無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
人気作家・中山七里が描く
ポリティカル・エンターテインメント小説!
売れない舞台役者・加納慎策は、内閣総理大臣・真垣統一郎に瓜二つの容姿とそ精緻なものまね芸で、ファンの間やネット上で密かに話題を集めていた。ある日、官房長官・樽見正純から秘密裏に呼び出された慎策は「国家の大事」を告げられ、 総理の“替え玉”の密命を受ける 。慎策は得意のものまね芸で欺きつつ、 役者の才能を発揮して演説で周囲を圧倒・魅了する 。だが、直面する現実は、政治や経済の重要課題とは別次元で繰り広げられる派閥抗争や野党との駆け引き、官僚との軋轢ばかり。政治に無関心だった慎策も、 国民の切実な願いを置き去りにした不条理な状況にショックを受ける。義憤に駆られた慎策はその純粋で実直な思いを形にするため、国民の声を代弁すべく、演説で政治家たちの心を動かそうと挑み始める。そして襲いかかる最悪の未曽有の事態に、慎策の声は皆の心に響くのか――。
予測不能な圧巻の展開と、読後の爽快感がたまらない、魅力満載の一冊。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
売れない舞台俳優が「似ているから」という理由で総理大臣の替え玉に据えられ、ほんの一瞬のはずが政局を乗り越え、さらには自衛隊の海外派遣の是非を判断することに…という荒唐無稽な展開ですが、与野党間の(国会討論などをみても感情的な言い合いにしか見えない)対立や、与党内の派閥同士の権力争いなど、現代政治のリアルな側面が分かりやすく描かれていると感じました。
何より、主人公が「政治の素人」なので、総理大臣としての判断をするにあたっては官房長官や友人の経済学者からの丁寧なレクチャーがあり、それが読者にも優しい配慮になっています。
総理大臣に上り詰める過程で多くの政治家が初当選のころの「青臭い理想」を忘れてゆくことが多い中で、主人公は「替え玉」として急に総理大臣になったわけで、庶民感覚というか、「義憤」を抱いたまま国会に臨みます。
ある意味では「暴走」なのですが、彼の熱い思いは国民の願いそのものであり、真摯な感情の吐露が相手の心情を揺さぶり、政局を乗り切ってゆく様は読んでいて爽快感があります。
中山七里らしい作品ではないかもしれませんが、爽やかな読後感の小説でした。続編も是非、手に取りたいと思います。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。