海辺の金魚

海辺の金魚

1,650円 (税込)

8pt

児童養護施設で暮らす花は、夏を迎えて18歳になった。翌春には施設を出るきまりだが、将来への夢や希望が何ひとつない。花が8歳のとき、母親が無差別殺人の罪で逮捕・勾留されて以来、彼女の心には何物も入り込む余地がなくなっていたのだった。ある日、ボロボロのぬいぐるみを抱えた女の子・晴海が施設にやってくる。必死になってぬいぐるみを抱きしめている晴美の姿に、花はかつての自分を重ね合わせていた……。

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海辺の金魚 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年03月30日

    特別養子縁組、また親と暮らせない子供たちの集まって住む家。
    読み進めていくうちに主人公の花がまっすぐに育ってよかったと思えた。タカ兄が言っていた家族って日々を重ねていくしかないっていう言葉がまさに。です。
    生みの親より育ての親とも思うし、家族を振り返ったときに日々の積み重ねから家族ってできていくのか...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月23日

    美しい小説体験だった。
    一つひとつ選ばれた言葉はやさしく、丁寧に紡がれて、脆くも繊細で温かかった。
    児童養護施設での1年で主人公や他の子供たち、そして大人たちも揉まれ、絶望しながら、一歩一歩進んでいく。確かな答えが出せなくても、それでもいい。静かな希望を感じた作品だった。

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    Posted by ブクログ 2021年09月04日

    児童養護施設の子どもたちの話。
    花は、願いが届きもしないと知っていながら、ずっと母親への恋慕と、母からの愛情というものを欲していた。十年間、ずっと。
    それはまるで、外の世界を知っていながら、綺麗に管理された水槽の中でぐるぐると回るしかない金魚のように。

    花以外の彼らも、ある程度ものごとがわかるよう...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年08月11日

    児童養護施設を舞台にした小説。
    主人公の花は、今年で18歳になり、高校卒業後には施設を出なくてはならない。自分の将来に対する不安や、施設で暮らさなければならなかったこれまでの人生に対する複雑な想いが、施設の子ども達やタカ兄との触れ合を通じて描かれている。

    児童養護施設で暮らす子ども達は様々な事情を...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年11月29日

    時には呪縛にもなり得る家族と言う言葉。それでもやっぱり子供達にとっては、その家族は何にも変えられない大切な場所で。とは言え、親からの愛情を十分に受けられずとも、可哀想ではなかった。施設の仲間との衝突や葛藤の中で、人として大切な物を大事に育んでいる。希望に満ちた物語。

    日々を重ねて、生きていこう。

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    Posted by ブクログ 2022年10月02日

    児童養護施設に暮らす主人公が18歳になり、様々な事情で親と暮らせない子供たちとの関わりや成長を通して、目標を見つけ新たな生活に向かう。幸せになって欲しいなぁ、という余韻を残して終わる連作短編。1話目は児童虐待や無差別殺人など重い感じでしたが2話目以降は「みにくいアヒルの子」、「マッチ売りの少女」、「...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月25日

    小川糸さんの並びにあって間違えて借りた本。笑
    小川紗良さんって全然知らなかったけど、俳優や監督もやっているとか。

    意図していなかったのだけど、親と暮らせない子どもの話をまた読んでしまった。
    主人公の花が、淡々と状況を受け入れ、でも割と前向きに家の人たちと関わって暮らしているから、そんなに悲壮感は感...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年08月20日

    事情を抱えている子供が暮らす星の子の家。
    親が病気になってしまった子、経済的な問題で家庭で暮らせなくなった子、身体や精神に深い傷を負った子。
    花のお母さんが夏祭りで起こした事件は衝撃的だった。
    小さい子を守りたいという願いをサンタさんは叶えてくれるといいなと思った。

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    Posted by ブクログ 2021年08月14日

    小川紗良さん。俳優で、監督で、本書は同タイトルの長編初監督作のノベライズ(初小説)だそうだ。うーん、才能のある人は本当になにをやっても……。まあ、凡才のおっさんの嫉妬混じりのコメントはともかくとして(^^;)。
    児童養護施設「星の子の家」で暮らす18歳の少女・花を主人公とした4作の連作短篇集だ。同じ...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2024年04月09日

     児童養護施設で暮らす花は、夏を迎えて18歳になった。翌春には施設を出るきまりだが、将来のことや遠く離れた母親のことで葛藤を抱えている。

    ――― (引用) ―――
     家族とは、そんなに素晴らしいものだろうか。いつか読んだ本に、家族とは「自分から決して逃げない人」のことだと書いてあった。一度逃げら...続きを読む

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海辺の金魚 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    ポプラ社
  • ページ数
    240ページ
  • 電子版発売日
    2021年06月09日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    3MB

閲覧環境

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