無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで203万冊以上配信中!
陸上200m走でオリンピックを狙う沙良を悲劇が襲った。交通事故に巻きこまれ、左足を切断、しかも加害者は幼馴染みの泰輔だった。アスリート生命を絶たれた沙良は恨みを募らせる。そんな泰輔が殺害され、高額な保険金が支払われた。犯人は誰なのか? また、絶望の底から再起を図る沙良の運命は? どんでん返しの先に感涙のラストが待つ傑作長編ミステリー!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
曰くつきの人工の翼
あとに戻れない。
前に進むしかない。
だから、出会いはチャンスと捉え
逃さないように必死になる。しがみつく。
そして周りを巻き込んでいく。
彼はこれからも見ていてくれるだろう
まだスタートラインに立ったばかりだから。
Posted by ブクログ
絶望に翼はいらない――人は、強さで飛び立つ。
---
中山七里さんといえば、警察・検察・弁護士など“法を扱う主人公”のイメージが強いですが、『翼がなくても』はその枠を抜け出した力強い一冊でした。
オリンピックを目指していた沙良が、交通事故で片足を失い、人生そのものが折れたように思えるところから物語は始まります。ミステリー要素やどんでん返しの緊張感ももちろん健在ですが、今回はそれ以上に、“喪失から立ち上がる人間の物語”としての厚みが際立っています。
苦しみ、怒り、恨み、そして再起。沙良の歩みは決して平坦ではなく、その姿が読者の胸を強く揺さぶります。中山作品の常連キャラである犬養刑事や御子柴弁護士が物語に関わってくるのもファンには嬉しい仕掛けで、シリーズを横断する世界観の広がりも魅力のひとつです。
“ミステリー”という枠を超えて、読後には深い余韻と温かい力が残る作品でした。いつもとは違う空気感を楽しみたい中山七里ファンにも、とてもおすすめです。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。