ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
6pt
桃子は高校1年生。中学時代に親友だった綾美も同じ高校に入学したが、まもなく不登校になった。それは中学時代に体験した壮絶ないじめが尾を引いているからだったらしい。一方、人数不足の「うた部」(短歌)に思いがけなく入部した桃子は綾美に対して、高校で友達は作らないという宣言までしてしまう。そしてある日の放課後、うた部で短歌甲子園に出場しようという話が持ち上がって…。第53回野間児童文芸賞受賞作。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
短歌を詠む「うた部」の高校生のひと夏を描いた物語です。 主人公の桃子は、「高校では友人を作らない」と決めで新生活をスタートさせます。同じ中学校から進学したものの引きこもりになってしまったかつての親友・綾美との関係もぎくしゃくしたまま。 そんな中、2年生の清ら先輩に強引に「うた部」連れていかれて短歌に...続きを読む出会い、「うた部」の先輩たちとともに短歌甲子園への出場をめざして県予選に挑みます。 作中に出てくる石川啄木や在原業平の歌とその解釈は講釈臭くなくてストレスなく頭に入ってきますし、登場人物が折々に詠む短歌は物語と合わさって心に響きます。 ストーリー展開は少しご都合主義というか、「そんな風に上手くいくかね?」というところもありましたが、非現実的な展開ではありませんでしたし、感動的で心地よい読後感でした。 シリーズ作品ですので、続刊も手に取りたいと思います。
言葉の可能性を信じることができる作品にしたい…と、作者は短歌を一から勉強してこの小説を書いたと知り驚いた。 いじめが原因で引きこもってしまった綾美、親友を裏切ってしまった桃子の気持ちがリアルに伝わってくる。 高校の"うた部"の仲間と短歌を通して繋がっていくうちに、物語は明るい方へ...続きを読む動き出す。 いと先輩や清らの恋バナがストレートにうたとして詠まれたり、短歌大会の題詠が「恋」とは、今どきの高校生らしいなと微笑ましく思えた。 傷つきながら、戸惑いながらもそれぞれが懸命に生きている姿に感動した。 表題の「うたうとは小さないのちひろいあげ」が 連歌の上の句であったことが終盤になって明かされる。 桃子の想いを受け止め、綾美が下の句「宇宙へ返す ぬくもりをそえ」と詠んだ時、やっと二人の気持ちが通じ合った。 私は1人じゃないと信じて生きる! 作者が伝えたかった想いを、私も読み手の1人としてしっかり受け取りたいと思った。
桃子は高校のうた部に強引に勧誘される。短歌で気持ちや情景をうたうことや、先輩たちに心惹かれる。しかし桃子は幼なじみで不登校となった綾子と、高校では友達を作らないと約束しているのだった。 友達を守れなかった後悔、自分の気持ちがわからず殻に閉じこもってしまう。そんな不登校の苦しみとふたりの友情、それと...続きを読む短歌の魅力が見事に融合された作品。 短歌の魅力を理屈で説明するのではなく、各々が自分の短歌を披露し批評し合う様子で示しているので、桃子とともに自然と受け容れています。 そこに挿入される綾子のブログの形をとった気持ちの吐露。 友人や両親に無理難題を押し付けて、攻撃的になることで己を守ろうとする。しかしそのままでいたくない、友人や両親を嫌いになりたくない。外に出て学校にも行きたい。でも怖い。そんな感情の波がそのまま書かれています。 このブログと短歌は繋がり合うものかもしれません。 自分の気持ちをどう表わすか。 短歌では五七五七七の31文字で表現すると決まっています。制限があるから気持ちをまとめることもできるのでしょう。 そして自分の気持ちをただ吐き出せばいいのではない。伝えたい相手に伝えるためのものである。そのことを意識することで、自分にも届く言葉となるのでしょう。 不登校を扱う物語は、現在たくさんあります。 そこでは自分で制御できない自分の気持ちと、どう取り組むかが問題ともなります。 そしてここでは短歌が核となり、桃子や綾子の気持ちを掬い上げています。 ひとりはいいけど、ひとりぼっちはだめ。重荷は自分ひとりで背負ってはだめ。つらい時に人に頼ることも大切だ。そのために仲間がいる、友達がいる。 うた部の先輩と顧問の先生。素敵な仲間とともに過ごす時間。その心地好さも魅力となっています。
凄く良かった。 「うたう」ことを通して前に進んでいく… いじめとか不登校とか友情とか。心臓をギュッと捕まれるようなことなのに、がっつり短歌、「うたう」話です。 タイトルの「うたうとは 小さないのち ひろいあげ」に続く下の句をよんだとき、泣けました。 短歌の授業のとき、そっと生徒に進めてみたい一冊でし...続きを読むた。
うーーん やられた 読んでいるときも 読み終わった後も 心地よい感動が心に溜まっていくような 気がしました 「和歌」を持つ国に 「言霊」が生きている国に 生まれてよかったなぁ と 思わせられました 「ゆらゆらと 雲のあいまに 浮かぶ月 わたしはなにを 失くしましたか」 「うたうと...続きを読むは …」よりも 桃子さんの 星空から 降りてきた この一首に じーーん と してしまいました
言葉の力 伝えようとする気持ち 汲み取ろうとする気持ち うたを詠むように、いつも言葉を大切に選んで使うことができたら、素敵なことだと思う
31文字。 のびやかに、はずんで、とどめておけない。 時にかすかに、時に打ち付けるような激しさで 自分の中からあふれでる、かたまり。 「うた部」という短歌を詠む部活に出会う高1の桃子。 部屋に引きこもってしまった友達の綾美。 個性豊かな「うた部」の先輩、いい距離感の顧問の先生。 それぞれが、そ...続きを読むれぞれに抱えていること。 そこから生まれてくる短歌が、どれもどれも愛おしい。 表題に一目ぼれして、手に取りました。 この下の句、気になりませんか? うたうってすごいな、生そのものなんだなぁと 唸ってしまうお気に入りの一句になりました。 今まで短歌には、全然興味ありませんでした。 うた部のみんなが詠んだ短歌にビックリしてしまい…。 鮮やかで、艶やかで、 生きている言葉がその人そのものを、その瞬間に形作るんですね。 人としての成長がこんなに視覚に残るなんて。 自分で詠めるようになるかはさておき…。 遅ればせながら、いろいろ短歌を知っていこうって思います。
短歌に最近興味を持ち、短歌を扱っている作品を知り手に取ってみました。 最初の方はブログが痛々しくて読むのがしんどかったのだが登場人物達の背景を知ると気持ち的に寄り添うことができ、最終的には綺麗な着地を見せる作品でした。 先生が出来すぎでもないところがバランス良き笑 2023.12.9 190 ...続きを読む
短歌っていいなあと改めて思った。 ブログでも自分の気持ちは記せるけれど、 限られた字数にギュッと凝縮させる。 しかも他人の批評を受けて直すことで、 自分の気持ちに他人が共感してくれるようになる。 高校の授業で、短歌作りをすると、 意外なほどに頑張る。 やっぱり人は誰かに何かを伝えたいんだなと思う...続きを読む。
同じ高校に入学した2人。親友だったのだが、綾美は中学時代の辛い経験からその親友の桃子のことも信じきれず、不登校になる。桃子もなんとか綾美を助けたいが重荷に感じてしまう自分もいる。学校生活を楽しまないように自分を縛るが、ひょんなことからうた部に入部することになる。 クラスの日の当たる場所でなくてもいい...続きを読む、誰しも自分が受け入れられる場所が必要。1人では抱えられないことも、信頼出来る人の手があれば軽くなる。その信頼する、ということが一度覆されると本当に難しいことになるのだが…。2018.6
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
うたうとは小さないのちひろいあげ
新刊情報をお知らせします。
村上しいこ
フォロー機能について
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
あえてよかった
あなたのとなりにある不思議 ざわざわ編
一年生なんだもん めざましくんと大とっくん!
イーブン
おおあたりぃ~
おしごとのおはなし 花屋さん 菜乃のポケット
10月のおはなし ハロウィンの犬
おはなしSDGs すべての人に健康と福祉を この指とどけ
「村上しいこ」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲うたうとは小さないのちひろいあげ ページトップヘ