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東日本大震災から一年以上経過しても復興は遅々として進まず、被災者はいまだに“普通の生活”すらできずにいた。だがそんな町で、自らも阪神・淡路大震災で妻子を失った教師・小野寺は、子どもたちの胸に希望を灯すため、奮闘し続けていた……。被災地の現実と祈りを見つめ、生き抜く人々の勇気を描き切った珠玉の7篇、連作短篇!
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Posted by ブクログ
震災には目に見えない問題もたくさんあり、簡単に解決するのは難しいと感じました。ただ、色々な人の話を聞き、まっすぐに突き進む小野寺先生にはとても好感が持てます。
真山仁『海は見えるか』幻冬舎文庫。 『そして、星の輝く夜がくる』の続編。東日本大震災により大きな被害を受けた東北地方の沿岸にある遠間第一小学校を舞台にした感動・感涙の連作短編。 まいど先生こと小野寺徹平は派遣元の神戸市の教師を辞めて、遠間市で教師を続けることを決意するのだが… あれから7年が経...続きを読む過したが、既に大人だった自分でさえ、当時の驚愕の記憶は全く失せることがない。あの頃に子供たちの受けた心の傷はどれ程だったのだろうか。自らが阪神淡路大震災を体験し、妻子を失った過去を持つような主人公の小野寺徹平は傷付いた子供たちの心に寄り添い、被災地で起こる様々な問題に真っ向勝負を挑む。 前作を読んだ時に、遠間市のモデルは宮古市だろうか、気仙沼市だろうか、南三陸町だろうかと考えていたのだが、本作で各短編の扉写真に陸前高田市の奇跡の一本松をはじめとする風景写真が使われていることから陸前高田市がメインのモデルなのだろうと思った。 当時、関東から東北地方の沿岸部に移住して来たばかりの両親も陸前高田市で以下のような体験をしている。 あの日、陸前高田市では激しい揺れに襲われ、名勝高田松原の近くにあったホームセンターの駐車場は波打ち、駐車していた車は斜めに傾いた。直感で津波の危険を感じ、逃げようとするも車の姿勢を建て直さないと発車できない状態だった。ホームセンターの店員が手助けしてくれ、何とか国道45号線に出たが、高田大橋付近で大渋滞が発生。内陸側の旧道に向かうが、古い橋ゆえ、既に通行不能となっていた。仕方なく、高田大橋に戻ると奇跡的に渋滞が解消されており、辛くも橋を渡る。橋上から海を見ると海底の岩が見えており、いよいよ津波が来るのだと思い、兎に角高台へと国道45号線を気仙沼市方面へと急ぐ。自宅のある半島へと車を進めると、前方から電信柱を薙ぎ倒しながら迫る波頭が。その波に飲み込まれる車も目に入ったが、慌ててバックで波頭から逃げた。再び国道45号線の高台に登り、駐車場に車を停め、そこから見える津波に呆然としていると地元の方から近くの小原木中学校が避難所になっていると聞いた。小原木中学校に向かい、眠れぬ夜を過ごした。翌日、瓦礫の中をかき分け徒歩で自宅に向かう……
阪神淡路大震災で妻子を失った教師が、東日本大震災の応援教師に。子どもの思いに寄り添う熱い姿はかっこよかった。 自衛隊の過酷さ、PTSDの苦しさ、故郷を離れる決断、防波堤か原風景か…。遠すぎる復興の中で、生き抜く勇気を登場人物から感じる作品だった。
真山仁さんの作品。 神戸の阪神・淡路大震災で妻子を失った教師・小野寺は、今度は東日本大震災に。 子供達の未来のために、奮闘する姿に... 人生とは、生きるとは、、、いろいろ考えさせられます。
『そして、星の輝く夜がくる』に続いて読んだ。 小野寺の生徒に寄り添う力や心がけに尊敬する。そうした小野寺の描写の中で、生徒の力になれなかったことを悔やんでいる場面があったが、相手にとって相談できるか否か、話し出せるかどうかはその人の心がけとか云々ではなく、立場の違いとか受け止められる器とか、雰囲気...続きを読むだと思う。 だから、気がついて声をかけられたかどうかとか、相手に相談してもらえたかどうかを指針にすると苦しいと思うし、それにこだわると気持ちがすれ違ってしまうだろうなと思った。 被災者がどんな経験、思いをしたかは私は想像できない。自分がボランティアをしている中でも、相手の気持ちのほんの一握りも掴めてないんじゃないかという気すらしている。 ひとの想いの引き出し方は難しいが、根気よく長期的に相手の立場に立つことが大事で、だがだからと言ってそれが全てでもないんだなと考えた。
この短編は、テーマがテーマだけに、はいこうなりましたっていうのがない。それだけに正直な話です。 でもだからこそ50のおっちゃんがいろいろ悩んで、またそこからいろいろ決意するところがいい。進化するおっちゃんが、いい。
うーーん。なんだか主人公のキャラが鼻につく。 続編を読んでみようって思ったくらいだから前作はそうでもなかったんだろうけど・・・ 内容もなんだかイマイチな印象。 もともと続編を書くつもりでいたのかはわからないけど、たいてい続編ってがっかりするような。 期待しちゃうからかな。
見た目には分からない、心の傷を抱える子供達と、どう寄り添えばいいのか?何とかしようとするより、そばで見守り続ける。誰でもできることだけど簡単ではないな。
「そして、星の輝く夜がくる」の二作目。 前作で小野寺先生は、自分の言葉がいかに人を傷つけていたかを思い知らされた。 その体験が二作目に大きな影響を与え、今作の先生は始終悶々と、自分の言葉の軽さに悩む。 人間というのは、歳を取っていても悩み続ける生き物だと感じた。
こにらも、会社の先輩からお借りした2冊目(*^▽^*) 1冊目を先輩に返していたら、派遣社員の女性が本に反応された。 何と派遣社員の女性も本好きであることが判明o(^▽^)o これは嬉しい。 ただ、私の趣味とは異なり、ファンタジーをおすすめされた(^_^;) きっと、この派遣社員の女性と先輩とは...続きを読む、本の相性抜群だろうなと思った。 ミステリ好きな本好きが私の周りに現れないかなぁ。。。 さてこの本は、昨日読んでいた作品の続き。 小野寺先生も東北2年目に突入。 スラムダンクの安西先生のような校長から、絵に描いたような嫌〜な校長に変わる。。。 私は、一昨年のゴールデンウイークに東北旅行をし、被災地である一本松なども観光してきたのだが、この本でも言及されている防波堤が既に多くの場所で完成していた。 この本はあれだな。 熱血教師モノなのではなく、東北の実態を描いているんだろうな。。 震災のあった東北のリアルな映像がそのまま伝わってくる。 私はどうやら、一冊目から読み方を間違えていたようだ(⌒-⌒; ) この本をちょうど3月11日に読んでいる私。。。 感慨もひとしお。。。
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