嘘(PHP文芸文庫)

嘘(PHP文芸文庫)

850円 (税込)

4pt

あの夏、私たちは「家族」だった――。息子を事故で亡くした絵本作家の千紗子。長年、父・孝蔵とは絶縁状態にあったが、認知症を発症したため、田舎に戻って介護をすることに。父との葛藤と息子の死に対する自責の念にとらわれる千紗子は、事故によって記憶を失った少年の身体に虐待の跡を見つけ、自分の子供として育てることを決意する。「嘘」から始まった暮らしではあるものの、少年と千紗子、孝蔵の三人は、幸せなひとときを過ごす。しかし、徐々に破局の足音が近づいてきて……。切なさが弾ける衝撃の結末――気鋭のミステリ作家が描く、感動の家族小説。

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嘘(PHP文芸文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年05月05日

    「良い結果をもたらす嘘は、不幸をもたらす真実よりいい」これにつきる。
    千紗子は、ひどい虐待といじめを受けていた男の子を拾ってしまった。息子を亡くして前に進めていなかったことと、ひどい親の元に返せないことが、嘘の始まり。嘘を隠すためにまた嘘をつき、でもそれがホントの親子以上の絆になる。
    記憶を書き加え...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月28日

    認知症と父、絵本作家の娘、記憶がない少年。

    3人が家族になっていくお話し。

    認知症の家族を介護するのが
    本当に大変なことを知っているし
    家族だけで抱え込もうとすると
    いつか共倒れしてしまう。

    施設に入れるまでのつもりで
    実家に戻った娘だけど
    同級生の飲酒運転に同乗した時に
    とある少年とぶつかっ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月03日

    最後の1行 
    良い意味でやられました。

    いい嘘も世の中には必要かなと思いました。それがたとえ他人や自分を傷つけたとしても信じる者があれば。本作が6月に映画公開されますが、楽しみに待ちたいと思います。

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    Posted by ブクログ 2021年01月27日

    訳あって認知症の父親を介護することになった女主人公。かつて事故で死なせてしまった息子と重なる年頃の記憶喪失の少年と出会い、暮らすことになるが…

    認知症を持つ家族の苦悩、虐待やいじめなど読んでいて苦しい場面がたくさん。

    ほっこりするシーンもあるけど、いつまで続くんだろう…と不安になりながらも没入感...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月29日

    八日目の蝉を始めに、このよくある設定をどう展開させていくのか?と思い読み続けた。母親の千紗子には感情移入できなかったものの子供のトラウマ、父の認知症と丁寧に描けており好感。この手の設定は最終的には子供の戸籍がないことから、どうハッピーエンドに落ち着かせるか?を展開させていくに尽きるので、そういった意...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月18日

    息子を亡くす辛さ、虐待される辛さ、認知症になってく辛さ、嘘をつきながら…でも幸せな時間。
    どうかどうか絶望的な終わりはやめてねと、思いながら読み進めました。なるほど、ね。

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    Posted by ブクログ 2024年02月21日

    認知症のお父さんの介護のために帰ってきた
    絵本作家の女性のお話
    事故にあった男の子を助けたがどうやら記憶喪失
    らしい
    そこで女性は・・・
    タイトルにあるように嘘によって築かれた幸せは
    いつまで続くのか?
    終盤の展開、そしてラスト・・・
    ちょっと読んでみてほしい
    2024年映画公開らしくそのタイミング...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月06日

    読み応えはあったが、拓未を自分の子にするところに無理があり、その引っ掛かりが先後まで後味を悪くさせた。最後は急に解説になり、描写が無くなったのも残念。

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    Posted by ブクログ 2016年05月28日

    想定内のラストではあった。感動の家族小説と書いてあるが、よく考えると千紗子も拓未も、それぞれ自分のエゴを貫き通しており愛が重たすぎる。一見千紗子の方が執着しているようだが、母の減刑よりも、「拓未」にこだわった拓未の執着はかなり強く、個人的には感動というより、怖い小説だった。

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2024年04月14日

    田舎暮らしに憧れてしまう本でした。
    父への嫌悪が、田舎のゆったりとした時間の流れと、その中での交流で浄化されていくように感じました。
    事実はその通りにとらえず、実態に目を向けなければいけないと強く感じました。
    嘘はいけないけれど、時には嘘を突き通した先に幸せが続くこともあると思わせられる作品でした。

    0

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