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恋に至る病
「お願い。私が間違っているのなら、今ここで宮嶺が止めて。」 僕の恋人、寄河景──誰もが憧れる完璧なカリスマ少女。 だが彼女は、自ら手を下さず150人以上を自殺に追い込む自殺教唆ゲーム、『青い蝶』の主催者だった。 唯一その秘密を知る幼馴染みの僕は、小学生の頃に“ヒーローになる”と誓った約束に導かれ、彼女を守ろうと決意する。 僕は何度も想像した。 もし彼女の才能が正しい方向に使われていたら──と。 しかし、景の闇は深く、その背後にはふたりの過去と因果が絡み合っていた。 モラルと愛情の間で揺れる心が、やがて誰も予想できない結末を引き寄せていく──。 -
孤島パズル
英都大学推理小説研究会(EMC)の紅一点・有馬麻里亜の祖父が遺した、南の孤島に眠る時価数億円のダイヤの在処が示された宝の地図。パズルを手に宝捜しを兼ねたバカンスを楽しもうと嘉敷島にやってきたアリスと江神だったが、思わぬ殺人事件に巻き込まれ―。 -
孤島パズル
英都大学推理小説研究会に新風を吹き込んだ彼女(マリア)が「伯父の別荘へ行かない?」と誘った孤島の夏。メインテーマは宝捜し(パズル)。みごと解ければ推理研の面目躍如、波涛を越えて時価数億円のダイヤが眠る嘉敷島へやってきた江神二郎とアリスは、楽しむ間もなく起こった事件に巻き込まれてしまう。毎年同じころ島に会する人々に密やかな翳りが根ざしているのか、南国の陽光と青い海、降るような星空を背景に幕間のない悲劇が進行していく。――ここにパズルがある。どうかあなたの手でこの小宇宙に秩序をもたらしていただきたい――〈読者への挑戦〉が興を添え、青き春を謳うロマンティシズムが錦上に花を敷く、極上の本格ミステリ。 -
このミステリーがすごい! 中山七里「とどけチャイコフスキー」
累計180万部突破の大人気「岬洋介」シリーズ、新連載開始です! 2010年開催のショパン・コンクールで5位入賞したヴァレリーは、2015年からモスクワ音楽院で教鞭を執っていた。ロシアはウクライナとの国際情勢の影響で海外アーティストの公演を取り止めるなどの文化的鎖国ともいえる制裁をとっており、他国の音楽に触れることがピアニストの成長に繋がると考えるヴァレリーにとってはもどかしかった。そんな折、ショパン・コンクールで競った岬洋介がロシアでコンサートを開催することを知り--。 電子連載特別エッセイは〈後書き、恥掻き、悪足搔き〉。 (次回vol.2の発売は2025年4月下旬を予定しております) -
『このミステリーがすごい!』 中山七里「連続殺人鬼カエル男 完結編」
累計40万部突破の大人気「連続殺人鬼カエル男」シリーズ、新連載開始です! 埼玉県飯能市で起きた、残忍な手口と五十音順しか手がかりがつかめないことから世間を震撼させた、連続殺人鬼カエル男事件。 そのキーマンである有働さゆりは医療刑務所から脱走し、山手線で目撃されて以来、一切の消息が不明だった――。 そんな時、埼玉県内で残忍な殺人事件が発生する。稚拙な文章の犯行声明と残虐な手口。 殺されたのは人権派で知られる烏森弁護士。 彼は精神疾患を患って罪を犯した被告を無罪にしたことで名を上げていた。 渡瀬刑事と小手川はカエル男の再来を視野に入れながら捜査をすすめると、第二の被害者が……。 電子連載特別エッセイは〈才能は悪魔の証明〉。 本シリーズはデジタル限定で全4回連載。本書vol.1以降、3か月毎に新刊を配信予定です(次回vol.2の発売は2024年3月下旬を予定しております)。 -
ゴールデンタイムの消費期限
自分の消費期限は、もう切れているのかーー 小学生でデビューし、天才の名をほしいままにしていた小説家・綴喜文彰は、ある事件をきっかけに新作を発表出来なくなっていた。孤独と焦りに押し潰されそうになりながら迎えた高校三年生の春、綴喜は『レミントン・プロジェクト』に招待される。それは若き天才を集め交流を図る11日間のプロジェクトだった。「また傑作を書けるようになる」という言葉に参加を決める綴喜。そして向かった山中の施設には料理人、ヴァイオリニスト、映画監督、日本画家、棋士の、若き五人の天才たちがいた。やがて、参加者たちにプロジェクトの真の目的が明かされる。 招かれた全員が世間から見放された元・天才であること。このプロジェクトが人工知能「レミ ントン」とのセッションを通じた、自分たちの「リサイクル計画」であることをーー。 俊英が贈るAI×青春小説! -
災疫の季節
「いつから『週刊春潮』はカルト教団のパンフレットに成り下がった?」 ――「週刊春潮」副編集長の志賀倫成は、旧友の医師・伊達允彦から問い詰められていた。コロナウィルスによる緊急事態宣言下、後手後手に回る医療行為に従事し、いたずらに命を奪われていく患者たちに日々悔しい思いで接している伊達にとって、メディアによる不安を煽るような報道、特にワクチンの効果に疑問を呈し、陰謀論すらふりまく反ワクチン的な報道は、決して許せるものではなかったのだ。 出版人としての良識と雑誌を売るための煽情的商法のはざまで志賀の心が揺れるなか、伊達の勤務する病院を訪れ、ワクチン接種の妨害活動を始めた反ワクチン団体の代表が、院内で死体となって発見される! 複雑な心情を抱えたまま、志賀は事件の真相を探るべく、取材を開始するのだが…… コロナウィルスの流行により疲弊しきった異常な日常に起こった歪んだ殺人事件の真相は果たして――? ベストセラー作家・中山七里が描き出す医療サスペンス! -
桜川のオフィーリア 川に死体のある風景
春の川に横たわる美しい少女の死体。彼女の亡骸を囲むように浮かんだ無数の桜の花びら。その光景は驚くほどの美しさで…。英都大学の一回生、アリスこと有栖川有栖は、ふと立ち寄ったキャンパスのラウンジで、先輩の江神二郎に出会う。アリスは、そのまま江神に誘われ、ふたりが所属する推理小説研究会の創部メンバーの一人、石黒に引き合わされる。石黒は、かつて自分の郷里で起きた事件について、江神に相談を持ちかけるのだったが…。江神シリーズ第四弾『女王国の城』につながる、ファン必読の読み切り短編!!(本作は「川に死体のある風景」をテーマとする読み切り連作小説の一篇です) -
小説集 Twitter終了
恋も友情もあった。人生があった。ここだけが、私たちの居場所だった。 2023年夏、突如として「X」と名前を変えられ、姿を消した世界最大のSNSプラットフォーム、Twitter。たったひとりの人間の思惑によって、居場所を奪われた人たちがいた。無邪気に飛び回る青い鳥を、140字でしか気持ちを伝えられない世界を、愛し続けた作家たちが紡ぐ「Twitterなき世界」の物語集。 収録作 青井タイル 「オタクどもの精霊降臨日(ペンテコステ)」 Twitterが終わろうとしている今、オタクたちはどう生きるか。 足立いまる 「それじゃあまた、Twitterという天国で会おう」 昔、相互フォローになった女性から、突然DMが送られてきた。 乙宮月子 「近くて遠い二人の距離」 学生時代からの友人は、今はインスタグラマーをやっている。 根谷はやね 「もう一人のあなたを作る方法」 誰からも愛される同級生が死んだ。私は彼女のアカウントを発見した。 九科あか 「結論から言うと、ツイッターが一番性に合いました」 私がやってしまったことを告白する相手は、あなたがいいと思ったんです。 斜線堂有紀 「Twitterが終了したので、ここでしか繋がっていなかった助手との関係が切れた。」 探偵と助手として多くの事件を解決したのに、俺はあいつのことを何も知らない。 -
小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー
【2020年10月2日(金)映画公開!】 W主演佐藤大樹(EXILE/FANTASTICS)&橋本環奈 佐藤流司 柴田杏花 莉子 坂口涼太郎 山本未來 片岡愛之助 和久井映見 小説を、物語を愛して止まない読者のために、小説を愛し続けた著者たちが綴る、物語への愛に満ちた『小説の神様』アンソロジー。 「小説は、好きですか?」わたしたちはなぜ物語を求めるのか。 新作を書けずに苦しむ作家、作家に憧れる投稿者、物語に救われた読者、作品を産み出すために闘う編集者、それを届けてくれる書店員……わたしたちは、きっとみんなそれぞれの「小説の神様」を信じている。だから物語は、永遠だ。 当代一流の作家陣が綴る、涙と感動、そして「小説への愛」に溢れた珠玉のアンソロジー。 <収録作品> 降田 天「イカロス」 櫻いいよ「掌のいとしい他人たち」 芹沢政信「モモちゃん」 手名町紗帆「神様への扉」 野村美月「僕と”文学少女”な訪問者と三つの伏線」 斜線堂有紀「神の両目は地べたで溶けてる」 相沢沙呼「神様の探索」 紅玉いづき「『小説の神様』の作り方ーーあるいは、小説家Aと小説家Bについて」 -
シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和
あなたは、どの殺人鬼を好きになる……? 気鋭の作家が描く、圧巻のシリアルキラーアンソロジー! 殺し屋への依頼内容は「古本屋に勤める男をひと月以内に殺すこと」――「シリアルキラーvs.殺し屋」 東大を目指す女子高生・樹莉。ゲーセンで景品を落とす音と人が転落する音に魅入られて――「脳JILL」 殺人犯の眞悟は、自身の無実を信じる女性と生活を始めるが――「テキストブック・キラー」 飛び降り自殺の名所がある街で暮らす漁師は、あるものを引き上げる――「私の伴侶」 他人の生殺与奪の権を握ることの快感を追い求めて男は――「ご乗車の際は」。 阿津川辰海 「シリアルキラーvs.殺し屋」 木爾チレン 「脳JILL」 櫛木理宇 「テキストブック・キラー」 くわがきあゆ 「私の伴侶」 結城真一郎 「ご乗車の際は」 -
女王国の城
舞台は、めざましい成長を遂げる宗教団体〈人類協会〉の聖地、神倉。大学に姿を見せない部長を案じて、推理小説研究会の後輩アリスは江神二郎の下宿を訪れる。室内には神倉へ向かったと思しき痕跡。とかく噂の神倉へ、何故? 様子を見に行こうと考えたアリスにマリアが、そして就職活動中の望月、織田も同調、4人はレンタカーを駆って木曾路をひた走る。紆余曲折を経て〈城〉と呼ばれる総本部で江神の安否は確認できたものの、思いがけず殺人事件に直面。外界との接触を阻まれ囚われの身となった一行は決死の脱出と真相究明を試みるが、その間にも事件は続発し……。第8回本格ミステリ大賞に輝いた、江神シリーズ第4作。 -
人面瘡探偵
名探偵は肩にいる!? 不可解連続殺人の謎。 三津木六兵には秘密がある。子供の頃に負った右肩の怪我、その傷痕がある日突然しゃべりだしたのだ。人面瘡という怪異であるそれを三津木は「ジンさん」と呼び、いつしか頼れる友人となっていった。 そして現在、相続鑑定人となった三津木に調査依頼が入る。信州随一の山林王である本城家の当主・蔵之助の死に際し遺産分割協議を行うという。相続人は尊大な態度の長男・武一郎、享楽主義者の次男・孝次、本城家の良心と目される三男・悦三、知的障害のある息子と出戻ってきた長女・沙夜子の四人。さらに家政婦の久瑠実、料理人の沢崎、顧問弁護士の柊など一癖ある人々が待ち構える。 家父長制度が色濃く残る本城家で分割協議がすんなり進むはずがない。財産の多くを占める山林に希少な鉱物資源が眠ることが判明した夜、蔵が火事に遭う。翌日、焼け跡から武一郎夫婦の焼死体が発見された。さらに孝次は水車小屋で不可解な死を遂げ……。一連の経緯を追う三津木。そんな宿主にジンさんは言う。 「俺の趣味にぴったりだ。好きなんだよ、こういう横溝的展開」 さまざまな感情渦巻く本城家で起きる事件の真相とは……!? 解説は金田一俳優でもある片岡鶴太郎氏。 ※この作品は単行本版として配信されていた『人面瘡探偵』の文庫本版です。 -
セイレーンの懺悔
マスコミは人の不幸を娯楽にする怪物なのか。 葛飾区で女子高生誘拐事件が発生し、不祥事により番組存続の危機にさらされた帝都テレビ「アフタヌーンJAPAN」の里谷太一と朝倉多香美は、起死回生のスクープを狙って奔走する。 しかし、多香美が廃工場で目撃したのは、暴行を受け、無惨にも顔を焼かれた被害者・東良綾香の遺体だった。綾香が“いじめられていた”という証言から浮かび上がる、少年少女のグループ。主犯格と思われる少女は、6年前の小学生連続レイプ事件の犠牲者だった……。 マスコミは、被害者の哀しみを娯楽にし、不幸を拡大再生産する怪物なのか。 多香美が辿り着く、警察が公表できない、法律が裁けない真実とは―― 「報道」のタブーに切り込む、怒濤のノンストップ・ミステリ。 ※この作品は単行本版『セイレーンの懺悔』として配信した作品の文庫版となります。 -
先祖探偵
ひとりでも寂しくない。 私はもっと、強くなれる――。 「あなたのご先祖様を調査いたします」 風子は、母と生き別れてから20年以上、 野良猫のように暮らしてきた。 東京は谷中銀座の路地裏で、探偵事務所を ひらいている。 「曾祖父を探してください」「先祖の霊のたたりか もしれないので、調べて」など 様々な、先祖の調査依頼が舞い込む。 宮崎、岩手、沖縄…… 調査に赴いた旅先で美味しい料理を楽しみながら、 マイペースで仕事をしている風子。 いつか、自らの母を探したいと思いながら―― 大人気作家による「探偵小説」の傑作が、ここに誕生。待望の文庫化。 -
先祖探偵
ひとりでも寂しくない。 私はもっと、強くなれる――。 「あなたのご先祖様を調査いたします」 風子は、母と生き別れてから20年以上、 野良猫のように暮らしてきた。 東京は谷中銀座の路地裏で、探偵事務所を ひらいている。 「曾祖父を探してください」「先祖の霊のたたりか もしれないので、調べて」など 様々な、先祖の調査依頼が舞い込む。 宮崎、岩手、沖縄…… 調査に赴いた旅先で美味しい料理を楽しみながら、 マイペースで仕事をしている風子。 いつか、自らの母を探したいと思いながら―― 大人気作家による「探偵小説」の傑作が、ここに誕生。 -
双頭の悪魔
娘を連れ戻してほしいのです――山間の過疎地で孤立する芸術家のコミュニティ、木更村に入ったまま戻らないマリアを案じる有馬氏。要請に応えて英都大学推理小説研究会の面々は四国へ渡る。かたくなに干渉を拒む木更村住民の態度に業を煮やし、大雨を衝いて潜入を決行。接触に成功して目的を半ば達成したかに思えた矢先、架橋が落ちて木更村は陸の孤島と化す。芸術家たちと共に進退きわまった江神・マリア、夏森村に足止めされたアリスたち――双方が殺人事件に巻き込まれ、川の両側で真相究明が始まる。読者への挑戦が三度添えられた、犯人当て(フーダニット)の限界に挑む大作。妙なる本格ミステリの香気、有栖川有栖の真髄ここにあり。 -
総理にされた男
人気作家・中山七里が描く ポリティカル・エンターテインメント小説! 売れない舞台役者・加納慎策は、内閣総理大臣・真垣統一郎に瓜二つの容姿とそ精緻なものまね芸で、ファンの間やネット上で密かに話題を集めていた。ある日、官房長官・樽見正純から秘密裏に呼び出された慎策は「国家の大事」を告げられ、 総理の“替え玉”の密命を受ける 。慎策は得意のものまね芸で欺きつつ、 役者の才能を発揮して演説で周囲を圧倒・魅了する 。だが、直面する現実は、政治や経済の重要課題とは別次元で繰り広げられる派閥抗争や野党との駆け引き、官僚との軋轢ばかり。政治に無関心だった慎策も、 国民の切実な願いを置き去りにした不条理な状況にショックを受ける。義憤に駆られた慎策はその純粋で実直な思いを形にするため、国民の声を代弁すべく、演説で政治家たちの心を動かそうと挑み始める。そして襲いかかる最悪の未曽有の事態に、慎策の声は皆の心に響くのか――。 予測不能な圧巻の展開と、読後の爽快感がたまらない、魅力満載の一冊。 -
総理にされた男 第二次内閣
累計15万部突破! “替え玉総理”が政治を大胆に動かしていく人気小説第2弾! 売れない舞台役者・加納慎策が、病に倒れた内閣総理大臣・真垣統一郎と瓜二つの容姿と精緻なものまね芸を併せ持つという理由で、真垣の“替え玉総理”を秘密裏に務めることになって2年。素人ながらも忖度のない発想と国民に寄り添った熱意あふれる言動で海千山千の政治家たちを凌駕し、世論を味方につけてきた。そんな政府にとって喫緊の課題は長らく低迷する経済問題だった。打開策を考える中、そこへ追い打ちをかけるように降りかかるパンデミック、自然災害、五輪などの難局の数々。さらに極東地域での緊張が急速に高まったとき、慎策と日本にとって最大の試練の時が訪れる――。 国民目線で一切の忖度をせずに真っ向から政治家たちに立ち向かい、山積する政治問題などに切り込み解決していく姿が「爽快!」と読者の反響を呼んだ前作。舞台役者の慎策が、国民の思いを胸に熱く呼びかける演説と、手に汗握る展開と“どんでん返し”はまさに著者の真骨頂。累計15万部突破の人気ポリティカル・エンターテインメント小説、待望の続編! 【内容】 VS 経済 VS 感染症 VS 災害 VS 五輪 VS 有事 -
それはそれはよく燃えた
『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』『これが最後の仕事になる』『だから捨ててと言ったのに』『新しい法律ができた』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第六弾。 著者一覧(掲載順) 高田崇史 高田大介 歌野晶午 宮西真冬 風森章羽 丸木文華 米澤穂信 須藤古都離 篠原美季 島田荘司 神林長平 潮谷 験 古泉迦十 多崎 礼 市塔 承 黒澤いづみ 我孫子武丸 秋吉理香子 河村拓哉 矢樹 純 三津田信三 五十嵐律人 似鳥 鶏 恒川光太郎 皆川博子 -
倒産続きの彼女
シリーズ累計100万部突破! 『このミステリーがすごい』大賞受賞作&連ドラ化『元彼の遺言状』続編 彼女が転職するたび、企業は必ず倒産する!? 「まさに新しい書き手の登場と言えるだろう」――篠田節子(作家) ※本書は、2021年刊行の単行本を文庫化したものです。 (あらすじ) 倒産の危機に瀕する老舗のアパレル会社・ゴーラム商会を救うため、 弁護士の美馬玉子は先輩の剣持麗子とともに「会社を倒産に導く女」と噂される経理課の女性の身辺調査を行うことになった。 ブランド品に身を包み、身の丈に合わない生活をしている彼女は、会社の金を横領しているのではないか。 ところが調査を進 めるさなか、ゴーラム商会の「首切り部屋」と呼ばれる小部屋で本物の死体が発見され……。 【著者について】 新川帆立 1991年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。 東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2021年に『元彼の遺言状』でデビュー。 他の著書に『剣持麗子のワ ンナイト推理』(以上宝島社)、『競争の番人』(講談社)、『先祖探偵』(角川春樹事務所)などがある。 -
夏の終わりに君が死ねば完璧だったから
片田舎に暮らす少年・江都日向は劣悪な家庭環境のせいで将来に希望を抱けずにいた。そんな彼の前に、身体が金塊に変わる致死の病「金塊病」を患う女子大生・都村弥子が現れ、「3億円で売れる死体」の相続を持ちかけてくる。 途轍もない大金を前にしたとき、彼女への想いは本物なのか。壮絶で切ないひと夏の愛の物語。 巻末には斜線堂有紀による書き下ろし前日譚小説を収録。 -
七つの大罪
人を罪に陥れる七つの悪徳を 「七」に縁のあるミステリー作家が描く。 驚愕、恐怖、狂気……一気読みの七編! 【七つの大罪】 「傲慢」「嫉妬」「憤怒」「怠惰」「強欲」「暴食」「色欲」を示し、 キリスト教において、人を罪に導くとされる七つの悪徳。 「罪の名は傲慢」中山七里/傲慢 名を馳せ人望も厚い一方で、弟子や秘書に対するパワハラが常態化している人気ジャーナリストに性的暴行された新人ジャーナリストは警察に駆け込む。 「手の中の果実」岡崎琢磨※7月7日生まれ/怠惰 突然不登校になった息子。原因がわからず不安が募る妻と私。私は葡萄農家である妻の実家に、息子と二人で滞在することを提案すると、息子は――。 「移住クライシス」川瀬七緒/憤怒 自閉スペクトラム症を抱える息子の療育のために山梨の集落へ移住した矢先、息子が池に落ちて死亡した。悲嘆に暮れる夫婦の前に、大鎌を持った老婆が現れた。 「オセロシンドローム」七尾与史/嫉妬 久呂恵は夏目漱石の『こころ』で意気投合したKと交際に発展するが、嫉妬深さが原因で別れを告げられる。Kに言い寄る女がそそのかしていると疑った久呂恵は……。 「十五分」三上幸四郎/強欲 20万人超の登録者数をもつ動画配信者のイッツミーは、同業者であるQRお雪の殺害容疑をかけられていた。週刊誌記者の綺ヶ崎は、判決待ちのイッツミーの取材に訪れる。 「父親は持ってるエロ本を子どもに見つからないようにしろ」カモシダせぶん/色欲 隠しているエロ本を高校生の息子が読んでいた。叱ろうとすると「謝るのは父さんのほうだ」と言い始め……。 「最初で最高のひとくち」若竹七海/暴食 野放図で我儘な公介のため、ママはたくさんの料理をし、掃除をし、後片付けをし、工場で働く。そんなある日、葉村晶という探偵が人捜しにやってきた。 【著者について】 ●中山七里 なかやま・しちり。一九六一年、岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』にて第八回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞を受賞し二〇一〇年デビュー。ほかの著書に『いまこそガーシュウィン』『連続殺人鬼カエル男』『総理にされた男』『護られなかった者たちへ』『境界線』(以上、宝島社)、『能面検事』(光文社)『氏家京太郎、奔る』(双葉社)、『棘の家』(KADOKAWA)、『ヒポクラテスの困惑』(祥伝社)、『作家刑事毒島毒島の暴言』(幻冬舎)、『彷徨う者たち』(NHK出版)など多数。 ●岡崎琢磨 おかざき・たくま。一九八六年七月七日生まれ。京都大学法学部卒業。第十回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉として『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』(宝島社)で二〇一二年デビュー。同書は二〇一三年、第一回京都本大賞に選ばれた。同シリーズのほか、著書に『下北沢インディーズ ライブハウスの名探偵』(実業之日本社文庫)、『鏡の国』(PHP研究所)など多数。 ●川瀬七緒 かわせ・ななお。一九七〇年福島県生まれ。文化服装学院服装科・デザイン専攻科卒。服飾デザイン会社に就職し、子供服のデザイナーに。第五七回江戸川乱歩賞を受賞し、『よろずのことに気をつけよ』で二〇一一年デビュー。二〇二一年に『ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』(本書)で第四回細谷正充賞を受賞し、二〇二二年に同作が第七五回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門の候補となった。また二〇二三年に同シリーズの本書所収の「美しさの定義」が第七六回日本推理作家協会賞短編部門の候補に。ほかの著書に、「法医昆虫学捜査官」シリーズをはじめ『四日間家族』『詐欺と詐欺師』など多数。 ●七尾与史 ななお・よし。一九六九年、静岡県生まれ。第八回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉として『死亡フラグが立ちました! 』(宝島社)で二〇一〇年デビュー。他の著書に「ドS刑事」シリーズ(幻冬舎)、「バリ3探偵 圏内ちゃん」シリーズ(新潮社)、『全裸刑事チャーリー』(宝島社文庫)など多数。 ●三上幸四郎 みかみ・こうしろう。鳥取県生まれ。大学卒業後、三年間のサラリーマン生活を経て、脚本家として活躍。これまでに『名探偵コナン』『電脳コイル』『特命係長 只野仁』『特捜9』など数多くのテレビドラマ、アニメの脚本を執筆する。二〇二三年度第六九回江戸川乱歩賞を受賞し、「蒼天の鳥」で小説家デビュー。 ●カモシダせぶん かもしだ・せぶん。一九八八年、神奈川県川崎市生まれ。松竹芸能タレントスクール東京校出身。二〇一三年、「松竹お笑いビブリオバトル」で優勝。お笑いコンビ「デンドロビーム」のメンバー。現在は東京都内の書店で働く、現役の書店員芸人。お笑い芸人初の日本推理作家協会所属。著書に『探偵はパシられる』(PHP研究所)、『書店員芸人~僕と本屋と本とのホントの話~【売れてない芸人(金の卵)シリーズ】』(Kindle版)がある。 ●若竹七海 わかたけ・ななみ。一九六三年、東京生まれ。立教大学文学部卒。一九九一年、『ぼくのミステリな日常』でデビュー。二〇一三年、『暗い越流』で第六六回日本推理作家協会賞”短編部門”を受賞。二〇一五年、葉村晶シリーズ『さよならの手口』でミステリファンクラブ・SRの会による“SRアワード二〇一五”国内部門を受賞、『このミステリーがすごい!』(宝島社)四位。二〇一六年、同シリーズ『静かな炎天』が『このミステリーがすごい!』(宝島社)二位、“SRアワード二〇一七”国内部門、ファルコン賞を受賞。二〇一八年、同シリーズ『錆びた滑車』が『このミステリーがすごい!』(宝島社)三位。著書に『悪いうさぎ』(日本推理作家協会賞“長編及び連作短編集部門”候補)など多数。 -
願いの始まり 神神化身
「もう一度聞く。お前の本願は何だ?」 この世界では “カミ”に優れた歌と踊り――「舞奏」を奉じれば、どんな願いでも叶うという。 六原三言(むつはら・みこと)には叶えたい願いがなかった。 類まれなる才能に恵まれ、それ故に孤独でもあったが、ただ“カミ”のために舞奏を極められればそれで良かった。 しかし、皋所縁(さつき・ゆかり)はその違和感を見逃さない。探偵を辞め、とある願いを叶えるため必死に舞奏に喰らいついてきた皋は、三言のような人間を理解できなかった――。 斜線堂有紀が挑む「ライフワーク」であり壮大な伝奇ミステリ。 Twitterで話題の連載小説が待望の書籍化。 謎を秘めた青年達の才能と業、願いをめぐる物語が幕を開ける。 -
ネメシスの使者
死刑判決を免れた殺人犯の家族が次々と殺されていく――。 驚愕の結末待ち受ける社会派ミステリ! 死刑判決を免れた殺人犯たちの家族が犠牲となる連続殺人事件が発生。 殺害現場に残されていたのは、ギリシャ神話に登場する「義憤」の女神“ネメシス”の血文字。 『テミスの剣』の渡瀬刑事が謎を追う。 事件は遺族による加害者への復讐か、はたまた司法制度への挑戦か? “ネメシス”の真の狙いとは!? 〈ドンデン返しの帝王〉が司法システムと死刑制度の矛盾に正面から挑む傑作社会派ミステリ! 解説・宇田川拓也 ※この電子書籍は2017年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
廃遊園地の殺人
失われた夢の国へようこそ 巨大すぎるクローズドサークルで連続殺人発生!? 衝撃の全編リライト! 待望の文庫化!! 銃乱射事件で閉鎖された遊園地・イリュジオンランドへ、廃墟コレクターの資産家・十嶋庵が二十年ぶりに人々を招く。廃墟マニアの元コンビニ店員・眞上永太郎をはじめとした招待客が、廃園の所有権を賭けた宝探しに挑戦する最中、串刺しになった血まみれの着ぐるみが見つかり……。驚愕の廃墟×本格ミステリ長編! 文庫版あとがき収録。 【目次】 プロローグ 第一章 失われた夢の国 第二章 着ぐるみに死す 第三章 燃える迷宮 第四章 事件は巡る、星は回る エピローグ 文庫版あとがき カバーイラスト/Add your name カバーデザイン/坂野公一(welle design) -
濱地健三郎の呪える事件簿
JR新宿南口に「濱地探偵事務所」はある。年齢不詳でダンディ、美術品への造詣が深い探偵は、幽霊を視る能力を持っている。幼いころ漫画家になりたかったという助手の志摩ユリエは、その絵心を生かして、心霊探偵が視たモノを絵に描きとめるのも大切な仕事だ。ここには、奇妙な現象に悩まされる依頼人だけでなく、警視庁捜査一課の辣腕警部も秘密裡に足を運び、濱地の推理を頼みにしているのだ。リモート飲み会で現れた、他の人には視えない「小さな手」の正体。廃屋で手招きする「頭と手首のない霊」の姿に隠された真実。濱地と助手のコンビが、コロナ禍で一変した日常に潜む怪異と6つの驚くべき謎を解き明かしていく。 -
濱地健三郎の幽たる事件簿
年齢不詳の探偵・濱地健三郎には、鋭い推理力だけでなく、幽霊を視る能力がある。新宿にある彼の事務所には、奇妙な現象に悩む依頼人のみならず、警視庁捜査一課の強面刑事も秘かに足を運ぶほどだ。助手の志摩ユリエは、得技を活かして、探偵が視たモノの特徴を絵に描きとめていく―。郊外で猫と2人暮らしをしていた姉の失踪の謎と、弟が見た奇妙な光景が意外な形でつながる(「姉は何処」)。資産家が溺死した事件の犯人は、若き妻か、懐具合が悪い弟か?人間の哀しい性が炙り出される(「浴槽の花婿」)など、驚きと謀みに満ちた7篇を収録。ミステリの名手が、満を持して生み出した名探偵。待望のシリーズ、第2弾! -
ヒポクラテスの悔恨
これから一人だけ誰かを殺す。自然死にしか見えないかたちで――。 斯界の権威・光崎に宛てた犯行予告。悪意に潜む因縁とは!? 斯界の権威・浦和医大法医学教室の光崎藤次郎教授がテレビ番組に出演した。日本の司法解剖の問題点を厳しく指摘し、「世の中の問題の九割はカネで解決できる」と言い放つ。 翌朝、放送局のホームページに『親愛なる光崎教授殿』で始まる奇妙な書き込みが。それは、自然死に見せかけた殺人の犯行予告だった。 早速、埼玉県警捜査一課の古手川刑事とともに管内の異状死体を調べることになった助教の栂野真琴は、メスを握る光崎がこれまでにない言動を見せたことに驚く。 光崎は犯人を知っているのか!? やがて浮かび上がる哀しき“過ち”とは……? 死者の声なき声を聞く法医学ミステリー「ヒポクラテス」シリーズ、慟哭の第4弾! -
ヒポクラテスの悲嘆
ミイラ化した死体は何を語る? 引きこもりを抱えた家族を襲う悲劇。彼らは被害者か、それとも――。 光崎教授が抉り出す、深い闇とは? 浦和医大法医学教室にミイラ化した遺体が運び込まれた。亡くなったのは40歳の独身女性で、死後2週間が経っていた。 まだ4月だというのに埼玉で見つかった4体目の餓死死体だ。埼玉県警の古手川によると、女性は大学受験に失敗して以来20年以上引き籠っていたという。 同居していた70代の両親は先行きを案じ、何とか更生させようと民間の自立支援団体を頼ったが、娘は激昂し食事も摂らなかったらしい。 彼女はなぜ餓死を選んだのか? それとも親が嘘を? だが、解剖を行った光崎教授は、空っぽであるはずの胃から意外なものを見つけるが――。 死体は嘘を吐かない――傑作法医学ミステリー第5弾! -
火村英生〈国名シリーズ〉9冊合本版
今秋待望のドラマ化第2シーズン配信決定! 大人気「火村英生シリーズ」豪華9冊合本!『新装版 46番目の密室』密室の巨匠が殺された 自らのトリックで――!? 日本のディクスン・カーと称され、45に及ぶ密室トリックを発表してきた推理小説の大家、真壁聖一。クリスマス、北軽井沢にある彼の別荘に招待された客たちは、作家の無残な姿を目の当たりにする。彼は自らの46番目のトリックで殺されたのか――。火村&有栖川のコンビがはじめて世に出た、シリーズ第1作! 『ロシア紅茶の謎』作詞家が中毒死。彼の紅茶から青酸カリが検出された。どうしてカップに毒が? 表題作「ロシア紅茶の謎」を含む粒ぞろいの本格ミステリ6篇。『スウェーデン館の謎』スウェーデン館と呼ばれるログハウスに招かれた有栖川有栖は深い悲しみに包まれた殺人事件に遭遇する。臨床心理学者・火村英生に応援を頼み、絶妙コンビが美人画家姉妹に訪れたおぞましい惨劇の謎に挑む。『ブラジル蝶の謎』美しい異国の蝶が天井を埋めた部屋で殺害されていた男。何のために蝶の標本が天井に移されたのか。鮮烈なイメージの表題作ほか、小指ほどの小さな鍵の本当の用途が秘書殺しの謎を解く『鍵』など、傑作ミステリー全六篇。『英国庭園の謎』資産家の人知れぬ楽しみが、取り返しのつかない悲劇を招く表題作。日本中に大パニックを起こそうとする“怪物”「ジャバウォッキー」。巧妙に偽造された遺書の、アッと驚く唯一の瑕疵を描いた「完璧な遺書」など傑作ミステリ全六篇。『ペルシャ猫の謎』血塗られた舞台に愛と憎しみが交錯する「切り裂きジャックを待ちながら」、名バイプレーヤー・森下刑事が主役となって名推理を披露する「赤い帽子」など、粒よりの傑作集。『マレー鉄道の謎』旧友・大龍の招きでマレーの楽園、キャメロン・ハイランドを訪れた火村と有栖川。二人を迎えたのは、舞い飛ぶ蝶ならぬ「殺人の連鎖」だった。ドアや窓に内側から目張りをされた密室での犯行の嫌疑は大龍に。帰国までの数日で、火村は友人を救えるか。第56回日本推理作家協会賞受賞作。『スイス時計の謎』二年に一度開かれていた“同窓会”の当日、メンバーの一人が殺され、被害者のはめていた腕時計が消失!いったいなぜか…。火村の示した間然するところのない推理に「犯人」が最後に明かした「動機」とは。表題作ほか謎解きの醍醐味が堪能できる超絶の全4篇。『モロッコ水晶の謎』とある社長邸のパーティに招かれた推理作家・有栖川の目前で毒殺事件が発生!邸内にいた10人の中でグラスに毒物を混入できたのは誰か、そして動機は…。火村・有栖の絶妙コンビが挑む傑作全4篇。 -
星が人を愛すことなかれ
令和最注目の作家・斜線堂有紀が描く、推し(アイドル)の恋。ウェブ掲載の作品に書き下ろしを加えて書籍化!! 解散寸前だった地下アイドル「東京グレーテル」を、ひとりのカリスマ―赤羽瑠璃―が躍進させた。人気グループとなり輝きだした「東グレ」。しかし光の中のアイドルたちも、ステージを降りれば人生が待っている。推される側の“恋”と“生”の物語。「見ててね。私が最高の人生、使い切るところ――」 『ミニカーを捨てよ、春を呪え』冬美は結婚を意識している恋人・渓介がいる。けれど、恋人は赤羽瑠璃というアイドルを推しており、全てにおいて彼女を優先する。推しと恋人、本当に愛されているのはどっち?/『星が人を愛すことなかれ』「東京グレーテル」の元メンバー・雪里は、Vtuberとして活動している。生活時間のすべてを配信のために捧げる彼女は、いまや百万人に愛される人気Vのひとりだ。その代わり、雪里は次第に恋人との時間すらとれなくなっていく。/『枯れ木の花は燃えるか』「東京グレーテル」のメンバー・希美は地下メンズアイドル・ルイと付き合っている。ある日、ファンとのベッド写真が流出してルイのSNSが炎上。希美は復讐の為にルイと関係を持ったファンと会い、炎上を加速させてルイを叩き潰そうとするが──。/『星の一生』「東京グレーテル」のカリスマ・赤羽瑠璃。かつて自分のファンである渓介に恋をし、ストーキングのあげく部屋まで侵入した女。それでも渓介を諦められない瑠璃は、彼のSNSアカウントを監視し続けてしまう。そしてある日瑠璃は、渓介が恋人と結婚式を挙げることを知る――。 -
ミステリ国の人々
紹介 ミステリ小説という「国」には作家が造形した様々な「人々」が住んでいる。誰もが知る名探偵、事件の鍵を握る意外な人物、憎めない脇役、不可解だけれど目が離せない人……そんな人たちを通して、ミステリを読むおもしろさが何倍にも膨らむ「ツボ」を刺激してくれる、ミステリファン垂涎、読まず嫌いの小説ファンには目からウロコのエッセイ集。 ホームズ、ルパン、エラリー、金田一耕助という直球もあれば、明智小五郎の妻・文代といった変化球も織り交ぜつつ、本格ミステリの古典とされる『グリーン家殺人事件』やジョン・ディクスン・カーの密室モノ、ハードボイルドではロス・マクドナルド、ミステリの日本三大奇書とされる『ドグラ・マグラ』『黒死館殺人事件』『虚無への供物』まで目配りをきかせた人選は、格好のミステリ国へのパスポートになっている。 本書の最大の魅力は、古今東西の名編に、「有栖川有栖」がどのような読書体験を得られたかという個人的な経験が色濃く反映されていること。当然そこには作家だからこそ影響を受けた人物造形やトリックといった栄養分も含まれており、著者のファンはもとよりミステリファンにはたまらないエピソードばかりである。エッセイ集とはいえ1話読み切りスタイルでは必ずしもなく、取り上げたそれぞれの作品と登場人物が相互に響き合う連関性を保ち、読み進めていくうちにいつの間にか読者は、作品や登場人物を離れた「ミステリ国」そのものの奥深さに引き込まれていくだろう。作家ならではの読みが冴える待望のミステリガイド!