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1944年、ナチス体制下のドイツ。父を処刑されて居場所をなくした少年ヴェルナーは、体制に抵抗しヒトラー・ユーゲントに戦いを挑むエーデルヴァイス海賊団の少年少女に出会う。やがて市内に建設された線路の先に強制収容所を目撃した、彼らのとった行動とは?──本屋大賞受賞第一作/電子書籍限定でカバーイラスト全体を特別収録
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Posted by ブクログ
なんとなく、タイトルが気になり、内容を知らずに借りたので、どんな話なのかな〜?と試しに読み始めてみたら、そのまま引き込まれて一気に読んでしまった❗️ 私が懸念している事のひとつに、有事の際の自分の行動がある。我が身可愛さの行動に走るかも、と。 生き延びるためにはという理由で迎合するとか、マジ最悪。...続きを読む でも、やるかも、と。 だから、そんな場面に出会う事ない様にと祈るんだけど、それも身勝手なのかもなぁ…。 とはいえ、もうそこそこ長く生きてきたので、自分のことはともかく、10代のまだいかような未来をも生きられる子供達が、生まれた時代に翻弄されるのはやりきれないな。
本作は、異国の戦時下の情景が圧倒的な解像度で描き出されており、日本人作家の手によるものとは思えないほどの没入感がある。 舞台となる地域こそ限定的だが、そこで繰り広げられる人間ドラマのスケールは極めて大きい。 動乱の時代、名もなき場所で確かに起きていたであろう「小さな革命」の息吹を、まざまざと感じさ...続きを読むせてくれる。 特に印象的なのは、タイトルの真意が明かされる瞬間だ。 物語の地平では、彼らは歴史に埋もれた「歌われなかった」存在かもしれない。 しかし、その生き様を読み終えた我々の世界においては、彼らは決して忘れ得ぬ、光の当たった存在へと昇華される。 忘却と記憶の境界線について、深い気づきを与えてくれる一冊だった。
長年積んでいたのだが、年末年始ということで開いたら一気に読み進めてしまった。 現代ドイツ、移民のトルコ人の少年に頭を悩ませる教師。そのトルコ人の少年に近所の偏屈爺が何かを言ったらしい。偏屈爺から託された一冊の本、そこにはWW2の時に起きたことが書かれていた……。8割はWW2の時の話なのだが、2割が現...続きを読む代の私たちとつないでくれるので終盤でぐっと自分事に戻される。2026年に読むにはあまりにつらい本で、だけれど2026年だからこそ読んで欲しい本。
今ではそれなりに受けいれられている価値観、自分らしさが、戦時中のドイツではどのように扱われていたかわかり、興味深い作品だった。最後はハッピーエンドとはいかなかったが、闘った物語を誰かが受け継いでくれることで、未来までそれが続いていくのがすごく良かった。 印象に残ったフレーズ なんでみんな、他人を分...続きを読むかろうとするんだろう。自分が見た他人の断片をかき集めて、あれこれ理由をつけて矛盾のない人物像が出来上がると錯覚して、思い上がって分かろうとして理解したつもりになる。 分からないままにしておいてくれたから。
正義とは、英雄とは。 時代や立場、勇気によって異なる言動。 少年少女のなかにある沸々とした感情、やるせなさ。 心に残る小説だった。
戦争ものだからハッピーエンドにならないとわかっていたけど、やっぱり苦しかった。 言葉に出さないことで無いことにするってのは、昔も今も誰にでもあるような気がした。そう思って結構はっとした。『うすうす気づいている』とか『なんとなく思っていた』っていう気持ちを殺して日常を生き続けてしまうと後悔の多い人生...続きを読むになってしまうんじゃないかと思った。 あとは、家族であろうと親しい仲であろうと他人を理解しきることはできないものなんだろうと覚えておきたいなと思った。その人に、自分から見たもの以上の人物像を作り上げると結局それはただの虚像でしかないというか。 とにかく、ただの戦争小説、反戦ものとかじゃなくて読んでいる間にいろいろと感じさせられる話だった。
物語って凄いなと、そう思わせる作品だった。緻密な歴史考証、ハラハラさせるストーリー、複雑な人物像、そして最後の着地点…どれを取っても見事な作品である。 エーデルヴァイス海賊団の存在を、私は知らなかった。恥ずかしながら、てっきり作者の創作かと思ってしまった。機会があれば巻末の参考文献から追いかけてみ...続きを読むたい。 物語は現在のドイツから始まり、「物語」に移ってからは、戦時下、ナチス体制のドイツが舞台となる。ナチスが、ユダヤ人だけでなく、障害者、同性愛者、ロマの人々なども迫害の対象としていたことが、最近広く知られるようになってきた。直接的にせよ間接的にせよ、加害者となった人たちのことを、何のためらいもなく非難することが私にはできない。自分の強さにそこまでの確信が持てないからだ。ホルンガッハー先生の態度は、私も含めておそらく多くの人が取るであろうものである。 この物語を「エンターテイメント」として楽しめたのは、舞台が外国だからかもしれないとも思う。いつかこの作者による、戦時下の日本が舞台の物語も読んでみたい。
2022年本屋大賞作品「同士少女よ、敵を撃て」の著者による次の作品です。 今回は第二次世界大戦最中のドイツが舞台です。 その頃のドイツと言えばヒトラー率いるナチスが国全体を統治していた時代です。 しかし時は戦争末期でもあり、ナチスに反旗を 翻し、密かに抵抗を試みる若者たちもいたよう です。 ...続きを読む自分たちの街に敷設されている鉄道レールの 行き先には何か秘密があるらしい、と その正体を突き止めるために旅に出た若者たちに待ち受ける「真実」とは。 日本もそうだと思いますが、敗戦によって目覚めて 民主化へ舵を切ったかのように思われがちですが、 ドイツは戦争中からすでに「このままでいいはずが ない」と考えていた者たちがこれほどいたことは、 それがその後のドイツの躍進と成長を支えていた のだな、と感じます。 まさに最近日本のGDPはドイツに抜かれましたが、 その原動力の原点がここにあるのでは、と思わずに はいられない一冊です。
1944年、ドイツヒトラー政権下の街。 鉄道がひかれ、終着駅とされたその先に線路が続く。一体この先に何があるのか。エーデルヴァイス海賊団を名乗る4人の少年たちは冒険の旅に出る。その先に彼らが発見したのは、強制収容所だった。 すごい素晴らしい作品でした。
最初の数ページはとっつきにくかったが、ここをしっかり読まないと意味がないことに。 題名の意味が深い。「歌わなかった住民」を責めることはできないけれど、ラストの再生的なところに救いがみえた。 それにしても、相当勉強されている作者には脱帽です。
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