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Posted by ブクログ
非常に「分類しにくい」小説である(^ ^;
秩父山中に暮らす「未知の犬科の生物」が、
家畜や人を襲うようになって、「まさかとは思うが、
ニホンオオカミが生きてんじゃね?」
って話になって。
人的被害も出ているので、「害獣駆除」という話になる。
が、ありがちだが「お役所仕事」で後手後手に回る
行政の無能ぶり。
いわゆる「社会派小説」という側面もある。
正体不明の「犬科の大型ほ乳類」に襲われるあたり、
パニック小説でもあるわけだし、
敵の正体が判明するまでは「謎解き」要素も多く、
ミステリ小説でもある。
綿密な取材に基づき、科学的にも論理的にも
破綻のない「敵の正体」は、さすが柴田氏の
面目躍如と言ったところか(^ ^
これだけでもかなりな「盛りだくさん感」なのに、
さらに「謎の一匹狼ハンター」の目を通して、
実際にあった大きな事故と、その背景に垣間見える
「陰謀」についての示唆もかなり魅力的。
最後に事件は「解決」を見せるが、
その「あっけない」幕切れも、実際に起きたことと
無理なくリンクしており、最後まで抜かりがない。
さらに最後の最後、叙情的な余韻を残すラストは、
何というか作者の「大きな愛」を感じられる。
陣の描写などを見ても分かる。
本質は「やさしい人」なのだ、柴田氏は(^ ^
Posted by ブクログ
柴田哲孝『WOLF』角川文庫。
ノンフィクション作家・有賀雄二郎を主人公にした未確認生物シリーズ。最初に有賀が登場した『KAPPA』から22年、50歳を過ぎた有賀は千葉の海でロングボードを楽しむ健在ぶり。
今回のテーマは非常にリアリティがあり、ロマンが感じられた。
奥秩父で狼らしき謎の動物が家畜や人間に被害を与える事件が頻発する。林野庁の埼玉環境保全担当からの依頼で、有賀はカナダの大学で森林科学を学ぶ息子の雄輝と共に事件の調査に乗り出す。果たして、謎の動物の正体は絶滅したはずのニホンオオカミなのだろうか。
柴田哲孝の作品はフィクションでありながら、ノンフィクションのようなリアリティがあり、非常に気に入っている。
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