週刊文春2025ミステリーベスト10作品一覧

  • さよならジャバウォック
    3.9
    1巻1,870円 (税込)
    <デビュー25周年>渾身の書き下ろし長編ミステリー! 結婚直後の妊娠と夫の転勤。その頃から夫は別人のように冷たくなった。彼からの暴言にも耐え、息子を育ててきたが、ついに暴力をふるわれた。そして今、自宅マンションの浴室で夫が倒れている。夫は死んだ、死んでいる。私が殺したのだ。もうそろそろ息子の翔が幼稚園から帰ってくるというのに……。途方に暮れていたところ、2週間前に近所でばったり会った大学時代のサークルの後輩・桂凍朗が訪ねてきた。「量子さん、問題が起きていますよね? 中に入れてください」と。
  • 失われた貌
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    山奥で、顔を潰され、歯を抜かれ、手首から先を切り落とされた死体が発見された。事件報道後、警察署に小学生が訪れ、死体は「自分のお父さんかもしれない」と言う。彼の父親は十年前に失踪し、失踪宣告を受けていた。無関係に見えた出来事が絡み合い、現在と過去を飲み込んで、事件は思いがけない方向へ膨らみ始める。
  • 殺し屋の営業術
    無料あり
    4.4
    1巻0~2,035円 (税込)
    第71回江戸川乱歩賞受賞作 異例の超ハイレベル最終候補作の中で、ぶっちりぎり第1位! 有栖川有栖 「乱歩賞作品の中でも異彩を放つ一作だろう」 貫井徳郎 「この物語に惚れ込みました」 東野圭吾 「読み手の心を掴む力に満ちていた」 湊かなえ 「主人公の内面の変化にワクワクしました」 横関大 「新人賞のレベルを超えた優れたエンターテインメント作品」 「営業ノルマ」は、2週間で2億円。 稼げなければ、全員まとめて地獄行き。 営業成績第1位、契約成立のためには手段を選ばない、凄腕営業マン・鳥井。 アポイント先で刺殺体を発見し、自身も背後から襲われ意識を失ってしまう。 鳥井を襲ったのは、「ビジネス」として家主の殺害を請け負っていた「殺し屋」だった。 目撃者となってしまった鳥井は、口封じとして消されそうになる。 絶体絶命の状況の中で、鳥井は殺し屋相手に「ここで私を殺したら、あなたは必ず後悔します」と語り出す。 「今月のノルマはいくらでしょう? 売上目標は?」 「契約率は25%……、残念ながら、かなり低いと言わざるを得ません」 「どうしてこんな状況になるまでプロの営業を雇わなかったんですか?」 そう……これは商談なのだ。 研ぎ澄まされた営業トークを矢継ぎ早に展開し、場の空気を掌握する鳥井。 「あなたは幸運です。私を雇いませんか? この命に代えて、あなたを救って差し上げます」 契約成立。 鳥井は、殺人請負会社に入社することに。 前代未聞の、「命がけの営業」が始まる――。 常識を覆す発想から走り出す、ジェットコースター・ミステリー!
  • 探偵小石は恋しない
    4.2
    1巻1,683円 (税込)
    ネタバレ厳禁。驚愕体験の本格ミステリ! 小石探偵事務所の代表でミステリオタクの小石は、名探偵のように華麗に事件を解決する日を夢見ている。だが実際は9割9分が不倫や浮気の調査依頼で、推理案件の依頼は一向にこない。小石がそれでも調査をこなすのは、実はある理由から色恋調査が「病的に得意」だから。相変わらず色恋案件ばかり、かと思いきや、相談員の蓮杖と小石が意外な真相を目の当たりにする裏で、思いもよらない事件が進行していて──。
  • ハウスメイド
    続巻入荷
    4.4
    全米を恐怖と驚きで包み込んだ衝撃の一冊がついに邦訳! ミリーが手にしたハウスメイドの仕事。だが、この家は何かがおかしい。妻の奇妙な言動。牢屋のような部屋。恐怖と驚きの結末とは
  • 百年の時効
    4.4
    刑事たちの昭和は終わらない。 真犯人が見つかる、その日まで。 1974年に起きた一家惨殺事件。 未解決のまま50年――。 アパートで見つかった、一体の死体によって事件の針は再び動き出す。 嵐の夜、夫婦とその娘が殺された。現場には四人の実行犯がいたとされるが、捕まったのは、たった一人。策略、テロ、宗教問題……警察は犯人グループを追い詰めながらも、罠や時代的な要因に阻まれて、決定的な証拠を掴み切れずにいた。50年後、この事件の容疑者の一人が、変死体で発見される。 現場に臨場した藤森菜摘は、半世紀にも及ぶ捜査資料を託されることに。上層部から許された捜査期間は一年。真相解明に足りない最後の一ピースとは何か? 刑事たちの矜持を賭けた、最終捜査の行方は――。 感動、スリル、どんでん返し……。エンタメの妙味が全て詰まった、超ド級の警察サスペンス
  • カササギ殺人事件 上
    4.0
    1955年7月、サマセット州にあるパイ屋敷の家政婦の葬儀が、しめやかに執りおこなわれた。鍵のかかった屋敷の階段の下で倒れていた彼女は、掃除機のコードに足を引っかけて転落したのか、あるいは……。その死は、小さな村の人間関係に少しずつひびを入れていく。燃やされた肖像画、屋敷への空巣、謎の訪問者、そして第二の無惨な死。病を得て、余命幾許もない名探偵アティカス・ピュントの推理は――。現代ミステリのトップ・ランナーによる、巨匠クリスティへの愛に満ちた完璧なるオマージュ・ミステリ!
  • 神の光
    3.9
    1巻1,899円 (税込)
    一攫千金を夢見て忍び込んだ砂漠の街にある高レートカジノで、見事大金を得たジョージ。誰にも見咎められずにカジノを抜け出し、盗んだバイクで逃げだす。途中、バイクの調子が悪くなり、調整するために寄った小屋で休むが、翌朝外へ出ると、カジノがあった砂漠の街は一夜のうちに跡形もなく消えていた──第76回日本推理作家協会賞短編部門の候補に選ばれた表題作を始め、奇跡の如き消失劇を5編収録。稀代のトリックメーカー・北山猛邦の新たな代表作となる、傑作推理短編集。/【目次】一九四一年のモーゼル/神の光/未完成月光 Unfinished moonshine/藤色の鶴/シンクロニシティ・セレナーデ
  • 目には目を
    4.0
    【罪を犯した「本当は良い子」の少年たち。奪われた命が、彼らの真実を浮かび上がらせる。】 重大な罪を犯して少年院で出会った六人。彼らは更生して社会に戻り、二度と会うことはないはずだった。だが、少年Bが密告をしたことで、娘を殺された遺族が少年Aの居場所を見つけ、殺害に至る――。人懐っこくて少年院での日々を「楽しかった」と語る元少年、幼馴染に「根は優しい」と言われる大男、高IQゆえに生きづらいと語るシステムエンジニア、猟奇殺人犯として日常をアップする動画配信者、高級車を乗り回す元オオカミ少年、少年院で一度も言葉を発しなかった青年。かつての少年六人のうち、誰が被害者で、誰が密告者なのか?
  • デスチェアの殺人 上
    4.5
    〈刑事ワシントン・ポー〉シリーズ累計20万部突破 木に縛られ石打ちで殺害された男の体には、難解なコードが刻まれていた。ポーの捜査で15年前の未解決事件との関連が浮かび上がる
  • スパイたちの遺灰
    5.0
    その“手記”は世界の秩序を破壊する。 WWⅡ後の諜報史、その裏には伝説のスパイ・スカーレットがいた―― ジェフリー・ディーヴァー絶賛! 「生まれながらのストーリーテラー」ジェフリー・ディーヴァー 「注目必至。ページをめくる手が止まらない」スティーヴ・キャヴァナー サンデータイムズ紙のBook of the Year 2023選出! ガーディアン紙のBook of the Year 2023選出! ある日、冴えない諜報史の准教授マックスのもとに1枚の名刺が届く。スカーレット・キング――MI6の伝説のエージェントが、半世紀にわたる諜報活動を綴った手記を出版したいと言うのだ。イギリス政府が隠蔽してきた作戦が表に出れば、世界が注目する。マックスは浮き足立つが、直後にスカーレットが殺害され、MI5に追われる身に。窮地を脱するため手記の原本を捜すうち、歴史の裏に隠された真実が浮かび――。
  • 熟柿
    4.2
    激しい雨の降る夜、眠る夫を乗せた車で老婆を撥ねたかおりは轢き逃げの罪に問われ、服役中に息子を出産する。出所後、息子に会いたいあまり園児連れ去り事件を起こした彼女は息子との接見を禁じられ、追われるように西へ西へと各地を流れてゆく。
  • ブレイクショットの軌跡
    4.3
    1巻2,310円 (税込)
    8つの物語の「軌跡」を奇跡の構成力で描き切った、『同志少女よ、敵を撃て』を超える最高傑作 自動車期間工の本田昴は、2年11カ月の寮生活最終日、同僚がSUVブレイクショットのボルトを車体内に落とすのを目撃するが。マネーゲームの狂騒、偽装修理に戸惑う板金工、悪徳不動産会社の陥穽――移り変わっていく所有者たちの多様性と不可解さのドラマ。
  • 夜と霧の誘拐
    4.8
    1巻3,234円 (税込)
    『哲学者の密室』の“悲劇”再び 矢吹駆シリーズ最新作! 間違われた誘拐 連鎖する誘拐 前人未到、永久不滅の誘拐ミステリ 1978年の秋、矢吹駆とナディアは“三重密室事件”の記憶を持つダッソー家での晩餐会に招待され、アイヒマン裁判の傍聴記で知られるユダヤ人女性哲学者と議論する。 晩餐会の夜、運転手の娘・サラがダッソー家の一人娘・ソフィーと間違えて誘拐される。さらに運搬役に指名されたのはナディアだった。 同夜、カトリック系私立校の聖ジュヌヴィエーヴ学院で女性学院長の射殺体が発見された。 「誘拐」と「殺人」。混迷する二つの事件を繋ぐ驚愕の真実を矢吹駆が射抜く。
  • 9人はなぜ殺される
    3.7
    ある日、アメリカ各地の9人に、自分の名を含む9つの名前だけが記されたリストが郵送されてくる。差出人も意図も不明。受け取ってすぐに捨てた者もいた。だがその後、リストの人々が次々と死に始める。まずホテル経営者の老人が溺死。そして翌日、またひとり、男性がランニング中に射殺される。FBI捜査官のジェシカは、残りの人々の特定を進める。自分も、死んだふたりと同じリストを受け取っていたのだ。次は誰が殺されるのか? 職業も居住地も違う9人のつながりは何なのか? 驚愕の展開の連続で読者を翻弄しつづける極上のサスペンス!/解説=古山裕樹
  • 失われた貌 無料お試し版
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
    本物の「伏線回収」と「どんでん返し」をお見せしましょう!〈無料お試し版〉 山奥で、顔を潰され、歯を抜かれ、手首から先を切り落とされた死体が発見された。不審者の目撃情報があるにもかかわらず、警察の対応が不十分だという投書がなされた直後、上層部がピリピリしている最中の出来事だった。 事件報道後、生活安全課に一人の小学生が訪れ、死体は「自分のお父さんかもしれない」と言う。彼の父親は十年前に行方不明となり、失踪宣告を受けていた。 無関係に見えた出来事が絡み合い、現在と過去を飲み込んで、事件は思いがけない方向へ膨らみ始める。 試し読みでは異例の長さ、全体の1/3に及ぶ序盤の100ページ弱(底本換算)を太っ腹にも無料配信! 【著者紹介】 櫻田智也(さくらだ・ともや) 1977年生まれ。北海道出身。2013年、昆虫好きの青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)を主人公とした「サーチライトと誘蛾灯」で第10回ミステリーズ!新人賞を受賞しデビュー。2017年に、受賞作を表題作とした連作短編集が刊行された。2021年には、エリ沢泉シリーズの2冊目『蝉かえる』で、第74回日本推理作家協会賞と第21回本格ミステリ大賞をW受賞。他著に、『六色の蛹』(いずれも、東京創元社刊)がある。 本書は、初の長編となる。
  • 真犯人はこの列車のなかにいる
    3.9
    『ぼくの家族はみんな誰かを殺してる』の 著者最新刊! 伏線だらけの謎解きミステリー 豪華列車で起きた連続殺人。 容疑者は乗客全員。 ぼくはアーネスト・カニンガム。まだ駆け出しのミステリー作家だが、きたる推理作家協会主催の50周年イベントになぜか招待された。豪華列車でいく3泊4日の旅には錚々たる作家たちが招かれていて、ぼくは肩身の狭い思いだったが、そのうちの一人が旅の最中、殺害されてしまう。作家陣はもちろん、一般客も誰もが怪しく、何やら秘密を抱えていそうななか、やがて次なる殺人が起こり……。 型破りで、驚くほどの独創性。ひねりに満ちた伏線の数々がこれでもかと張り巡らされている。あらゆる期待を裏切らず、風刺とスリル、読む喜びをもたらしてくれる傑作。――Crime Time 『オリエント急行殺人事件』に見事なユーモアをくわえた快作。前作“Everyone in My Family Has Killed Someone(『ぼくの家族はみんな誰かを殺してる』)”を超える完成度の高さ。――The Times / Crime Book of the Month +++++++++++++++++++  推理小説を書くルールは簡単だ。超自然現象はなし、思いがけない双子の登場はなし、犯人は物語の前半に登場させなくてはならない。  また、犯人は物語の筋に影響を与える人物でなければならない。これは重要な点だ。「犯人は執事でした」でまかりとおる日々は過去のもの。フェアな小説の犯人にはちゃんと名前がある。しかも、その名前は頻繁に登場しなくてはならない。その点を証明するため、本書には、あらゆる形を含めて、犯人の名前はここから135回出てくることを前もって知らせておこう。  読者諸君はすでに気づいているかもしれないが、ぼくはこの種の小説で活躍する探偵もしくは刑事よりも少々言葉数が多い。だが、それはぼくがきみたち読者に何ひとつ隠さずに告げるためである。なんと言っても、本書はフェアな推理小説なのだから。(本文より抜粋)
  • 世界の終わりの最後の殺人
    3.9
    破滅まで46時間。 人類絶滅を阻止したければ 殺人の謎を解け。 フィナンシャルタイムズ、サンデータイムズ、ガーディアン、オブザーヴァーなどイギリス高級紙がこぞって絶賛。 「ヤバいくらい独創的」――M・W・クレイヴン(『ストーンサークルの殺人』ほか) 突如発生した霧により、世界は滅亡した。最後に残ったのは「世界の終わりの島」、そこには100名を超える住民と、彼らを率いる3人の科学者が平穏に暮らしていた。沖には霧の侵入を防ぐバリアが布かれ、住民たちはインプラントされた装置により〈エービイ〉と名づけられたAIに管理されていた。 だがある日、平穏は破られた。科学者のひとり、ニエマが殺害されたのだ。しかも住民たちは事件当夜の記憶を抹消されており、ニエマの死が起動したシステムによってバリアが解除されていた。霧が島に到達するまで46時間。バリア再起動の条件は殺人者を見つけること――。 果たして「世界の終わりの島」に隠された秘密とは? そして真犯人は誰なのか? 人格転移タイムループ館ミステリ『イヴリン嬢は七回殺される』、海洋冒険ホラー歴史ミステリ『名探偵と海の悪魔』に続く鬼才スチュアート・タートンの第3作。特殊設定メガ盛りで読者に挑戦するポストアポカリプス犯人捜しミステリ!
  • 目には目を 第1話
    -
    1~10巻220円 (税込)
    重い罪を犯して少年院で同室になった六人。彼らは更生して社会に戻り、二度と会うことはないはずだった。だが、ある殺人事件に六人のうちの二人が関わっていると判明する。一人は被害者、もう一人は犯人の協力者だった。報道規制により事件関係者が特定できない状況で彼らに接触を試みると、最初に現れたのは、愛嬌のある顔立ちの人懐っこい少年。少年院で過ごした日々を彼は「楽しかった」と話し始め……。
  • 夜明けまでに誰かが
    4.1
    高校生のレッドは、キャンピングカーで友人3人、お目付け役の大学生2人と春休みの旅行に出かけていた。だが人里離れた場所で車がパンク。携帯の電波は届かない。そして何者かに狙撃され、残りのタイヤと燃料タンクを撃ち抜かれてしまう。午前零時、サイドミラーにかけられたトランシーバーで、狙撃者から連絡が。その人物は6人のうちのひとりが秘密をかかえている、命が惜しければそれを明かせと要求してきた。制限時間は夜明けまで。閉ざされた空間で展開される極限の探り合いと謎解き。『自由研究には向かない殺人』の著者の新たな傑作!/解説=大矢博子

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