嘘の木

嘘の木

小説・文芸
1,300円 (税込)

6pt

高名な博物学者のサンダリーによる大発見、翼のある人類の化石。だがそれが捏造だとの噂が流れ、サンダリー一家は世間の目を逃れるように島へ移住する。だが噂は島にも追いかけてきた。そんななかサンダリーが謎の死を遂げ、父の死因に疑問を抱いた娘のフェイスは密かに調べ始める。父が遺した奇妙な手記、嘘を養分に育ち真実を見せる実をつけるという不思議な木、フェイスは真相に辿り着くことができるのか。19世紀イギリスを舞台に、時代の枷に反発し真実を追い求める少女を生き生きと描いた、コスタ賞大賞・児童書部門賞ダブル受賞の傑作。

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嘘の木 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    【嘘の木】という不気味で謎な植物が謎を解くキーとなっていてダークな雰囲気が漂う物語。
    女性は表舞台に立てず、知識を持っていると奇異な目で見られた時代。好奇心旺盛で知識もある少女・フェイスは鬱屈としていた。そんな彼女だからこそ秘密裏に行動して真相に辿り着けたのだから胸がすく。

    少女が大人の目を掻い潜って謎に迫るハラハラ感が面白くて彼女の成長する姿がYA文学ならではでとても良い。
    フランシス・ハーディングの他の作品も読んでみたい。

    1
    2023年07月28日

    Posted by ブクログ

    著者フランシス・ハーディングのトークイベントを聴きに行ったのを機に手に取った作品。おもしろかった! ファンタジーを含むミステリーで、思春期の女の子が主人公のYA的としても読めるが、通底するテーマは深く、重層的なおもしろさがある。何より、『嘘の木』の発想そのものに「やられた!」感あり。主人公の驚くべき勇気と聡明さにページを繰る手が止まらない。19世紀のイギリス。社会の中で固定化された役割に窮屈な思いを抱きながらも懸命に生きていく人たち。男女や身分の差別意識とは。家族への思いとは。学問的探究心とは。さまざまな葛藤が交錯する読み応えある一冊。

    0
    2026年03月15日

    Posted by ブクログ

    嘘を養分の育つ嘘の木、すごいおどろおどろしい。そして巻き込まれるフェイス。
    父の嘘により逃げるように離島に引っ越した一家、父はそこで殺されて、犯人を見つけようとするフェイス。
    身勝手な母と、叔父に振り回され、弟を守ろうとするところが健気。
    女性だからということで、栄誉を受けることができない時代。
    財産を守るために動いている母親のことはなかなか理解できないかもしれないが、お母さんはお母さんで、子供を守るために必死。
    ファンタジーなのに、いろいろ深い。

    0
    2026年01月16日

    Posted by ブクログ

    児童文学のファンタジーと思って読んだら、少しホラーで、サスペンスでもあり、ミステリーでもあり、とってもダークな大人向けファンタジーですね???
    あらすじにもある父親の死はちょうど小説の中間くらいで起こるんですが
    そこから、タイトルである『嘘の木』が本格的に物語に登場します。
    そこからが!もう!!面白すぎ!!です!!
    とにかく登場人物みんな味があっていいし、
    物語全体のまとう雰囲気もいいし、
    終わり方もとっっっても好きでした。
    最後までモヤモヤして、父親の死の全貌を予測しながら読むんだけど、かすってもいなかった笑
    最後はスッキリーー!です。ドーパミン出ます。
    本当に児童文学ですか??
    個人的には母親のマートルの良さがわかってくる年齢の人に読んで欲しいっ

    0
    2025年12月09日

    Posted by ブクログ

    嘘を栄養分に成長して実を成らせる嘘の木。ファンタジーだから、好き嫌いは分かれると思う。でも、児童文学としての位置付けならば、思春期の何者でもない中途半端な時期に主人公が父の死の秘密を解き明かし、母の生きるすべを許していく子どもの成長の物語とも言える。そして、自分の進むべき道を見出していく。
     決して幸せな話ではないが、作者の緻密な文章に引き摺り込まれる内容。そして、最後には主人公フェイスがこれからどのように成長するのか、博物学者としてこの時代に生活していけるのか、いろいろ考えてしまう。余韻のある作品。

    0
    2025年07月26日

    Posted by ブクログ

    人生経験で人の見え方や世の中の見え方がガラッと変わることを教わった。
    主人公の知性の解放、推理、登場人物の豊かなキャラクター、物語が一転二転するにつれて深まる推理や、女性の格差社会の時代背景などすべてのギミックがハマった。
    過去に大切にしてきた自分の価値観と現実どちらも認めて、前に進み出す主人公や女性達の生き様がかっこよかった。
    読後感も気持ちよく、主人公がかっこいい。
    また読み返しても味わい深いと思う。

    0
    2025年04月16日

    Posted by ブクログ

    全女子に読んでもらいたい本!
    舞台は19世紀のイギリス。今よりずっと女性に権利も自由もなかった時代。
    出てくる女性たちが皆、自分の武器を最大限活かして戦っているのがいい。
    一見男性社会に抑圧されているように見えても、逞しく生きている。
    主人公が知性を生かしてダークヒーローになりかけていく展開は、いったいどうなるのかと予想がつかなかった。
    非常に読み応えはあるけど子供騙しじゃなくて、でも児童書らしく爽快な読後感。
    おすすめ。

    0
    2025年03月13日

    Posted by ブクログ

    フランシス・ハーディングの作品はカッコーの歌、影を呑んだ少女 ときて3番目に読んだのがこれ。中盤まで嫌〜な大人たちの描写が続き、それに比例するかのようにジワジワと主人公も陰湿な内面が出てくるあたりはいつも通り。周りの陰湿さで言うと上述の2つよりこの本のほうが陰湿で読んでいてゲンナリしてくる。ただ、中盤以降で話が大きく動いていくのは流石で作品のテーマもわかりやすく、『嘘』という事柄が最初から最後まで一貫していたしエンドも投げっぱなしではないところが良かった。残りのハーディング作品も早く読みたい。

    0
    2024年05月13日

    Posted by ブクログ

    父の死の真相と嘘の木の解明をめぐるミステリー。
    YA向きです。もっと若いとき、できれば主人公と同じ年頃で読みたかったと思います。歳をとって読んでもこれだけ面白いのですから。

    ダーウィンの『種の起源』が発表された頃、まだ女性が自由ではなかった時代の話。
    女性たちとひとくくりにされながらも、登場人物たちがそれぞれの個性を活かしてしたたかなところがグッときました。
    自分にもし娘がいたら、読んでみて、と薦めたくなる本でした。

    0
    2024年02月21日

    Posted by ブクログ

    登場人物はみんな名前で呼ばれるので、最初の方は誰が誰の父で母で子なのか混乱するが、読み進めていくと意図的にそうしていることがわかってくる。みんな父や母や子である前に一人の人間で、独立した考えを持っているし、必ずしも「正しい」面ばかりではない。
    大人や社会が押し付けてくる「こうあるべき」に疑問を持った思春期の女の子が、危うい橋を渡りながら、自分の生き方を探っていく話。

    0
    2023年07月03日

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