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Posted by ブクログ
久々に、読んでいて終わってほしくないと思える小説だった!まず登場人物が少ないのでミステリーに慣れていなくてもストーリーを追いやすい。また純文学的な丁寧な情景描写が少なく、どんどんストーリーが進んでいくので、スラスラ読めた。時には恋愛要素もあったり女同士の嫉妬もあったり、盛り沢山なのに構成としては超シンプル。著者の世代と近いからかユーモアも受け入れやすかったし、何よりあまりクセのない文体で読みやすかった。
途中で展開に気づいた人も多いみたいだけど、普段ミステリーを読み慣れてない自分はまんまと騙されて驚かされた。
どんでん返し後も、なるほど、それならあり得たかも、、と思わせてしまう違和感のない展開が上手いなあと思った。
著者が脳外科医というのにも驚き。たまに作家もしてる医者の方っているけど、できる方って何でもできるんだな、、と思った。
映画化されそうと思っていたらちょうど今年の秋に公開されるらしい。結末を知らないからこそ楽しめる作品ではあるけど、一応チェックしたい。
Posted by ブクログ
一言で言ってしまうと、めちゃくちゃ面白くてページを繰る手が本当に止まらなかった!
本書をカテゴライズするならば、サイコミステリーやサイコホラーになるのだろうか。登場人物が比較的少なく、外国小説特有の名前が覚えられないストレスを全く感じない。翻訳も読みやすく、非常に取っ付きやすい小説だと感じた。
展開が二転三転し、頭の中で謎がぐるぐると巡る感覚は、本当に楽しい読書体験だった。結末についても、まるでダークヒーローが誕生したかのような、不穏さを感じつつもワクワクを禁じ得ない終わり方で非常に好みだった。
アメリカで大ヒットしてシリーズ化されているとのことなので、ぜひ続編も読みたいと思う。
Posted by ブクログ
最近、とんと集中力がなくなったもので、電子書籍で走りながら聞き読みで読むというのが、読書の定番になっている。そんななか、本書は紙の本で手に取り、そのままいっきに、というくらいの勢いで読んでしまった。さすがに他のことをなにもせず、とはいかないが、そこそこ厚い翻訳ミステリを2、3日で読むというのは、仕事もあれば家事、育児もある大人からすれば、いっき読みといってもいいんじゃないだろうか。
どんでん返し系のお話として手に取ったわけではあるんだけど、最後まで読み切った今、どんでん返しの内容がわかっていても、本書の魅力は損なわれないと思う。
なにがそこまで面白かったんだろう、と考え込んだ。
そこで浮かんだのは、ある場面の違和感だ。
あまりいうとネタバレになってしまうかもしれないが、ある男性がある女性に小部屋に閉じ込められ、出す条件として拷問を受けるということがあった。
その男性は、最初にものすごく分厚い本を腹にのせて3時間耐えろ、といわれる。
閉じ込められ衰弱してへろへろになっているなか、なんとか3時間やりきった、と思ったら、5分早くおろした、とか適当な言い訳をつけて、もう一回なんて言われる。
理不尽きわまりない暴力なんだけど、そのなかで次はもっと下に動かせと女性に支持される。
なんてことをさせるんだ、と男性は呆然とするが、読んでいる俺は、どういうこと?と理解するのにちょっと間があった。
つまり、横になり、自分の股間の上に分厚い本を三冊置け、ということなんだろうけどさ。
うーん。
その拷問が、正直特別な拷問たりうるのか、ぴんとこなかったのだ。
もし俺が横になり、広辞苑を3冊、 股間の上にのせておけといわれたとしても、それでつぶされて苦痛を感じる、ということはないと思う。
体のつくりとして、それでつぶれることはないから。
これが机のうえにナニを乗せ、そのうえに広辞苑三冊載せろ、といわれたら苦悶のうめきをあげることになるだろう。
著者は女性。
そのあたりの感覚に、微妙に実感が欠けたのかもしれない。
それってさぁ、男性向けのポルノ小説で暴行されている女性がいつしか気持ちよくなってしまう、というくらい、生物学的にない話なんじゃないのかなぁ、なんて思ったんだよね。
そこからさらに気がついた。
本書の面白さは、もちろんどんでん返しにあるだろう。
ただ、そのどんでん返しは、最初に出てきた人物たちの内面が、どんでん返るだけの話ではない。
虐げられていた者が、虐げる側にまわるというどんでん返しもあったんじゃないだろうか。
だから、表面的な展開のどんでん返しのネタを知った後も、カタルシスを感じさせるどんでん返しは存在し続ける、ということなのかもしれないなぁ。
男性向けポルノ小説の女性版、なんて言ったら、ちょっと本書をオススメしづらくなるかもしんないけど。
Posted by ブクログ
前科持ちという弱みを抱えたミリーが手に入れた、高級住宅街での住み込みハウスメイドの仕事。格安の屋根裏部屋、支離滅裂な言動で振り回してくる妻ニーナ、生意気な娘、そして完璧すぎる夫アンドリュー。
第一部はミリー視点。「前科持ちを問答無用で雇うなんておかしい」「外からしか鍵がかからない部屋って絶対にヤバい……」と、不穏な空気とジリジリとした違和感が続いていく。正直、最初は少し展開がまどろっこしく感じる。
……だが、第二部に入った瞬間、物語の表情がガラリと変わる!
「そうきたか……!」
前半のイライラや違和感がすべて伏線として繋がり、怒涛のカタルシスへ。一見すると完璧に見える登場人物たちの「仮面」が剥がれ落ち、物語は一気に生き残りをかけたスリリングな心理戦&サバイバルへとシフトしていく。
何より痛快なのが、追い詰められたミリーのたくましさと度胸!「前科持ち」という弱みにつけ込まれたかに見えた彼女の、修羅場をくぐってきた底力と野生的な強さが覚醒していく展開にはページをめくる手が止まらなくなった。
前半の重苦しい「助走」をじっくり味わってこそ、後半の反撃とひっくり返る快感が倍増する。
一気読みするのが絶対におすすめの極上エンタメ作!
Posted by ブクログ
前科持ちで車上生活のミリーが手に入れた、裕福な家庭でのハウスメイドの仕事。彼女は仮釈放の身なので決してこの仕事を手放したくない。しかし、雇い主のニーナや娘のセシリアがおかしい。まともで信じられるのは主人のアンドリューのみ。第一部はそのミリーの目線で語られる(主人公)。
第二部は一転ニーナが主人公となり、なぜ彼女がそんなおかしな行動を取るのかが明かされる。
そして第三部で大団円。最後は勧善懲悪でホッとさせる(庭師のイタリア人エンツオがキーパーソン)。
「ミステリが読みたい!」海外篇第1位、「週刊文春ミステリーベスト10 2025海外部門」 第3位、「このミステリーがすごい!」第3位も納得。
Posted by ブクログ
本作は登場人物が5人だけという限られた設定ながら、非常に濃密で見応えのある作品でした。
冒頭から漂う不気味な空気感に引き込まれ、物語が進むにつれて徐々に真相が明かされていく展開には、何度も驚かされました。途中からはサイコパス的な恐怖も加わるため、スリラーやホラー小説が好きな方には間違いなく響く構成だと思います。
私自身は怖いジャンルが苦手なため、正直に言えば読むのが辛いと感じる場面もあり、人によって好みが大きく分かれる作品だと感じました。それでも、散りばめられた伏線が回収される結末の展開は見事で、最後まで惹きつけられる力のある一冊でした。
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