下りる。 死を知らぬ海の民イソベリ、死を弔う山の民ヤマノベ。 二つが出会い、すべてが始まる原始の物語。 〈巻末座談会〉八作家が語る、〈螺旋プロジェクト〉のいままで 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』(本作) 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』
  • うぬぼれ刑事
    値引きあり
    5.0
    超恋愛体質の刑事・うぬぼれは、捜査に支障をきたすほどほれっぽいが、その恋心が事件解決へと導く。父も元刑事で現在は警察小説執筆中。バーの常連「うぬぼれ5」などクドカンワールド満載の完全シナリオ集。
  • 鵜野森町あやかし奇譚 猫又之章
    3.7
    1~2巻699~720円 (税込)
    杉田智和氏(声優)絶賛! 「奇跡の価値を決める前に、この物語を読んで欲しい。」 エブリスタ「現代ファンタジー×切ない」部門第1位!(2019年3月24日調べ) 少年が出会ったのは、言葉を喋る不思議な猫と笑顔を忘れた少女……それぞれの“心”を取り戻すまでの、ひと夏の物語。ある事情で空手部を休み続けている男子高校生・朝霧夢路。嵐の日、彼は実家の神社に倒れていた霊獣・猫又のサクラを助ける。サクラを居候させることになった夢路は、ひょんなことから無口な同級生・日野咲と交流するようになるが、サクラは咲から「陰の気」を嗅ぎ取った。時を同じくして、鵜野森町には異様な雨が降り続け――。心に傷を負った少年少女と猫又が織り成す、感動の青春小説。
  • ウバステ
    3.7
    1巻1,683円 (税込)
    孤独死って、案外、幸せなんじゃない? 逗子の実家に独りで暮らす駒田世津子は小説家。20年前、自身の作品『ウバステ』がTVドラマ化された縁で、元TV局プロデューサーの小野坂哲子、シナリオライターの舘川信代、女優の千田友枝、監督の妻だった谷崎寿々の5人で食事会を続けている。世津子の還暦パーティから三年たった冬、寿々が千駄木のアパートで孤独死したという知らせが入った。謎多き死に一同は憶測をめぐらす。年が明けると、寿々の元夫である梶谷も不審死を遂げた。食事会のメンバーにはそれぞれ、2人から遺書めいた年賀状が届いていた。  2人の死に疑問を覚えた世津子は、ほかの仲間に引きずられるように、寿々のアパートに向かう。そこは、世津子が若かりしころ付き合っていた梶谷が住んでいた部屋だった。過去の記憶がフラッシュバックする。そのときから世津子の体調は異変を示し始めた。やがて真相に迫るうち、『ウバステ』のモデルとなった高級老人ホーム「ユートピア逗子」と、世津子自身の出生の秘密に触れることに……。  “イヤミスの女王”が新たに描くミステリーの裏テーマは「老いと死」。昭和歌謡をBGMに「おひとり様の老後」「幸せな最期の迎え方」を描き出す、著者の新境地。 ※電子書籍なので、本文中に書き込むことはできません。必要に応じてメモ用紙などをご用意ください。 ※本書に掲載されている二次元バーコードは、デバイスの機種やアプリの仕様に よっては読み取れない場合もあります。その場合はURLからアクセスしてください。
  • 産声が消えていく
    3.9
    現場の医師が綴った迫真のサスペンス、待望の電子化! 〈24時間対応〉〈いかなる患者も断わらずに診る〉という診療方針を掲げる希望会総合病院。医療関係者からは異端と見られ、ハードな研修制度で知られるこの病院に、志あふれる産婦人科医・菊池堅一は入職した。しかし現実は甘くなかった。慢性的医師不足、過重労働、そして理不尽な医療訴訟。過酷な労働環境は、精神的にも肉体的にも菊池を疲弊させていく。そして、降りかかった予想外の事件。入院患者の分娩中に救急産婦の治療が重なり、生まれた新生児に障害を残してしまったのだ。人手のない夜勤中での出来事だったが、菊池は適切な医療措置を怠ったとして、巨額の賠償金支払いを求める訴訟を起こされる。はたして菊池に過失はあったのか? 最前線で奮闘する現役医師が、現代日本の医療崩壊の実態をあますところなく描いた渾身作!
  • 産まなくても、産めなくても
    3.8
    妊娠と出産にまつわる、女性にとって切実な話題を切り取った七つの物語──「第一話 掌から時はこぼれて」39歳の女性弁護士が、ふとしたきっかけで知った卵子凍結の情報に、心が大きく揺さぶられて……。/「第二話 折り返し地点」妊娠よりもオリンピック出場を優先してきた女性アスリート。レース前、胸に去来したものは?/「第三話 ターコイズ」不妊治療中の女性たちが集うイベントで、子宮の劣化の話を聞いて愕然となり……。/「第四話 水のような、酒のような」バブル時代に独身生活を謳歌した男が、不妊治療のクリニックで思わぬ宣告を受け……。/「第五話 エバーフレッシュ」妊娠をめざすのか、仕事を優先するのか。女性の厳しい現実に対応する、新しい社内制度とは?/「第六話 五つめの季節」三度目の流産で子供をあきらめかけたとき、養子縁組のことを知り……。/「第七話 マタニティ・コントロール」近未来。不妊治療や子育て支援に大きな予算が投じられ、妊娠は政府によって制御されようとしていた。
  • 生まれ来る子供たちのために
    3.7
    世界で1番醜く、孤独な男――八木剛士。剛士を唯一支えてきた少女――松浦純菜。だが、剛士の非道な行いにより2人の関係は崩壊し、彼の最後の拠り所であった、最愛の妹にまで悲劇が!! 運命に翻弄される剛士は、最後の復讐を開始する……。すべての絶望が向かう先には一体何が――!? ついに明かされる、剛士の出生の秘密! 松浦純菜シリーズ、堂々の最終巻!!
  • 生まれつきの花 警視庁花人犯罪対策班
    3.7
    1巻1,760円 (税込)
    特殊能力を有し性格温厚で犯罪など起こさないはずの花人による凶悪事件が次々発生。警視庁捜査一課の火口竜牙は花人刑事の水科此葉と共に事件とその裏の陰謀を追う。ノンストップミステリ!
  • 生まれながらの犠牲者
    4.1
    自宅で寛いでいた警察署長フェローズへ、事件の報がもたらされる。成績優秀で礼儀正しいと評判の13歳の美少女、バーバラが行方不明になっていると、母親が電話をかけてきたというのだ。彼女が姿を消した前の晩、バーバラは生まれて初めてのダンスパーティに出掛けていた。だがパートナーの少年や学校関係者を調べても、有力な手がかりはつかめない。家出か事故か、それとも誘拐されたのか? 地道で真っ当な捜査の果てに姿を見せる、誰もが息を呑む衝撃のラスト――。本格推理の妙味溢れる警察小説の名手として名高い巨匠の、鮮烈な傑作を新訳で贈る。/解説=大矢博子
  • 生まれる森
    3.9
    失恋で心に深い傷を負った「わたし」。夏休みの間だけ大学の友人から部屋を借りて一人暮らしをはじめるが、心の穴は埋められない。そんなときに再会した高校時代の友達キクちゃんと、彼女の父、兄弟と触れ合いながら、わたしの心は次第に癒やされていく。恋に悩み迷う少女時代の終わりを瑞々しい感性で描く。
  • 馬を売る女
    4.5
    高速道路の非常駐車帯で殺されたのは、競馬情報を副業とするOLだった。彼女は秘書という立場を利用して馬主の社長のもとに集る情報を商売にしていた。家族も友人もいない女の金を狙う男の犯罪は成功したかに見えたが──表題作ほか、成人式の日に連れ込み旅館で着付けのアルバイトをした女の奇遇を描いた「式場の微笑」、ある蒐集狂が巻き込まれた完全犯罪をめぐる「駆ける男」、静かな山村に隠された人間模様が怖い「山峡の湯村」と、人間の業にせまる4篇。
  • 海とジイ
    4.3
    最期を見据えた生き様から光を得る人生賛歌。 舞台は、美しくもありときに恐ろしい顔を見せる海と島。3人のおじいさん=ジイの生き抜く姿と,そのジイから思いを受け取る人々の心模様をときに温かく、ときにいきいきと、ときに静かな筆致で描ききります。全3編の物語。 ●海神~わだつみ いじめが原因で不登校になった小学四年生の優生。ある日、瀬戸内の島に暮らす曾祖父を訪ねることになる。死期が近いはずの曾祖父・清次は、病人とは思えないほど元気に優生らを案内し、饒舌に振る舞う。その後入院となった曾祖父と優生が交わした二人だけの約束とは……。 ●夕凪~ゆうなぎ 70代後半の老医師とそのクリニックに20年以上勤め、支え続けてきた48歳看護師の女性。ある日、クリニックを閉院すると宣言した後老医師が失踪する。必死で探す看護師の女性が行き着いたのは瀬戸内の島。もう戻らない、と告げる老医師の覚悟とは。静謐でほのかに温もる大人の慕情。 ●波光~はこう すべてを陸上競技に捧げてきたが、怪我により人生どん底になってしまった澪二。試験を前に逃げるように子供の頃訪れていた島にある祖父の家へ。石の博物館のリニューアルオープンの準備を手伝ううちに、今まで知り得なかった祖父の青春時代、親友、そして唯一の後悔を聞き……。 ※この作品は単行本版『海とジイ』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 海と山のピアノ(新潮文庫)
    3.6
    「四国って土地だから行政からほっといてもらえるのかもしれない」二年に一度、村の全員で住む場所を移す「村うつり」。私は“足”を澄ませ、移った故郷を探す(「ふるさと」)。三崎の若い漁師達は遭難し、マグロになった。海に飛び込もうとする彼らを叱咤したのは船頭の大マグロ。励まされ、必死に漁を続けると――(「野島沖」)。生も死もほんとうも嘘も。物語の海が思考を飲みこむ、至高の九篇。(解説・彩瀬まる)
  • 海鳥の眠るホテル
    3.5
    『完全なる首長竜の日』の乾緑郎さんが描く現代ホラーです! 美術モデルのアルバイトをしながらカメラマンを目指す千佳。認知症を患う妻の介護に専念する靖史。廃墟に棲む、記憶を失くした男……。三人の記憶と現実が交差してひとつのファインダーに収まったとき、驚愕の真実が明かされる。哀切でノスタルジックなホラー・サスペンス。
  • 海贄考(電子復刻版)
    4.0
    1巻550円 (税込)
    十三年の結婚生活の後、愛のなくなった妻とわたしの人生は終っていた。死出の旅の途中で行きあった名も知らぬ土地、鐘ヶ関。日暮れの海に身を投じた二人だが、わたしだけが漁船に救われてしまった。鐘ヶ関では溺死者をエビス様と崇め、これを拾うと漁にありつけるという。わたしも「エビっさん」と呼ばれ、村に住みつくのだが……。民間伝承に材をとった表題作のほか、生と死の幻想が交錯する傑作短編七篇を収録。

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  • 海になみだはいらない
    4.2
    島に生まれ、海辺で育った章太。小学四年生だが、泳ぎともぐりでは誰にも負けない少年だ。ある日、章太のクラスに佳与という少女が転校してきた。都会から来た佳与にとって、海辺の暮らしは珍しいことばかり。すぐに島になじんで明るく過ごす佳与だったが、その一方で、時に寂しげな表情を見せることに章太は気付いていく……。それぞれの悩みと悲しみを乗り越えて、大きく成長するふたりの姿を描いた表題作「海になみだはいらない」をはじめ、生きる勇気を与えてくれる名作児童文学七編を収録。
  • 海に願いを 風に祈りを そして君に誓いを
    4.4
    優等生でしっかり者だけど天の邪鬼な凪沙と、おバカだけど素直で凪沙のことが大好きな優海は、幼馴染で恋人同士。お互いを理解し合い、強い絆で結ばれているふたりだけれど、ある日を境に、凪沙は優海への態度を一変させる。甘えを許さず、厳しく優海を鍛える日々。そこには悲しすぎる秘密が隠されていた――。互いを想う心に、あたたかい愛に、そして予想もしなかった結末に、あふれる涙が止まらない!!
  • 海猫(上)
    3.8
    1~2巻572~616円 (税込)
    女は、冬の峠を越えて嫁いできた。華やかな函館から、昆布漁を営む南茅部へ。白雪のような美しさゆえ、周囲から孤立して生きてきた、薫。夫の邦一に身も心も包まれ、彼女は漁村に馴染んでゆく。だが、移ろう時の中で、荒ぶる夫とは対照的な義弟広次の、まっすぐな気持に惹かれてゆくのだった――。風雪に逆らうかのように、人びとは恋の炎にその身を焦がす。島清恋愛文学賞受賞作。

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  • 海猫ツリーハウス
    3.5
    【第33回すばる文学賞受賞作】現代の太宰治? 大いに悩む! 25歳の亮介は、服飾デザイナーを目指しながらも、故郷の八戸で実家の農業を手伝いながら「親方」のもとでツリーハウス作りに精を出す毎日。人気者の兄・慎平が都会から「自給自足」の暮らしを求めて帰郷してきたことがきっかけとなり、平穏だった田舎町のつかの間の均衡が崩れはじめる……。青春の苦悩を南部弁を駆使して鮮やかに描き出した、注目の俊英デビュー作。
  • うみの歳月
    3.0
    宮城谷ファン必読! 若き日に書いた貴重な現代小説を初公開! 歴史小説家として世に出る以前に書いた現代小説がいま甦る! 未発表作品も含む現代小説五編と詩一編を収録。 小学生の時に身のまわりの世話をしてくれた年上の女・ツルと、故郷・蒲郡の生家の商事会社に勤める美緒。二人の魅惑的な女を描く「バラの季節」。 蒲郡の芸者置屋を舞台にした、川端康成や泉鏡花のスタイルを思わせる若き日の作品だが、師・立原正秋からは「陳腐だ」と赤エンピツで書かれて送り返されたという「秋浦」。 温泉町で土産物店を営む母と新婚夫婦三人の日々を、勤めを止めて母との同居を選んだ夫の視点から描いた中篇「発見者」は、執筆当時四十歳を過ぎ、最後に書きたいことを自由に書いてから筆を折ろうと決心して書いた作品。同じ時期に書いた「買われた宰相」(『侠骨記』に収録)が、後の中国歴史小説に繋がったという。 解説・湯川豊
  • 海の図(上) 彷徨の海
    -
    1~2巻682~726円 (税込)
    瀬戸内海に浮かぶ島で暮らす少年・壮吉は、二か月前から登校を拒否し、亡き父の生前の仕事を調べはじめた。父は、どうして家業であった漁師をやめ、電力会社の仕事を始めたのか? 誰よりも島の自然を愛していたはずの父が、自然破壊をもたらす工事に加担したのは何故なのか? 東京から来た姉妹・秀世と陽子、トランペット吹きの史麻さん、同級生たち、担任の島尾先生など、様々な人たちとの関わりの中で、今、壮吉は大きく変わろうとしている――。自分自身の生きる道を厳しく見つめて成長する少年の姿を描く長編。
  • 海の仙人
    4.3
    宝くじに当った河野は会社を辞めて、碧い海が美しい敦賀に引越した。何もしないひっそりした生活。そこへ居候を志願する、役立たずの神様・ファンタジーが訪れて、奇妙な同居が始まる。孤独の殻にこもる河野には、二人の女性が想いを寄せていた。かりんはセックスレスの関係を受け容れ、元同僚の片桐は片想いを続けている。芥川賞作家が絶妙な語り口で描く、哀しく美しい孤独の三重奏。

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  • 海の沈黙・星への歩み
    4.0
    ナチ占領下のフランス国民は,人間の尊さと自由を守るためにレジスタンス運動を起こした.ヴェルコールはこうした抵抗の中から生まれた作家である.ナチとペタン政府の非人間性をあばいたこの二編は抵抗文学の白眉であり,祖国を強制的につつんだ深い沈黙の中であらがいつづけ,解放に生命を賭けたフランス人民を記念する.

    試し読み

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  • 海の時計(上)
    3.5
    恋人と別れたばかりの水穂は、祖母の徳子と地方都市で2人暮らしをしている。彼女の家族は、他に母と姉。離婚後、恋に生きる母・伊沙子は恋人を追って伊豆へ。姉の加穂は東京で、今は夫と別居中だ。女だけの4人家族の人生模様と恋愛観を、札幌の四季の流れにのせて描く、大河長編。読みはじめたら止まらない、藤堂流感動人間ドラマの真骨頂!
  • 海の鳥・空の魚
    値引きあり
    4.0
    1巻231円 (税込)
    どんな人にも光を放つ一瞬がある。その一瞬のためだけに、そのあとの長い長い時間をただただすごしていくこともできるような――。恋、カレッジライフ、うたかたの日々。まちがった場所に戸惑い、溜息しつつ、何かをつかんだ輝きの一瞬、喜びの涙がこぼれた。海中に放たれた鳥のように生きてゆく、大好きな仲間たち。気鋭女流のきらめく作品集。
  • 海の見える花屋フルールの事件記~秋山瑠璃は恋をしない~
    3.5
    1~2巻616~638円 (税込)
    気づいたら、泣いていた。『全てが咲きましたよ! 』(天然ドジな花屋探偵)『……水かかってます』(ネ暗なバイト)花と大切な想い。胸がキュンとするミステリー! 【あらすじ】その花屋は海の見える街角に佇んでいる。店員の瑠璃さんは、人の名前さえ忘れるほどの天然ドジな女性だ。でも、花々の知識と愛情なら誰にも負けない。そんな彼女は花にまつわる事件は見過ごせず、花屋探偵さながらに謎を解き明かしていく。バイトの僕は少しずつ彼女に惹かれていくけれど、瑠璃さんには『人を好きになってはいけない過去』があって……。一輪の花に秘められた想いに、胸がキュンとするお仕事ミステリー!
  • 海の見える理髪店
    3.8
    主の腕に惚れて、有名俳優や政財界の大物が通いつめたという伝説の理髪店。僕はある想いを胸に、予約をいれて海辺の店を訪れるが…「海の見える理髪店」。独自の美意識を押し付ける画家の母から逃れて十六年。弟に促され実家に戻った私が見た母は…「いつか来た道」。人生に訪れる喪失と向き合い、希望を見出す人々を描く全6編。父と息子、母と娘など、儚く愛おしい家族の小説集。第155回直木賞受賞作。
  • 海の物語
    3.7
    真っ直ぐに生きる海の人たち――。浜辺の町を舞台に、腕利きの漁師である父親と二人で暮らす少年健太郎と、都会からの転校生可南子、担任の若い教師紀子先生との交流を鮮やかに描く。「海族」と名乗る灰谷氏が綴る浜っ子言葉は、軽やかであくまでも陽気である。海に生きる人々が持つ根本的な明るさは、あらゆる苦しみを乗り越え、全ての人の心に育まれてゆく。眩しい海の光が詰まった一冊。
  • 初雪 海は灰色 第一部
    4.2
    有罪判決を受け警察官を辞め、探偵の手伝いをするようになった麻生龍太郎。温泉芸者として流転の生活を送っているという元妻を探して、初雪がちらつくなか、麻生は新潟の山間の温泉町にやって来た。寂れた温泉街で聞き込みを始めた矢先、この町の有力者から資金を受けていたという男が失踪し、直後、宿の女将が何者かに殴られ重傷を負った。この町で何が起きているのか? そして、動揺する麻生の前に、妻を連れ去った男――山内練が現れた……。 『RIKO』、『聖なる黒夜』から連なる麻生龍太郎シリーズ、23年ぶりの長編刊行! 2026年12月頃、続編刊行予定。 著者作家生活30周年記念作品。
  • 海は見えるか
    値引きあり
    3.9
    東日本大震災から一年以上経過しても復興は遅々として進まず、被災者はいまだに“普通の生活”すらできずにいた。だがそんな町で、自らも阪神・淡路大震災で妻子を失った教師・小野寺は、子どもたちの胸に希望を灯すため、奮闘し続けていた……。被災地の現実と祈りを見つめ、生き抜く人々の勇気を描き切った珠玉の7篇、連作短篇!
  • 海は忘れない
    4.4
    1巻1,782円 (税込)
    戦後80年。今、伝えたい渾身の反戦小説。 高校2年生の遙瑠は、ある日自転車事故に遭う。目を覚ますとそこは、戦争の爪痕が色濃く残る昭和の世界。一冊の生徒手帳を手がかりに自分が「浜口晴子」という少女になり昭和33年にタイムスリップしたことを知る。  晴子として暮らし、戦後の時代を懸命に生きる多くの人と関わるうちに、誰しもが苦しみ、悶えぬいた現実を深く実感する。令和の時代を生きる遙瑠にとっては歴史上のことだった「戦争」は、普通に生きる人々を巻き込み、その傷跡は決して癒えることがないものだった。晴子としての想い出もたくさん作り楽しく暮らしていたある日、事故により、また令和の時代に戻ることに。  令和に戻った遙瑠は「未来に生きている自分ができることは何だろう」と戦争への認識を新たにし、「伝える人」として歩みを進める――。そして祖父に連れられていった読書会では大きなサプライズが・・・・・・・。  膨大な取材をもとにしたリアリティ溢れる時代描写、生き生きとした昭和の人々の生き様・・・・・・。児童文芸のベストセラー作家が放つ唯一無二の圧倒的な反戦・人間ドラマ。
  • 海辺の金魚
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    児童養護施設で暮らす花は、夏を迎えて18歳になった。翌春には施設を出るきまりだが、将来への夢や希望が何ひとつない。花が8歳のとき、母親が無差別殺人の罪で逮捕・勾留されて以来、彼女の心には何物も入り込む余地がなくなっていたのだった。ある日、ボロボロのぬいぐるみを抱えた女の子・晴海が施設にやってくる。必死になってぬいぐるみを抱きしめている晴美の姿に、花はかつての自分を重ね合わせていた……。
  • うみみたい
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    卵生生物の生殖をケアする”孵化コーポ”でバイトする美大生のうみは、才気煥発な同級生みみが抱える「生まれたくなかった」意志に触れ――。中原中也賞受賞の気鋭の詩人による初小説集
  • 海よ、やすらかに
    3.5
    4月の初め湘南の海岸に大量の白ギスの死体が打ち上がる事件が続いていた。異常を感じた市の要請で対策本部に呼ばれたのは、魚類保護官の銛浩美。魚の大量死に隠された謎と陰謀を追う!
  • 海より深く
    3.4
    大学4年生の真志歩は、母親との関係をこじらせて、冬休みに帰省しなかった。元日からカレー屋のアルバイトに行き、店の前で迷子の少年を見つける。耳が聞こえないらしい少年が心配で、カレー屋の店長たちと保護者探しに乗り出すが……。身体に虐待を疑う痕跡を持つ少年を巡る事件が、それぞれの家族の深い闇を抉り出していく。家族のあり方と命の希望を描く心温まるミステリー。
  • 海よりもまだ深く
    3.5
    15年前に文学賞を取ったきりの自称作家の良多。今では「小説の取材」と言い訳をしながら、探偵事務所で働いている。現実を見ようとしない良多に愛想を尽かし、出て行った元妻。父親に似ることを恐れる真面目な11歳の息子。そして、46歳の良多を未だ「大器晩成」と優しく見守る母親。そんな元家族が、ある台風の夜を共に過ごすことになり……。
  • 海を見に行こう
    3.7
    同棲していた彼氏とケンカして、家出した茜。民宿を経営する叔父夫婦のもとに転がり込むが、そこはラブホテルに替わっていて……(「海風」)。結婚して10年。ずっとうまくいっていた妻との間に、大きな悩みを抱えてしまった航。久しぶりに戻った故郷で、昔傷つけてしまった女性と再会し――(表題作)。海辺の街を舞台に、人生に迷い立ち止まる6人の男女の再生を描く、ほろ苦くも心温まる小説集。
  • 産む、産まない、産めない
    4.1
    不妊治療を始めるか、続けるか、やめるか、突然の妊娠、仕事と出産、育児をどうするか、流産をどう受けとめればいいのか、独身で産むか、病気で産めなくなることにどう向き合えばいいのか……妊娠と出産をめぐる女性のさまざまな戸惑いや迷いを丁寧にすくいあげる注目作。産む、産まない、産めない―ー「産む性」として揺れ動く女性たちの"心の葛藤"とそれぞれの"人生の選択"を描いた八つの物語。人生のヒントがここにある。
  • 梅と水仙
    5.0
    佐倉藩士として生まれた津田仙は、幕府通詞として福沢諭吉らとともにアメリカへ派遣されるなど将来を目されたものの、幕府瓦解後は農村改革を夢見るにとどまっていた。黒田清隆のもとで働く中、女子留学生を渡米させる計画を聞いた仙は、わずか6歳の娘・梅子を推薦する。日本初の女子留学生として、最年少で渡米した梅子だったが、17歳で帰国した時、彼女は日本語さえ忘れていた――。日米の文化の違いや周囲との軋轢、父との葛藤に悩みながら、女子教育のために直向きに歩みを進めた津田梅子の生涯を描いた感動作。
  • 裏切りのステーキハウス
    3.6
    会員制高級ステーキハウスの雇われ店長、久慈良彦は、冷酷無比なオーナー、立浪琢郎から「妻と寝ただろう」と銃をつきつけられた。神に誓って潔白なのに、身に覚えのない証拠が出てきて大ピンチ……! そこへ、良彦の愛娘が来店、さらに“本当の浮気相手”とその恋人まで登場し、絶体絶命の修羅場へ――。誰かが何かを仕組んでいる? 笑いと恐怖の傑作サスペンス。
  • 心淋し川
    3.9
    江戸、千駄木町の一角は心(うら)町と呼ばれ、そこには「心淋し川」と呼ばれる小さく淀んだ川が流れていた。川のどん詰まりには古びた長屋が建ち並び、そこに暮らす人々もまた、人生という川の流れに行き詰まり、もがいていた。青物卸の大隅屋六兵衛が囲っている年増で不美人な妾のおりきは、六兵衛が持ち込んだ張形をながめているうち、悪戯心から小刀で仏像を彫りだし…(「閨仏」)。飯屋を営む与吾蔵は、根津権現で小さな唄声を聞く。荒れた日々を過ごしていた与吾蔵が捨ててしまった女がよく口にしていた唄だった…(「はじめましょ」)など、生きる喜びと哀しみが織りなす全六話。第164回直木賞受賞作。
  • 裏店(うらだな)とんぼ 決定版~研ぎ師人情始末(一)~
    4.3
    父親が八王子千人同心の家に生まれたが、故あって研ぎ師となった荒金菊之助。ある日、菊之助は新大橋の袂に人待ち顔でいた男の子・直吉と出会う。父親の帰りを待つ直吉だったが、父親は殺されてしまう。町奉行所の探索が進まないことで下手人を追うことになった菊之助だったが……。人気時代作家・稲葉稔の原点と言えるシリーズが、決定版として新たに登場。
  • 占い処・陽仙堂の統計科学
    3.4
    「生年月日と人生の相関性を対象とする数千年規模の数理解析――それが四柱推命。つまり、統計科学です」。11年前に行方不明になった妹を捜し続ける喜一は、すべての手がかりを失い、藁にもすがる思いで評判の占い師を頼る。白衣を纏った大学院生の彼女は、生年月日から運命を占う「四柱推命」で失踪した妹を占うと、鑑定結果を手がかりに、その足跡をたどり始めるのだが――。
  • ウラナリ、さよなら
    4.0
    身も心もすぐそばにいるとようやく実感できるようになった2人。強がりなサクラが、ハヤブサに甘えてきたりと順調な関係だったが、サクラの身は残酷な運命が待ち受けていた。涙なしでは読めない感動のラストシーン! 累計2000万部のラブコメ漫画「BOYS BE…」のゴールデン・コンビが描く、青春小説最終章!
  • 裏庭(新潮文庫)
    3.9
    昔、英国人一家の別荘だった、今では荒れ放題の洋館。高い塀で囲まれた洋館の庭は、近所の子供たちにとって絶好の遊び場だ。その庭に、苦すぎる想い出があり、塀の穴をくぐらなくなって久しい少女、照美は、ある出来事がきっかけとなって、洋館の秘密の「裏庭」へと入りこみ、声を聞いた――教えよう、君に、と。少女の孤独な魂は、こうして冒険の旅に出た。少女自身に出会う旅に。(解説・河合隼雄)
  • 「裏窓」殺人事件~tの密室~
    3.5
    三鷹で起こった、自殺らしき女性の墜落死と、中野で起きた殴殺事件は、同時刻に起きた。そして、墜落死を目撃した少女がいた。飛び降り直後は密室だった女性の部屋に、男がいたことを少女が証言したことから、警察は同一人物の犯行と見なす。犯人は現場を瞬間移動したのか? 少女に迫る魔手……。衝撃の密室トリック! 本格推理にサスペンスを加味した傑作!
  • 怨み籠の密室
    3.4
    大学生の飛渡優哉に故郷の謂名村は禁断の土地だった。しかし、父が死に際の言葉を聞いて、病死した母は殺されたのではないかと思い、謂名村を訪れる。だが、待ち受けていたのは首吊り死体だった――。完全密室の謎を解いた果てに見えてくるのは、悲哀に満ちた家族の物語。探偵・海老原浩一シリーズ最新作!
  • 恨み忘れじ
    4.4
    理性で抑えようとしても、身体のどこかが疼くような感覚とともに深まっていく「殺意」。飛行中に空と海との感覚がわからなくなる状態に陥った男を描く「バーティゴ」など、人間の執念が引き起こす6つの心理ホラー。
  • うるさいこの音の全部
    3.7
    1巻1,700円 (税込)
    小説と現実の境目が溶けはじめる、サスペンスフルな傑作 嘘だけど嘘じゃない、作家デビューの舞台裏! 「おいしいごはんが食べられますように」で芥川賞を受賞した高瀬隼子さんが挑む新たなテーマはなんと「作家デビュー」。 ゲームセンターで働く長井朝陽の日常は、「早見有日」のペンネームで書いた小説が文学賞を受賞し出版されてから軋みはじめる。兼業作家であることが職場にバレて周囲の朝陽への接し方が微妙に変化し、それとともに執筆中の小説と現実の境界があいまいになっていき……職場や友人関係における繊細な心の動きを描く筆致がさえわたるサスペンスフルな表題作に、早見有日が芥川賞を受賞してからの顛末を描く「明日、ここは静か」を併録。
  • 「ウルトラQ」の誕生
    3.6
    1巻1,870円 (税込)
    ・誕生50周年! 名作誕生の軌跡を追う、初の本格的ドキュメンタリー ・綿密な取材と緻密な考察で定説を覆す画期的な一冊! 「WOO」はなぜ実現しなかったのか? 映画界とテレビ界の当時の状況は? なぜ「怪獣路線」に変わったのか? 企画室長・金城哲夫の苦闘と成果とは?「特撮」に留まらぬ視点から圧倒的筆力で描く決定版!! ……ちょうど50年前、1966年1月2日、第1話「ゴメスを倒せ! 」の放送から始まった『ウルトラQ』は、テレビ史を変える画期的なシリーズだった。だが、名作誕生までの道のりは決して平坦でなかった。 スタッフは前代未聞の番組を作るため、文字通り暗中模索であった。 そして、番組成立の背景には、テレビの隆盛と映画の衰退という二つの歴史的潮流があった…。 テレビ草創期を活写した2冊(『円谷一 ウルトラQと“テレビ映画"の時代』『飯島敏宏 「ウルトラマン」から「金曜日の妻たちへ」』)の著者が、「特撮」に留まらぬ広い視点から描く画期的ドキュメンタリー。かつてない徹底取材で歴史的事実に限界まで迫る。 いま「伝説」は「歴史」になる!
  • 「ウルトラセブン」の帰還
    4.3
    1巻1,980円 (税込)
    放送開始50年! かくてヒーローは去った。新事実多数の決定的ドキュメンタリー。圧倒的分析力で「そのとき何があったのか」を再構築する迫真のドキュメント。新発見の資料を総合することから見えてくる“歴史的事実”…。著者にしか書けない驚異の一冊。「ウルトラマン」から半年を経た1967年10月1日、待望の「ウルトラセブン」がテレビに姿を現した。子供達は大喝采で迎え、金城哲夫をはじめとする若きスタッフも自信満々であった。しかし、ある人物が作品の先行きに危惧を抱いていた…。前作2冊でファンの度肝を抜いた著者が、ついにシリーズ最高の人気作に挑む第3弾。豊富な一次資料を駆使し、あくまで同時代の視点で、制作過程を再構築する。かくて「ウルトラセブン」は朝焼けの空へ飛び去った……!
  • ウルトラ・ダラー
    4.1
    国家の謀略を暴いた「現代の黙示録」。 ダブリンに新種の偽百ドル札「ウルトラ・ダラー」あらわる――。一報を受けたBBCの東京特派員にして英国情報部員のスティーブンは、インテリジェンスを頼りに、国際諜報戦の暗部を照らし出す。浮かび上がってきたのは、米国、中国、北朝鮮の危険極まりなき謀略だった。1968年の日本人拉致から2002年の日朝首脳会談、そして偽札製造までを一本の線でつないだ本作は、「現実の事件が物語を追いかけている」と評された。 解説:歴史学者・山内昌之氏 <手嶋龍一氏の『ウルトラ・ダラー』は、もはやスパイ小説という古典的領域を乗り越え、日本人初のインテリジェンス小説のフロンティアを切り開いた作品となっている。手嶋氏の文学的世界それは、通常の文学修業や創作活動の延長ではまったく不可能な新しい文学ジャンルなのである>
  • WOLF
    4.3
    狼伝説の残る奥秩父・両神山で次々と起こる不可解な事件。ノンフィクション作家の有賀雄二郎は息子の雄輝と共に奥山に分け入るが、そこには驚愕の真相が待ち受けていた……。ネイチャー・ミステリーの傑作!

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