真実の10メートル手前

真実の10メートル手前

740円 (税込)

3pt

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの太刀洗と合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める。太刀洗はなにを考えているのか? 滑稽な悲劇、あるいはグロテスクな妄執――己の身に痛みを引き受けながら、それらを直視するジャーナリスト、太刀洗万智の活動記録。日本推理作家協会賞受賞後第一作「名を刻む死」、土砂崩れの現場から救出された老夫婦との会話を通して太刀洗のジャーナリストとしての姿勢を描く「綱渡りの成功例」など粒揃いの6編。第155回直木賞候補作。/解説=宇田川拓也

※本作品は 2018年3月22日まで販売しておりました単行本電子版『真実の10メートル手前』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。

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真実の10メートル手前 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    『真実の10メートル手前』
    『正義漢』
    『恋累心中』
    『名を刻む死』
    『ナイフを失われた思い出の中に』
    『綱渡りの成功例』
    短編6作品。

    米澤穂信の短編はやはり良い。
    そして太刀洗万智というキャラクターが表情も感情も読めず、凛としていて追いたくなってしまう魅力がある。

    真実とは人によって違うもの

    0
    2025年07月07日

    Posted by ブクログ

    米澤穂信はこのシリーズが1番好きかも。
    太刀洗さん今回もキレッキレだった。
    各短編、タイトルの付け方がうますぎて唸る。
    「真実の10メートル手前」なんて、オチと一緒にタイトルの意味を理解して、天才か?となるレベル。

    0
    2025年01月29日

    Posted by ブクログ

     本書の単行本版は既に読み終えていて、文庫版だけの新作が入っているわけでもなく、米澤穂信さんのあとがきも単行本版のままということで、それでは何故再読したのかというと『さよなら妖精』を読み終えたからであり、つくづく私は「太刀洗万智」という、架空のキャラクターに魅せられてしまったのだなということを思い知

    0
    2024年12月08日

    Posted by ブクログ

    記者が事件を記事にしようと現場に赴き、事件の真相を明らかにしていく短編小説集。
    個人的に記者というと、あることないことを記事にして人の人生を狂わせていき、いい印象がない。
    だが、この小説に出てくる主人公は当事者を尊重していることが感じられるし、真相をみるみる暴いていくのには爽快感があった。
    王とサー

    0
    2024年09月14日

    Posted by ブクログ

    様々な事件などに対して取材し、人々の話を聞くフリージャーナリスト太刀洗万智の短編集。
    謎を解く探偵とは違う記者という立場。重く苦い事実を単に暴くのではなく、露悪的に示すのでもない物語。それは太刀洗の記者としての志に則したものだからだろう。

    0
    2024年06月27日

    Posted by ブクログ

    著者の短編集は、本当に読者を裏切らないな~との思いを強くさせられた1冊でした。

    最初の表題作でグイっと心を鷲掴みにされ、そのままラスト一篇までノンストップでした。
    六篇とも、どれも素晴らしいミステリーでしたが、私的には「正義漢」が一番インパクトがありました。駅構内である出来事が発生するのですが、冒

    0
    2024年01月22日

    K

    購入済み

    『王とサーカス』のあとに読んだ。この小説は、ジャーナリズムについてではなく、他人の悪意や、自分自身の罪の意識によって潰されてしまった人々を、推理小説のフォーマットを用いて、どのように描き出すか、に重点が置かれている気がした。それは『黒牢城』まで続く米澤先生の一つの小説哲学なのだと思う。現実ではもっと

    0
    2023年02月13日

    Posted by ブクログ

    主人公に対して視点を変えた短いセクションいくつかでストーリーが展開される。最終的に何か回収されるのかと思って読み進めたが、それぞれ独立してストーリーが完結してしまう感じで、読み終わった時は少し物足りなかった。ただ、個別の小作品は変な捻りはなく、純粋に読みやすかった。(他の作品とリンクしている?)

    0
    2025年09月22日

    Posted by ブクログ

    米澤穂信の得意とする短編集形式のミステリーです。
    太刀洗を中心としたミステリー集は、太刀洗視点のものもあれば、他者視点のものもあり、太刀洗がどんな人物かの理解を深めることができた。
    またミステリーとしても短編ながら、伏線が巧みに貼られており読み応えがありました。

    0
    2025年07月31日

    Posted by ブクログ

    米澤穂信さん著「真実の10メートル手前」
    前回読んだ名作中の名作「王とサーカス」に続き大刀洗シリーズの第二弾。
    今回の作品は6篇からなる短編集となっている。

    ジャーナリストである大刀洗万智が全ての篇に絡む短編集。全ての篇において別々の主人公が存在しており、そこに大刀洗が絡んでくるという設定。どれも

    0
    2025年03月26日

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