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8つの物語の「軌跡」を奇跡の構成力で描き切った、『同志少女よ、敵を撃て』を超える最高傑作 自動車期間工の本田昴は、2年11カ月の寮生活最終日、同僚がSUVブレイクショットのボルトを車体内に落とすのを目撃するが。マネーゲームの狂騒、偽装修理に戸惑う板金工、悪徳不動産会社の陥穽――移り変わっていく所有者たちの多様性と不可解さのドラマ。
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Posted by ブクログ
壮大な人間ドラマを読み終えて、この作品に出会えて本当に良かったなと思いました。 ご都合主義と言われてしまう展開も、全く気にならないぐらい感情移入して一気読みでした。 途中、読むのが苦しくて苦しくて、どうしょうもない箇所があり、「もうやめてあげて」と思わずつぶやいていました。 ビリアードのブレイクショ...続きを読むットのように、手球がぶつかって、お互いの球が干渉していくように、物語も数珠つなぎのように繋がっていくさまは、流石でした。 今年の読んだ中でもベスト3に入る小説でした。 ・追伸 直木賞、獲って欲しかった。非常に残念でした。 ブレイクショットに関わった人たちが必ず不幸になるので、映像化する際の車選びに難航しそうなんですが、是非映像化も。
逢坂冬馬先生の本、2冊目です。面白かった! 他の方も書かれてますが、前に読んだ「同志少女よ、敵を撃て」とは全然違った話です。こういうものも書かれるんですね。そして私もこっちが好き。 500ページを超えるどっしりした書籍ですが通勤電車で抱えて読んでも全く苦になりませんでした。痛勤時間の楽しみをどうも...続きを読むありがとうでした。 1台の車が巻き起こすさまざまの悲劇。そしてアフリカの少年兵に自動車の期間工。バトンリレーをするようにシーンが入れ替わりドキドキしながら読みましたが、最後のエピローグでパズルのピースがキレイにはまってスッキリしました。ハルくんとエルヴェくんがお気に入りだったので、彼らのその後も垣間見れてよかったです。 話の筋とは別なのですが、わたしは車はオートメーション化されてて機械が作ってるものとお恥ずかしながら勝手に思い込んでいましたが、実際にはこうした期間工の方たちが一つ一つ組み立てしてくれているんですね。わたしたちの運転の安全が彼らの地道な努力に支えられてきたのかと思うと有難い限りです。
読み終わって「うわー!」と言ってしまった。長編すぎて最初、入り込めなかったけど1/3あたりから話が繋がっていく感じがあって、「ブレイクショット」とつけた意味も腑に落ちる。よくこんな作品を書けるなぁ………
ブレイクショットという車が人から人へ渡っていく。そこには様々な人間の人生のドラマがあった。 車の所有者がことごとくろくな目に遭わないのが気の毒でもあるが、それでも健気に、善良に行きていくさまに涙を誘われそうになる。何より一つ一つのエピソードがスリリングで先が気になるため気づけば没頭して読んでいる。 ...続きを読むラストにかけて、今までの登場人物がいろいろな形で活躍していることが描かれうれしくなった。
国産のSUVブレイクショットを巡る人間模様。自動車組立の期間工、板金工、プロサッカー選手、ネット詐欺師、アフリカの紛争地帯の少年兵士。
おもしろい!間違いなく今年のベストテンに入る。逢坂冬馬さんの小説はスケールがでかくて、想像の斜め上をいくつながり方をして、そして学びがある。投資、特殊詐欺、SNSなど、他分野の知識をもちそれを惜しみなく、共有してくれる。またいつか再読したい。
国産SUV車「ブレイクショット」を軸に話が展開されていく現代版の青い壺のような小説。伏線の張り方と回収が見事で、ナインボールのようにブレイクショットが手球となって個々の話を繋げひとつの物語となっていく。 それぞれの話はSNSの炎上やそれによる私刑ともいえる断罪、集団詐欺、グレーなマルチ商法的サロ...続きを読むン、過剰なノルマ主義など世相を反映した話題が取り上げられる。そしていずれも天国か地獄かを決めるのは紙一重で、善良さを保つか忘れるかによることが描かれる。匿名性が高いときやグレーゾーンなときは言動や行動が過激になりがちで自分を見失ってしまう。 善良な人たちがすべてハッピーエンドを迎えるエピローグは圧巻だった。
いやー、もう最高!騙されるのって気持ち良い! でもまぁ、騙されるって表現は語弊があるかも。 勝手に物語に熱中しすぎて、勘違いしてただけだから。 架空の車、ブレイクショットの因縁が多方位にわたり、人生を繋げて行くストーリー。 いやー、エピローグは本当、微笑みながら、これもあれも?という感じだった。 ...続きを読む ページ数も多く、途中暗い話だし、しんどいなぁと思うところもあったかもしれないが、読後の爽快感が半端ない。伏線とかって、不自然だったり、見え見えだったりすると冷めるけど、これは全くなかったなぁ。 作中にでてきた、門崎と後藤のやりとり。 「ダチ公」、、、 これを目指すべきだったんだよなぁ。 鈴木世玲奈、本田昴、この2人も最高!!
車には疎く、タイトルのブレイクショットというのはナインボールのことだけだと思ってました。 弾けた球が捉えられない動きで互いに関与していくように、様々な出来事と場面、人物が関わっていく様は見事でした。登場人物も魅力的でよかったです。
【短評】 二冊目となる逢坂冬馬は、早川書房創立80周年記念作品にして山本周五郎賞及び直木賞候補作に選出された意欲作だ。先日読んだ『同志少女よ、敵を撃て』の印象が強く、戦記物を主戦場とする作家という先入観を抱いていたが、現代物もイケることを証明してくれた。相応のボリュームのある作品だが、かなり早めに読...続きを読むみ終わったのが、その証左であろう。 架空のSUV車「ブレイクショット」を巡る8つの物語。 それは「ブレイクショット」の生産工場に勤める期間工の物語であり、マネーゲームに興じるヘッジファンド役員の物語であり、地球の裏側で銃把を握る少年兵の物語である。物語は複雑に交差し、混迷を深め、思いも寄らない形で結実していく。 正直に言えば、プロローグは少々苦手だった。村上春樹めいたシニカルな透明感が鼻についたというか、どうにも乗り切れなかった。しかしながら、続くマネーゲーム編から物語が動き出し、連動し始めるにつれ、一気に物語に没入させられた。 同一の「事件」が別の視点から見ると全く違った意味合いを得る。絶えず静かな衝撃が連続し、「次はどう繋がっていくのだろう」と読み手を飽きさせない。混迷を深め、悪化し、負のスパイラルに陥っていくのを眺めるのは胸が締め付けられるようだった。 白眉はラスト。これを大団円とするか、ご都合主義とするかが本作の評価の分かれ目だろう。私は前者だ。登場人物には何かを掴み、何処かに到達して欲しいと思う。 構成も秀逸で、呆けた私は見事に騙された。「違ったのか…」と思わず声が出た。パチパチとパズルが組み上がるようにフィナーレに至る流れには喝采を送りたい。嗚呼。こういうので良い。こういうのが良い。 【気に入った点】 ●後藤春斗(ごとうはると)が素敵だった。作中の表現を借用するのならば、ブレイクショットを放ったのは彼だ。彼の一撃が全てを動かしたのだと思う。私はその勇気と決断を称えたい。 ●鋭く輝く多面体或いは織物のような世界構築が素晴らしい。各話の時系列を部分的に重ねることによって、視点転換による味変をしつつも、物語を牽引していく構成に惹かれた。無軌道に運動する要素が、チグハグで悪趣味な落着ではなく、ピタッと収まるべきところに収まる心地よさは素敵の一言。 ●タイトル。この言葉が何を意味するのか思索するのが、本作最大の妙味だと思う。 【気になった点】 ●SUVの「ブレイクショット」が添え物程度にしか機能おらず、冷静に考えると、近傍をぐるぐるしていたように思う。それ自体がある種のミスリードであるのは百も承知だが、自動車物語のような、違ったお話を期待してしまうリスクはあるように思う。 ●プロローグの独特の空気感は好みではなかった。が、エピローグには悪印象を抱かなかったので、帳消しだろう。 タイトルから想像していたのと、全く違った角度から殴り飛ばされた作品。 絶えず連続する「意外性」を浸るように愉しむことが出来た。善哉善哉。
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逢坂冬馬
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